日々、迷いも不安もある24歳の青年がお寺の住職となり、自分の道を見つけていく、伊藤淳史主演の『ボクは坊さん。』。現在、ジワジワ来ている“お坊さん”ブームを後押しする(?)本作のブルーレイ&DVDが3月16日(水)にリリースされることに合わせ、伊藤さんと真壁幸紀監督からコメントが到着した。白方光円、24歳。突然の祖父の死をきっかけに書店員を辞め、四国八十八ヶ所霊場、第57番札所・栄福寺の住職になったばかり。この寺で生まれ育ったものの、住職として足を踏み入れた“坊さんワールド”は想像以上に奥深いものだった!個性豊かな僧侶との出会いにワクワクしたり、檀家の人たちとの関係に悩んだり。お葬式や結婚式で人々の人生の節目を見守るのはもちろん、地域の“顔”としての役割もお坊さんには必要。職業柄、人の生死に立ち合うことで“生きるとは何か?死ぬとは何か?”と考えたりもする。坊さんとしての道を歩み始めたばかりの光円は、試行錯誤を繰り返しながら、人としても成長していく――。本作は、糸井重里が主宰するWEBサイト「ほぼ日刊イトイ新聞」に連載されていた本物のお坊さん、白川密成による人気エッセイを『ALWAYS 三丁目の夕日』のスタッフにより映画化。実話をもとにした生きるヒントがたくさん詰まった、“お坊さん”エンターテインメントだ。主演を『ビリギャル』『劇場版MOZU』の伊藤さんが務めるほか、山本美月、溝端淳平、濱田岳、松田美由紀、イッセー尾形と豪華キャストが集結。開創1200年を迎えた高野山・奥の院で史上初めて映画撮影が敢行された。また、本作には意外なお坊さん専用グッズや心にしみいる仏教用語、さまざまなタイプの僧侶など、知られざるお坊さんの日常が満載、コミックやドラマなどでも取り上げられた“お坊さん”ブームをひそかに後押しする。<伊藤淳史コメント>この作品は、決して特別なことをたくさん描いているわけではありませんが、誰しもが送っている当たり前の日常の中の喜びや悲しみがたくさん詰まった、愛すべき映画になりました。観てくださった方々が、自分の日常とか、身近な存在の人をあらためて『感じてもらえる』作品になっていると思います。映画の中で「僕にはまだまだできないことがある」という台詞があるのですが、僕自身、いまの自分にできることは少ないけど、目の前のことをコツコツやろうとずっと思ってきたので、それをこの映画で再確認できました。悩んだり、エネルギーを使い果たしたときに、ふとこの映画を観て、癒やされたり、大切な人に思いを寄せてもらえたらうれしいです。<真壁監督コメント>「ボクは坊さん。」を映画化するにあたり、大切にした要素の一つとして、「優しさ」があります。原作が持っている読後感や、ロケ地の栄福寺の空気感が、とても優しかったので。「優しい映画を作ろう。けど優しいだけじゃつまらない。じゃあどうしよう」そうやって出来たのが、この映画です。メイキング映像でもわかると思いますが、撮影現場はとても穏やかに進んでいきました。その撮影現場の雰囲気が、そのまま映画の空気になっていると感じます。劇場でご覧になった方も、そうでない方も、肩の力を抜いて、リラックスして観ていただきたいです。見終わった後、温かい気持ちになれると思います。『ボクは坊さん。』は3月16日(水)よりブルーレイ&DVDリリース(※同日レンタル開始)。(text:cinemacafe.net)■関連作品:ボクは坊さん。 2015年10月24日より全国にて公開(C) 2015映画「ボクは坊さん。」製作委員会
