2019年11月19日 14:00
【スルガ銀行の不正融資】問題の内容・経緯・実態をFPがわかりやすく解説
ただ、不動産投資向けの融資ではスルガ銀行以外にもオリックス信託銀行や関西アーバン銀行(現関西みらい銀行)、ジャックスなどのライバルも多かったこともあり、すんなり融資が通りそうな案件はそうそう回ってきません。
むしろ、年収が低い割に高額な投資物件を売りつけられている質の悪い案件が舞い込むようになってきます。
営業から審査部門への圧力
このような質の悪い案件は基本的に社内の審査部門で審査落ちしてしまうので業績アップには繋がらないのですが、営業ノルマへの圧力が普通では考えられないようなレベルに達していたため、そういった案件も数字にするために営業部から審査部門へ圧力がかかったのです。
そもそも営業部では上司から部下に対する心のない恫喝や、耳を疑いたくなるような信じられない叱咤などが日常的に発生していたと、のちのメディアの取材で明らかになっています。
ここまでくると営業ノルマというよりも、通常では貸付けできないような人にも書類を偽造してでもなんでもとにかく貸付けしろということを、社員に遠回しに強要しているとさえ感じるところです。
そして営業部の責任者などは審査部に対して、そういった不正な貸付けがしやすくなるように根回しを始めます。