小学校高学年のときに見た、トレンディドラマの原点ともいわれる『抱きしめたい!』(’88年・フジテレビ系)は「私のドラマ史に残る作品」というほど印象に残っている。
「ダブル浅野が人気絶頂のとき。浅野ゆう子さんの都会的なファッションにあこがれました」
物語では、浅野温子が演じるもう一人の主人公が、スタイリストとしてバリバリ働く独身女性として描かれている。
「仕事を持って自立していて、恋愛もしている。すごく自信があるから、言葉にも力があるんですよね。キャリアウーマンになる想定などしていない私にも、“働く大人の女性って、こんなにカッコイイんだ”と思わせる女性像が描かれていました」
中学受験を経験し、都内にある女子大付属の中高一貫校へ進学。
「テニス部に入部して、中1、中2のときは、朝練、放課後の練習と、かなりのめり込んだのですが、中3から高校生にかけては外の世界に目が向くようになって、テニス部の交流試合や大会を通して知り合った他校の友達と遊んだり、友達同士で、他校の学園祭に行ったりしていました。’90年代はカラオケボックスが人気だったこともあって、かなり頻繁に通っていた記憶が」
友人たちはアイドルの曲を好んで歌っていたが、なぜか大渕さんは竹内まりやや中島みゆきなど、大人の女性が聴くような曲が好きだったという。