2021年8月8日 11:00
五輪のために強行 上皇ご夫妻も危険にさらす羽田新ルート
■懸念される落下物と最悪の事態
さらに落下物の危険もある。
「着陸のために車輪を出す振動で、部品や氷塊などの落下物の危険性が高まります。羽田空港に着陸する場合、新宿から品川上空で車輪を出すことになりますが、高輪皇族邸はその範囲内です。都心部に航空機からの落下物の報告はまだないようですが、国交省に航空会社から小さな部品が欠落していたという報告は入っている。都心部のどこかに落下している可能性もあります」(杉江氏)
落下物だけではなく、最悪の事態も想定せねばならない。
「7月2日、ハワイ・ホノルル空港を飛び立った直後のボーイング737型の貨物機がホノルル沖の海上に緊急着水しました。エンジントラブルが発生し、空港に戻ろうとしたが戻れずに着水。貨物機だったことから、日本のメディアはあまり報道しませんでしたが、こういう事故はいつ起きても不思議ではありません。
都心部上空を低空飛行する航空機に何かしらのトラブルが発生したら、大惨事につながる危険性があるということです」(杉江氏)
■五輪のために強行された新ルート
もともと、羽田新ルートは、安倍晋三前首相の肝いりの政策「観光立国」のために、羽田空港の国際便の発着数を増やす目的で構想された。