ベランダづたいにお相手の部屋へ…高齢者施設での赤裸々恋愛
「有料老人ホームなどの高齢者施設でも、入居者同士の恋愛はあります。入居者の約8割が女性なので、男性の奪い合いに発展することも。みなさんとてもお元気です」
こう語るのは、シニアライフコンサルタントの武谷美奈子さん。高齢者の恋愛には、プラスの側面も多いという。
「『一緒に旅行をしよう』など目標を持つことで、リハビリへの意欲が向上する方は多いです。また、ドキドキワクワクすることで、脳も見た目も若返る。恋愛は生きる力につながります」
日本性科学会セクシュアリティ研究会代表で、田園調布学園大学名誉教授の荒木乳根子さんも、同様の考えだ。
「高齢者の恋愛に『いい年して』『汚らしい』と嫌悪感を抱く人はいます。
しかし、人を好きになる感情は、何歳になっても持ち続けるものではないでしょうか。一方的な感情の押し付け、セクハラ行為は問題ですが、お互いに気持ちが通じ合うのならば、肯定的に受け止めたいものです」
こうした高齢者施設での恋愛は今後、より増えていくと見ているのは、夫婦問題コンサルタントでファイナンシャルプランナーの寺門美和子さん。
「7月に発表された厚生労働省の簡易生命表によると、女性が亡くなる年齢でもっとも多いのは92歳。