担任が自己紹介で発した言葉に、生徒あ然… しかしその後、言葉の意味を理解した
もうクラス替えはなく、基本的に担任は同じ人になるはずだ。つまり、この人と2年間過ごすことになる。
正直気が重い。私たちの出会いは良いとは言えないものだった。
新しいクラスにも慣れた6月頃、クラス全員が、別の先生の授業中に理不尽な理由で怒られてしまった。はっきり言ってその先生の逆ギレだ。
モヤモヤした気持ちを抱えたまま授業を終えた。休み時間になったはずなのに、クラスはどこか静かなように感じる。
すると、先生が急ぎ足で教室にやって来た。どうやら授業での話を聞いたらしく、私たちの話を聞きたいと言ってくれた。
しかし、その時の私は、先生に話したところで意味がないと思っていた。多くの場合、「先生」は生徒が何を言っても「でもね」と言って先生側の肩を持つ。
話を聞いた先生は、「分かった」とだけ言って教室を飛び出して行った。そして戻ってくると、「話、つけといたから」と私たちに微笑んだ。
先生は、話を聞いた上で、味方になってくれたのだ。反抗期だった私でも「この人は違う」と心の底から思えた。
それから先生と仲良くなるのに、多くの時間は必要なかった。仲がいいとは言っても、甘えるだけの関係ではない。