2016年01月14日近年、猫カフェや猫の癒やし系ネット動画が話題となる中、TVや雑誌でも猫特集が次々と組まれ、イベントや展示会でも猫に関する企画が急増。さらに猫をメインに起用したCMやアプリゲームも人気を博し、いまや空前の猫ブーム!もちろん映画業界でも、2014年は『猫侍』『ねこにみかん』が公開、今年に入ると、続編にあたる『猫侍 南の島へ行く』や、イッセー尾形主演『先生と迷い猫』、4人の若手映画監督によるオムニバス映画『4/猫 ねこぶんのよん』も公開されている。そして、来たる2016年も、猫好きの、猫好きによる、猫好きのための映画が相次いで登場する。まず、さらなる猫映画ブーム拡大を予感させるのが、2016年1月30日(土)公開となる風間俊介主演の『猫なんかよんでもこない。』だ。崖っぷちボクサーの漫画家・杉作の実体験を基にした大人気同名コミックスを、自身も猫を飼っており“大の猫好き”という山本透監督によって実写映画化。風間さん演じる、もともと“犬派”の主人公・ミツオと暮すことになった2匹の子猫・チン(♀)とクロ(♂)は超やんちゃで超気まぐれ。飼い主を翻弄するその様は、猫のありのままの姿をキュートに映し出す。やがて、一緒に暮らして行くうちに徐々に距離を縮め、いつのまにか互いに支え合う存在となっていくミツオと猫たちとの不思議な関係性には、猫好きな人はもちろん、そうでない人も思わずキュンとしてしまうはず。現代劇から時代劇まで活躍の幅を広げる若手屈指の演技派、風間さんを主演に、いまや若手実力派女優として引っ張りだこの松岡茉優、芸能界で指折りの猫好きで知られる、つるの剛士や市川実和子など、豪華俳優陣が脇を固めていることにも注目だ。さらに、韓国で話題を集めたデジタルコミックを映画化したラブストーリー『ネコのお葬式』(2月13日公開)や、佐藤健と宮崎あおいの初共演でベストセラー小説を実写映画化する『世界から猫が消えたなら』(5月14日公開)、児童文学の不朽の名作を3DCGアニメで完全映画化した『ルドルフとイッパイアッテナ』(8月公開)など、今後も猫映画は続々。各作品の猫たちが、スクリーンの中ではどんな表情で私たちをキュンさせてくれるのか、早くも期待が高まる!『猫なんかよんでもこない。』は2016年1月30日(土)より全国にて公開。(text:cinemacafe.net)
2015年12月21日今回が初ミュージカル出演となるナオト・インティライミと、若手注目の俳優・小関裕太がW主演するミュージカル『DNA-SHARAKU』の公開稽古が都内にて行われた。本作は原案を冲方丁、演出を小林香、音楽を井上ヨシマサ、映像演出を齋藤精一(ライゾマティクス)が手がけるなど、キャストのみならずスタッフ陣も多彩。公開稽古では歌あり踊りありの数シーンを報道陣に公開。つづく出演者挨拶には、ナオト、小関のほか、出演する新妻聖子、坂元健児、田野優花、ミッツ・マングローブ、朝海ひかる、中川晃教、イッセー尾形らが出席した。ミュージカル『DNA-SHARAKU』チケット情報本作は、現代とふたつの未来、そして江戸時代という4つの時代を舞台に物語が展開していく歴史SFミュージカルだ。人工知能が支配する2116年の未来では「創造する心」が否定され、政府はそれを根絶やしすべく、タイムトラベルによって過去の優れた芸術家や文化人の「創造する心」を破壊していた。そんな中、人工知能が必死に探していたアーティストが、江戸時代にわずか10か月の活動のみで歴史に消えた謎の天才浮世絵師・東洲斎写楽。その写楽を探すために追っ手に選ばれたのが、現代に生きるストリートミュージシャンの柊健二(ナオト)と、2045年の未来に生きる絵描きの結城連(小関裕太)。ふたりは江戸時代に送られ写楽を探すが、そこで出会ったのは幕府に弾圧されながらも「面白いこと」を追及する江戸の人々だった…。