パートナーから性病をうつされた…相手を訴えることはできる?
一生完治しない病気もあるわけですから。
医学上、女性が性病に感染した場合不妊につながるリスクも。うつされた病気が原因で不妊になった場合は慰謝料が高額になることもあるでしょう。
ですので、単純に慰謝料金額は?と言われても「ケース・バイ・ケース」としか答えようがないのです。
ただしそれでも、過去の裁判例などは参考になるでしょう。たとえば、東京地裁において平成28年 6月29日に下された判決。
インターネット上の婚活サイトに会員登録した原告が、同サイトで独身(未婚)として会員登録していた被告と知り合って多数回にわたって性交を伴う交際をしたところ、被告から同交際中にクラミジア(本件性病)をうつされ、かつ、同交際終了後、被告が既婚者であることが判明したなどとして、被告に対し、不法行為に基づき、損害賠償を求めた事案。
原告は、被告から本件性病をうつされたと認められるとするとともに、被告は、故意に自らを独身者と偽ることによって原告を欺いて本件交際をしたと認められるとした上で、被告が原告に本件性病を感染させたことについての慰謝料額を30万円、被告が原告の性的自由を侵害したことについての慰謝料額を40万円と認定したほか、弁護士費用7万円も相当因果関係のある損害と認めて、請求を一部認容した事例があります。