恋愛バラエティー番組『あいのり』(フジテレビ系)に出演していたブロガーのクロが22日に自身のアメブロを更新。親子で舌下免疫療法を始めたことを報告した。この日、クロは「数年前から気になっていてさっちゃんもわりとアレルギー体質ということで」「『シダキュア』スタートしました」と述べ、親子で舌下免疫療法を始めたことを報告。「先月二人で血液検査をして」と明かし「さっちゃんが医療費無料なうちに。親子で小児科でお世話になれるとのことで、決めました!」と経緯をつづった。続けて、治療期間については3~4年かかるそうで「毎日!!!アレルギー免疫療法で、微量なアレルギーをカラダに入れていき、免疫をつけていく」と説明。「毎日はかなり大変な感じするけれど、ピルほど厳密じゃないみたいで、2週間とか明けてもまた復活できる」といい、娘について「毎日喘息の予防薬飲んだりしているので、それが増えるだけな感じかなあ」とつづった。また「服用後2時間は、入浴や激しい運動NGなので、子どもは夜に飲むことが多いんだとか」とコメントし「旅行の時などは無理に飲まなくてもOKとのこと」と説明。服用する薬について「舌の真ん中の筋をはずした、左右どちらかの場所。1分そこに置いて、気づけば溶けてる」とつづった。さらに「思ったよりも簡単で」「『アナフィラキシーショック』などないかチェックしてもらい、帰宅しましたっ!」と報告。「また、1週間後にチェックしてもらって容量が増える予定」と明かし「1年とか飲むだけでもだいぶ、花粉症改善されたりするみたい」「少しでも、アレルギーが改善されると良いなあ」とつづり、ブログを締めくくった。この投稿に読者からは「効果あるといいですね」「参考になります」「わたしも舌下免疫治療しています」などのコメントが寄せられている。
2024年07月23日太田プロダクションは17日、同社所属のお笑いコンビ「マンホルモン」の秦野隆光さんが交通事故で死去したと明らかにした。35歳。同社公式サイトで「マンホルモン・秦野隆光訃報」として発表した。「ファンの皆さまいつも温かいご声援ありがとうございます。また関係各位におかれましてはいつも大変お世話になっております」とした上で、「弊社所属タレントマンホルモン・秦野隆光(35歳)が令和6年7月11日(木)交通事故により急逝いたしました。ここに生前のご厚誼を深謝し謹んでご通知申し上げます」と報告した。「なお葬儀告別式につきましては既に近親者にて執り行われております」と伝えた。秦野さんは1988年10月3日生まれ。2023年8月に小田桐雄磨とコンビ「マンホルモン」を結成。『M-1グランプリ』などにも出場していた。
2024年07月17日理学療法士の企業向け出張施術「オフィストレッチ」はこのほど、「身体の専門家」である理学療法士による、410名に対する調査を実施。働く中で、会社員がどんな姿勢になりやすいのかを明らかにしています。身体の姿勢は大別すると「Sway Back(猫背)」「Flat Back(平背)」「Lordosis(反り腰)」の3つがあります。前提として、それぞれどんな特徴があるのかを上図にて示しています。■身体的不調の原因になりうる身体の姿勢はなに?今回の調査では、性別によって姿勢のタイプに特筆した偏りなどはみられず、猫背が多いという結果になりました。それぞれの姿勢の原因は、普段の就業時間にあることが多いです。毎日の就業時間でパソコンを見つめている時間が長かったり、運転している時間が長かったりすると、筋肉が硬直して正しい姿勢を保てなくなります。そして、崩れた姿勢が普段の姿勢として定着してしまい、同じ箇所に負担が蓄積されやすくなり、より筋肉の硬直が進みます。そのような負のループが続き、より正しい姿勢をとることが難しくなり、肩、首、腰などの慢性痛などに繋がっていきます。そのような慢性痛が、結果的に生産性にも大きく影響が出るというデータもあります。※同社では、「自身の姿勢が気になる方は、慢性痛の予防のためにも、ストレッチなどで硬直した筋肉を伸ばし、身体のリスクを軽減していきましょう」とアドバイスしています。※【出典】厚生労働省ホームページ:2015年3月『「健康経営」の枠組みに基づいた保険者・事業主のコラボヘルスによる健康課題の可視化』(東京海上日動健康保険組合)■【調査概要】1-1. 調査期間:2022年9月〜2024年6月1-2. 調査対象:20代〜60代の男女1-3. 有効回答数:n=4101-4. 調査方法(集計方法、算出方法):弊社理学療法士による姿勢チェック(エボル)
2024年07月09日■これまでのあらすじ同棲中だった主人公・マチ子とブン太は妊娠をきっかけに結婚することに。同棲当初からブン太のゴリ押しで生活費と家事はきっちり半分ずつというルールが設けられますが、同棲中は問題なく過ごしていました。しかし入籍初日、ブン太はつわりで気持ち悪くなってしまったマチ子にも家事を強制させたのです。家事を全くしない男性に比べたらマシだと自分に言い聞かせ夕飯を作ったマチ子。そこでもブン太は料理に細かくケチをつけ、さすがに我慢の限界を迎えたマチ子が寝室へ向かおうとすると、今度は「片付けは?」と余計にイライラさせることを言ってきます。妊娠前の優しかったブン太を思い返しながら、今はホルモンバランスが崩れているせいでイライラするだけだ…と思うことにして、仕事と最低限の家事をこなしながらしばらく過ごしていましたが…。■今日もまた、細かい指摘をされて…■補充くらいやってくれてもいいのに…今度は洗剤の補充をしていないと注意されたマチ子。「洗剤の臭いがきつくて、ごめん…」と謝ってから補充くらいはやって欲しいとお願いしました。しかしブン太は家事は半分って約束だからとすぐに拒否。さらにため息をつきながら、自分の家事負担が大きくなっていると文句を言うのでした。妊娠・出産はどうやっても【半分】にはできないのだから、ブン太がその分できることをしてあげてもいいですよね。目に見える家事だけではなく、マチ子の体調やメンタルケアにも気を遣ってあげて欲しいものです…。次回に続く「半分夫」(全118話)は12時・18時更新!
2024年07月04日名古屋麻酔科クリニックは、最新のケタミン点滴療法を進化させた幻覚療法を導入。無意識に働きかける新しいアプローチで、精神疾患治療における画期的な成果を報告しています。ケタミンクリニックは全世界で注目され急増しています。1年半前には米国で約100か所のケタミンクリニックが存在しましたが、1年後には300か所に増え、最近では500~750か所にまで達する急成長を遂げています。約10年前から、ケタミン点滴がうつ病に効果的であるとされ、使用され始めました。多くの研究と臨床データにより、うつ病に対して画期的な治療効果があることが示されており、不安障害、PTSD、強迫性障害、希死念慮、物質使用障害など多くの精神疾患にも効果的とされています。ケタミン幻覚療法(1)■日本初の幻覚療法クリニック名古屋麻酔科クリニックは、15年前に麻酔科、ペインクリニック科および心療内科として開院し、痛みの治療や心理的アプローチを行ってきました。2023年初頭にケタミンクリニックを開設し、メンタル疾患治療に積極的に取り組んでいます。最近では、ケタミン点滴を幻覚療法の一環として用いる方法を取り入れています。幻覚療法は、LSDやMDMA、マジックマッシュルームなどを用いて幻覚を引き起こし、心理療法と組み合わせることで効果を高める治療法です。当院では、ケタミンによる副作用として知られる幻覚や夢を見る体験を、治療の一環として積極的に活用しています。■ケタミン点滴と幻覚療法の違いケタミン点滴では、幻覚は副作用として扱われます。しかし、ケタミンを用いた幻覚療法では、幻覚を効果の主体として捉え、より幻覚が出やすいように調整し、その幻覚を分析することで効果を高めます。以前にケタミン点滴を受けていた方に幻覚療法を行うと、多くの方(50人中45人)がより効果的かつ持続性があると報告しています。また、新たに治療を受けた方でも、従来のケタミン点滴よりも効果率や持続率が高く(80%→90%)なっています。■無意識とソーシャルペイン幻覚や夢は精神医学では無意識の象徴とされています。無意識は言語を持たない心の状態を指し、夢や映像、音楽を通じて表現されます。無意識と意識のバランスが崩れると、うつ病や不安障害などのメンタル疾患が発生します。当院では、ケタミン点滴中に見る幻覚や夢を無意識からのメッセージと捉え、この体験を治療の一環として活用しています。これにより、無意識の力を直接引き出し、患者の治療に活かすことが可能になります。ペインクリニックでは痛みを次のように分類することがあります:1. 侵害受容性の痛み:物理的な損傷や生理的な影響によって発生する痛み2. 神経障害性の痛み:神経の損傷により引き起こされる痛み3. 心理的な痛み:心理的ストレスや感情的な問題が原因で発生する痛み4. スピリチュアルペイン:生命の終末に関わる精神的な苦痛や人生の意味に関する痛み5. ソーシャルペイン:社会的な相互作用や人間関係の断絶が直接的な原因となる心の痛みこの分類では3、4、5の心理的な痛みとスピリチュアルペイン、ソーシャルペインは心因性ということで同様のものと考えられがちです。そのため、心理的な痛みと明確に区別するために、ソーシャルペインを「無意識レベルで人間本来に刻まれている、他人の存在によって生じる痛み」と私たちは考えます。ソーシャルペインは痛みや苦しみとして表出されますが、うつ症状、不安症状、希死念慮などといった具体的な症状としても表れます。人間がまだサルだったとき、社会という大きな仕組みは存在せず、家族単位、親族単位など小さい集団でした。その後、より大きな集団や都市化が進むにつれ、組織としてルールや規制、罰則が必要となり、それが人間にとって無意識レベルの痛みや苦しみになっていると考えています。ソーシャルペインの観点からすれば、サルの頃のように家族単位のような小さな集団だけでずっと生活することを無意識は望んでいるとも言えます。いえいえそのような事を望んでいないという方は、社会的な頭(意識)で考えていることになります。それらは一長一短あり、バランスが重要とも言えます。また、スピリチュアルペインも無意識レベルの痛みとして捉え、他人との関係性の喪失に起因する痛みと考えています。(スピリチュアルペインの観点からは孤独は辛いので誰かと共に、集団の大小はそれぞれですが、絆をもって生きたいと言えます。)それらは進化し社会を形成していく過程で身に付いた痛み苦しみであり、心因性といっても意識レベル(思考や社会性に関連)とは異なり無意識レベル(情動や心)にあります。ケタミンを用いた幻覚療法は、その無意識をターゲットとした治療と捉え、ソーシャルペインやスピリチュアルペインに対しての治療と考えています。人間は他人の存在なしにはうまく生きていくことが難しいとされていますが、他人がいること自体で苦痛を生じさせる側面もあります。現代のように人口密度が極めて高い社会では、ソーシャルペインの影響が顕著になると考えます。不都合な環境や制度などを調整できないとき、ソーシャルペインとしての痛みや苦しみが生じることがあります。心理的な痛みだけでは説明がつかないような痛みや苦しみが無意識からの表現として出ているのかもしれません。■ソーシャルペインのもうひとつの側面人類が都市国家を形成してから約1万年が経過しましたが、この進歩はある側面で成功と言えます。特に産業革命以降、科学と技術の発展により自然の脅威を支配下に置き、人類を頂点に据えた世界構造が築かれました。しかしながら、人々の間の争いは絶えず、国や集団間の戦争も絶え間なく発生しています。科学技術が大きく進歩し、かつての大きな課題であった食物供給も解決できるようになった現代でも、多くの人々はさらなる権力や覇権を求めて争い続けています。貧富の格差はより明白になり、過密した社会では少数が希望に満ち溢れている一方で、多くの人々が軋轢を感じ、痛みや苦しみに希望を見出せない状況が続いています。人類の社会的発展は、私たちの優れた知能(意識)の賜物ですが、この進歩が必ずしも無意識が捉えている本来あるべき姿とは異なる可能性があります。この点を明確にするためには、無意識の理解を深め、正しい方向性を見出すことが必要だと考えてきました。この観点から、ソーシャルペインに対処するためには、無意識を明確化できる幻覚療法に期待を寄せています。この治療法は、個人の苦しみだけでなく、社会の歪みや苦しみに対しても良い方向に変化をもたらしてくれるかも知れません。■ご協力のお願い今後、一般社団法人を設立し、東京にケタミン幻覚療法のクリニックを開設する予定です。このビジョンに共感し、協賛いただける企業や団体様を募集しております。また、ケタミン幻覚療法にご興味をお持ちいただき、クリニック運営に携わっていただける医師、臨床心理士の方も募集しております。当院のHPのお問い合わせフォームより、お気軽にご連絡ください。皆様のご協力を心よりお待ちしております。【クリニック概要】名古屋麻酔科クリニック所在地 : 〒464-0837 愛知県名古屋市千種区丘上町2丁目49-4URL : Mail : mail@nagoyamasui.com ●ケタミンクリニックについてURL: ●首こりボトックスURL: ●テニス肘PRP療法URL: 詳細はこちら プレスリリース提供元:@Press
2024年07月03日公益社団法人日本理学療法士協会(所在地:東京都港区六本木)は、7月17日の「理学療法の日」にちなんで、各都道府県理学療法士会の協力のもと、2024年7月14日(日)を中心に全国一斉イベントを開催します。また、当日17日には、第12回「笑顔をあきらめない。」写真コンテストの受賞作品を発表します。詳細は、日本理学療法士協会ホームページ「理学療法の日」特設サイトをご覧ください。〇特設サイト: 7月17日は理学療法士の日 2024年度版ポスター■ 理学療法の日1966年(昭和41年)、理学療法士について定めた法律「理学療法士及び作業療法士法」が公布され、翌年、第1回理学療法士国家試験が実施されました。この試験に合格した110名の理学療法士によって同年7月17日に結成されたのが、日本理学療法士協会です。理学療法の日は、この日本理学療法士協会結成の日に因んで制定されました。〇理学療法士を知る(理学療法とは?): ■ 全国一斉イベント各都道府県理学療法士会のご協力のもと2014年度より全国一斉イベントを行っています。本年度も理学療法士の専門性を活かして、広く国民の皆様に貢献しうるイベントを、7月14日(日)を中心に開催します。体力測定や理学療法の体験会、健康に関する公開講座、高齢者を対象としたイベント等を各都道府県で行う予定です。全国各地のイベント情報は、当会ホームページ「理学療法の日」特設サイトに掲載していますので、ぜひご覧ください。※7月14日(日)以外に開催されるイベントもあります。■ 第12回「笑顔をあきらめない。」写真コンテスト日本理学療法士協会のキャッチフレーズ「笑顔をあきらめない。」を冠とした写真コンテストには、今回は107点の応募がありました。この中から最優秀賞、優秀賞、佳作の受賞作が決定し、7月17日に結果を発表いたします。思わず笑顔になり、前向きな気持ちになり、元気がでるような作品と出会えると思います。ぜひ、7月17日には写真コンテストのページをご覧ください。〇URL: 前回(第11回「笑顔をあきらめない。」写真コンテスト)最優秀賞作品タイトル:ウクライナ紛争下、笑顔をあきらめない作者 :中島 久元 様〇写真のエピソードも紹介 ■ 団体概要団体名: 公益社団法人日本理学療法士協会代表者: 会長 斉藤 秀之(さいとう ひでゆき)所在地: 〒106-0032 東京都港区六本木七丁目11番10号設立 : 1966年7月17日URL : 詳細はこちら プレスリリース提供元:@Press
