第1話が本日より無料配信! 羽住英一郎監督が語る『太陽は動かない』
それをWOWOWの武田吉孝プロデューサーに相談した時に、ふたつの原作を一本の映画にするというアイデアを提案されまして。その時は眼から鱗が落ちましたね。登場人物の過去に遡り、日本という国で育ったキャラクターの人間的な厚みを表現することで、海外の有名シリーズとの違いは出せると確信していました」
映画版は『悪人』や『怒り』などの人気小説家・吉田修一のベストセラー小説が原作、連続ドラマ版は完全オリジナルストーリー(原作者の吉田が監修)。両方通じて描かれるのは、秘密組織“AN通信”の精鋭エージェントふたりに課せられた危険な任務だ。完全無欠のトップエージェント・鷹野一彦(藤原)と新米の相棒・田岡亮一(竹内)という、個性の異なる先輩後輩コンビの組み合わせの妙――それがスリリングに、時にユーモラスに発揮され、バディムービーとしての魅力が満載だ。
「彼ら諜報員は24時間ごとに本部へ定期連絡しなければ、胸に埋められた爆弾が発動し、5分で爆死するという組織が強いた掟の恐怖に晒されています。そんな常に絶体絶命の状況下ながら、鷹野はあくまでクールな男。やや調子に乗りやすい田岡が感情をクイックに表現することにより、鷹野はよりクールに見え、そしてそんな鷹野によって凹まされる田岡はより感情をあらわにするという具合にコントラストを表現していきました」