くらし情報『ホルモン補充療法は「乳がんの発症率」が本当に上がるの? リスクを専門医が回答!【医師解説】』

2024年3月22日 04:10

ホルモン補充療法は「乳がんの発症率」が本当に上がるの? リスクを専門医が回答!【医師解説】

そのため、エストロゲンを補うホルモン補充療法と乳がん発症リスクの関連が、長く懸念されてきました。

乳がん発症リスクは、未経験者の半分以下

ホルモン補充療法は「乳がんの発症率」が本当に上がるの? リスクを専門医が回答!【医師解説】


実は、20年ほど前に海外で「ホルモン補充療法によって乳がんの発症が増加する」という報告がありました。当時、日本でも新聞などで大きく取り上げられたため、このフレーズが一般に広まったと言われています。

しかしその後、その研究対象となった約1万6,000人の女性たちは、喫煙率や肥満率、高血圧率が高いなど、最初から乳がんなどのリスクが高い人ばかりだったことがわかりました。

日本では2004~2005年に厚生労働省研究班が調査をおこない、ホルモン補充療法経験者が乳がんになる危険性は、ホルモン補充療法未経験者の半分以下だったという結果を公表しています。

その後の研究でも、ホルモン補充療法が乳がんの発症に与える影響は、生活習慣病や夜勤の仕事などが与える影響と同程度、つまりとても小さいことがわかっています。乳がんのリスクよりも、つらい更年期障害の症状を改善するメリットのほうが大きいと考えられています。

ホルモンの併用で子宮体がんリスクも心配なし
ホルモン補充療法には、主にエストロゲンだけを補う方法と、エストロゲンとプロゲステロンを併用して両方を補う方法があります。

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