くらし情報『市民約4千人が捜索に 認知症“行方不明者”発見率100%の街』

2020年7月9日 11:00

市民約4千人が捜索に 認知症“行方不明者”発見率100%の街

(立木さん・以下同)

協力団体のなかには認知症ケアに力を入れる医療機関、内田病院もあり、ここからは506人の協力者に捜索依頼メールが配信される。

「利根沼田地域に広く点在する消防や郵便局などの団体については、1カ所にファクスを送ることで、そこから下部組織に情報を流してもらい、捜索の網をより広げるようにしています」

連絡網はこれだけではない。捜索依頼が入れば、地元ラジオ局のFM OZEが緊急放送で住民に情報提供を呼びかけ、沼田市が無償で住民に貸し出す3,160台の緊急告知FMラジオの電源も自動的に入って捜索依頼が流れるように。合計で3,700人以上に行方不明者の情報が送られるという。

実際に立木さんは、届いたファクスをもとに勤務先の近くで行方不明となっていた高齢者を発見・保護した経験を持つ。

「捜索依頼のファクスを受けて、そこに書かれていたその人の特徴を頼りに車で捜索しました。お年寄りがよく集まる公園にいるかもしれないと思い、行ってみたらそこにはいなかった。しかしその公園近くの通りで、書かれてあった特徴と一致する女性を見つけて。
声をかけたら、やはり行方不明となっていた人だった。警察を呼んで保護してもらい、女性は無事、家族のもとに帰りました」

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