なぜ子どもに算数をやらせる?実は「よりよく生きるため」のもの
だからだというのです。
では、なんのために賢くなるのでしょうか?
それは「よりよく生きるため」。これは、「自分に合った生き方を見つける」ここといいかえることもできるそうです。
当然ながら、自分に合った生き方は本人にしか決めることができません(著者は、親がかわりに決めるなどもってのほかだと主張してもいます)。
だとすれば、そのために必要なのは「情報を取捨選択する力」と「条件を整理する能力」。そしてこの2つの能力は、算数によって高めることができるというのです。
そして著者は、これ以外の目的を持つべきではないともいいます。
中学受験の成功など、ささやかな副産物にすぎないもの。
なのに、そちらにばかり気を取られて本質を見失うと、間違った方向に進んでしまいかねないから。
■大切なのはやはりバランスである
人生は二者択一の連続。「どっちに進むべきか?」という岐路に立ったとき、後悔しないためにはあらゆる情報を集め、優先順位を決めることが必要です。いうまでもなく自分にとって優先順位の低いものから消していくことになるわけですが、そうすればおのずと方向は決まるということ。
このことを踏まえたうえで著者は、「私の授業の目的は子どもを賢くすることにあります」