2018年5月19日 16:00
「ワンコインならゲーセンのコインでもOK」“元祖子ども食堂”の思い
現在、多くのこども食堂は寄付を募ったり、会費制にするなど運営の工夫をしているが、自治体の助成金などを受ける場合は、人数や規模などで選別が行われるのが現実だ。
「うちを含めてほとんどがギリギリの台所事情でやっていると思います」
しかし、誤解も多い。ときには「子どもを集めればお金がもらえるんでしょう」「貧困家庭の子どもばかり集めるのはかわいそう」といった声も。
「うちは食中毒や事故などに手当てする社会福祉協議会の保険の助成は受けていますが、それ以外は頼らずにやっています。また、もともと貧困の子どもだけを対象にしていません。その基本姿勢についてはきちんと伝え続けたい」
たしかに“貧困家庭の子ども向け”と銘打てば、本当に困っている子らは、かえって足を運べないかもしれない。
「最近は外国人の子どもも増えました。また、シングルマザーの方の悩みはどんどん増しているように思います。
だから週に1度でも、ここに来てもらいたいんです」
大人が心にゆとりを持つことが、ひいては子育てに疲れた親たちによる虐待などを、予防することになるのではないだろうか。