くらし情報『陽性でも入院できず感染が拡大…急増する施設内クラスター実態』

2021年2月19日 11:00

陽性でも入院できず感染が拡大…急増する施設内クラスター実態

通常なら1週間に2回の入浴も、清拭のみにさせていただくしかありませんでした」

感染拡大を防ぐため、1日3回ほど、検温や血中酸素濃度を測り、食事や水分はとれているか、体調に変化はないかチェックする態勢も整えた。職員は、ほぼ12時間、防護服を脱ぐ暇もなくなった。

「とくに大変なのは夜間です。特養には、医師は常駐していません。看護師も日中だけなので、夜間に入居者の容体が急変した場合は、外注のコールセンターに電話してそこの看護師の指示を仰ぎます。しかし、この間はうちの常勤看護師5名がローテーションで夜間の電話を受けてくれました」

夜間の電話対応の後、日勤をこなした看護師もいたそう。

■「6リットルぶんの酸素しかないけれど……」

「陽性の方には、一日に何度も血中酸素濃度や体温を測り、通常は98〜100%ある血中酸素濃度が95%を切ったり、微熱が続くなどしたら、とにかく早め早めに救急車を呼びました」

だが、救急車を呼んでも、すんなりと入院できるとは限らない。

「体調観察していた陽性の入居者の方の食欲が落ちてきたので、あわてて救急車を呼んだのですが、なかなか搬送先が決まらず、私たち職員も一緒に4時間かけて、あちこちの病院に電話をかけました。

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