2024年07月01日この10年で発達支援を受けることが身近になった医療機関や、児童発達支援、放課後等デイサービスなどで、作業療法士(OT)による支援を受けたことがあるお子さん、保護者の方も多いのではないでしょうか。今回は、日本作業療法士協会で常務理事を務める酒井康年さんにインタビュー。酒井さんは、特別支援学校(当時は養護学校)の教員時代に重度障害のある子どもたちと関わる中で、ご自身の力不足を自覚するとともに、作業療法士が持つ専門性の高さを知り、資格を取得して現場で力を発揮したいと考えたそうです。インタビューでは、協会の活動や発達支援の現場で感じる変化、作業療法のゴール、保護者の方が作業療法を受ける際に意識するといいことなどをお聞きしました。Upload By 専門家インタビュー――2012年に改正児童福祉法が施行されてから10年以上が経ちます。どのような変化を感じているでしょうか。酒井常務理事(以下、酒井):大きな変化として、「支援の量」が満たされるようになってきたのではないでしょうか。つまり、都市部を中心に通所事業所が増え、お子さんが発達支援を受けることがとても身近にとらえられるようになったと思います。ここ数年、保護者の方とお話しをすると、「わが子に必要なことは、なんでもやりたい」というスタンスの人が増えたように感じています。以前は特別な支援を受けることに抵抗が強い人が多くいらっしゃったことと比較すると、ある意味、合理的な考え方になってきているのではないかと感じています。一方で、「訓練」が注目されがちでもあります。不器用さがあるから作業療法士の訓練を受ける。歩行が困難だから作業療法士や理学療法士の訓練を受ける。それは大切なことですが、「どの訓練を受けさせるか」ではなく、「子どもをどう育てるか」が重要だと考えています。――ここ数年、国でも障害児通所支援の基本的な考え方について議論が重ねられてきました。どのように受け止めていますか。酒井:2021年に「障害児通所支援の在り方に関する検討会」、2022~2023年に「障害児通所支援に関する検討会」という大きな検討会が開かれました。広範囲に渡り深く議論いただき、最終的に「障害児通所支援に関する検討会」で児童発達支援・放課後等デイサービスにおいて、総合的な支援を行う重要性が改めて確認されたことに安堵しています。厚生労働省|障害児通所支援に関する検討会報告書(概要)・総合的な支援を行い、その上でこどもの状態に合わせた特定の領域への専門的な支援(理学療法等)を重点的に行う支援が考えられる。 その際には、アセスメントを踏まえ、必要性を丁寧に判断し、障害児支援利用計画等に位置づける等、計画的に実施されることが必要。――総合的な支援を行うことは、「子どもをどう育てるか」という視点とつながりますね。保護者の方も、支援者の皆さんと一緒に考えていく必要がありそうです。酒井:そうですね。繰り返しになりますが、訓練を受けさせることだけが、子どもを育てることではありません。もちろん、保護者の方にとって専門家に相談し、お子さんの困りごとにストレートに答えてもらえるのは分かりやすく、安心感もあるでしょう。そのお気持ちは否定されるものではありません。どちらかというと、私たち支援者が、「総合的な支援」の大切さを意識し、自分たちが行う訓練は「その一部である」と忘れないことが必要です。目指すのは「人々の健康と幸福」であり、「障害の克服」ではないUpload By 専門家インタビュー――酒井さんは、日本作業療法士協会が主催する「児童福祉領域の作業療法意見交換会」での講演をはじめ、作業療法士のあるべき姿について啓発活動をされていますね。酒井:まさに今、力を入れている活動です。日本作業療法士協会では、「作業療法は、人々の健康と幸福を促進するために、医療、保健、福祉、教育、職業などの領域で行われる、作業に焦点を当てた治療、指導、援助である。作業とは、対象となる人々にとって目的や価値を持つ生活行為を指す。」という作業療法の定義を定めています。特に注目したいのが、「人々の健康と幸福を促進するために」という部分です。一般社団法人 日本作業療法士協会――大目的は「人々の健康と幸福を促進する」ことだと。酒井:そうですね。私たちが目指すのは、「障害の克服」ではないということです。これは、国の「令和6年度障害福祉サービス等報酬改定における主な改定内容」において、「ウェルビーイング」という言葉で表現されていますが、とても近いと感じています。私自身も、「子どもと家族がハッピーでなければいけない」といつも言っています。例えば「運動ができるようになる」ことはプロセスの一つとしてもちろん大事だけれど、ゴールではない。「ハッピーに過ごせる」ことがゴール。そのために、作業療法士として何ができるかという視点を持つ重要性を、伝えるようにしています。――作業療法士の皆さんは、そのような視点を持ち、どのような活動に落とし込まれていくのでしょうか。酒井:ICFと呼ばれる国際生活機能分類(WHO)の概念では「活動・参加」と示されていますが、作業療法士は「活動・参加」を支援する専門職です。医学的な知識、活動分析・作業分析というスキル、人・環境・作業の3要素によって情報をとりまとめるPEOモデルなどを駆使して、子どもの「活動・参加」において何ができて何が課題になっているのか、どこにどういうアプローチをすればいいかを考えて、「ハッピー」につなげていこうと話しています。――「活動・参加」は、具体的にイメージするのが難しいケースもありそうです。酒井:障害が重度になればなるほど、参加を想定するのが難しく、その手前である機能面へのアプローチにとどまってしまうように思います。先日も難病のお子さんを訪問看護している作業療法士や理学療法士に、「社会参加をどう考えていますか?」と聞いてみました。難病があると感染リスクがあって学校に行ってはいけないと言われていると。もちろん、命を守ることが第一です。では、「放課後に行くというトライはできないのか」「日曜日の校舎を借りてトライができないのか」。では、買い物は?小学生が買い物に行く機会がない、これは一般的にはそうそう起こりにくい事態ですよね。そういった事態であると認識し、医学的な知識を役立て、支援者同士でアイデアを出し合うのです。そうすれば、社会参加に向けて違ったさまざまなアプローチが出てくるでしょう。難しいことは重々承知ですが、制限があると社会参加しなくてよいわけではなく、制限がある中でどのように前に進めるのか、なのです。――以前からそのような意識で取り組まれてきたのでしょうか。酒井:2022年9月の「障害者権利条約」における政府報告に関する国連総括所見で、「人権モデル」という言葉に出合ったことが大きいです。人権モデルは、一言でいうと「なによりも人権を尊重することを最優先にする」というもの。どんな理由があっても、人権が損なわれてはいけないというスタンスで物事を考えることです。先ほどのケースでは、難病がある=外に出られなくても仕方がない、ではいけない。ほかにも、強度行動障害がある=身体拘束をしても仕方ない、ではだめなのです。現状はそうせざるをえないのかもしれませんが、極めて懸念される事態であり、なんとかしなくてはいけないという認識を持つことが大事ということです。この学びによって、自分の中でより「活動・参加」に沿って考えられるようになりました。――「仕方がない」「諦めて当然」ではないのだと。酒井:私たち支援者が諦めたら誰がやるのか。この子たちを知っている支援に携わる人間が、今の限界にしっかり気づき、仕方ないではなく子どもが権利侵害を受けている認識がないと前に進むことができません。少し難しい話になってしまいましたが、分かりやすく言うと「子どもの可能性を形にする」です。目の前にいる子どもの可能性を、小さいことでも形にできるか。保護者の方が「無理じゃないか」「そんなことできると思わなかった」を、「うちの子、できるんですか!」につなげていく。それは、重度心身障害のお子さんが指を一本動かせることかもしれない、重度知的障害のお子さんが名前を呼ばれた時に立ち止まれることかもしれない。保護者の方にお子さんの可能性を見せていくことを大事にしていきたいですね。「意見が合わない」は多職種連携の一歩――「活動・参加」を目指すために、より多職種連携が大切になりそうです。酒井:そうですね。お互いに平等であるという考え方のもと、連携を強化していく必要があります。私は、通所事業所で時々聞く、「保育士と専門職」という言い方もおかしいと思っています。保育士の方も、専門職ですよね。あくまで、専門性が違うだけですから。また、多職種連携では意見が合わなくて当たり前なのです。意見が合わないことが分かりましたというのは、残念なことではなく多職種連携の一歩を踏み出せたということ。意見を合わせることが大事なのであれば一職種でいいということです。子どもと家族のハッピーに向けて、同じ方向を見ることができればうまくいくはずなのです。作業療法士には「お子さんの全部」を話してほしい――保護者の方が作業療法を受ける際に意識するといいことはありますか。酒井:まずお伝えしたいのが、「焦らなくて大丈夫」ということです。お子さんの成長は、一人ひとり違うものです。準備が整うのを待つ、ほかのところから頑張ってみる、そんな意識で一緒に取り組んでいきましょう。そして、お子さんの「生活の全部」を教えてほしいと思います。保護者の方が心配していること、保育園・幼稚園の先生に言われたことだけではなく、ですね。思いがけないところに解決のヒントがあったりするので、最初から狭めることなく広く投げかけてほしいと思います。私が担当したあるお子さんについて、保護者の方からは「不器用さがあり、勉強が嫌い」とお聞きしていました。数ヶ月後に「最近すごくよくなったんですよ」とおっしゃるので、「何がよくなりましたか?」とお聞きすると、「夜泣きがなくなりました」「行き渋りがなくなました」と。「え、夜泣きや不登校のお困りがあったの!?」と、反省したことがあります。――保護者の方は、お悩みと作業療法が結びつかない場合、伝える情報を選んでしまいそうですよね。それでは、最後にこれからの活動について教えてください。酒井:日本作業療法士協会で特別支援教育の分野も担当しているので、特別支援教育において作業療法士がどのような役割を担えるのかを考え、発信していきたいと思います。――ありがとうございました。まとめ酒井さんは最後に、「僕は作業療法士の仕事が大好きで、今でも勉強を続けています」と笑顔で話されていました。「子どもと家族がハッピーでなければいけない」という酒井さんの言葉は、とても力強く、発達支援に携わる皆さんと一緒に目指したい、あるべき姿なのだと感じました。これから医療機関や児童発達支援、放課後等デイサービスで作業療法を受ける際は、ぜひ酒井さんのアドバイスのように、「お子さんの全部」をお話ししてみてはいかがでしょうか。Upload By 専門家インタビュー酒井康年さん大学を卒業後、都内の特別支援学校の教員として5年間勤務。その後作業療法士の資格を取得し、うめだ・あけぼの学園に就職。地域の幼稚園・保育園・小学校・特別支援学校の巡回相談や、保育所等訪問支援などを担当し、2024年4月より学園長。子どもの持つ可能性を形にすることを目指して活動中。
2024年06月21日~愛するペットへ飼い主からの恩返し企画~電話で簡単オンライン講座『オランジェ』を行う「にしのエンタープライズ」]は、ペット(犬、猫)を対象とした「ペット整体療法」の提供を6月15日(土)に開始します。オランジェ:[ペット整体療法]URL: にしのエンタープライズは、各界の優れた講師陣によるオンライン講座や占いサービス「オランジェ」を提供しています。このサービスは、シニア層や子育て層を中心に、「学ぶ」「話す」「楽しむ」「癒される」ことをコンセプトとし、幅広いニーズに応える内容で既に多くのユーザーに利用されています。■提供背景日頃私たちを癒してくれているペットに、愛情を込めた優しいマッサージで恩返し!そんなハートフルなペット整体療法の講座を7月からスタートいたします。*お客様の声相談された方の中には、「ホテルに泊まると環境が変わり、ペットの「ストレス、メンタル低下」が気になるという方も少なくありません。「宿泊中のペットマッサージを取り入れてより快適に過ごせるようマッサージやツボを習いたいと思いました。うちのペットもマッサージ中にうっとりとした表になり気持ち良さそうで私も嬉しくなりました。」など、ありがたいお言葉をたくさん頂戴しました。■サービスの特徴*「ペットのための整体療法」中国4千年の歴史のなか、「経穴(つぼ)の歴史は2000年前から」と言われています。(諸説あり)ペットも脊椎動物であり、哺乳動物であることから、整体療法25年の経験も持つ講師が「ひとのつぼ療法をペットへ活かせないものか」と試行錯誤の結果、生み出されたのが「ペットのための整体療法」です。■ご利用の流れパソコン、スマートフォンで「Zoomアプリ」を利用し、ご自宅からご参加できるサービスです。詳細は下記「サービス概要」のURLからご予約が可能です。■講師:池田知聡ICP整体師養成スクール院長としてテレビ、ラジオの出演をこなしつつ、数千人の心と体に有効な健康法を数多く施してきました。幅広い知識と経験をいかしつつも、親身で熱心な指導で大変人気がある先生です。■サービス概要サービス名: オランジェ [ペット整体療法]提供開始日: 7月1日(月)提供時間: 9:00~21:00受講方法: ZOOM アプリを使用し、ご自宅等からペットと一緒に参加料金: 3,900円(税込)/[1回、30分 ※ペット整体に限り初回のみ10分間無料延長あり]申込方法: 下記URLからご予約が可能です。URL: ■会社概要企業名: にしのエンタープライズ代表者: 西野こう規所在地: 大阪市中央区高麗橋2-2-2日宝北浜ビル3F5号設立: 2023-07-17事業内容: 鍼灸整骨院運営、自費治療院、自己回復力オンライン講座、海外物販(天然オイルシャンプー日用品)、再生医療施術、補助金を使った福利厚生、リスキリング研修制度を使った養成校。幼稚園の人材育成URL: ■お問い合わせTEL:080-4741-0880「にしのエンタープライズお問い合わせ窓口」まで 詳細はこちら プレスリリース提供元:NEWSCAST
2024年06月20日ホルモン補充療法は、つらい更年期障害を改善する治療法です。しかし、更年期障害にもさまざまな症状があります。ホルモン補充療法はどんな症状に効果があり、どんなメリットがあるのか。また、副作用などのデメリットはないのか。治療方法や費用のことなども含めて、産婦人科医の沢岻美奈子先生に教えてもらいました。教えてくれたのは…監修/沢岻美奈子先生(沢岻美奈子 女性医療クリニック院長)2013年1月に女性スタッフだけで乳がん検診をおこなう沢岻美奈子 女性医療クリニック開院。2022年の1年間で神戸市乳がん検診を約2500件、地元企業様の会社検診や自己検診も含めると約3100件の乳がん検診を実施する。患者さんとのやりとりと通じて日常の診察で感じ考えることを、専門医目線で正しい医療情報としてInstagramに毎週投稿している。ホルモン補充療法(HRT)って何?女性は更年期(45~55歳ころの閉経を挟んだ約10年間)になると、ホルモンのバランスが崩れて生理が不順になり、人によっては心身にさまざまな不調が現れます。他の病気を伴わない不調を「更年期症状」と言い、その中でも症状が重く日常生活に支障を来す状態を「更年期障害」と呼びます。更年期障害の一番の原因は、女性ホルモン「エストロゲン」の急激な低下です。ホルモン補充療法とは、少量のホルモンを補うことでエストロゲンの減少程度を緩やかにし、更年期障害を改善する治療法です。生理が順調でも、30代に比べて疲れやすい、眠りの質が落ちたなどの体調の崩れを感じる場合は、更年期症状が出ているケースかも。そういう場合にもホルモン補充療法を受けることで落ち着く場合がよくあります。誰でもできる治療なの?ホルモン剤には若干血液を固まりやすくする働きがあるため、脳卒中や心筋梗塞、冠動脈疾患などの既往歴がある人、喫煙者や血液をサラサラにする薬を内服している人はホルモン補充療法を受けられません。過去に子宮体がんや乳がんを経験した人は、場合によっては受けられないことがあります。これらの人で更年期障害で悩んでいる場合は、婦人科を受診して症状に合わせた漢方薬を処方してもらう方法があります。また、高血圧や糖尿病の人や肥満の人、家族に子宮体がん・乳がんを経験した人がいる場合には、病態が悪化する可能性があるため慎重な投与が必要です。最初にしっかり検査をし、医師とよく相談しましょう。ホルモン補充療法の方法は2つホルモン補充療法には主にエストロゲンだけを補う方法と、エストロゲンとプロゲステロンを併用して両方を補う方法があります。エストロゲンだけを半年以上使うと、子宮内膜が増殖して子宮体がんのリスクが高まることが知られています。そのため、子宮のある人には、内膜の増殖を防ぐ働きがあるプロゲステロンを併用します。併用により、子宮体がんのリスク軽減が可能です。手術で子宮を摘出した場合には、子宮がんの心配がないので、エストロゲンだけを補う方法で治療をおこないます。ホルモン補充療法の薬の種類と費用ホルモン補充療法の薬には、飲む・貼る・塗るの3タイプがあります。貼る、塗るタイプは、飲み薬に比べると胃腸や肝臓への負担がかからず副作用が少ないですが、かゆみ・かぶれなどが出る場合があります。飲むタイプは手軽に用いることができて便利ですが、胃腸や肝臓に負担がかかることがあります。他にも、腟がかゆい・乾くなどの症状がある場合には、腟に入れる錠剤を処方する場合も。また、更年期の症状に対応した漢方薬を併用する場合もあります。どの薬を用いるかは、患者と医師で相談して決めます。いずれの薬も家で自分で用いますが、症状の確認や薬の処方などのために2〜3カ月に1回程度の通院が必要です。ホルモン補充療法は保険適用で、薬代は病院や使用する薬剤によって異なりますが、だいたい月に2,000〜3,000円。漢方薬と併用する場合は、4,000〜5,000円程度です。どんな症状に効果があるの?ホルモン補充療法で不足していたエストロゲンが補充されると、乱れていた自律神経のバランスが整い、多くの症状が改善します。主に下記の効果があり、それに伴ってイライラや気持ちの落ち込みが改善するケースも多くあります。