令和のタクミくんシリーズ主演・森下紫温と加藤大悟が大切にした“距離感”「恋愛によって心の傷が埋まっていく」
でも僕は、ギイは自分の中でたくさんの葛藤を抱えていると思っていて。
──周囲から見て完璧イコール悩みがない、ではない。
加藤生身の僕がギイを演じるにあたり、憧れている人のことを想像して、そういう人の苦労ってどんなものがあるんだろうって考えたんです。そうしたらギイの、例えばタクミくんにもっと早く寄り添いたかったのにできなかったジレンマや、自分があるからこそ、自我があるからこそいろんな壁に阻まれて生活している苦労が思い浮かんで……。僕がギイを演じるにあたって、そういう人間らしさっていうのが出せたら新たな魅力になると思いました。
──ファンとしては「わかってくれている……」と感じます。
加藤本当ですか?よかった、よかった。
──ギイってスパダリだけど、完全無欠じゃないんです!
加藤そうなんですよね。
そういう人こそ、ガラスのハートを持っていたりとか、傷つきやすい部分を持っていたりとかするから。そこを補ってくれるのがタクミくんっていう、素晴らしい存在かと。
──わかります、タクミくんが必要だったんですよね!
加藤その始まりを描いたのが、この『タクミくんシリーズ長い長い物語の始まりの朝。