2024年3月26日 02:40
ホルモン補充療法の「始めどき」と「やめどき」はいつ? 効果と副作用も知っておこう【医師解説】
それでも、女性のがんで2番目に多い大腸がんのリスクが低下するのは、うれしい効果と言えるでしょう。
薬の使用し始めに副作用が出ることが
ホルモン補充療法に重大な副作用はありません。使用を始めたときに下記のような副作用が現れることがありますが、多くは薬の頻度や量を調節することで1〜3カ月で治まります。
・不正出血
・乳房のハリや痛み
・おりもの
・下腹部のハリ
・吐き気 など
・ごくまれに血栓症を引き起こすことがある
副作用の多くは薬の頻度や量を調節して改善できます。特に不正出血は多く見られますが、深刻な問題につながることは稀です。ただし、更年期以降、特に閉経後には子宮体がんの発症リスクが高くなります。
月経と異なるタイミングで予定外の出血があった場合は、子宮体がんの検査を受けてみることをおすすめします。
ホルモン補充療法で乳がんリスクが上がる、は間違い!
日本女性の9人に1人が罹患すると言われる乳がん。
40代後半から増えて、60代が一番多いのが特徴です。
乳がんのがん細胞の60~70%は、エストロゲンの影響を受けて増殖するため、エストロゲンを補うホルモン補充療法が乳がんリスクを上げるのではと懸念する声が多くあります。