本作が初ミュージカルとなるナオトは、会見にて「歌手が何をのこのこミュージカル界に遊びにきているんだよと思われるかもしれませんが、僕はムッツリお芝居好きと言いますか、実は子どものころからお芝居・ミュージカルにでるのが夢で、いつかいつかと虎視眈々とタイミングを狙ってきました。その夢がようやく叶う。自分の歌手としての活動・プライドは全部置いて、稽古に取り組んでいます」と待望のミュージカル出演であることを明かした。また、豪華かつ多彩なキャスト・スタッフが集結したことについては「緊張もしていますがワクワクも大きい。異種格闘技戦といいますか、ジャンルや背景のちがう方々が集まってひとつの作品を作る楽しさと喜びを日々感じています」と創造の化学反応に刺激を受けている様子。W主演となる小関も「ナオトさんの雰囲気もそうですし稽古場全体が明るくて、常に楽しいワクワクした気持ち。ひとと繋がったり触れ合うことで、自分のあるべき姿をさがしていく、人間らしい生き方というものが伝われば。ものすごく楽しい要素が、いろんな場所にちりばめられているので、とにかく楽しみに劇場に来ていただきたいです」と本番への意気込みを語った。公演は2016年1月10日(日)に東京・新国立劇場中劇場にて開幕。その後、大阪・シアターBRAVA!、福岡・キャナルシティ劇場でも上演する。チケットは各地公演とも発売中。
2015年12月18日映画『先生と迷い猫』が10月10日(土)に公開を迎え、主演のイッセー尾形をはじめ、染谷将太、北乃きい、岸本加世子、深川栄洋監督が舞台挨拶に登壇。映画に出演している猫のドロップも来場し、劇場は温かいムードに包まれた。地域猫捜索の実話を元に製作された本作。妻に先立たれ、心を閉ざして生きる老人がいなくなった三毛猫を探す過程で少しずつ、周囲との交流を取り戻していくさまを描く。イッセーさんにとっては9年ぶりの映画主演であり「初日はアガります(苦笑)」と緊張を口にするが、映画を見終わったばかりの客席の温かい反応にホッとした様子。深川監督とは『60歳のラブレター』に続いての仕事となったが「台本通りのところも台本通りじゃないところもあります。ほとんどリハーサルをしないで『本番行ってみましょう』と仰るので、ドキドキしながらやってましたが、監督はそのドキドキ具合を狙っていたようです。楽しさと緊張を同時に味わっていました」と振り返った。染谷さんも「ドキドキてしました。(台本のセリフが)終わっても芝居が続いていくんです」と監督があえてカットを掛けずに芝居を続けさせたと明かす。イッセーさんは特に染谷さんとのシーンで「『それで仕事は楽しいのか?』と聞くところで、台本で『楽しくない』と言うところが、本番で(染谷さんが)『楽しいです』と言い出して、『おおっ!』となりました」とアドリブでセリフが正反対になっているシーンまであったと明かし、観客を驚かせていた。岸本さんは久々のイッセーさんとの共演について「若い頃に舞台でご一緒して、すごくストイックな方で緊張しましたが、久しぶりにご一緒したら、いいお父さんみたいになってました」とニッコリ。そんな岸本さんの言葉を象徴するかのように、三毛猫のドロップが登場すると、イッセーさんは腕に抱き、柔和な笑みを浮かべ「よく来てくれたニャー。今日で忙しいの終わるからねぇ」と猫語を交えて優しくあやし、会場は温かいムードに包まれた。劇中、猫アレルギーの青年を染谷さんだけは「実は本当に猫アレルギーなもので…」と苦笑していたが、それでも猫自体は好きなようで「かわいいですよねぇ。貫禄に憧れます」と大勢の観客の前でも全く動じることなく、イッセーさんの腕の中でリラックスした様子のドロップを笑顔で見つめていた。『先生と迷い猫』は公開中。(text:cinemacafe.net)■関連作品:先生と迷い猫 2015年10月10日より全国にて公開(C) 2015「先生と迷い猫」製作委員会