・ホットフラッシュ(のぼせ、ほてり)や発汗などの改善・動悸など自律神経系の不調の改善・閉経後骨粗しょう症の予防と改善・萎縮性腟炎や性交痛などの改善・悪玉コレステロールの低下・コラーゲンを増やし、皮膚や粘膜に潤いを与える・胃がんや大腸がんなどがんのリスクの低下更年期になるとコレステロールは自然に上がりますが、ホルモン補充療法をすると下がることが知られています。胃がんや大腸がんなどのがんリスクも低下しますが、これについてははっきりした原因はわかっていません。それでも、女性のがんで2番目に多い大腸がんのリスクが低下するのは、うれしい効果と言えるでしょう。薬の使用し始めに副作用が出ることがホルモン補充療法に重大な副作用はありません。使用を始めたときに下記のような副作用が現れることがありますが、多くは薬の頻度や量を調節することで1〜3カ月で治まります。・不正出血・乳房のハリや痛み・おりもの・下腹部のハリ・吐き気 など・ごくまれに血栓症を引き起こすことがある副作用の多くは薬の頻度や量を調節して改善できます。特に不正出血は多く見られますが、深刻な問題につながることは稀です。ただし、更年期以降、特に閉経後には子宮体がんの発症リスクが高くなります。月経と異なるタイミングで予定外の出血があった場合は、子宮体がんの検査を受けてみることをおすすめします。ホルモン補充療法で乳がんリスクが上がる、は間違い!日本女性の9人に1人が罹患すると言われる乳がん。40代後半から増えて、60代が一番多いのが特徴です。乳がんのがん細胞の60~70%は、エストロゲンの影響を受けて増殖するため、エストロゲンを補うホルモン補充療法が乳がんリスクを上げるのではと懸念する声が多くあります。しかし、2004~2005年に厚生労働省研究班が調査をおこない、ホルモン補充療法経験者が乳がんになる危険性は、ホルモン補充療法未経験者の半分以下だったという結果を公表しています。その後の研究でも、ホルモン補充療法が乳がんの発症に与える影響は、肥満やアルコール摂取、夜勤の仕事などが与える影響と同程度の小さいものであることがわかっています。ホルモン補充療法の始めどきはいつ?40代になって、生理が不順になったり体調に変化を感じたりしたらホルモン補充療法を検討しても良いでしょう。不調が軽いうちに始めることで、比較的スムーズに改善できます。しかし、めまいがしたから耳鼻科を受診して……と遠回りしている期間が長いと、症状が悪化して改善まで長引いてしまうことも。更年期世代で体の不調を感じたら、まずは婦人科を受診し、検査をしてみることをおすすめします。ホルモン補充療法にやめどきはあるの?数年前までは、乳がんリスクへの不安などから「ホルモン補充療法の上限は5年程度」や「60歳ぐらいになったら終わりどきを見つけよう」などと言われてしました。しかしその後、さまざまな調査で、乳がんのリスクが高くないこと、ホルモン補充療法を長くやっている人に健康被害がないことなどがわかってきて、やめどきについての考え方も変わってきています。今は女性の平均寿命が伸び、更年期である50代以降の人生が長くなりました。本人が「症状が改善したのでやめます」というのであれば、それもまったく問題ありません。でも、症状が続いていて、ホルモン補充療法を続けることで症状が改善し、定期的な検査でも問題ないのであれば、期間に上限を設けなくて良いというのが、最近の専門医の間での認識です。まとめ更年期障害の期間や症状は、人によって大きく異なります。やめどきを自分で決めることができるのは、女性にとって大きな安心と言えるでしょう。ただし、更年期を長く快適に過ごすためには、定期的な検診を受けることが欠かせません。自治体や職場の健康診断などをじょうずに活用していきましょう。※記事の内容は公開当時の情報であり、現在と異なる場合があります。※本記事の内容は、必ずしもすべての状況にあてはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。取材・文/かきの木のりみ4つの編集プロダクションで紙媒体の編集をしつつWebの学校に通い、Webと紙両方の編集に携わるようになって約20年。スポーツは見るのもやるのも好きなのだけど、最近はすっかり見るほうに……。著者/監修/沢岻美奈子先生2013年1月に女性スタッフだけで乳がん検診をおこなう沢岻美奈子 女性医療クリニック開院。2022年の1年間で神戸市乳がん検診を約2500件、地元企業様の会社検診や自己検診も含めると約3100件の乳がん検診を実施する。患者さんとのやりとりと通じて日常の診察で感じ考えることを、専門医目線で正しい医療情報としてInstagramに毎週投稿している。
2024年03月26日更年期になると多くの女性が体調を崩し、長期間、更年期障害に悩む人も少なくありません。そんなとき、頼りになるのがホルモン補充療法。しかし、この療法は乳がんの発症率を上げるとの説もあります。それは本当なのか、私たちはどうすれば良いのか、産婦人科医の沢岻美奈子先生に聞きました。教えてくれたのは…監修/沢岻美奈子先生(沢岻美奈子 女性医療クリニック院長)2013年1月に女性スタッフだけで乳がん検診をおこなう沢岻美奈子 女性医療クリニック開院。2022年の1年間で神戸市乳がん検診を約2500件、地元企業様の会社検診や自己検診も含めると約3100件の乳がん検診を実施する。患者さんとのやりとりと通じて日常の診察で感じ考えることを、専門医目線で正しい医療情報としてInstagramに毎週投稿している。ホルモン補充療法(HRT)とは多くの女性は更年期(45~55歳ころの閉経を挟んだ約10年間)を迎えると、女性特有の症状が現れます。さまざまな症状の中で他の病気を伴わないものを「更年期症状」といい、その中でも症状が重く日常生活に支障を来す状態を「更年期障害」と言います。更年期障害の一番の原因は女性ホルモン、特に「エストロゲン」の減少です。ホルモン補充療法(HRT)は、このエストロゲンを補うことで、更年期障害を改善する治療法です。ただし、高血圧や糖尿病の人や肥満の人、家族に子宮体がん・乳がんを経験した人がいる場合には、病態が悪化する可能性があるため慎重な投与が必要です。過去に子宮体がんや乳がんを経験した人は、場合によっては受けられないことがあります。また、脳卒中や心筋梗塞、冠動脈疾患などの既往歴がある人、喫煙者、血液をサラサラにする薬を内服している人は、血栓症(血の塊が血管を閉塞して障害が生じる病気)を引き起こす可能性があるためホルモン補充療法を受けられません。乳がん細胞は女性ホルモンで増殖する!?厚生労働省が発表した「全国がん登録罹患数・率 報告 2019」によると、日本女性に一番多いがんが「乳がん」です。女性のがん罹患部位1位乳房2位大腸3位肺4位胃5位子宮日本女性の9人に1人が乳がんに罹患すると言われ、40代後半から増えて、60代が一番多いのが特徴です。乳がんのがん細胞の60~70%は、エストロゲンの影響を受けて増殖します。乳がん細胞が体の中で生存していく上で、エストロゲンなどの女性ホルモンが欠かせない存在となっているのです。そのため、エストロゲンを補うホルモン補充療法と乳がん発症リスクの関連が、長く懸念されてきました。乳がん発症リスクは、未経験者の半分以下実は、20年ほど前に海外で「ホルモン補充療法によって乳がんの発症が増加する」という報告がありました。当時、日本でも新聞などで大きく取り上げられたため、このフレーズが一般に広まったと言われています。しかしその後、その研究対象となった約1万6,000人の女性たちは、喫煙率や肥満率、高血圧率が高いなど、最初から乳がんなどのリスクが高い人ばかりだったことがわかりました。日本では2004~2005年に厚生労働省研究班が調査をおこない、ホルモン補充療法経験者が乳がんになる危険性は、ホルモン補充療法未経験者の半分以下だったという結果を公表しています。その後の研究でも、ホルモン補充療法が乳がんの発症に与える影響は、生活習慣病や夜勤の仕事などが与える影響と同程度、つまりとても小さいことがわかっています。乳がんのリスクよりも、つらい更年期障害の症状を改善するメリットのほうが大きいと考えられています。ホルモンの併用で子宮体がんリスクも心配なしホルモン補充療法には、主にエストロゲンだけを補う方法と、エストロゲンとプロゲステロンを併用して両方を補う方法があります。エストロゲンだけを半年以上使うと、子宮内膜が増殖して子宮体がんのリスクが高まることが知られています。そのため、子宮のある人には、内膜の増殖を防ぐ働きがあるプロゲステロンを併用します。併用により、子宮体がんのリスクはなくなります。手術で子宮を摘出した場合には、子宮がんの心配がないので、エストロゲンだけを補う方法で治療をおこないます。ホルモン補充療法後は毎年の乳がん検診が大切!ホルモン補充療法の有無にかかわらず、更年期世代は乳がんの発症が多い年ごろです。40歳以降は2年ごとの乳がん検診を受けることが大切です。見逃しを防ぐためにも、マンモグラフィーと超音波検査の併用がおすすめです。ホルモン補充療法を受けた後は、毎年乳がん検診を受けることで安全に療法を続けることができます。10年間検診を受けず、60歳で乳がんが発見された女性の話以下は沢岻美奈子先生が実際に診察した、ある女性のケースです。その女性は60歳のとき、沢岻先生の医院で初めて乳がん検診を受けました。すると、マンモグラフィーで左乳房にひきつれが見つかり、超音波検査でも13mmの腫瘍が確認され、乳がんであることがわかりました。沢岻先生が診断結果を伝えると女性は「ホルモン補充療法を10年くらい受けているんですけど大丈夫ですか?」と聞いたそうです。なんと、その女性は10年の間一度も乳がん検診をしていなかったのです。先生は「ホルモン治療を始めた50歳から定期的に検診を受けていたなら、もっと早く、乳がんが小さいうちに見つけられたはず。そう思うと、本当に残念でなりません」と言います。がんは早期発見・早期治療ができれば、それほど恐れることはありません。このような悲しいケースに陥らないためにも、定期的な検診を欠かさないことが大切です。まとめ乳がん検診は、地域の婦人科医院ではおこなっているところはほとんどありません。自治体や職場の定期検診のタイミングを逃さず、しっかり利用することが大切。個人的に検診を受けたいときには、全国の検診(健診)センター、乳腺クリニック、総合病院、大学病院、がんセンターなど、乳腺外科のある病院に連絡してみましょう。自分自身を守るために、定期的な検診を習慣にしたいですね。※記事の内容は公開当時の情報であり、現在と異なる場合があります。記事の内容は個人の感想です。※本記事の内容は、必ずしもすべての状況にあてはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。取材・文/かきの木のりみ4つの編集プロダクションで紙媒体の編集をしつつWebの学校に通い、Webと紙両方の編集に携わるようになって約20年。スポーツは見るのもやるのも好きなのだけど、最近はすっかり見るほうに……。著者/監修/沢岻美奈子先生2013年1月に女性スタッフだけで乳がん検診をおこなう沢岻美奈子 女性医療クリニック開院。2022年の1年間で神戸市乳がん検診を約2500件、地元企業様の会社検診や自己検診も含めると約3100件の乳がん検診を実施する。患者さんとのやりとりと通じて日常の診察で感じ考えることを、専門医目線で正しい医療情報としてInstagramに毎週投稿している。
2024年03月22日名古屋麻酔科クリニック(名古屋市)は、治療抵抗性うつ病や不安障害、PTSDなどのメンタル疾患に対して幻覚療法(ケタミン点滴+音楽療法)を2024年3月14日より開始いたしました。幻覚療法という新しい戦略■幻覚療法について現在、海外ではLSDやMDMA、シロシビンなどの幻覚剤を用いた幻覚療法の研究が盛んにおこなわれています。最近、LSDについては臨床試験で有望な結果が出たことを受け、米国食品医薬品局(FDA)が画期的治療薬(ブレークスルー治療薬)に指定しました。また、MDMAやシロシビンについても同様に画期的治療薬(ブレークスルー治療薬)に指定されています。名古屋麻酔科クリニックは15年前から麻酔科、ペインクリニック、心療内科として診療を行っており、2023年1月よりケタミンクリニックを立ち上げ、幅広いメンタル疾患に対する治療を行ってきました。過去には、1,500回以上のケタミン点滴治療を実施しており、豊富な経験と知識を蓄積しています。また、開院当初より夢分析を中心に洞察的な精神分析療法(力動学的精神療法)を行い、これまでに1,000回以上の夢分析を実施しています。ケタミンは他の幻覚剤とは異なる作用機序を持ち、NMDA受容体拮抗薬として作用し、グルタミン酸系神経伝達を変化させることで幻覚や意識変容を引き起こすと考えられています。ケタミンによる夢幻覚は副作用の一つともされていますが、無意識層により近づくことができるようになり、心であるその無意識層から社会的な自分へのメッセージという効果とも考えられます。■提供を開始した「幻覚療法(ケタミン点滴+音楽療法)」とは当院の幻覚療法は、ケタミン点滴と音楽療法(主にアンビエントなどのヒーリング系)の組み合わせによって行われる新しい治療アプローチです。この組み合わせにより、無意識層にアプローチしやすくなり、意識―無意識の乖離を調整することで心の安定につながる可能性を考えています。さらに、夢分析の手法を用いた力動学的精神療法を取り入れることで、その効果をより深化させることを試みます。実際にこの療法を受けた患者からは、多くの方が夢や幻覚体験が増え、またその質がより具体的になったという報告をしています。結果として、より頭がすっきりする、安定する、楽になるなどの効果が得られています。この幻覚療法は、従来の治療法では効果が見られなかった患者に対して、新たな治療オプションとして注目されています。当院では、患者の個々のニーズや状況に合わせた安全かつ効果的な治療を提供しています。新たな展開に進みませんか【クリニック概要】名古屋麻酔科クリニック所在地 : 〒464-0837 愛知県名古屋市千種区丘上町2丁目49-4URL : Mail : mail@nagoyamasui.com ●ケタミンクリニックについてURL: ●首こりボトックスURL: ●テニス肘PRP療法URL: 詳細はこちら プレスリリース提供元:@Press
2024年03月19日実家の母は更年期を迎えても「何もなかった」そうで、私はすっかり安心していました。でも突然大きな体調の変化が起こり、結局病院へ行くことに。世間で言われている通り、女性の体はとても繊細で一人ひとり違うし、季節や年齢によっても違うと実感した私の更年期体験です。おかしくないけど、今までと違うある夏の夜、異常なくらい大量の寝汗をかく日がありました。真夜中に起きて、Tシャツがびちょびちょなのでいったん着替えてまた寝入るという夜が1週間くらい続きました。冷房があまり効き過ぎると私はすぐ風邪をひくので、夜は微弱にしていたのですが、もしかして寝苦しいのかと思い冷房を少し強くしても大汗です。まるで真夏に風邪をひき、熱を出してしまい、冷房がつけられなくてそのまま寝込んでいたときと同じような汗の量なのです。でも今は体調を崩しているわけでもなく、冷房もいつも通り、いや強めにかけているのに、こんなに大量の寝汗を毎日かくのは違う気がする……。そう思ってまずネット検索してみました。すると、いくつかの病名とともに「更年期障害」という文字が目に入ったのです。母が何の不調もなく過ぎたので安心しきっていたのに、よもや40代後半で私が更年期に差し掛かるとは思ってもみなかったので、かなりショックを受けました。振り返ってみれば思い当たることばかり40歳を越えたときから、皮膚の上を何かがざわざわするような、見えない毛布でなぞられているような感覚が始まっていました。しかし、オフィスでパソコンに向かって集中しているといつの間にか消えてしまうので、エアコンの調子が悪いのかと思っていました。しばらくして、街を歩いているときなど、あまり精神を集中していないときにもたびたび感じるようになりましたが、しびれではないために放っておいていました。病気の場合もあるかと思いますが、私の場合は更年期障害の1つ「蟻走感(ぎそうかん)」だったのだと思います。さらに、皮膚が弱くなったのか、シャツの裏にあるブランドタグが背中に当たると急にかゆくなり、慌ててすべての下着からタグを切り取らなければなりませんでした。加えて生理周期がすごく不安定で、半年くらい来ないときもあったり、終わってから1週間後にまた始まったり、出血が2週間ぐらい続いたり、どばどばと音が出そうなくらい出血が多かったりしていました。でも、私はもともと生理不順で量や周期が多少不安定なのはいつものこと。これも更年期のせいだとはまったく気付きませんでした。女性が年齢を重ねると更年期に入ることは知っていましたが、いざ自分の身にその症状が起こり始めても、全然わからなかったです。有給取得し専門医に診てもらうネット検索して自分なりに症状を分析した結果、素人にはわからない何かとんでもない大病か、もしくは単純に更年期障害だ、との結論に達し、病院でしっかり検査しなければと思い始めました。ただ正直仕事を休んでまで行くべきかひと月くらい迷いました。