2019年1月18日 11:00
SUGIZO「居場所を探して…」紛争地や難民キャンプへ赴く理由
被災地にいたのべ9日の間、泥まみれになりながらシャワーも浴びずにテントで寝て、口にしたのはカロリーメイトなどのみ。
「いちばん貴重な体験は、僕は被災者の方の助けになればと思って行ったんだけど、現地に行って気付かされたのは、逆に救われている自分がいたこと」
倒壊した自宅の前で、「よく来てくれた」と迎えてくれる笑顔といくつも出会った。
「『絶対に負けない』とおっしゃる。故郷を本当に愛し、復興させたいと強く願っている。その姿に僕らボランティアのほうが、エネルギーや勇気をもらうんですね。変な話、オレ、孤独じゃないと思うわけです」
そこで得たぬくもりを糧に、やがてSUGIZOさんの足は世界へと向かう。
「難民支援をしたいとずっと思っていて、’10年ごろからUNHCR(国連難民高等弁務官事務所)の方々とも知り合い、イベントに呼んでもらったり、シンポジウムで勉強させてもらっていました」
’16年春のヨルダンのシリア難民キャンプ行きは、UNHCR側からの誘いだった。このときは個人としての訪問だったが、SUGIZOさんがミュージシャンと知った現地の人から「演奏してほしい」と依頼が届いた。