くらし情報『陽性でも入院できず感染が拡大…急増する施設内クラスター実態』

2021年2月19日 11:00

陽性でも入院できず感染が拡大…急増する施設内クラスター実態

その中で一軒〈6リットルぶんの酸素しかないが、それでもよければ受け入れます〉と言ってくれた病院があって。この病院のおかげで、のちに回復されました」

感染対策は十分行っても、介護する際は接触を避けられず、防護服を着ていても防ぎきることは難しい。1月20日までに陽性者は職員8名、利用者19名に拡大。1月29日までに、残念ながら4名の入居者が逝去してしまった。

「おひとりは、ご家族が施設で看取ることを望まれていたので、救急搬送はせず、最期はご家族に防護服を着ていただき、数分でしたが看取りに立ち会っていただきました。ほかの3名は、搬送先の病院で亡くなられています。1月10日に3名の入居者の方の感染が判明した時点で、すぐ入院できていれば、感染も拡大せずにすんだかもしれないと思うと、申し訳なくて……」
葬儀に参列した介護職員のなかには、「こんなことになるなんて」と泣き崩れる者もいたという。

新町光陽苑では、1月27日のPCR検査の結果、入居者・職員すべての陰性を確認。
以後、感染者は出ていない。高橋さんは介護現場でのクラスターを防ぐために、こんな提案をする。

「もっと多くの軽症者用ホテルを確保して、高齢者は症状が軽くても優先的に入院できるような体制を整えてほしい。

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