でも、ほぼ毎日の寝汗でシャツの着替えが洗濯前になくなってしまうので、仕方なしに上司に生理不順のため病院に行きたい、と話して有給を取りました。診察を担当した医師は「更年期のためだと思われるが、一応検査をしましょう」といって超音波と血液採取を予約し、初診は簡単に終わってしまいました。一度の通院では終わらないとはっきりし、また会社に説明して有給取得しなければならないことに、少々失望しました。働いていると、そう何回も病院に行くとは言いにくいし、また病気だと周囲から思われるのもつらいです。結局更年期だと診断されるのは、3回目の通院のときでした。ホルモン補充療法(HRT)について調べる最終的な診断になるまで3週間くらいかかったので、自分では更年期障害だと想定して、その間に対処法がないかネット検索していました。最初から私としては自然に任せようとは思わず、何か医学的な対症療法、簡単に言えば症状を緩和する薬を見つけたいと思っていました。すぐにホルモン補充療法(HRT)があると検索できたので、次回担当医に検査結果と一緒に診てもらうときに相談に乗ってもらおうと思って、そのメリットとデメリットをできるだけたくさん調べておきました。そしてようやく更年期障害と診断され、ホルモン補充療法をしたいと申し出ると、デメリットや条件について説明された後に処方してもらいました。私の場合は始めてからすぐに劇的に症状が良くなりました。生理不順がほぼ治り、寝汗やその他の症状も治まり、普段の生活に戻っています。まとめ風邪のせいで熱っぽかったりだるかったりすれば自分で気付きやすいのですが、更年期による体調変化は自分でよくわからない場合もあるのだなと実感しました。特に更年期障害の症状は老化現象と被ってしまうと判断が難しいと思います。一般に敏感肌になるのは老化現象の1つだと思っていますが、更年期障害にもなりうるとは思いつかなかったです。今思えばちょっと体調不良かなと感じたときに、思い切って病院で検査をしてもらえばもっと早く診断がついて、その後の不便さを我慢することもなかったかもと思います。※記事の内容は公開当時の情報であり、現在と異なる場合があります。記事の内容は個人の感想です。※本記事の内容は、必ずしもすべての状況にあてはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。監修/駒形依子先生(こまがた医院院長)2007年東京女子医科大学卒業後、米沢市立病院、東京女子医科大学病院産婦人科、同院東洋医学研究所を経て、2018年1月こまがた医院開業。2021年9月より介護付有料老人ホームの嘱託医兼代表取締役専務に就任し現在に至る。著書に『子宮内膜症は自分で治せる(マキノ出版)』『子宮筋腫は自分で治せる(マキノ出版)』『膣の女子力(KADOKAWA)』『自律神経を逆手にとって子宮を元気にする本(PHP研究所)』がある。著者/LMI(52歳)独身OLで20年間を海外でひとり暮らし、現在Uターンで帰省中。文系出身だが化学が得意で、語学力を生かし海外の医薬系文書を読むのとエビデンスという単語が大好き。
2024年03月18日更年期の症状の中で私を最も悩ませているのは、場所も時間も選ばず、急に滝のような汗が流れてきてとても不快なホットフラッシュです。仕事中も、友だちとごはんを食べているときも、いつその症状に襲われるかと常にドキドキしていて気の休まることがありません。今回は私のホットフラッシュの体験談をご紹介します。突然襲ってくるひどい暑さと大量の汗!もともと健康で、過去に大きな病気になったこともなかったのですが、50歳で閉経してから更年期の症状に悩まされるようになりました。特につらいのがホットフラッシュです。先輩の女性からホットフラッシュの症状について聞いてはいましたが、これほどつらいとは思いませんでした。私の場合は、前触れもなく異常なほどの暑さとサウナに入っているときのような大量の汗が襲ってきます。一番困るのは、仕事でお客様を訪問しているときにホットフラッシュの症状が現れるケースです。汗拭きタオルを常備していないと、書類の上に汗がしたたり落ちてしまうほどの状態に。夏場であれば私の状態を見て、お客様が冷房を強くしてくれることもありますが、冬場でも同じように汗だくになるのでとても恥ずかしい……。ホットフラッシュの症状は、だいたい5~10分程度で収まりますが、その時間がとてつもなく長く感じられます。このような状態が半年ほど続き、とても厳しかったのでなんとか症状を緩和できる方法はないかと模索し始めました。いろいろ試した結果、産婦人科を受診更年期についてネットや雑誌で調べて、症状緩和に良いといわれているものをいろいろ試してみました。大豆イソフラボン、豆乳、ホルモンバランスを整える女性保健薬、50代からのサプリメント……。しかし結局、どれもほとんど効果がなく、途方に暮れました。そんなとき、会社の先輩の奥様から「産婦人科を受診してみたら?」とアドバイスされたのです。その方は医療従事者で、更年期の症状で産婦人科にかかるのは珍しいことではないと教えてくれて、目からウロコ!でした。何しろ私はずっと健康だったので、更年期という一時的な状態で病気でもないのに産婦人科に行くという選択肢はまったくありませんでした。それどころか、産婦人科を受診するのは妊婦さんか婦人科系の病気の人という勝手な思い込みをしていたくらいです。しかしアドバイスを聞いて、家の近所の産婦人科を受診してみようと思い、ドキドキしながら訪問。待合室には若い妊婦さんに混じって、私と同年代と思われる女性が数人いたため、なんとなく安心して順番を待つことができました。医師から更年期障害のお墨付きをもらう私が悩んでいる症状を説明すると、医師は「典型的な更年期障害の症状ですね」とひと言。そして、更年期障害は時間が解決してくれるので、不快な症状がこの先一生続くわけではないこと、今は飲み薬、貼り薬、塗り薬があり、良い薬があることをやさしく説明してくれました。その上で、ホルモン補充療法を勧められました。開始から2週間ほどしてホットフラッシュの症状が改善してびっくり! たまにカーっと暑くなることはありますが、したたり落ちるような汗がなくなったのです。この効果は抜群で、うれしくて涙が出そうになりました。まとめサウナに入っているかのような汗に苦しみながらホットフラッシュの症状に耐えていましたが、産婦人科の医師が言うように、今は「我慢しない更年期」という観点で治療法を知り、私としては受診して本当によかったと思っています。また、更年期の症状に直面しているというのはなんとなく恥ずかしい気がして隠そうという意識が働いていましたが、周囲の人に自分の状況を伝えることで、思いもしないところから適切な情報やアドバイスをもらえるものだなということも実感しています。産婦人科のドアをたたくように背中を押してくれた先輩の奥様に心から感謝しています。※記事の内容は公開当時の情報であり、現在と異なる場合があります。記事の内容は個人の感想です。※本記事の内容は、必ずしもすべての状況にあてはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。監修/粒来 拓先生(よしかた産婦人科分院綱島女性クリニック院長)日本産科婦人科学会 専門医・指導医。日本女性医学学会 女性ヘルスケア認定医・指導医。日本女性心身医学会 認定医。患者一人ひとりの症状と考え方に寄り添い、サポートしている。著者/ST(53歳)更年期と戦いながら外資系企業で働く営業ウーマン。若い子に置いて行かれないように必死で頑張るも、年齢のせいか最近は物覚えの悪さに拍車がかかり、厳しい毎日。家族は夫と猫1匹。
2024年03月16日音楽療法事業を行う認定NPO法人心のおしゃべり音楽工房(所在地:東京都世田谷区、代表理事:中井 深雪)は、だれでも楽器で遊べる音楽イベント『第7回世田谷区音楽療法ライブ2024』を2024年3月24日に東京都・世田谷区の第二友の家 2Fホールで行います。イベント詳細: 第6回世田谷区音楽療法ライブ2023より■「世田谷区音楽療法ライブ」開催の背景2015年にNPO法人となった「心のおしゃべり音楽工房」は、4歳前から音楽療法を受けて育ち、ピアノ伴奏が得意になった自閉症のわたなべゆうたくんとその同級生でドラムが叩けるけいすけくんの二人が活躍できる場を作ろうと、「ゆうたバンド」を結成し、2018年より、障がいの有無に関わらずインクルーシブに参加できる「音楽療法ライブ」の開催を手掛けてきました。■『世田谷区音楽療法ライブ』について音楽療法とは、言葉では十分に意思を伝えられない人たちと音楽で気持ちを通わせながら、より良い支援へと繋げていく目的で、音楽療法士が行うセラピーです。世田谷区の後援で行われるこのイベントは、障がいのある人もない人も、赤ちゃんも、保育者・介護者も、ともに生の楽器に触れながら、音楽療法士のサポートで多様性を豊かに包み込める音楽の世界へとお連れします。■開催概要イベント名: 第7回世田谷区音楽療法ライブ2024開催日時 : 3月24日(日) 14:00~15:30 開場 13時20分会場 : 東京第二友の家 2Fホール(エレベーターはありません)(〒155-0033 東京都世田谷区代田3-23-15)アクセス : 小田急線「世田谷代田」駅 徒歩7分 梅ヶ丘駅南口 徒歩7分井の頭線「新代田」駅 徒歩15分バス「宮前橋バス停下車」 徒歩2分森91東急バス 新代田駅前⇔大森操車場渋54小田急バス 経堂⇔渋谷*お車でお越しの方は、近隣のコインパーキングをご利用ください。参加費 : 550円(税込)※世田谷区にお住まいか所属先のある、子どもと25歳以下の若者およびその保護者または介護者2名までは無料です。参加条件 : なし どなたでも参加できます定員 : 80名主催 : 認定NPO法人心のおしゃべり音楽工房協賛 : NPO法人ドリームフォーキッズジャパン後援 : 世田谷区東京第二友の会申込方法 : 公式LINE・Google フォーム(詳しくは公式サイトのイベント詳細ページをご確認ください)公式サイト: 友の家MAPPresented by<内容>このイベントは、世田谷区にある都立特別支援学校を卒業して就職した自閉症のゆうたくん(24)が、同期のドラマーけいすけくん(23)と共に、選曲と演奏を行い、それを音楽支援の専門家たちがお手伝いして、みんなで一緒に音楽を作り上げる参加型のライブです。小さなお子さんも、障がいをお持ちの方も、音楽による支援の方法を学びたい方も、どうぞご参加ください。さまざまな楽器や音の鳴る玩具に直接触れながら音楽できます。なお、このイベントには、世田谷区のみなさまが寄付してくださった赤い羽根共同募金からの助成金を使わせていただいております。また、子どもたちの未来に夢を!という非営利活動をされている、NPO法人ドリームフォーキッズジャパンさまからのご協賛もいただいております。Supported by参加お申し込みはこちらからお申し込み 二次元コード <公式LINE>公式LINEからのお申し込み ■会社概要商号 : 特定非営利活動法人心のおしゃべり音楽工房代表者 : 理事 中井 深雪所在地 : 〒154-0016 東京都世田谷区弦巻2-12-28設立 : 2015年12月事業内容: 音楽療法事業、コンサート・イベントの開催 他資本金 : 12万円URL : 【本件に関するお客様からのお問い合わせ先】NPO法人心のおしゃべり音楽工房TEL : 03-3418-6612お問い合せフォーム: お問い合わせ項目は、「音楽療法ライブ参加希望」をお選びください。 詳細はこちら プレスリリース提供元:@Press
2024年03月15日ヒューマンテクノ株式会社(東京都千代田区)は迷走神経刺激療法の革新的な一環として、日本初(※)となる「Vagal Treatment(耳ケアトリートメント)」を、3月3日耳の日にスタートし、話題を呼んでいます。※当社調べ耳を刺激することで迷走神経へのアプローチが可能に【Vagal Treatmentについて】Vagal Treatmentは、さかえクリニック院長、順天堂大学医学部非常勤講師の医学博士である末武信宏が順天堂大学医学部での自律神経臨床研究をベースに開発。海外ではニューロモデュレーション、経皮的耳介迷走神経刺激療法(TaVNS)として安全性もエビデンスも確立されたその効果はロジックも明確であり、迷走神経が集まる耳を刺激することが最大の特徴です。迷走神経の活性化は、メンタルヘルスにも効果的であり、うつ、自閉症、ストレスケアにも有効性の報告があります。特に、女性のメンタルヘルスには欠かせないフェムテック分野においても、重要な役割を果たします。開発者の末武信宏(医学博士)Vagal Treatmentによる迷走神経の活性化は、生理痛、PMS、産後鬱、更年期障害などのアプローチに期待が寄せられています。また、迷走神経の刺激により、脳全体が活性化し、脳梗塞後の麻痺の改善や認知症の改善など、多岐にわたる効果を認める論文が世界中で発表されています。さらに、Vagal Treatmentによる迷走神経の刺激は、集中力、身体パフォーマンスの向上などにも効果を発揮します。すでに多くのトップアスリートにも導入され革新的な成果が出ているコンディショニング、トレーニング、ケア法です。迷走神経活性化により、癌患者の生存率が上がるというエビデンスも存在します。迷走神経は、ヘルスケア、身体パフォーマンス向上の「カギ」となる重要な要素です。【次世代のヘルスケア】Vagal Treatmentは東京都、名古屋、東京のクリニック、サロンで展開、今後はラグジュアリーホテルスパへの導入や企業におけるフェムテックサポート、従業員のメンタルヘルスサポートも行ってまいります。【導入施設】さかえクリニック所在地 : 愛知県名古屋市中区錦3-5-21 錦HOTEIビル2F電話番号: 0120-566-680052-953-9676URL : Luxe Beaute Mii所在地 : 東京都港区白金台5-18-4 ガラス張り一棟サロン2F電話番号: 080-2258-3620URL : 詳細はこちら プレスリリース提供元:@Press
2024年03月06日つわりに関する新たな研究結果が発表2023年12月、国際的な総合科学ジャーナル「Nature」に、つわりの原因について興味深い研究成果が発表されました。この研究はイギリスのケンブリッジ大学の研究チームが主導したもので、妊娠中の女性の70~90%(※1)が経験する吐き気や嘔吐といったつわり症状に、GDF15(成長分化因子15)というホルモンの値が関連していることを示す研究論文が掲載されています(※2)。原因となるGDF15がどのように身体に影響しているのか、つわり対策がどのように変わる可能性があるのかをみていきましょう。成長分化因子15 (GDF 15)とは?成長分化因子15(Growth Differentiation Factor 15;GDF 15)は、妊娠中に限らず産生されているたんぱく質の一種で、食欲や吐き気などを制御している「脳幹」に作用するホルモンです。今回の研究で妊娠初期から妊娠13週6日までの妊婦さんを対象にGDF15の値を調べたところ、吐き気や嘔吐の症状が強い人ほどGDF15値が高いことがわかりました。さらに胎盤やママの血液を分析した結果、そこに含まれるGDF15はそのほとんどが胎盤を通じて胎児からママに送られた胎児由来のものであることが判明しています。つわりの重症化を予防できる可能性も妊娠期間を通じて、妊婦さんの血液に含まれる胎児由来のGDF15は増加します。このとき、妊婦さんの身体がGDF15に敏感に反応すると、吐き気や嘔吐のつわり症状が強く出ます。GDF15に対して反応しやすいことを「感受性が高い」といいます。そして、妊娠前のGDF15値が低いほど、胎児由来のGDF15に対する感受性が高くなり、吐き気や嘔吐の症状が強く出ることが今回の報告で示されました。妊娠前のGDF15の値が低いと、妊娠悪阻のリスクも高まるとされています。反対に、妊娠前からGDF15値が高い人は、妊娠中に吐き気や嘔吐があるとする報告の頻度が非常に低かったといいます。GDF15は加齢やがん、炎症、喫煙などの後に上昇します。これに加えて、糖尿病の治療薬である「メトホルミン」など、一部薬剤により上昇することが知られており、投薬により妊娠前からGDF15値をコントロールすることでつわりの重症化が避けられると期待されています。つわり対策の前進に期待しよう妊娠中に吐き気や嘔吐が続くと、とてもつらいですね。しかし、つわりは原因が不明とされていたことから、「気持ちの問題」などといわれてしまうこともありました。吐き気や嘔吐の原因にGDF15の値が関係している可能性を示唆した今回の研究成果は、妊婦さんや妊娠を望む人にとって朗報といえるのではないでしょうか。今後つわり対策が進み、妊娠初期から安定して生活できることを期待したいですね。※この記事は2024年2月時点の情報をもとに作成しています。掲載した時点以降に情報が変更される場合がありますので、あらかじめご了承ください。
