【弁護士が語る!】テレビ番組制作会社や、芸能プロダクションでの働き方の難しさ
タレント養成スクールの講師契約について
Q.当芸能プロダクションでは、タレントをマネジメントするだけでなく、タレントの養成スクールも運営しています。養成スクールを運営するにあたっては、タレントに講師になってもらっていますが、講師として契約する際に注意すべき点はありますか?
A.養成スクールの講師は、多くはタレントか、タレントを目指して裏方に回った方々だと思います。また、大半はプロダクションに雇われた講師ではなく、フリーランスで、タレント業などの合間を縫って講師をしています。この講師達とプロダクションの関係には、多くの問題があります。
まず、演技でも歌でもお笑いでも、芸能において基本的に重要なのはセンスであり、講師が何を指導するか、生徒に何を身につけてもらうかが、はっきりしない場合が多いということです。要するに、決まった正解がないのです。
そうすると、講師が勝手な講義・指導をしていると生徒から苦情が入っても、プロダクションから注意することは難しくなります。講師の独りよがりではないか?と思われるような指導が、見方によっては正解といえるかもしれないからです。