『カツベン!』高良健吾&現役弁士・片岡一郎が振り返る舞台裏「映画の始まりの時代を生きられた」
今の映画館では見られない光景が描かれているところが面白いなと思います」(高良)
映画とともにキャリアを重ね、映画を愛する高良だからこそ、「映画の始まりの時代を生きられたことがうれしかった」と声を弾ませる。
「あとはやっぱり活劇なんです。サイレント映画は音がない分、動きが大きくて活劇的。『カツベン!』は音もあるし色もついているけど、どこかサイレント映画の雰囲気が残っていて、常に人が動いている。そういうところが活劇という感じがして、いいなと思いました」(高良)
日本映画に造詣の深い片岡は、こんな楽しみ方を提案する。
「ソフト化したらぜひオーディオコメンタリーをしたいんですけど、『ここは実在したある弁士のエピソードがもとになっていて……』と解説しはじめたら6時間はかかっちゃう(笑)。それぐらい随所に無声映画時代へのオマージュが散りばめられているんです。きっと映画史をちょっとかじったことのある人なら永遠に楽しめるはず。
だから一度観た人も、当時の映画のことを調べて、もう一度観てほしい!そしたらいろんなネタに気づくと思うし、そうすると他にも別の視点があるんじゃないかってまた観たくなる。何回観ても楽しめる作品であることは間違いないです!」