2024年02月28日舌下免疫療法は噂では聞いたことあるような…という認識だったんですが、お医者さまから提案されるものであって患者から希望できるとは知らず…ネットで体験談を読んだりしました。調べていると、適切な年齢やリスクなども書かれていました。悩みましたが、通院して先生に相談してみることに。治療には数年かかるとも教えられ、また副作用もあるそうなので娘の様子は見守ろうと思います。そして少しでも効果が出ることを祈るばかりです。この記事に記載された症状や治療法は、あくまでも筆者の体験談であり、症状を説明したり治療を保証したりするものではありません。気になる症状がある場合は医師にご相談ください。
2024年01月18日42歳のときに生理不順で産婦人科を受診したところ、医師から生理が終わるまでまだ早いからということで、ホルモン補充療法をすすめられました。ホルモン補充治療を受けることは、考えていなかったのでとても驚きました。私が初めて受けたホルモン補充療法について紹介します。ホルモン補充療法を受けるまで毎月、決まった周期で来ていた生理が、来る月があったりなかったりに……。そして、月経量も多くなり心配になりました。42歳という年齢もあり、更年期の影響かもしれないと思ったのです。ちょうど健康診断で婦人科を受診した際に、「近いうちに検査をしたほうがいい」と告げられ、健診前から気にしていたことでしたので、数日後に予約を取りました。一時期通っていた別の産婦人科は予約を取るのが大変でしたが、ここはスムーズに予約が取れ、通院しやすい印象を持ちました。そして、初診時に問診で生理や出産に関わることを記入し、診察となりました。とりあえず血液検査をして数日後に結果が出るのを待つことに。そしてその結果は、女性ホルモンが少なくなり始めているため、「早期閉経」になってしまうとのことでした。将来のためにも生理があったほうが良い年齢だからということで、ホルモン補充療法について教わりました。ホルモン補充療法の中でもパッチをおなかに貼るタイプのものをすすめられ、「どうしますか」と聞かれました。なるべく治療をしたほうが良いけれど、がん罹患リスクにもわずかだけど影響があるとのことで、定期的にがん検診を受けることが必須とも言われました。その言葉に少し戸惑いもありましたが、がん罹患率はそれほど高くないとのことなので、治療を受けることにしたのです。ちなみに、医師からは乳がんや子宮がんなどの特定のがん罹患リスクが上がるという説明はありませんでした。毎月通院しなければならず、また定期的にがん検診を受けることが必須。ですがやはり、通いやすい点が治療を受けることに前向きとなった理由でもありました。パッチ式ホルモン補充療法は効果があった検査の結果を聞きに行った日に、早速ホルモン補充療法の薬を処方されました。「メノエイドコンビパッチ」という貼り薬で、卵胞ホルモンと黄体ホルモンを合わせたものでした。更年期障害の症状を改善する薬ですが、早期閉経として処方されました。下腹部辺りに丸いパッチを貼り3日おきに貼り替えます。1回に10枚分を処方されるので、月に1回受診して薬をもらいに行くといった感じです。貼る場所を毎回変えれば肌への負担も少ないので、無理なく治療ができます。生理不順で生理が遅れていたのですが、貼り始めて1〜2週間後に生理が来ました。ただ、薬を使って生理を来させているからか、どうしてもその効果が強くあるように感じています。私の場合は生理前に強烈な眠気がありました。治療を始めて間もなくは体も慣れていないので、薬の影響を受けやすいようですが、徐々に慣れてくると初めて処方されたときに医師から説明があったことを思い出し、生理前の昼間に眠たいと感じたときは、無理して家事や仕事をするのではなく、30分でも休めるように調整することにしました。そうすることで罪悪感も減り、結果として家事や仕事もはかどるようになりました。なかなか通院できず起きた体調の変化最初に薬を処方されて3カ月ほどは通院したのですが、4カ月目以降からコロナ禍で少し通院を控えていました。半年ほどさぼっていたら、生理がまた不順となり、さらには精神的にも不安定になってきました。「これではまずい」と思い、急いで婦人科を予約して受診。そして、精神的に不安定となることがあると伝えると、「薬を貼ってなかったからかな?」「貼るとまた落ち着くと思うよ。あと、運動してね」と言われました。薬の効果は大きく、生理はもちろん精神的にも良い影響があったことに、自分でも驚いています。勝手にやめてはいけないと反省し、しっかりと治療を続けようと思いました。まとめホルモン補充療法は、おなかにパッチを貼るだけのとても簡単な方法ですが、きちんと生理不順を改善できたので、しばらく続けようと思っています。また、さぼっていたときに精神的な面にも影響がありましたが、再び貼り始めてからはそれも改善してきたので、こちらの効果もこれからも期待しています。※記事の内容は公開当時の情報であり、現在と異なる場合があります。記事の内容は個人の感想です。※本記事の内容は、必ずしもすべての状況にあてはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。監修/駒形依子先生(こまがた医院院長)2007年東京女子医科大学卒業後、米沢市立病院、東京女子医科大学病院産婦人科、同院東洋医学研究所を経て、2018年1月こまがた医院開業。2021年9月より介護付有料老人ホームの嘱託医兼代表取締役専務に就任し現在に至る。著書に『子宮内膜症は自分で治せる(マキノ出版)』『子宮筋腫は自分で治せる(マキノ出版)』『膣の女子力(KADOKAWA)』『自律神経を逆手にとって子宮を元気にする本(PHP研究所)』がある。イラスト/サトウユカ著者/Y.N.(44歳)大学生の子どもが2人。自宅で過ごすことが多くなり、パン作りやお菓子作りに励む。季節感を取り入れた生活が好きで、フルーツシロップ作りもしている。
2024年01月08日閉経がいつ訪れるのか、アラフィフになると一度は気になったことがあるのでは。初潮年齢、出産経験、婦人科治療と閉経年齢に関係はあるのか、産婦人科医・漢方内科医の駒形依子先生に聞きました。監修/駒形依子先生(こまがた医院院長)2007年東京女子医科大学卒業後、米沢市立病院、東京女子医科大学病院産婦人科、同院東洋医学研究所を経て、2018年1月こまがた医院開業。2021年9月より介護付有料老人ホームの嘱託医兼代表取締役専務に就任し現在に至る。著書に『子宮内膜症は自分で治せる(マキノ出版)』『子宮筋腫は自分で治せる(マキノ出版)』『膣の女子力(KADOKAWA)』『自律神経を逆手にとって子宮を元気にする本(PHP研究所)』がある。初潮年齢と閉経年齢は関係があるの?結論から言えば関係ありません。排卵をしてもしていなくても、卵巣にある原始卵胞(以下、卵)はどんどん減っていくからです。また、初潮年齢が早いからと言って排卵スピードが速いとか、排卵の量が多いということもありません。逆もしかりです。閉経の時期は、卵巣にある卵の数で決まります。卵の数は生まれる前にすでに決まっていて、約200万個といわれています。初潮を迎えるころには10万個ほどに減り、閉経までに排卵される卵は400~500個といわれ、卵がなくなった時点で閉経となります。ただ、残念ながら卵が残り何個なのかということは調べられないので、閉経時期をはっきり特定することはできないのです。出産経験と閉経年齢は関係があるの?出産をしたかどうかは関係ありませんが、出産をした場合、出産時の状況によっては閉経に影響することがあります。例えば出産時に出血多量などで母体に大きな負担がかかった場合、卵巣はストレスに弱いので閉経を早めるといったこともあります。また、不妊治療をした人は、採卵やホルモン補充などで短期間のうちに大量の卵を消費して卵巣に負担がかかるため、閉経が早くなることがあります。低用量ピル、ホルモン補充療法の使用は関係ある?閉経は加齢による卵巣機能などの老化が原因。低用量ピルもホルモン補充療法も、老化をコントロールする効果はありません。また、ホルモン補充療法はエストロゲンの欠乏によって更年期症状が出ている場合は閉経前でも使用することがありますが、主に閉経してから始めることが多い治療なので、閉経の年齢が変わることはありません。一方の低用量ピルは、長く飲み続けていればいるほど生理不順に気付きにくくなるので、知らぬ間に閉経していたというケースは少なくありません。ただ、気付かないだけで早くしたり遅くしたりすることはできません。まとめ結論としては、卵巣に強いストレスがかかると閉経が早くなることがあるということですね。女の子は胎児のときに、すでに卵を、しかも人生で一番たくさんの卵を持っているというお話に生命の神秘を感じました!※記事の内容は公開当時の情報であり、現在と異なる場合があります。※本記事の内容は、必ずしもすべての状況にあてはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。取材・文/岩崎みどり(48歳)ライター歴25年。35歳で第1子、38歳で第2子出産。最近、たるみが加速して二重顎が悪化。身長153㎝なのにLサイズの服が少しきつくなってきて……人生最後のダイエットを計画中。著者/監修/駒形 依子 先生2007年東京女子医科大学卒業後、米沢市立病院、東京女子医科大学病院産婦人科、同院東洋医学研究所を経て、2018年1月こまがた医院開業。2021年9月より介護付有料老人ホームの嘱託医兼代表取締役専務に就任し現在に至る。著書に『子宮内膜症は自分で治せる(マキノ出版)』『子宮筋腫は自分で治せる(マキノ出版)』『膣の女子力(KADOKAWA)』『自律神経を逆手にとって子宮を元気にする本(PHP研究所)』がある。
2023年11月07日閉経前後5年間の更年期は体調を崩しがちですが、少しでも快適に過ごす方法はないのでしょうか。レディースクリニックで受けられる女性ホルモン対策、低用量ピルとホルモン補充療法について、産婦人科医・漢方内科医の駒形依子先生に聞きました。監修/駒形依子先生(こまがた医院院長)2007年東京女子医科大学卒業後、米沢市立病院、東京女子医科大学病院産婦人科、同院東洋医学研究所を経て、2018年1月こまがた医院開業。2021年9月より介護付有料老人ホームの嘱託医兼代表取締役専務に就任し現在に至る。著書に『子宮内膜症は自分で治せる(マキノ出版)』『子宮筋腫は自分で治せる(マキノ出版)』『膣の女子力(KADOKAWA)』『自律神経を逆手にとって子宮を元気にする本(PHP研究所)』がある。低用量ピルは初回の場合40歳以降には処方されない低用量ピルとは、女性ホルモンのエストロゲンとプロゲステロンが含まれる薬で、●生理痛の緩和●経血量の減少●生理前の不調(PMS・PMDD)の改善●貧血の改善などの効果があります。卵巣機能の働きを抑える効果があるため、生理の緩和のほか避妊薬として活用する人もいます。低用量ピルは初めて使う場合、40歳を過ぎている女性には、基本的には処方ができません。血栓症などのリスクが高まるためです。そのため、40歳以降で更年期症状を緩和したいという場合はホルモン補充療法や漢方薬が適しています。どんな状態ならホルモン補充療法を受けられる?ホルモン補充療法は、●ホットフラッシュ●頭痛●動悸●冷え●腰痛●うつ気分●不眠症状●皮膚のかさつき、くすみなどの症状に効果があります。補充するホルモンは人によって異なりますが、エストロゲンとプロゲステロン両方が含まれたものが主流です。「どれも私に当てはまる!」「今スグしてほしい!」という方もいますが、毎月生理が来ている場合、基本的にホルモン補充療法はおこないません。毎月生理が来ているということは、女性ホルモンが出ているということ。多少、量が減ってバランスを崩しているかもしれませんが補充するほどではないという判断になります。というのも、ホルモン補充療法は不正出血のほか、子宮体がんや乳がんの発症リスクを抑えながら慎重におこなう必要があるためです。子宮体がん、乳がんを経験している方や血液をサラサラにする薬を内服している人には原則禁止となります。また、家族や親族に体がん、乳がんを経験した方がいる場合は禁忌、または慎重投与となります。ホルモン補充療法を始めるには、●生理が不定期であること●卵巣機能の低下が検査で認められること●更年期症状が強いことといった条件が必要です。更年期の症状があれば健康保険が適用されます。薬は内服薬、貼り薬、塗り薬、腟剤と種類があり、種類と量によって違いますが、薬代は月に2,000~3,000円ほどになります。ホルモン補充療法を始めるにはどうすればいい?更年期症状をメインに診察しているクリニックに相談してみると良いでしょう。ホームページなどで、ホルモン補充療法の良い面、リスク面もしっかりと説明しているか、チェックしてみてください。また、ホルモン補充療法は子宮体がんと乳がんの検査を定期的に受けながらおこなうのが望ましいので、がん検査のフォローが手厚いところが良いですね。また、ホルモン補充療法は何歳からどのような症状で治療を始めたかで投与できる期間が変わってくるので、私のクリニックでは1~2年ほど様子を見て基本的には量を減らしていきます。肌や髪が若々しくなるなどの美容効果もあるため、閉経後5年たってもやめたがらない人が多いのですが、年齢を重ねれば重ねるほど他の病気の治療、発症の可能性も考慮しないといけません。ホルモン補充療法を始めるなら、必要以上に依存しない、という自立した姿勢が求められると思います。その点、漢方薬はそういったリスクはありません。漢方薬も1つの選択肢に入れると良いでしょう。まとめいかがでしたか? 「毎月生理は来ているけれどなんとなく不調があるという人には、ホルモン補充療法は向かない」という先生のお話にびっくりしました。自分の体調、症状を見ながら、一番適した方法で閉経前後の時期を乗り切りたいものです。※記事の内容は公開当時の情報であり、現在と異なる場合があります。※本記事の内容は、必ずしもすべての状況にあてはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。取材・文/岩崎みどり(48歳)ライター歴25年。35歳で第1子、38歳で第2子出産。最近、たるみが加速して二重顎が悪化。身長153㎝なのにLサイズの服が少しきつくなってきて……人生最後のダイエットを計画中。著者/監修/駒形 依子 先生2007年東京女子医科大学卒業後、米沢市立病院、東京女子医科大学病院産婦人科、同院東洋医学研究所を経て、2018年1月こまがた医院開業。2021年9月より介護付有料老人ホームの嘱託医兼代表取締役専務に就任し現在に至る。著書に『子宮内膜症は自分で治せる(マキノ出版)』『子宮筋腫は自分で治せる(マキノ出版)』『膣の女子力(KADOKAWA)』『自律神経を逆手にとって子宮を元気にする本(PHP研究所)』がある。
2023年11月05日ホルモンとひと口に言ってもその種類は多種多様。閉経を考えるときに知っておきたいホルモンにはどんなものがあり、更年期にはどのように変化するのでしょうか。産婦人科医・漢方内科医の駒形依子先生に聞きました。監修/駒形依子先生(こまがた医院院長)2007年東京女子医科大学卒業後、米沢市立病院、東京女子医科大学病院産婦人科、同院東洋医学研究所を経て、2018年1月こまがた医院開業。2021年9月より介護付有料老人ホームの嘱託医兼代表取締役専務に就任し現在に至る。著書に『子宮内膜症は自分で治せる(マキノ出版)』『子宮筋腫は自分で治せる(マキノ出版)』『膣の女子力(KADOKAWA)』『自律神経を逆手にとって子宮を元気にする本(PHP研究所)』がある。女性の体に関わるホルモンは主に4つ!女性の体内では脳下垂体ホルモン2つと女性ホルモン2つが連携しています。加齢で卵巣機能が低下し、女性ホルモンの分泌が減っても脳下垂体ホルモンは分泌され続けるアンバランスにより、さまざまな体調不良を引き起こします。【脳下垂体ホルモン】1)卵胞刺激ホルモン(FSH)脳下垂体から分泌され、卵巣に指令を送る性腺刺激ホルモン。卵巣内の卵胞を成熟させ、エストロゲンの分泌を促します。2)黄体形成ホルモン(LH)脳下垂体から分泌され、卵巣に指令を送る性腺刺激ホルモン。卵胞が十分に成熟して排卵期間になると、排卵分泌を促します。排卵後は、卵子を排出した卵胞を黄体に変化させ、卵巣からプロゲステロンを分泌させる働きがあります。【女性ホルモン】1)エストロゲン(卵胞ホルモン)女性らしい体形をつくるホルモンとして知られ、妊娠を促すさまざまな働きをしています。骨や血管、脳の働きのほか、自律神経や感情も整える働きがあります。2)プロゲステロン(黄体ホルモン)妊娠が成立しやすいよう子宮環境を整える働きがあります。妊娠しなかったときには、不要になった子宮内膜を剥がして血液とともに体外に排出できるよう、生理を起こす働きをしています。閉経前後に減るのは女性ホルモンの2つ閉経前後のそれぞれ5年、計10年間を更年期といいますが、この時期に減るのがエストロゲンとプロゲステロン、2つのホルモンです。これらが減ることでホットフラッシュ(のぼせ・ほてり・発汗)、イライラ、うつ、肌の乾燥、コレステロール値が上がり代謝が落ちて太りやすい、頭痛、めまいといった症状が出ます。すべて出るというわけではなく、人によって症状はさまざまです。ただ、これらの症状が更年期症状とわかるには、閉経後のこと。閉経を迎えて「あの体調不良は更年期症状だったのね」とモヤモヤしていた気持ちがなくなり精神的にラクになったという人は多いです。閉経後も女性ホルモンがまったく出ないわけではない閉経は女性ホルモンがなくなることで起こるのではなく、原始卵胞がなくなることで起こります。女性ホルモンは閉経後も減り続けますが、まったく出ないというわけではなく、個人差がありますが60歳前後になくなるといわれています。女性ホルモンが減ると聞くと、女性としては少し寂しい気もしますが「体にとって必要がなくなってくるので減っていくもの」として前向きに受け入れるほうが良いですね。まとめいかがでしたか? 閉経前後に、女性ホルモンの分泌が劇的に変わることがわかりました。加齢とともに減っていくことは寂しいですが、すてきな50代、60代の女性はたくさんいます。自然の流れとして受け止める気持ちも必要なようです。※記事の内容は公開当時の情報であり、現在と異なる場合があります。※本記事の内容は、必ずしもすべての状況にあてはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。取材・文/岩崎みどり(48歳)ライター歴25年。35歳で第1子、38歳で第2子出産。最近、たるみが加速して二重顎が悪化。身長153㎝なのにLサイズの服が少しきつくなってきて……人生最後のダイエットを計画中。著者/監修/駒形 依子 先生2007年東京女子医科大学卒業後、米沢市立病院、東京女子医科大学病院産婦人科、同院東洋医学研究所を経て、2018年1月こまがた医院開業。2021年9月より介護付有料老人ホームの嘱託医兼代表取締役専務に就任し現在に至る。著書に『子宮内膜症は自分で治せる(マキノ出版)』『子宮筋腫は自分で治せる(マキノ出版)』『膣の女子力(KADOKAWA)』『自律神経を逆手にとって子宮を元気にする本(PHP研究所)』がある。
