くらし情報『全盲の母が「1回限り」といって、頼んできたのは…?』

2023年2月27日 12:24

全盲の母が「1回限り」といって、頼んできたのは…?

と思わせてくれた。

母と過ごした四十七年間、母の伴走をした三十五年間を「本当に親孝行だね」と、よく多くの方に言われたし、母にもいつも感謝された。

しかし、私としたら、二十二歳で失明し、死を選ぼうとした時期もあった母が、マラソンを転機とし、「私より幸せな人がいるのかしら」「目で感じる光は無いけれど、心はいつもいい天気」と言いながら、輝いて生きている、その母の側に居られる事が本当に幸せで、私の原動力であった。

恒例のホノルルマラソンより帰国後一週間で癌が発覚、病勢が強く、半年で天国に旅立ってしまったが、母の強い意思は、共に歩んだマラソン人生の中で、しっかり受け継いだ。

「三キロから始めたマラソンが、百キロまで走れるようになった。まさに継続は力なり。マラソンに出逢い、生きる喜びを感じられた。この喜びを一人でも多くの人に伝えたいし、味わって欲しい。
自分の体験を無駄にせず、誰かの役に立てる生き方がしたい」という母の強い思い。今後は、伴走者から『後継者』となって、母の意思を必ず継ぐ。

きっと今でも母は、「一回限り」と言いながら、自己の限界に挑戦し続け、周囲を元気づけているに違いないと想像する。

関連記事
新着くらしまとめ
もっと見る
記事配信社一覧
facebook
Facebook
Instagram
Instagram
X
X
YouTube
YouTube
上へ戻る
エキサイトのおすすめサービス

Copyright © 1997-2024 Excite Japan Co., LTD. All Rights Reserved.