2018年6月2日 16:00
アルコール依存症からの回復「自分をすきになれてよかった」
容子ちゃんの命がいちばん大切なんだから」。救われた、と思った。
「自分を認めてくれたこのひと言は、10代の私には大きかったですね。1年かけてアルコールと薬物を体から追い出すことができたんですが、正直に言うと、人への依存は変わらなくて、生きづらさは抱えたままでした」
高校を卒業後は、上京して外国語専門学校へ。ここも長くは続かなかった。19歳での同棲を機に中退、すぐに結婚したからだ。相手は外国人で、自助グループのイベントで知り合った13歳年上のアメリカ人だった。
「10代での結婚を父などは猛反対しましたが、私にしたら、ずっと夢見ていた家族の団らんが手に入るかもしれないとの淡い期待もありました」
バイク関係の仕事をする夫はヘルニア等の持病を抱えているうえにアルコールや薬物など複数の依存があり、自助グループに通い続けていた。
「妊娠初期は幸福感もありましたが、出産が近づくと、また依存症体質の負の部分が出てきたんです。どうせ私は元依存症で、19歳の若さで結婚、しかも国際結婚などと、ほかのママたちと比較して、悪いほうへ自分をラベリングする。