たとえいつか一人で歩かなくてはいけない時を迎えても、
たとえどんなことがあっても、しっかりと前を見つめて歩み続けることができるように。
母親になるということが、どういうことなのだろうか。
今もわからない。なれているのか、いないのか。
しかし、ただ一つ、いつも願うのは、心の底から「君」の幸せだ。
君の、君自身の人生が豊かで幸せであることだ。
こんなにも切実に、何かを願ったことは、今までの人生でなかったと思う。
きっと、多くの親が誓うように
ここに誓いたい
あなたを守ること
あなたを大切にすること
そして、ずっと愛し続けること
………………………
この手紙は、私が妊娠初期から、お腹の中の子供に宛てた日記を編集し直したものだ
最初の、感情のメモ程度のところから
だんだんと娘への手紙のような形へと変化していってこの日記
そして、今回の「てがみ」から1年、
最初の日記の日からちょうど2年目となるこの日に
この連載もとりあえず一つの区切りとなりそうだ
高齢出産という年齢での出産。
リスクを感じなかったこともなかった中、
なんとなく書き残しておこうと思ったそがそもそもの始まりで、
そのあとは、もしかしたら、娘が子供を産む年齢になった時
自分が助けてあげられないかもな、ということも心によぎり
何か、書き残しておきたいと思い、コツコツと続けている
もし娘が私と同じ年齢で出産したら、私はもう、ほぼ曾おばあちゃんの年だ
毎日感じる小さなこと
その時の気持ちや、感動
悩んだこと、ためになったこと
そんなことがつらつらと毎日書かれている
いつか彼女が読むことがあるのだろうか
困ったときにでも、開いてくれるといいなと思う
私が近くに居られたら、それが一番の願いではあるけれど
豆粒だった存在が、
この世に生まれて、
自分の力で動き出し
そして、今や一人で歩いている
スタスタと、歩く後姿を追いかける時
その、力強い存在は本当にキラキラと眩しい
夫は言う
僕たちはこれから老いていくばかりだけれど
彼女は成長しかない
未来しかない
なんて眩しいんだろう
素敵な、素敵な、2年間でした
本当にありがとう
そしてこれからも
見守っていきます
2018年秋11月12日
娘さんへ、母より
●文、写真HALKUZUYA
フォトグラファー。