2015年10月10日10月10日に公開を控えるイッセー尾形主演の映画『先生と迷い猫』がロケ地である静岡県の島田市や河津町を走行している伊豆急行とコラボレーションし、"主役女優猫"のドロップが7日、1日車掌を務めた。イッセーが、2005年公開の映画『太陽』以来、9年ぶりに主演を果たした本作は、堅物で偏屈な校長先生(イッセー)と亡き妻がかわいがっていた三毛猫の心温まる物語。イッセーと並び、もう1人(1匹)の主役・三毛猫のミイ役には、NHK連続テレビ小説『あまちゃん』やバラエティー番組『ヨルタモリ』(フジテレビ系)にも出演した三毛猫ドロップが務めている。伊豆急行では、9月18日から、本作の公開を記念してドロップのシールやロケ地ポスター、「まちねこフォトコンテンスト」の伊豆急行賞作品などを掲出した「映画『先生と迷い猫』公開記念号<ねこずくめ号>」を運行中。その走行と本作のプロモーションとして、ドロップが1日車掌に就任した。下田市・下田駅ホームで伊豆急行利用者に見守られる中、ドロップは三橋直人駅長代理より1日車掌任命書を授与。改札口にて勤務し、切符回収も行った。また「ねこずくめ号」が到着すると駅ホームにて、ねこテープカットを披露。運転席で記念撮影を行なった。なお、「ねこずくめ号」は10月末まで運行する。公開された動画では、猫じゃらしを近づけられ、それに反応したドロップがテープカットを行う場面から始まる。続けて、車掌室であごをなでられる姿も収録。伊豆急行の車内の風景も映され、ほのぼのとしたBGMと共に穏やかなイベントの模様を楽しむことができる。(C)2015「先生と迷い猫」製作委員会
2015年10月08日10月24日公開の映画『ボクは坊さん。』の完成披露試写会が9月30日、東京・豊洲のユナイテッド・シネマ豊洲で行われ、伊藤淳史、山本美月、溝端淳平、濱田岳、松田美由紀、イッセー尾形、原作者の白川密成、吉田山田、真壁幸紀監督が出席した。本作は、「ほぼ日刊イトイ新聞」で約7年間にわたって連載された白川密成の実体験を綴った人気エッセイを、本作で長編映画初監督となる真壁幸紀が映画化。24歳で書店の店員から住職に転職した白方光円(伊藤淳史)の日常を描く。伊藤は「去年の11月に今治で撮影して1年が経ち、皆さんに見ていただけて嬉しくもありどう思っていただけるか不安もあります」と本音を明かしながら「お坊さんのお話ではありますが、誰でも訪れる日常の中に一度は訪れる死や生きることへの魅力がたっぷりと詰まった作品となっています」とアピール。初めて挑んだお坊さん役には「お坊さんって特別な存在だと思いますが、お坊さんもごくごく普通な人間で普通な日常があり、そこにいろんな魅力が詰まっています。この作品に携わってそういう思いを感じました」と住職の魅力を感じ取った様子だった。その伊藤が扮した白方光円が住職を勤める栄福寺で、結婚式を挙げたヒロイン・京子役の山本美月は「私、ウエディングドレス派だったんですよ…」と明かすも「白無垢を初めて着てお寺で結婚式を挙げるっていうのはとても神聖なものでした。結婚するっていう誓いの感じもあり、白無垢で結婚式を挙げるのも良いなと思いました」と目を輝かせていた。映画『ボクは坊さん。』は。10月24日より全国公開(四国地区は10月17日より先行公開)。
