「ゆるふわ」など様々な言葉で語られることが多い。
「昔は自分の見られ方を気にしていた時期もあったけど、経験とともに、年とともに、どうでもよくなってきたというか。今はもう中村倫也というものを使って、自由に遊んでもらっていいみたいな感覚です。どんなイメージでも、どんな評価でも、どんな楽しみ方でもいい。アンチでもなんでもいいので、ご自由にという感じです(笑)」
そう飄々と言葉を紡いでいく。世間のイメージを逆手にとって、じゃあ今度はこんなボールを投げてみようという思惑も今はないという。
「なんて言うんだろう、そういう“新商品”みたいな感じはないです(笑)。サービスを与えるという点で自分は供給側。
なら、世間の需要よりずっと先に行っていなくちゃいけない。それこそ、今、世間に浸透しているのかもしれない自分のイメージも、僕にとってはだいぶ前に自分の中でイメージしていたもので、体感としてはすごい時差があるんです。そういう意味でも、今の世間の反応を見て、新しい戦略を立てているのでは遅い。僕の感覚やビジョンはそれよりずっと先に行ってなきゃいけないと考えているんです」
いい作品さえつくることができたら、あとの物事はどうでもいい
『凪のお暇』(TBS系)