コロナ禍で進む「オンライン診療」医師が語る“今後の課題”
「新型コロナウイルスに感染してしまうことを不安に感じ、体調が悪くても通院を躊躇している患者が多くいます。4月5日、厚労省はこのような現状を受け、オンライン診療を初診患者でも利用できるように許可しました。これにより、オンライン診療に対応している医療機関の診察を、誰でも自宅で受けられるようになるのです」
そう語るのは、ナビタスクリニック理事長で内科医の久住英二さん。コロナ禍が収束するまでの特例措置とはいえ、規則の緩和を評価しているという。
同クリニックでは、2月から「新型コロナウイルス感染症オンライン相談室」を始めている。これは、感染の疑いがある症状を訴えている人に向けたサービスだ。
「軽い風邪症状でも安易な通院は許されず、発熱患者をむしろ敬遠する病院もあるので、患者はどうしていいのかわからない。そんな人たちのため、相談室では通常と同じ問診をしています。
血圧や心拍数を測ることはできませんが、“様子を見ていても大丈夫”“近所のかかりつけ医に行ったほうがいいですよ”とアドバイスはできる。医師に話を聞いてもらうことは、患者さんの安心につながると思っています」
今回の厚労省によるオンライン診療の利用可能者の拡大は、“病院に行きたくない”という人たちが、不調をうったえたときに手軽に利用できることを意味する。