【下剋上球児 第7話・ネタバレあり】説得のため横田が放った『ひと言』 その内容に胸が熱くなる
と言いながら一緒にコンタクトを入れる練習をする。
それぐらい自分でやれと突き放すのは簡単だろう。でも楡みたいに自分で抱え込むタイプは、そうやって突き放されることで、助けを求めることもしなくなり、ちょっとしたことで越えられる壁から逃げてしまうのだ。
もし南雲がじっくりと楡に寄り添うことをしなかったら、このまま彼は学校も野球もやめていたかもしれない。
コンタクトを入れた楡のプレイは見違えるようになった。彼は自分を越えたのだ。
順調に行き始めた越山野球部だが、実は南雲の監督就任の件を、横田(生瀬勝久)は校長の丹羽(小泉孝太郎)にまだ話を通してなかったのである。
丹羽と犬塚(小日向文世)に呼び出され、南雲はずっと頭を下げ続けていたが、彼の監督就任を渋る二人に横田が言う。
「失敗した人間の背中、いつまでも蹴り続けて楽しいですか?」
ずっとここまで南雲の無免許教師の問題をここまで引っ張ってきたのは、横田のこの言葉のためだったかもしれない。
南雲は罪を認め、反省し、更生の道を歩もうとしている。人のあやまちを許すか許さないかは判断が難しい。だが、一生懸命詫びているのに、いつまでも責めて排除を続けたら、失敗した人はもうやり直すことができないのかと、相手も周囲も絶望してしまうだけだ。