2023年11月03日体内の女性ホルモンの量を血液検査で調べることができることを知っていますか?「加齢とともに女性ホルモンの分泌が減少」と聞くものの、どれくらい減っているのか気になる人もいるでしょう。産婦人科医・漢方内科医の駒形依子先生に女性ホルモン値の検査について聞きました。監修/駒形依子先生(こまがた医院院長)2007年東京女子医科大学卒業後、米沢市立病院、東京女子医科大学病院産婦人科、同院東洋医学研究所を経て、2018年1月こまがた医院開業。2021年9月より介護付有料老人ホームの嘱託医兼代表取締役専務に就任し現在に至る。著書に『子宮内膜症は自分で治せる(マキノ出版)』『子宮筋腫は自分で治せる(マキノ出版)』『膣の女子力(KADOKAWA)』『自律神経を逆手にとって子宮を元気にする本(PHP研究所)』がある。女性ホルモン検査ってどんなことをするの?婦人科のクリニックでは、血液検査で女性ホルモン値を調べられます。問診~診察までの所要時間は30分ほど。ホルモン検査単体なら4,000~7,000円程度で受けることができます。●一般的な検査の流れ1)医師の診察2)採血3)検査から約1週間で結果。医師より説明を受ける。調べられるホルモンは?主に調べられるホルモンは以下の通り。●フェリチン=内臓が鉄をどのくらい持っているかということ。貧血検査に用いる●プロラクチン=脳下垂体から分泌されるホルモン。生殖・排卵・妊娠・授乳に関係する●LH=脳から卵巣に命令を出すホルモン。黄体形成ホルモン。プロゲステロンを卵巣に出すように促す●FSH=脳から卵巣に命令を出すホルモン。卵胞刺激ホルモン。エストロゲンを卵巣に出すように促す●エストラジオール=エストロゲンの物質の1つ。不妊症や更年期の数値の指標になる●テストステロン=男性ホルモン。女性ホルモンが減ると数値が高くなる特に注目したいのはFSH(卵胞刺激ホルモン)です。数値が高いと、更年期や閉経が近いサインと言えます。卵巣機能が低下してエストロゲンの分泌が減少することで、脳からホルモンをもっと出すよう指示を出すことでFSH(卵胞刺激ホルモン)が増えるからです。また、内臓が鉄をどのくらい持っているかがわかるフェリチンを調べるのは、ホルモンが細胞にしっかり届いているかを見るため。細胞に酸素や栄養を運ぶためには酸素と鉄、ヘモグロビンの3つが結合する必要があります。フェリチンが少ないとホルモンがうまく細胞に届きにくくなり、体調を崩す原因となります。女性ホルモン値で閉経の時期はわかる?閉経の時期はわかりませんが、女性ホルモン値によっては卵巣機能の低下やホルモンバランスの崩れなどは指摘ができます。ただ、「ホルモン値が知りたい」と思っている時点で卵巣機能の低下やホルモンバランスの崩れを感じているのでしょうから、それ以上の結果は得られないかもしれません。なお、貧血症状がある方なら、受診したときの血液検査でホルモン値を調べることができます。年に1回検査して欲しいのは、甲状腺ホルモンです。「のぼせ」「ほてり」「発汗」といった更年期症状にも似た症状が甲状腺異常によるものだったとわかることもあります。会社や自治体の健康診断でオプションとして付けられることもあるので、検査すると安心です。まとめいかがでしたか? ピルやホルモン補充療法(HRT)※を開始するときや貧血で受診する場合は女性ホルモン検査を受けるそうです。検討している人は、その機会を利用しても良いですね。※さまざまな更年期症状を緩和するために、女性ホルモンのエストロゲンを薬品で補充する治療のこと。※記事の内容は公開当時の情報であり、現在と異なる場合があります。※本記事の内容は、必ずしもすべての状況にあてはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。取材・文/岩崎みどり(48歳)ライター歴25年。35歳で第1子、38歳で第2子出産。最近、たるみが加速して二重顎が悪化。身長153㎝なのにLサイズの服が少しきつくなってきて……人生最後のダイエットを計画中。著者/監修/駒形 依子 先生2007年東京女子医科大学卒業後、米沢市立病院、東京女子医科大学病院産婦人科、同院東洋医学研究所を経て、2018年1月こまがた医院開業。2021年9月より介護付有料老人ホームの嘱託医兼代表取締役専務に就任し現在に至る。著書に『子宮内膜症は自分で治せる(マキノ出版)』『子宮筋腫は自分で治せる(マキノ出版)』『膣の女子力(KADOKAWA)』『自律神経を逆手にとって子宮を元気にする本(PHP研究所)』がある。
2023年10月21日疲れやすい、疲れが取れない、だるい、やる気が出ないなども更年期の症状の1つですが、自己判断は禁物。必ずしも更年期の症状から来ているとも限りません。原因をきちんと調べ、必要な治療を受けるのがおすすめです。それらの症状には更年期症状なのか、ほかにどんな病気の可能性があるのか、何科にかかれば良いのかなど、産婦人科医の粒来 拓先生に聞きました。監修/粒来 拓先生(よしかた産婦人科分院綱島女性クリニック院長)日本産科婦人科学会 専門医・指導医。日本女性医学学会 女性ヘルスケア認定医・指導医。日本女性心身医学会 認定医。患者一人ひとりの症状と考え方に寄り添い、サポートしている。「この記事はこんな人におすすめ」・更年期症状の疲れやだるさ、やる気のなさに悩んでいる方・疲れる、だるい、やる気が出ないときの対処法が知りたい方・更年期症状別の治療法や自分でできることが知りたい方疲れが取れない、やる気が出ない場合は何が原因?貧血、甲状腺機能低下症の可能性も更年期には、疲れやすい、疲れが取れない、だるい、何もやる気が出ないなどの症状が出ることがあります。診療の中で相談されることが一番多いといっても過言ではなく、皆さんが悩んでいる症状といえます。これは卵巣ホルモン、特にエストロゲンの分泌量が急激に減っていくことが原因です。ただ、全身のだるさや倦怠感は貧血、甲状腺機能低下症などから来ることもあり、何もやる気が出ないのはうつ病から来ているのかもしれません。まずは何が原因でその症状が出ているのかをきちんと診断してもらうことが治療のスタートとなります。どんな状態だったら医療機関への受診が必要?日常生活に支障が出るなら受診を疲れやだるさ、やる気が出ないことで、家事も進まない、出かける気も起きない、自分で気分転換もできないなど日常生活に支障が出るようなら受診を考えましょう。更年期にそれらの症状が出ているようなら、まずは婦人科に相談してみるのが良いでしょう。婦人科ではカウンセリングから働き過ぎ、気づかい過ぎ、睡眠不足、運動不足はないか、食事はしっかりとれているかなどを問診して、生活習慣の見直しを提案します。検査の結果や症状から他科の受診をすすめられることもあります。婦人科以外の受診も必要?症状によっては内科や心療内科、精神科への受診も婦人科でおこなった検査で、貧血や甲状腺機能の異常がある場合、もしくは更年期症状以外の症状を伴った全身の疲れやだるさがひどい場合は、内科での治療がおすすめされます。何もやる気が出ない、食欲もないということであれば心療内科や精神科への受診も提案されます。症状別4つの診療法とセルフケア【1】のぼせ・発汗が伴う場合はホルモン補充療法、漢方療法【2】貧血なら鉄剤の投与、甲状腺機能低下症なら甲状腺ホルモン剤の投与【3】うつ病から来る症状なら抗うつ剤や漢方薬の処方も【4】まずは頑張り過ぎないこと、そして規則正しい生活習慣を【1】のぼせ・発汗が伴う場合はホルモン補充療法、漢方療法のぼせ、発汗など、更年期のほかの症状も伴っている場合は、エストロゲンを体に補充するホルモン補充療法(HRT)が有効で、漢方療法も検討します。漢方では、体の元気を補う“補剤”といわれる人参養栄湯(にんじんようえいとう)、補中益気湯(ほちゅうえっきとう)などが有効である可能性があります。【2】貧血なら鉄剤の投与、甲状腺機能低下症なら甲状腺ホルモン剤の投与内科では、貧血があるようなら鉄剤の投与、甲状腺機能低下症であれば甲状腺ホルモン剤が投与されます。改善されるまでに2~3カ月かかることもありますので、つらいかもしれませんが長い目で考えましょう。【3】うつ病から来る症状なら抗うつ剤や補助的に漢方薬の処方も精神科などでうつ病から来るものだと診断された場合は、カウンセリングと併用しながら抗うつ剤が処方されます。また、補助的に漢方薬を処方されることもあります。【4】まずは頑張り過ぎないこと、そして規則正しい生活習慣をセルフケアとしては、まず頑張り過ぎないことが大切です。20代、30代と同じように働くことは難しい体になりつつあるのが更年期。周りのため、家族のため、仕事のため、休まず働くのではなく、ぜひ自分のために自分のペースで動きましょう。状況的になかなか難しいかもしれませんが、常に余力を残すことが症状緩和のコツです。また、規則正しい生活習慣を心がけましょう。睡眠は6時間以上、糖分、油分は控え、ビタミン、ミネラルをたっぷりとって栄養バランスの良い食事と適度に体を動かすことが大切です。更年期世代はうつ病を発症しやすい悩むよりまずは受診を更年期の女性は、子どもの進路や夫との関係、親の介護や職場での責任、立場の変化、さらに加齢に伴う身体的な変化など、さまざまなストレス状況が重なり、それが女性ホルモンの急激な減少と複雑に絡み合うため、うつ病の好発年齢といわれます。実際、閉経前と比較すると罹患率がかなり高いというデータもあります。うつ病の治療は薬物療法と精神療法でおこない、近年、依存性の少ない抗うつ薬も普及しています。悩むよりまずは受診するのがおすすめです。まとめ疲れやだるさ、やる気のなさで病院にかかるのは、なんとなくちゅうちょしてしまうこともありますが、それらが原因で日常生活が立ち行かず、生活習慣が乱れてしまうようであれば、やはり専門家に診てもらうことが必要です。体が動かないということは、体がなんらかの助けを求めているため。自分だけで解決しようとせずに早めに受診しましょう。※記事の内容は公開当時の情報であり、現在と異なる場合があります。※本記事の内容は、必ずしもすべての状況にあてはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。取材・文/アキモトスズ(52歳)「年齢より若いね~」と言われたこともあったけど、今や白髪、老眼、集中力の低下に悩む私はまさに更年期ど真ん中。食事と運動とマッサージを中心に健康と若さのキープ法を日々考え中。著者/監修/粒来 拓 先生よしかた産婦人科分院綱島女性クリニック院長。日本産科婦人科学会 専門医・指導医。日本女性医学学会 女性ヘルスケア認定医・指導医。日本女性心身医学会 認定医。患者一人ひとりの症状と考え方に寄り添い、サポートしている。
2023年10月03日栄【焼肉さわぎ錦店】高岳【炭火ホルモンいずみ】金山【ニクタラシ金山店】鶴里【和田屋がっちゃがちゃ笠寺本店】栄【黒毛和牛焼肉Serge源’s錦店4F】栄【焼肉さわぎ錦店】新鮮ホルモンと飛騨牛をたっぷり味わえる『飛騨牛ロース』は肉そのものの味を楽しむのがオススメ栄駅から徒歩5分の場所にある【焼肉さわぎ錦店】は、A5ランクにこだわった飛騨牛や鮮度抜群のホルモンを提供するお店。塩、胡椒でシンプルに味わいたい『飛騨牛ロース』、食感のためあえて薄切りにしている『上ミノ』など、オーダー必須のメニューがそろっています。掘りごたつ式の座席でリラックスして焼肉&ホルモンが楽しめる店内は全席が掘りごたつ式なので、リラックスした時間を過ごすことができます。半個室としても利用可能なテーブル席にはソファを設置しているほか、カウンターはデートにぴったりのカップルシート。朝6時までの営業なので、時間を気にせずゆっくりと食事を楽しめます。焼肉さわぎ錦店【エリア】錦三丁目【ジャンル】焼肉【ランチ平均予算】-【ディナー平均予算】5000円【アクセス】栄駅 徒歩5分高岳【炭火ホルモンいずみ】徹底した下処理を施したホルモンを特製の味噌ダレでいただく豪快に炎を上げながら焼く『牛ホルモン』は必食の一品高岳駅から徒歩7分。【炭火ホルモンいずみ】は、鮮度抜群の国産ホルモンと希少な『やんばる島豚あぐ0』が楽しめるお店です。店主のこだわりは徹底した下処理。定番のメニューはもちろん、『こめかみ』や『リードヴォー』など、出会えたらラッキーな希少部位まで、素材本来の味わいを堪能できます。テーブル席のほか、カウンター席も用意されている木のぬくもりが感じられる店内は4人がけのテーブル席がメイン。個室感覚で使えるスペースがあるほか、一人焼肉にぴったりのカウンター席も用意されています。各テーブルの七輪の上には換気扇を設置。においを気にせず、しっかりと焼肉&ホルモンを楽しむことができます。炭火ホルモンいずみ【エリア】新栄/東桜/泉【ジャンル】焼肉【ランチ平均予算】-【ディナー平均予算】3500円【アクセス】高岳駅 徒歩7分金山【ニクタラシ金山店】黒毛和牛の厳選部位などをコース主体で堪能『上カルビ』『にくたらしいロース』など、クオリティの高い肉を楽しめる金山駅から徒歩5分の場所に店を構える【ニクタラシ金山店】。その日オススメのA4、A5ランクの黒毛和牛の厳選部位などを、コース主体でリッチに味わえます。『牛テール担々麺』、『タンシチュー』などの一品料理も充実。飲み放題メニューもあり、楽しい時間を過ごせること確実です。気さくな接客も含め、リラックスして焼肉を楽しめる空間になっているお店は「ニクタラシ」の文字が書かれた提灯が目印。店内は全30席で、高級感がありつつ、カジュアルな雰囲気のなか、焼肉を楽しむことができます。2人で訪れるなら、カウンター席もオススメ。さらにコースは1人からでもオーダー可能なので、お一人様焼肉にもぜひ!ニクタラシ金山店【エリア】金山/熱田区/中川区【ジャンル】焼肉【ランチ平均予算】-【ディナー平均予算】5000円【アクセス】金山駅 徒歩5分鶴里【和田屋がっちゃがちゃ笠寺本店】さまざまな味、食感が楽しい絶品ホルモンを網焼きでリピーターも数多い看板メニュー『とんちゃん(豚腸)』(手前)鶴里駅から徒歩10分。【和田屋がっちゃがちゃ笠寺本店】は『とんちゃん(豚腸)』や『トロホルモン(牛腸)』など、鮮度抜群のホルモンが自慢のお店。自家製の「塩ダレ」、コクのある「味噌ダレ」、辛いもの好きにはたまらない「地獄・辛」という3種のタレで、極上ホルモンをたっぷり楽しめます。お一人様からカップル、ファミリーまで、さまざまなシーンに対応活気のある店内は、さまざまなニーズに応えられるよう、カウンター席、テーブル席、座敷席が用意されています。一人焼肉、デート、食事会など、その日の気分で好きな席をチョイスOK。木の風合いを活かしたリラックスできる空間で食べるホルモンは格別です。和田屋がっちゃがちゃ【エリア】港区/南区/緑区【ジャンル】居酒屋【ランチ平均予算】-【ディナー平均予算】4000円【アクセス】鶴里駅 徒歩10分栄【黒毛和牛焼肉Serge源’s錦店4F】黒毛和牛の女王、赤身肉の王様を一度に味わえる通常の銘柄牛より長い期間肥育される『平井牛極上カルビ』栄駅から徒歩6分。【黒毛和牛焼肉Serge源’s錦店4F】は、「黒毛和牛の女王」と呼ばれる「京の肉宝 平井牛」、そして「赤身肉の王様」と名高い熊本の和牛「赤うし」を味わえるお店。定番の焼肉のほか、すき焼き風や炙り焼握り寿司など、さまざまなメニューでその味を堪能できます。モダンでオシャレな店内には個室も用意されている店内はモダンで居心地のよい空間。大切な接待や食事会などで使いたい個室は、4名から18名までフレキシブルに利用可能。ほかに、デートにぴったりな座り心地のよいペア席も用意されるなど、ニーズに応じて使い分けできるのもうれしいところ。とっておきの食事がしたい、というときにオススメのお店です。黒毛和牛焼肉Serge源’s錦店4F【エリア】錦三丁目【ジャンル】焼肉【ランチ平均予算】-【ディナー平均予算】10000円【アクセス】栄駅 徒歩6分※店舗情報は取材当時の情報です。最新の情報や営業時間は店舗にご確認ください。
