拒食症で体重が半分に…かつて食を恐れた少女が「みんなでおむすびを握る」ワークショップ主催へ
中高と、生理も止まっていました」
病院を訪ねたのは、見かねた保健室の看護教師の助言だった。
「骨と皮状態で近所の小児科へ行くと、すぐに心療内科を紹介されます。診察すると脈も心臓も弱っていて、さらにCTを撮ると脳も萎縮しているのがわかり、先生は『これはいつ死んでもおかしくない状態です』と。下った診断は拒食症で、即入院となりました」
まず彼女の生命を守るため、いわゆる行動制限療法が始まった。
「寝る、食べる、トイレは許されますが、電話もテレビも読書も一切ダメ。それで体重が0.5kg増えたら、『電話を10分だけいいですよ』という生活でした」
4カ月間の入院で体重も30kgまで増え、退院して学校へも戻った。やがて高校受験を迎える。
「入院中も許される範囲で勉強は続けていましたから、高校は、その時点の成績で入れて、自由な校風で知られる小倉南高校を受験して合格できました」
環境が変わることへの期待も大きかったという。
しかし、体重は少し回復しても、完治ではなかったため、拒食症がぶり返して再び20kg台となり、休学へ。そして1年後に復学し、2度目の高2を送り始めたときのこと。
「ある一人の女の子と出会うんです。