2022年12月18日 06:00
さまざまな障害のある子供たちのモデル事業を行う「華ひらく」社長・内木美樹さん
1年後には登録者数も3千人まで増えるなど、一定の反響は得ていた。しかし、内木さんは、
「ユーチューブを通じて、同じ障害のある人たちの輪はできました。でも、ふさわしい表現ではないかもしれませんが、傷のなめ合いをしているうちは、社会は変わらないだろうと思ったんです。
だったら、かつての私のように、ガラスの壁の向こうにいるあちら側の人にも、障害のある子供たちと家族のことをどう伝えるか。お涙ちょうだいはイヤだし、できれば子供たちの自立につながってほしいと、思いました」
仕事や家事をしながら、また夜も寝ずに考えに考えた。そして、
「興味のない人も否が応でも目にしてしまうもの、感情に訴えるもの。そうだ、広告だ、キッズモデルだ!」
■無我夢中でらくがきに没頭する子供たちの笑顔が広告に使われ大評判に
「飛込み営業で、まずは世間的にSDGsに力を入れている会社などに連絡しましたが、ほとんどが『前例がありません』『障害者を利用してお金もうけをしているとのクレームにつながりかねない』というお返事でした。
そこで、よし、外堀から埋めようと思うんです。
社会のほうから“日本にだって障害のあるキッズモデルがいてもいいよね”というウエーブを作ろうと。