2023年10月01日北千住【焼肉ホルモン紅ちゃん】田端【ホルモン焼肉ともや】町田【ホルモンやまだ】押上【ホルモン武蔵】立川【焼肉ホルモンたけ田 立川北口店】北千住【焼肉ホルモン紅ちゃん】新鮮なホルモンを焼いて、鍋で、存分に味わうプリプリの食感がクセになる『上マルチョウ』北千住駅から徒歩4分。【焼肉ホルモン紅ちゃん】は鮮度抜群の焼肉&ホルモン鍋が楽しめるオススメ店です。脂の甘みがたまらない『上マルチョウ』や、ホルモンと牡蠣のコラボメニュー『牡蠣ホルモン鍋(2人前0)』など、素材の味をしっかりと味わえるメニューがそろっています。家庭的で落ち着いた雰囲気のなか、食事を楽しめるビニールシートをくぐって店の中へ入れば、ビールケースを使ったテーブルなども相まって、ワイワイとにぎやかな空間が広がっています。カウンター席も用意されているので、一人でしっかり食べたい! というニーズにも対応。テラス席ではペットの同伴がOKというのも注目です。焼肉ホルモン紅ちゃん【エリア】北千住【ジャンル】焼肉【ランチ平均予算】3500円【ディナー平均予算】3500円【アクセス】北千住駅 徒歩4分田端【ホルモン焼肉ともや】アットホームな雰囲気で特製ダレに漬け込んだホルモンを自家製ダレを絡めた『つぼホルモン』はご飯とも相性抜群田端駅から徒歩4分の場所にある【ホルモン焼肉ともや】。特製ダレに漬け込んだ『つぼホルモン』や『つぼカルビ(2人前0)』、ボリューム、味ともに大満足できる『三点盛り』など、人気メニューが豊富に取りそろえられています。ランチメニューもあるので、お昼も夜もおいしい焼肉を楽しめますよ。リラックスできる空間でじっくりと焼肉を堪能できる「家庭的であること」をコンセプトにした店内にはテーブル席とカウンター席を完備。1人での利用はもちろん、グループでにぎやかに焼肉を楽しみたいときにももってこいです。コース料理も用意されているので、宴会利用も可能。くつろげる雰囲気のなか、心ゆくまでおいしいホルモンを堪能できます。ホルモン焼肉ともや【エリア】田端【ジャンル】焼肉【ランチ平均予算】-【ディナー平均予算】5000円【アクセス】田端駅 徒歩4分町田【ホルモンやまだ】店主が目利きした厳選ホルモンをお手頃価格で特製の味噌ダレを絡めた『おまかせホルモン盛り』町田駅から徒歩3分、ビルの2階に店を構える【ホルモンやまだ】。キャリア豊富な店主が厳選したホルモンは、東京都中央卸売市場食肉市場(芝浦と場)から仕入れるもの。さまざまな部位を一度に楽しめる『おまかせホルモン盛り』、鮮度がいいからこそ楽しめる『刺し4種盛り』など、素材の旨みを存分に味わえるメニューがそろっています。レトロな雰囲気漂う店内はリラックスできる空間提灯が吊られ、レトロなポスターがあちこちに貼られた店内は、にぎやかな雰囲気。テーブル席とカウンター席が用意されていて、少人数からグループでの利用まで、カジュアルに楽しむことができます。鮮度抜群で低糖質なホルモンを、七輪を囲んでわいわいと味わえますよ。ホルモンやまだ【エリア】町田【ジャンル】焼肉【ランチ平均予算】-【ディナー平均予算】4500円【アクセス】町田駅 徒歩3分押上【ホルモン武蔵】鮮度と味に自信あり! リピーターも多い押上のホルモン専門店脂に甘みがある『ホルモン(シマ腸)』押上駅から徒歩1分というアクセス至便な場所にあるのが【ホルモン武蔵】。芝浦の卸売市場から直接仕入れるホルモンは、鮮度、味ともに抜群です。豊富にそろうアラカルトはもちろん、飲み放題付きなどコースも充実。リピーターの多さが、この店のおいしさと居心地のよさを証明しています。清潔感があり、明るい店内はデートや女子会にもオススメスカイツリーからもすぐという好立地にある店は、大きく店名の記された看板が目印。明るい店内は、くつろぎながら焼肉&ホルモンを楽しむのにぴったりです。掘りごたつ式の個室スペースでは10014名の宴会も可能。アラカルトで、コースで、しっかり楽しめます。ホルモン武蔵【エリア】押上/スカイツリー周辺【ジャンル】焼肉【ランチ平均予算】-【ディナー平均予算】4000円【アクセス】押上駅 徒歩1分立川【焼肉ホルモンたけ田 立川北口店】ホルモンに加えてA5ランクの和牛も手頃な価格で味わえる大衆焼肉酒場いろいろな部位が味わえることで人気No.1の『オールスターホルモンMIX』立川駅から徒歩2分という駅近にある【焼肉ホルモンたけ田 立川北口店】。独自ルートで仕入れるホルモンは品質がよいものだけを厳選。お手頃価格のものだけでなく、数量限定でA5ランクの和牛もラインナップしているので、その日の気分で好きな部位を好きなだけ楽しめます。セルフスタイルが楽しい卓上サーバーを各テーブルに設置「大衆焼肉酒場」と書かれた提灯が吊られた入口から、カウンター席とテーブル席のある店内へ。各テーブルにサーバーが設置されているのが目に付きます。実は、セルフで注ぐ『レモンサワー』がこちらの名物。60分から最長2時間までの飲み放題があるので、たっぷり楽しめます。焼肉ホルモンたけ田 立川北口店【エリア】立川【ジャンル】焼肉【ランチ平均予算】-【ディナー平均予算】3000円【アクセス】立川駅 徒歩2分※店舗情報は取材当時の情報です。最新の情報や営業時間は店舗にご確認ください。
2023年09月26日45歳のころから、急に動悸を感じるようになりました。最初はストレスのせいだと思いあまり気にしていませんでしたが、頻繁に動悸を感じるように。一時は心臓が悪いのかと悩みました。しかし、病院で検査したところ心臓に異常はなく、原因は更年期障害でした。45歳ごろから急に動悸を感じるように動悸の原因はストレスではなく更年期私が初めて動悸を感じたのは、45歳のときです。仕事中、急に心臓がドキドキして、脈が速くなり、息が少し苦しくなるような感じがしました。動悸は20分ほど続きました。ずっとパソコンの前で座っている仕事なので、動悸がするのはおかしいと思いました。それでも、初めのころは仕事中に動悸を感じることが多かったので、ストレスのせいで一時的なものだと思い、あまり気にしていませんでした。しかし、動悸を感じる頻度が徐々に増えてきました。最初は1カ月に1度程度だったのが、ひどいときには数日おきに動悸を感じるようになりました。仕事中だけでなく電車の中や家事の最中などにも突然動悸がすることがありました。それでも当時は自分が更年期だという発想はなく、心臓の検査をしたほうが良いと考えました。母親と祖母に心臓疾患があるので、私も心臓には気を付けたいと昔から思っていたのです。そこで、近所の循環器内科を受診しました。心電図やレントゲンの検査を受けましたが、異常なしとの診断でした。そして医師から、「心臓に問題はありません。動悸はもしかしたら年齢的なこともあるかもしれませんね。少し様子を見ましょう」と言われました。年齢的なことと言うときの医師の少し遠慮したような口調に、はっとしました。もしかして更年期? すぐに婦人科のウェブサイトなどを検索し、動悸も更年期障害の症状の1つであることを知りました。同世代の友人や先輩女性に相談してみる更年期の話は、周りの同世代の友人や、年上の先輩から聞いたことがありました。でも、私の周りではホットフラッシュや発汗に悩んでいる方が多く、更年期といえば急に暑さを感じたり汗をたくさんかいたりするのだという印象を持っていました。そのため、自分の動悸を更年期と結びつけるまでに時間がかかってしまいました。「更年期が始まったのかも」と同年代や少し年上の女性の友人たちに相談してみました。友人たちはそれぞれサプリや漢方薬などで対処していて、特に「命の母A」が私の周りでは人気がありました。私も早速「命の母A」を試してみることにしました。大豆イソフラボンが女性ホルモンのエストロゲンと似た働きをするという話も聞き、納豆や豆乳などを毎日とることにしました。「命の母A」を飲み、大豆製品を毎日とることで、不安感が少し解消されました。しかし、そのような生活を3カ月ほど続けても、動悸が改善されることはありませんでした。動悸が始まると息苦しくなり、仕事や家事に集中できなくなります。いつどこで動悸が起こるかわからないこともストレスでした。動悸のことで悩み続けることが嫌になり、思い切って婦人科で相談をしてみることに決めました。ホルモン補充療法(HRT)を開始乳がん検診で利用していた婦人科に更年期外来があることを思い出し、予約をして受診しました。そこで動悸のことを相談し、ホルモン補充療法について教えてもらいました。更年期になると視床下部に負担がかかることで、自律神経の働きが乱れ、動悸が起こることもあるそうです。ホルモン補充療法(HRT)は、更年期に急激に減少する女性ホルモンを薬で補う治療法で、効果には個人差があるという説明を聞きました。副作用やリスクについても説明してもらいました。そのことを理解した上で、副作用への不安よりも今の動悸を改善したいという気持ちが強かったので、ホルモン補充療法を試してみたいと医師に伝えました。そして、ホルモン補充療法のために必要な検査を受けました。血液検査と乳がん・子宮がん検診、問診がおこなわれました。1週間後に検査の結果が出て、問題がなかったため飲み薬を処方してもらいました。服用から1カ月ほどで動悸を感じないように飲み薬は2種類あり、毎日決まった時間に、医師から指示されたスケジュール通りに飲む必要があります。処方してもらった薬を飲み始めて1カ月ほどで、動悸を感じなくなりました。現在も定期的に婦人科で診察を受けながら、半年ほどホルモン補充療法を継続しています。今は動悸はもちろん、ほてりや発汗などの更年期らしい症状を自覚することはほぼありません。ホルモン補充療法を受けている間は3カ月に1回婦人科で診察があり、薬はそのときに問題がなければ処方してもらえます。また、長期的に継続するためには1年に1度がん検診や血液検査などの検査を受ける必要があります。定期的に婦人科を受診することで、安心してホルモン補充療法を受け続けることができています。まとめストレスや心臓の不調のせいだと思っていた動悸の原因は更年期でした。動悸が起こると息苦しく、仕事や家事などに集中できず悩んでいました。動悸がいつ起こるかわからないことにもストレスを感じていました。私の場合はホルモン補充療法を知り、薬を飲むことで動悸が改善されて本当にラクになりました。思い切って婦人科で相談してみてよかったです。ホルモン補充療法を受けている間は定期的に婦人科へ通うことになるので、気になる症状があれば相談できるのも安心です。これからも婦人科の先生と相談しながら、ホルモン補充療法を続けていきたいです。※記事の内容は公開当時の情報であり、現在と異なる場合があります。記事の内容は個人の感想です。※本記事の内容は、必ずしもすべての状況にあてはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。監修/天神尚子先生(三鷹レディースクリニック院長)日本医科大学産婦人科入局後、派遣病院を経て、米国ローレンスリバモア国立研究所留学。その後、日本医科大学付属病院講師となり、平成7年5月から三楽病院勤務。日本医科大学付属病院客員講師、三楽病院産婦人科科長を務めた後、退職。2004年2月2日より、三鷹レディースクリニックを開業。マンガ/あさり著者/もめん(46歳)高校生の娘が1人の働く母。世界中のおいしいものが食べたい。特に甘い物が好き。おいしく食べるために常にダイエット中。食べること以外の趣味は、語学学習、読書、ヨガ、散歩。
2023年09月16日若かったころの自分の写真を見ると「年を取ったなあ」と実感する今日このごろ。できることなら若返りたい……と夢見てしまいますが、私たちの体内にあるホルモンのうち、「若返りホルモン」と呼ばれているものがあることをご存じですか。美容と健康に関わるホルモンに詳しい、美容専門医の黒田愛美先生に「若返りホルモン」について聞きました。教えてくれたのは…監修/黒田愛美先生(Zetith Beauty Clinic副院長)美容・アンチエイジング専門医。トライアスリート。1979年東京生まれ。2003年獨協医科大学医学部卒業後、東京女子医科大学内分泌乳腺外科に入局。2007年品川美容外科へ入職、2011年品川スキンクリニック新宿院の院長に就任。2013年同クリニック、表参道院院長に就任。その後、予防医学と分子栄養学を改めて学び、美容外科、美容皮膚科、アンチエイジング内科の非常勤医師として複数のクリニックの勤務を経て、現在に至る。★関連記事:自律神経が乱れるとバストも老ける!?40代からのバスト若返り法とは?老けバストチェックリスト付き「若返りホルモン」とは?「マザーホルモン」とも呼ばれるDHEA「若返りホルモン」とはなんとも魅力的な名前ですが、どんなホルモンなのでしょうか。「“若返りホルモン”と呼ばれるのは、DHEAというホルモンです。DHEAは“抗酸化ホルモン”とも呼ばれ、老化の原因となる活性酸素を減らす働きをします。代表的な働きは抗酸化作用ですが、以下のような働きもします。免疫力を高め、炎症や腫瘍を予防するインスリンの働きを助け、糖尿病を予防する筋力を維持し、代謝を高めて体脂肪を減らす動脈硬化を予防する脂質異常症を予防するストレスを緩和し、意欲を向上させるアルツハイマー病を予防、改善する性的欲求を高める元気に生きていくために必須のホルモンで、およそ50種類のホルモンに分化することから、“マザーホルモン”とも呼ばれています」(黒田先生)。DHEAは誰にでもある?生きていれば常に出ている「DHEAは生きるためには必須のホルモンなので、常に出ています。ただ、20代をピークに年々減少し、40代に入ると多くの人がピークの約半分に減少してしまいます。女性ホルモンのエストロゲンも、DHEAから分化して作られます。加齢により減少するDHEAとともに、女性ホルモンも減少していくのです。DHEAが不足していると、極端に疲れやすい、朝起きられないといった症状がよく見られます」(黒田先生)。元気な人は数値が高い加齢とともに減少するDHEAですが、数値が高い人もいて、そこには共通点があるそうです。「“頭と体がすっきりと働く”“健康で意欲的”という特徴です。例えば第一線で活躍するアスリートや経営者、政治家などはDHEAの数値が平均レベルより高いことがあります。また、数値が高い人ほど寿命が長いということもわかってきました」(黒田先生)。数値を高くするためには?まずは基本的な生活習慣の見直しからDHEAがあったら、もっといきいきと活動できそうです。増やすことは可能なのでしょうか。「まずは“規則正しい生活”“バランスの良い食事”“適度な運動”“良質の睡眠”“ストレス回避”を心がけましょう。特に過度なストレスは、DHEAを分泌する副腎に大きな負担をかけます。自分なりのリラックス法を持ち、ストレスをため込まないことが重要です。また、自然薯、納豆や黒豆、アボカドにはDHEAが多く含まれることが知られています。意識的にメニューに取り入れると良いでしょう」(黒田先生)。改善が見られない場合は専門医に相談を「DHEAにはサプリメントもあるのですが、基本的にはクリニックで処方します。しかし、単純にDHEAをサプリで飲めば、誰もが元気になるというわけでもありません。DHEAの摂取基準量は1日あたりおよそ25mgで、DHEAが多ければ多いほど良いというわけではありません。過剰摂取すると副腎の働きが鈍くなるという研究結果もあります。疲れやすい、やる気が出ないといった症状はDHEAが不足していることが原因のこともありますが、違う原因の場合もあります。気になる方はまずは栄養外来でDHEAの値を検査してみると良いでしょう」(黒田先生)。まとめ「若返りホルモン」と聞くと、つい飛びつきたくなってしまいますが、単純に増やせば良いというわけでないようです。となると、すぐできるのは基本的な生活習慣の見直しとストレス回避。ストレスを完全になくすことは難しいですが、ストレスを受けたときのかわし方ややり過ごし方を身に付けると良いのではないでしょうか。※記事の内容は公開当時の情報であり、現在と異なる場合があります。※本記事の内容は、必ずしもすべての状況にあてはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。取材・文/岩崎みどり(49歳)ライター歴25年。35歳で第1子、38歳で第2子出産。最近、たるみが加速して二重顎が悪化。身長153㎝なのにLサイズの服が少しきつくなってきて……人生最後のダイエットを計画中。著者/監修/黒田 愛美 先生美容・アンチエイジング専門医。トライアスリート。Zetith Beauty Clinic副院長(東京都中央区銀座4丁⽬2-17銀座111レジャービル13階)。1979年東京生まれ。2003年獨協医科大学医学部卒業後、東京女子医科大学内分泌乳腺外科に入局。2007年品川美容外科へ入職、2011年品川スキンクリニック新宿院の院長に就任。2013年同クリニック、表参道院院長に就任。その後、予防医学と分子栄養学を改めて学び、美容外科、美容皮膚科、アンチエイジング内科の非常勤医師として複数のクリニックの勤務を経て、現在に至る。著書に『アスリート医師が教える最強のアンチエイジング』(文藝春秋)。
