記者は祐子さんが一人暮らしを続ける東京都北区の団地にお邪魔した。前出の小そめさん、それに祐子さんの弟子の杉山照子さんが同席し、ガールズトークの花が咲く。小そめさんが聞いた。
「師匠、芸能人は誰が好きなんでしたっけ?」
すると、祐子さん、「いっつもそればっかし聞かれんだな」と言いながら、どこかうれしそうにほほ笑む。
「まずはあれだ、福山、福山雅治。あの人はいいなぁ。あとは、最近だとほら、あれがいるじゃん、松陰寺(太勇)、ぺこぱの。私、ファンなの。
あの人は面白いねぇ」
祐子さん、気持ちも若いが、体だってまだまだ元気だ。
「まずお勝手はぜんぶやるでしょ。お使いも行く。お総菜は決して買わない、ぜんぶ自分で作ります。掃除は……、このごろは、掃除機はかけずに、ひょいひょいっと箒で掃いてごまかしちゃうの(笑)」
祐子さんの住まいは2階。屋外での撮影をお願いすると、サンダル履きで団地の階段を軽やかに上り下り。足腰の衰えも見えない。
「あとはそうね、ボケ防止にこれ、してるの。
両手一緒は誰でもできるけど、これはちょっと難しいよ」
祐子さんは左右の手をこちらに突き出すと、互い違いにグー、チョキ、パーを猛スピードで繰り返した。