Twitter発信で売上1000倍!京都の螺鈿職人が語る螺鈿の魅力と奥深さ
『嵯峩螺鈿野村』
野村さんは、大阪大学外国語学部在学中にアメリカ・LAへ留学。その後、大手スポーツウェアメーカー・株式会社デサントに就職しました。
家業を継いだのは29歳になる2016年のこと。インバウンド需要が高まっていたこともあり、英語が堪能な野村さんは接客から多言語案内のパンフレット制作、海外展開に関わりながら、職人としての修行を始めました。
またデサント時代のモノづくりや営業の経験をいかし、経理やSNSの管理、消費税表示への対応などさまざな業務を自発的に行ってきたといいます。
『嵯峩螺鈿野村』がこだわる色味と輝き
螺鈿の製作工程
そもそも螺鈿とは、一体どういった技法なのでしょうか。螺鈿とは貝殻の内側の真珠色に輝いている部分を、木地や漆器などのそれぞれの形に合わせて薄く切り、『漆で重ねて研磨していく装飾技法』のこと。
――切った貝を木地や漆器に『はめ込む』という表現も使われるが、正確には『重ねて研磨していく』?。
漆を塗る作業。
野村さん:
貝の部分が漆器より沈んで見えるので、『貝をはめ込む、埋め込んでいる』と思いますよね。
そういう技法もあるのですが、当店で行う技法の多くはそうではありません。