こんなときだから生まれた、完全リモート映画。行定勲監督インタビュー
この頃からこのコミュニケーションが一般化したんだと、数年後に話しているのではないかと思います。新たな可能性なのかは分かりませんが、この状況も含め、この時代の即時的なものに寄り添った表現をしたと思っています。
――『きょうのできごと』というタイトルにはどんな想いが込められているのでしょう?
2005年に公開された拙作のタイトルからの引用です。
あの作品は9・11が起きたときに企画していて、今回は新型コロナ禍。
テロやウィルスで世界が揺らいだときに自分たちは何をやっていたのかを映画にするところが同じだったのと一晩の飲み会が一緒だったので、『きょうのできごと』の原作者、柴崎友香さんに許しをもらって同じタイトルにしました。――すでに多くの人が鑑賞されているようですが、その反応をどう受け止められていますか?
とにかく未曾有の出来事で世の中が大変なことになり、家に閉じこもって外出自粛を余儀なくされている人たちが楽しかったと喜んでくださっているメッセージをもらって嬉しいです。
とにかく、この状況をみんなで乗り越えて、また映画を観にきて欲しいと思っています。
――行定監督自身は、いまはどんな日々を送られているのでしょう?
ずっと外出せずに次回作を構想しています。