大東駿介×浅野和之 日本初演『What If If Only―もしも もしせめて』は夜、寝る前にふと思い出す芝居
読み解くほどに、明日を生き抜く一歩を感じるんです。辛いこと、悲しいことがあっても、それでも生きていく、そのことを恐ろしくも温かく導いている戯曲だなと思いますね。今、立ち稽古が始まったばかりですけど、浅野さんを見て、自分アカンなと思いました。初日の立ち稽古で、次から次へとアイデアが体から出て来る先輩の姿を見て、自分ももっともっと頭も体も動かさなきゃ!と痛感しました。
浅野いやいや僕もね、大東君とは初めてご一緒するんですけど、その熱量と、言葉の豊かさと、僕にはないものだなと圧倒されています。若さもあるんだろうけど、僕若い時でもこんなすごいエネルギーが、情熱があったかなと思っちゃうぐらい(笑)。全然タイプが違うので、一緒にやっていてすごく面白いし、勉強になりますよ。今のまま歳をとっちゃいけないなと思った(笑)。
大東こちらこそですよ!当たり前ですけど、こちらこそ勉強になります。
『A Number―数』との連続上演で問いかけて来るものとは?
――難解ながらも、この作品のどのような部分がおふたりの胸に響いてくるのか、伺いたいと思います。
浅野やっぱり彼が苦悶しているところから始まって、最後に自分を発見……じゃないな。