小宮有紗・加藤玲奈ら健闘!『体育教師たちの憂鬱』稽古場
小宮に求められたのは、台本上セリフに起こされていない“オフ芝居”。剣道部顧問(みなみかわ)に遠慮して本音を言い出せない場面で、金沢から「必然性が足りない」と言われると、すぐ顧問の視界に入らないよう立ち位置を変更し、表情をつくって乗り越える。ゴシップ好きの卓球部キャプテンを演じる加藤には、日常的な動作が「ポージングをキメてるように見えちゃう」という指摘が。一考したあと、やり直しの際には等身大の高校生らしいナチュラルな演技で応戦してみせた。
赤澤が扮する卓球部顧問は、この女子高に来たばかり。キャラクターの濃い周囲の教師に圧倒される日和見主義な一面を、泳ぐ視線や小さな声色で表した。佐藤の「入室時の挨拶が“おはようございます”一辺倒だと芸能界みたい」という提案に対しては、カンパニー全員でアイディアを出し合うひと幕も。
夢の遊眠社出身で舞台・映像ともに数多くの経験を持つ羽場は、芝居の引き出しが非常に豊富で「観ていて楽しい」「何パターンか拝見したい」と金沢から頼りにされるほど。
交換日記の持ち主に激高する一方でスポーツ名門校の醜聞にうなだれる体育部長役を、緩急自在の迫力ある演技で立ち上げた。
公演は一部公演中止、4月18日(土)