実は“姉弟”!『金田一少年の事件簿』ほかカリスマ原作者の素顔
「でもね、漫画は会話で登場人物が動いていくから。2人で相談しながら考えていくほうが、ストーリーが面白くなる。それぞれの視点からアイディアが浮かぶこともありますからね」(ゆう子先生)
「そう、姉と僕がいることで、男性のセリフも女性のセリフもスムーズに浮かんでくるし」(伸先生)
原稿を執筆するのは、まるで貴族の館のように瀟洒な伸先生の自宅兼仕事場で。2人とも夜型なので、午後3時頃に近所に住んでいるゆう子先生が仕事場を訪れる。
「“次回の展開はどうする?”って、2人で話をしながら、私がキーボードを叩いていく。そのうち疲れてくると、“じゃあ、ワインでも飲みながらやろうか”という流れになって(笑)。実は、そんな私たちの執筆スタイルから、自然の産物として生まれた作品が『神の雫』だったんですよ」(ゆう子先生)
■ワイン愛が高まるあまり、セラー用の部屋まで借りて
夜が更ければ、好きなお酒を嗜みながら2人でストーリーの展開を考える。そんな生活の一部として、伸先生の自宅には常に50本ほどのワインがキープされていた。
「でも、当初、ワインはあくまでも酒の一種。特別な思い入れはまったくなかったんですよ」