「闘病4年で夫ががん死」一生涯で失う金をシミュレーション
家計への影響を試算する
「がんといっても、さまざまなものがあります。今回は、発見されたときのステージによって治療の方法や期間に大きく差が出る直腸がんで試算しました」(賢見さん)
〈今回の試算の前提〉
夫婦ともに1971年1月1日生まれ。夫は1993年に22歳で大学を卒業後就職。以後、50人程度の社員の会社に就職し、昇給していった※1。妻は会社員として働いた経験はなく、ずっと専業主婦。50歳の時点ですでに子どもは独立している。ともに基礎年金の未納期間はない。妻は一般的な女性の死亡年齢に近い、89歳の誕生日に死亡した※2。
※1:給与額は国税庁「令和元年分民間給与実態統計調査」の「事業所規模別及び年齢階層別の給与所得者数・給与額」より30人以上100人未満の企業の男性の平均給与で計算、退職金は東京都労働産業労働局「令和2年版中小企業の賃金・退職金事情」のモデル退職金(50〜99人の企業)の定年退職金額と勤続30年時の会社都合退職金額を使用。※2:夫婦ともに健康な場合の死亡年齢は、厚生労働省の「簡易生命表(令和元年)」による50歳の平均余命を参考にした。【ケース】50歳で、夫のステージ4のがんが発覚し、治療するがほとんど寝たきりに。