くらし情報『林家木久扇の死生観「くだらない落語が自殺を食い止めた」』

2020年8月14日 11:00

林家木久扇の死生観「くだらない落語が自殺を食い止めた」

だから(春風亭)昇太さんにシャレで言うんです、『座布団くれないと送っちゃうから』って(笑)。高座でウケるのは『私、5人の司会者を送っております、いつも香典は3万円ずつ、『笑点』は金がかかる』って話ね」

木久扇さん自身、00年には胃がん、14年には喉頭がんを患った。

「でもね、一晩で10万人以上が亡くなった大空襲を経験してますから。がんなんて自分1人の事件、たいしたことありません。それに僕のなかではあの空襲で一度、自分は死んだという思いがあって。あそこまでが第一幕と。だから、そこから先の人生は、『生きてて得した』と、ただただそういう気持ちなんです」

昨今、流行りの終活については「あんなバカげたことはない」と一蹴してみせる。

「終活してるその時間ってのは、死ぬことを考えてるんですよね。
それはね、生きてるってことに対して、とっても失礼ですよ。そんな時間があるなら、おいしいものでも食べて笑ってたほうがいい。認知症が何かと話題ですよね、『自分がなったらどうしよう』と怯えてる人も多いようですけど。そんなもの、笑いとばせばいいんです。僕の理想の死に方はね、『お父さん、このごろ起きるの遅いの。ちょっと見てらっしゃいよ』『なんだかね、お父さん死んじゃってるみたいよ』『あ、そう……』って(笑)。

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