野々村友紀子さん「新婚時代は夫の足を洗ってあげてたんです」実家では過保護な母と寡黙な父の関係を見て育った
両親は食事マナーにだけはすごく厳しかったんですが、「勉強しろ」とか「これをしろ」「あれはダメだ」など強要されることはひとつもなかったですね。「もし悪いことをするなら、私たちが見ている前でしなさい」と言われたことがあります。
野々村うちとは逆ですね。
益若まったく過保護ではなくて、親も働いていたのでむしろ自分でやらなくちゃいけないことも多くて。反抗する以前に「自分がしっかりしなくちゃ」「自分がサポートしなくちゃお母さんが大変だ」と思っていました。
とはいえ、さみしかったわけでもないんです。実家は居酒屋で、平日も休日も問わず常に人が家にいる環境で、常に知らない人と喋って育ってきました。近所のおじさんと喋ることも、年下の子たちの面倒を見ることも、どちらもそこで慣れました。
野々村なるほど。私はグイグイ来られたから反発したんやね。「なにしたい?」「なに食べたい?」とか。
益若うちはなにも言われなくて、むしろお店が忙しいときは、私が自分から「ごはん食べたい」と言わないとごはんが出てこなかったんです(苦笑)。お店で宿題をしながらずっと待っていて、お客さんに出す焼き魚を私もひとつもらえる、みたいな。