2019年11月19日 14:00
【スルガ銀行の不正融資】問題の内容・経緯・実態をFPがわかりやすく解説
銀行が改ざんを具体的に指示か
融資の審査を出すにあたり、担当の行員に顧客の情報を渡して審査が通りそうか聞きます。
そのままでは審査が通らないとわかった場合、行員から不動産会社の営業マンに対して審査基準を満たせるように書類を改ざんするよう具体的な指示を出すのです。
例えば、通帳の残高を30万円から730万円に7とカンマを書き加えてコピーするといった、極めて古典的ではあるものの非常に悪質な改ざんを行いました。
つまり、スルガ銀行の行員は自社の行員である審査部門を騙すために、不動産会社に指示を出して書類を改ざんさせていたのです。
銀行と不動産会社の連携で不正を黙認
このようにして審査が通り出すと不動産会社としてはどんどん同じような案件を持ってきますし、審査基準についても理解してきますので当初から改ざんした審査書類を出すようになってきます。
そして行員はおそらく改ざんされたものだとわかった上で、ノルマ達成のために改ざんの事実を黙認して審査を通過させていただのです。
以上がスルガ銀行で発生した不正融資問題の全貌です。
銀行が審査書類の改ざんを指示したり黙認したりといった、にわかには信じがたいことが現実に起こっていたわけですが、ただここまでであればまだ誰も直接的な被害は発生していません。