2022年12月30日 06:00
「消火器はリビングに!」老親の火災死防ぐ実家の“火の用心”チェック11
こたつの中に布団を押し込んで起きた出火事故の再現実験映像(提供:製品評価技術基盤機構/写真:時事通信)
「火災が発生する要因は3つあります。まずは“火種”(コンロの火、たばこ、ライター、静電気など)。次に“可燃物”(布、紙、カーテン、絨毯など)。そして空気中にある“酸素”です。この3つがそろわないと火災は起きません。このことを把握したうえで、火災予防策を考えるといいと思います」
こう語るのは、38年間消防活動に従事し、福島県内の消防署署長を経て、現在、火災予防アドバイザーとして活躍する芳賀利幸さん。
消防庁が10月に公表した、2021年における火災状況のデータによると、建物火災(1万9千549件)の出火原因で、最も多かったのは、「コンロ」(2千617件)。次に「たばこ」(1千721件)、「電気機器」(1千413件)、「配線器具」(1千187件)という順番であった。
さらに、住宅火災による死者(放火自殺者を除く)966人のうち、65歳以上の高齢者が716人。全体の74%以上を占めていた。
冬は空気が乾燥し、暖房器具等を使う機会も多くなる。ストーブの消し忘れや誤った使い方などによる火災発生のリスクが増えるシーズンでもある。