2023年2月19日 06:00
91歳の現役記者 赤ちゃんをおんぶして取材にいそしみ、今年で40年
ちょうど50歳だった。
■赤ちゃんをおぶりながら取材にいそしむ50歳のかあちゃん記者
「私が、主催する会のイベントの司会者としてステージで話していると、行くところ行くところに、赤ちゃんをおぶって会場を歩きまわりながら、鉛筆をなめなめしてメモを取っている女性がいて、とても目立ったんです。
その健気な姿に共感して声をかけ、中野サンプラザの喫茶室でお話ししました。そしたら、どっちも母親で、自分のことだけでなく、地域のためにも頑張ろうとしていて、意気投合するんです」
中野区で、こちらも長い間ボランティア活動を続けている世代間交流「夢のかけ橋」会長の丸山陽子さん(81)が語る。
やがて、かあちゃん記者の記事に、こんな評価が。
「新たに紙面に『女性の視点が加わった』と言われました。男性は広い目で社会を見る、私は女性記者として、一人の母親として、生活に密着した記事が多かったかも。
上高田の少年野球チームが猛暑の中で練習している光景を見て、次の取材時に手作りした梅干しを持参したら、すごく喜ばれて。
翌年には『梅干し、待ってました』なんて言われるようになったり。
そんなローカルならではの温かみは、大切にしましたね。