住んでいた場所は違っても、年齢が近ければ「そうそう!わかる」って盛り上がれるのが、青春時代、人生を変えてくれた映画の話。各界で活躍する同世代の女性と一緒に、“あのころ”を振り返ってみましょうーー。
「“結婚して専業主婦になる”のが、高校生になるころまでに描いていた将来像でした。ところが、レンタルビデオ店で偶然手にした『ショーシャンクの空に』(’95年)の影響もあり、弁護士になろうと法学部を受験。親は相当驚いていたと思いますが、あのとき思い立ったから、今の私があるのだと思っています」
こう語るのは、弁護士の大渕愛子さん(45)。母方の祖父は検事、父方の従兄弟が裁判官など、親戚には法曹関係者が多い。
「でも、父は会社員でしたし、母は専業主婦。幼いころは、“女性の社会進出”もさほど叫ばれていませんでしたから、母も私には働くよりも、家庭を守ることを望んでいたのでしょう。
そもそも、部屋にこもって勉強したり本を読んだりするタイプではありませんでした」
アイドル全盛の’80年代は、歌番組に夢中になっていた。
「なかでも中森明菜さんや石川秀美さんが大好きでした。明菜さんは不良っぽさというか、ちょっと陰のある雰囲気がカッコイイなと感じていたし、秀美さんは純粋に美しい」