北川景子・中村倫也の自然体な魅力「他者からの視線や評価も今は気にならなくなりました」
そういうふうに役と共に生きたことがあんまり多くないので、それはひとつのチャレンジだった気がします」(中村)
あの涙は、大事なものが壊れてしまった涙だった
中村に対し絶大な敬意を寄せる北川。一方で、中村も北川の人柄に、役者仲間として信頼を覚える場面があった。それが、由紀と迦葉がベッドを共にするシーンだ。
「女優さんとそういうシーンがあるとなったとき、スタッフも男が多いですし、監督も男性ですし、なんだかんだ気を遣うじゃないですか。でも北川さんは『そんな気を遣わなくていいですよ』と言動で示してくれて。それが超いい具合なんですよ、サバサバしすぎていない感じで。全体のことを考えて、ものづくりしやすい環境をつくろうとしてくださっていたのが伝わってきて、本当に素晴らしい人だなと」(中村)
「ありがとうございます。ああいうシーンってやっぱりちょっと恥ずかしいんですよね。
でも、私がモジモジしていると、みんなやりにくいかなというのもあって。このシーンだからって特別にみなさん気を遣わなくていいですよ、と。いたって普通のお芝居の場面と変わりませんという感じでいようと心がけました」(北川)
このホテルのシーンは、由紀と迦葉の関係性を決定づける重要な転換点でもある。