2018年3月16日 11:00
吉永小百合さん語る「過酷ロケのためにジムに通い始めました」
戦後は極貧の生活を送りながらもたくましく生きていく。息子役で堺雅人、その妻に篠原涼子、夫役で阿部寛らが共演している。
「『北のカナリアたち』のときに知り合った稚内の映画館主の方より、『樺太の乙女たちの悲劇を映像に残したい』という話を聞いたことから、映画作りが動き始めました。私自身も資料を集めたりすると、女性電話交換手9人が自決する真岡郵便電信局事件など、信じられないような悲劇が多かったんです」(吉永さん・以下同)
映画の中で、てつと子どもが乗っていた設定の引揚げ船に、昭和の大横綱・大鵬の家族が乗っていて、命からがら樺太から北海道に逃げてきていた事実なども判明した。
「映画全体はもちろんフィクションなんですが、いろんな史実を取り入れて物語が作られています。戦争って、どこが勝った、負けたじゃなくて、要は人を殺すことなんだという事実を、絶対に忘れちゃいけない。映画を通じて現代の人にも、わかりやすくこうしたメッセージを伝えることは大事なことだと思います」
大好きな北海道だが、冬の厳しさは過酷。昨年2月半ばのクランクイン早々、吹雪の中、子どもたちと重さ30キロの橇(そり)