片付けがはかどる「魔法の言葉」って?【前編】心理学を応用した片付け習慣・その20
狐につままれたような気分になりませんか?
それはあなただけではありません。
実際の実験においても最初の選択肢ではプランAを選んだ人が80%だったにもかかわらず、次の選択肢ではプランBを選んだ人が82%でした。
理論的にはまったく同じことを言っているにもかかわらず、なぜ選ぶプランに違いが出てしまうのでしょうか?
■ 「得る」VS「失う」人の反応が強いのはどっち?
最初の選択肢では、「得るもの」に焦点を当てています。しかし、次の選択肢では「失うもの」に焦点を当てています。
つまり、2,000人の従業員を「救う」か、4,000人の従業員を「失う」かです。
この実験で明らかになったのは、「人は得るものに焦点を当てると保守的になり、失うものに焦点を当てるとリスクを取るようになる」ということです。
つまり「失うものを意識すると、人はリスクを取って行動しやすくなる」ということが分かったのです。
KAORU / PIXTA(ピクスタ)
では、これを年末の片付けに活かすにはどうすれば良いのでしょう?
後編では、実際の片付けの場面を想定しながら考えていきましょう。
【参考】
※ダニエル・カーネマン『ファスト&スロー あなたの意思はどのように決まるか?』