2023年08月29日体育座りが苦手、じっとしていられない自閉スペクトラム症の園児発達障害の専門家が出会った発達が気になる子どもたちや、その保護者の抱えていたリアルな「困った!」をもとに、対応策などをドキュメントタッチで解説します。今回は、自閉スペクトラム症の園児のエピソードです。体育座りが苦手で、じっとしていられない。友達と一緒に遊ぶことが難しい。園の先生からわが子が困っている様子を聞いた保護者は、健診で「体幹が弱い」と言われたことを思い出して……。Upload By 専門家体験談Upload By 専門家体験談Upload By 専門家体験談解説:マンツーマンの理学療法だからできることーー理学療法士今回は、自閉スペクトラム症の園児のエピソードをもとにお届けしました。幼稚園・保育園などの大きな集団の中では見過ごされてしまったり対応が難しいことも多くあります。マンツーマンの理学療法を通して、お子さんの持っている良い部分をたくさん引き出すことができ、お子さんに満足感や達成感を与え、自信をつけさせてあげることができたように思います。保護者の方に伝えたことお子さんの身体の特性として、基本的には低緊張で筋肉や関節が柔らかいため、筋力が発揮しにくかったり、姿勢保持、応用的な活動が難しいと考えられること。そして、自信がない、注意や集中力が続かない、対人社会性、コミュニケーションなどの課題にも影響している可能性があることを説明しました。そして、まずは身体を使って遊ぶ楽しさを知り自信をつけていくこと、人とのやり取りを楽しんでできることを目標にしていきましょうとお話ししました。プログラムについてお子さんが安心して、見通しが持てるような流れでプログラムを組み立て、毎回、同じ流れ・順番になるように心がけました。また、マンガでも描かれているように、プログラムの順番を絵カードや写真カードでホワイトボードに提示し、本人に開始時に説明、一緒に順番を確認しました。一つ終わるごとにマグネットシートを貼りつけてある絵カードや写真カードをひっくり返し、残りのプログラムの見通しをつけました。具体的なプログラムは、バランスボード立位、バランスボードに立ちながらキャッチボール、トランポリン、自転車補助なし(後方バーつきで介助しながら)、スポーツリハビリ(バスケットシュート、風船バトミントン、野球バッティングなど)が主な内容でした。どれも低緊張での姿勢保持困難さを改善するための、姿勢保持練習や、身体への意識を高めること、足元への注意、両手動作による体幹安定性の向上などを目的としたプログラムです。そして最後に、ご褒美のような形でお子さんにやりたい課題を選んでもらい、一つだけ行いました。(コラム内の障害名表記について)コラム内では、現在一般的に使用される障害名・疾患名で表記をしていますが、2013年に公開された米国精神医学会が作成する、精神疾患・精神障害の分類マニュアルDSM-5などをもとに、日本小児神経学会などでは「障害」という表記ではなく、「~症」と表現されるようになりました。現在は下記の表現になっています。ASD(自閉スペクトラム症)自閉症、高機能自閉症、広汎性発達障害、アスペルガー(Asperger)症候群などのいろいろな名称で呼ばれていたものがまとめて表現されるようになりました。ASDはAutism Spectrum Disorderの略。
2023年08月23日私が40代に差しかかったころ、それまでとは違う疲れやすさやイライラなど、体の異変を感じるように……。それは、まだまだ若いつもりでいた私に忍び寄ってきた更年期の始まりでした。現在55歳の私の40代を振り返って、プレ更年期の症状から、ホットフラッシュなどの更年期障害の治療のためにホルモン補充療法を選択した体験と、その経験から得た「気付き」をご紹介したいと思います。★関連記事:ホットフラッシュ? 汗が止まらないときに大活躍する便利グッズとは【体験談】40代からの不調はプレ更年期だった!?40代に入ったころから肩凝りがひどくなって、妙に疲れやすくなり、夫のささいな言動にイライラしたり、寝付きが悪くなることが多くなりました。最初はかかりつけの内科の女医さんに相談して、漢方薬と、眠れないときに頓服で服用するように睡眠導入剤を出してもらいました。処方された漢方薬は「加味逍遙散(カミショウヨウサン)」で、一般的に更年期の肩凝り・疲れやすさ・イライラなどに効果があるとされているお薬でした。そのときはまだ40歳になったばかりで、女医さんから「更年期」という言葉は出なかったので、私はそれが更年期の症状だとは思ってもいませんでしたが、今思えば、あれがプレ更年期といわれるもので、適切な漢方薬を出してくださったのだなぁと思います。ただ私は、この漢方薬で症状がスッキリとはせず、寝込むほどではないものの、不調を抱えながらだましだまし生活していました。46歳で本格的に更年期障害を発症相変わらす疲れやすく、肩凝り以外に腰痛や関節痛にも悩まされるようになっていた私ですが、46歳になって生理不順が続くようになり、ある日突然、体がカーッと熱くなるのを感じるようになりました。私はハッと気付きました。母が中年以降にずっと暑い暑いといって、しょっちゅう汗だくになっていたことを……。私はそれがホットフラッシュだとすぐに悟りました。母がそうだったことで、なんとなく頭の片隅にはあったものの、「やっぱり私にも来てしまうのか……」とがくぜんとしたことを覚えています。そのときはまだ更年期と更年期障害についてよく知りませんでしたが、日本人女性の平均閉経年齢は約50歳で、この閉経前後5年間(45歳から55歳の期間)を一般的に更年期と呼ぶことや、「ほてり」「発汗」「不眠」などのいわゆる更年期症状で日常生活に支障を来す病態を更年期障害と呼ぶことも、その後いろいろと更年期について調べた中で知ったのでした。婦人科でホルモン補充療法を開始それから数年、ホットフラッシュはほぼ1時間ごとに1回の頻繁さ、夜中でも2時間ごとに1回は体の熱さで目が覚めるという、地味にストレスフルな状態で、さらに動悸や息苦しさもひどくなって、日常生活にも支障を来すようになっていました。そんな私に内科の女医さんは、「もう婦人科に行ったほうが良いかも」と婦人科を紹介してくれました。紹介された婦人科の先生は、70代に差しかかろうかというおじいちゃん先生で、あまり話を聞いてくれるタイプではありませんでしたが、女性ホルモンの値を検査し、更年期障害であることを確認してくれました。私のようなホットフラッシュ・動悸・息苦しさは女性ホルモンの低下による自律神経の乱れだそうで、ホルモン補充療法(HRT)によって女性ホルモンを補うことで症状が緩和されると先生は話してくれました。ホルモン剤と聞いて私は「HRTは乳がんのリスクがある」というネットの情報や、同じように更年期障害に悩まされていた私の姉が「ホルモン剤は怖い」と薬を使うことを嫌って更年期を気力で乗り切ったこと、また私の友人の1人が「ホルモン剤を使用して副作用がつらかった」と話していたことを思い出しました。ホルモン剤は怖くない!?私は薬にはあまり抵抗感はありませんでしたが、前述したような周りの人の言葉の影響で、乳がんのリスクや副作用の不安が少しはあったのでネットで調べてみたところ、「これまではHRTで乳がんのリスクが懸念されてきたが、そのリスクは生活習慣や肥満、アルコールの摂取と変わらない」といった専門家の見解を記したサイトも数々あり、最終的には「HRTは5年以上の長期間でなければそんなに怖がらなくても大丈夫」という婦人科の先生の言葉を信じて、ホルモン補充療法を始める決意をしました。そしてホルモン剤の服用を始めてからは、毎月の生理を順調にコントロールできるようになり、つらい症状も半減しました。ホルモン剤の服用に伴う不正出血や胸が張るなどの副作用は幸い私にはなく、それから5年間ほどホルモン剤を服用して、ホットフラッシュが和らいできたところで服用をやめました。ホルモン剤をやめて3年ほどたった現在では、年齢から来ているであろう多少の不調を感じながらも、無理せず楽しく暮らすように心がけ、十分な睡眠と適度な運動といった生活の基本を大切にして、これまでこき使ってきた自分の体をいたわりながら更年期の終盤を過ごしています。まとめ同じ更年期の友だちや先輩方に聞くと、まったく更年期症状を感じずに過ぎたという人、更年期症状を感じるけど病院に行くほどではない人、私の母や姉のようにつらくても治療せずに乗り切る人、私のように薬でつらい症状を緩和して不調と付き合っていく人、本当にさまざまです。更年期の不調がある人にとっては厄介な時期ではあるけれど、その中で出会えた人たちや、その経験の一つひとつが私を成長させてくれたように感じますし、私にとっては「自分にやさしくできるようになるためのステップ」でもあった気がします。更年期が過ぎると老年期がやってきます。その中でまた新しい出会いや新しい経験を重ねていって、さらにステップアップしていく自分が楽しみです。※記事の内容は公開当時の情報であり、現在と異なる場合があります。記事の内容は個人の感想です。※本記事の内容は、必ずしもすべての状況にあてはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。監修/駒形依子先生(こまがた医院院長)2007年東京女子医科大学卒業後、米沢市立病院、東京女子医科大学病院産婦人科、同院東洋医学研究所を経て、2018年1月こまがた医院開業。2021年9月より介護付有料老人ホームの嘱託医兼代表取締役専務に就任し現在に至る。著書に『子宮内膜症は自分で治せる(マキノ出版)』『子宮筋腫は自分で治せる(マキノ出版)』『膣の女子力(KADOKAWA)』『自律神経を逆手にとって子宮を元気にする本(PHP研究所)』がある。著者/おざさお(55歳)年下外国人夫と結婚して21年。40代からは体の不調に振り回されながら猫3匹の下僕として生活を送る。念願のライター業に一歩を踏み出すも、高齢の両親のお世話も加わり、どうなる私の人生後半戦。
2023年08月14日更年期症状といえば、まずよく聞く症状はのぼせ、ほてり、発汗ではないでしょうか。これは女性ホルモン(エストロゲン)欠乏で起こる代表的な症状です。ただ、どの程度の症状で受診を考えるのかは悩ましいところですね。そこで産婦人科医の粒来 拓先生に聞いてみました。★関連記事:更年期症状がつらいときは何科を受診するの? 受診の目安は?【更年期の基礎知識3】「この記事はこんな人におすすめ」・更年期症状について、受診のタイミングや検査内容を知りたい方・更年期症状の具体的な治療法が知りたい方・更年期症状の治療をおこなう上でのリスクが知りたい方のぼせ、ほてり、発汗の主な原因は?エストロゲンの分泌低下により自律神経が乱れるため閉経前後の更年期に入ると、卵巣機能の低下、つまりエストロゲンの分泌が低下します。脳は一生懸命に刺激を出すのですが、卵巣からのエストロゲンの分泌量には波があり、うまく調整されません。いわゆる“ゆらぎ期”という、ホルモンバランスが乱れた状態になります。のぼせ、ほてり、発汗はエストロゲン減少により、血管の収縮や拡張をコントロールしている自律神経が乱れることで起こります。更年期の女性の6割程度が経験するといわれ、そのうち日常生活に支障を来すほど重症になるのは1割程度といわれています。医療機関への受診の目安は?日常生活に支障を来す場合は自分の気持ち最優先で症状としては突然2~4分間持続する熱感と発汗を自覚し、脈拍も早くなります。ほてりや発汗は顔をはじめ、頭部、首から胸に広がります。また、突然体がカッーと熱くなったり、急に顔が紅潮したり、涼しいのに汗が止まらないなどの症状なども見られます。初めは戸惑う症状ですが、許容できる範囲内なら様子を見ても構いません。ただ、それらの症状が日常生活に支障を来すようなら気軽に婦人科で相談をしましょう。不快さやつらさは本人の感覚ですし、仕事や環境によっても感じ方は変わります。我慢せずに自分の気持ちを最優先して受診を決めましょう。婦人科の受診でわかることは?検査結果次第では内科の受診を勧められることものぼせ、ほてり、発汗といえば更年期症状の代表ともいうべき症状ですが、甲状腺疾患のサインであることもあります。甲状腺機能異常は更年期世代の女性に多い疾患です。甲状腺の機能が亢進するとバセドウ病、低下すると橋本病といわれます。どちらも疲れやすい、だるいといった症状になりますが、バセドウ病は特に熱感、発汗を伴います。通常、婦人科では女性ホルモンの採血ともに甲状腺ホルモンの検査もおこないます。もし異常があれば内科の受診が勧められます。具体的な治療例2つとセルフケア1.ホルモン補充療法(HRT)2.漢方療法3.セルフケア「自立訓練法」【1】ホルモン補充療法治療法は、ホルモン補充療法(HRT)をはじめ、漢方薬や安定剤などさまざまです。医師はそれぞれの症状に合わせて治療をおこないます。ホルモン補充療法はエストロゲンを体に補充する治療法で、内服薬・貼り薬・ジェル状の塗り薬があります。更年期症状の中でも、のぼせ、ほてり、発汗といった症状には特に有効です。開始してから2週間ほどで効果が出始めます。5年以上使用する場合は乳がんのリスクが上がるといわれているため、通常2~5年くらい使用しますが、5年で必ずやめなければならないということではありません。そのリスクと治療効果を考慮しながら検討します。いきなりやめるとまた症状が出てしまうこともあるので、生活環境を整えたり、セルフケアなども取り入れながら、だんだんと減量し、ゆっくりやめる方向へ持っていきます。【2】漢方療法また、症状によっては漢方療法も有効です。代表的な漢方は、桂枝茯苓丸(けいしぶくりょうがん)、当帰芍薬散(とうきしゃくやくさん)、加味逍遥散(かみしょうようさん)などがあります。漢方は2週間から1カ月使用して効果を確認し、ラクになった感じがなければ処方内容を変更して、本人に合った漢方薬を見つけていきます。【3】セルフケア「自立訓練法」セルフケアの一つとして、自立訓練法があります。薬物治療ほどの効果は期待できませんが、これをおこなうことで自己コントロール力が身につき、症状緩和につながることもあります。●静かに落ち着ける場所で椅子に座るか、あお向けで横になり目を閉じます。下の7項目を唱えながら、その状態になるように気持ちを向けます。①気持ちがとても落ち着いている。②手足が重い。③手足が温かい。④心臓が静かに打っている。⑤呼吸がラクになっている。⑥おなかが温かい。⑦額が涼しい。●終了のための消去動作をおこないます。①手足が軽い。②手足の温かさが引いてくる。③おなかの温かさが引いてくる。④額の涼しさが引いてくる。⑤気持ちがとても落ち着いている。●1回5分以内で、1日2~3回おこないます。治療をおこなう上でのリスクはホルモン補充療法は定期的な乳がん検診をホルモン補充療法は乳がんのリスクが高まるのではと、不安に思われる方も多いと思います。しかし、ホルモン補充療法による発がんリスクは、肥満や飲酒による発がんリスクと同程度か、それより低いことが最近の研究で明らかになっています。ホルモン補充療法は、ほてりや多汗、めまいやイライラなどに対し有効な治療法であることは間違いありません。過度に恐れる必要はありませんが、治療の際には必ず乳がん検診を受けましょう。・更年期症状の主な治療法は、ホルモン補充療法(HRT)と漢方療法の2つ・ホルモン補充療法は乳がんのリスクが高まるといわれているので、治療の際は定期的に乳がん検診を受けるまとめのぼせ、ほてり、発汗がひどいと、ずっと不快感を抱えて生活しなくてはならず、人前に出るような仕事や機会が多い場合はかなり気になりますよね。この程度で受診してもいいの?と考えてしまうかもしれませんが、我慢せずに受診して快適な生活を手に入れるほうが精神的にもラクになれます。※記事の内容は公開当時の情報であり、現在と異なる場合があります。※本記事の内容は、必ずしもすべての状況にあてはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。取材・文/アキモトスズ「年齢より若いね~」と言われたこともあったけど、今や白髪、老眼、集中力の低下に悩む私はまさに更年期ど真ん中。食事と運動とマッサージを中心に健康と若さのキープ法を日々考え中。著者/監修/粒来 拓 先生よしかた産婦人科分院綱島女性クリニック院長。日本産科婦人科学会 専門医・指導医。日本女性医学学会 女性ヘルスケア認定医・指導医。日本女性心身医学会 認定医。患者一人ひとりの症状と考え方に寄り添い、サポートしている。
2023年08月07日