2015年10月01日ロシア映画としては『戦争と平和』以来、実に半世紀ぶりにゴールデングローブ賞「外国語映画賞」を受賞、さらにアカデミー賞にもノミネートされ、カンヌ国際映画祭では「脚本賞」を受賞した『裁かれるは善人のみ』(原題:Leviathan)が、いよいよ10月31日(土)より公開となる。本作で監督を務めたのは、本国で最も優れた監督の一人として知られ、熱狂的なファンも多いアンドレイ・ズビャギンツェフだ。今年は、巨匠アレクセイ・ゲルマン監督の遺作『神々のたそがれ』のロングランヒットも記憶に新しいロシア映画だが、まだまだ足を踏み入れにくいイメージが多少なりともある。だが、その歴史を紐解くと、実は日本文化と深い関わりがあることが分かってきた。■プーチン大統領も賞賛するロシアが誇る鬼才入り江のある小さな町で、自動車修理工場を営むコーリャは、若い妻リリア、そして先妻との間に生まれた息子・ロマと共に、住み慣れた家で暮らしている。一方、1年後に選挙を控えた市長のヴァディムは、権力に物を言わせ、彼らの土地を買収しようと画策。自分の人生の全てともいえる場所を失うことが耐えられないコーリャは、強行策に抗うべく、旧知の弁護士のディーマをモスクワから呼び寄せ、市長の悪事の一端を掴み、明るみに出そうとするのだが…。ロシア北部の町を舞台に、自分の大切なものを守るべく誠実に生きる人々と、権力を振りかざす市長との対立を描く、普遍の人間ドラマとなる本作。CMやテレビ業界で活躍していたズビャギンツェフ監督が、2003年に発表した『父、帰る』は、長編デビュー作にしていきなりヴェネチア国際映画祭「金獅子賞」&「新人監督賞」をW受賞、世界にその名を知らしめた。長編デビュー作にして「金獅子賞」受賞は、ロシア映画としては巨匠アンドレイ・タルコフスキー監督『僕の村は戦場だった』(’62)以来、41年ぶりの快挙。まるで油絵の絵画のような美しい自然描写と、緊張をはらんだ緻密な展開、そして宗教的隠喩などの作風は、デビュー作とは思えないほど完成度が高く、世界中の評論家や映画ファンを驚かせ、「タルコフスキーの再来」とも言われた。『父、帰る』の劇場公開当時には、プーチン大統領も「ロシア映画の多大な創造性とその精力的な展開の可能性の証拠を示した」と絶賛のコメントを出したほどだ。その後、発表した『ヴェラの祈り』『エレナの惑い』では、連続してカンヌ国際映画祭をはじめ世界中の主要映画祭で受賞を果たし、昨年、日本でも連続公開された。最新作の『裁かれるは善人のみ』は、ロシア映画では『戦争と平和』(‘68)以来、半世紀ぶりとなるゴールデングローブ賞を受賞し、彼は再びロシアの映画史にその名を刻むことになった。■ロシアの映画監督は日本文化から影響を受けている「戦争と平和」「アンナ・カレーニナ」などを記したトルストイ、「罪と罰」「カラマーゾフの兄弟」のドフトエフスキー、「桜の園」「かもめ」の劇作家チェーホフ。ロシア文学って難しそう、ロシア映画ってよく分からない…など、ちょっと敷居の高いイメージがあるロシア。とはいえ、重厚で荒涼とした美しいロケーションとその静ひつな作風は、どこか往年の日本映画を感じさせる。●アンドレイ・ズビャギンツェフ<芭蕉と北野武から影響受けた!>翻訳された松尾芭蕉を愛読していたというズビャギンツェフ監督。芭蕉の「優れた俳句は、読む者が想像する余地のある句である」という言葉に胸を打たれ、必要以上の説明を排し、観客に想像の余地を残す自身の作風にも反映させている。黒澤明や溝口健二からの影響はもちろん、「北野武の存在が大きい」とも明かしており、青を基調とする重めの色味の画は、その影響を感じさせる。ちなみに、『父、帰る』は、ヴェネチアで北野監督の『座頭市』を抑えての受賞となった。また、そんな日本びいきのズビャギンツェフ監督が、映画監督になる前に作ったTVドラマのタイトルが「ブシドー」というのは、ほとんど知られていないエピソードだ。●アンドレイ・タルコフスキー<俳句・クロサワ・ミゾグチ大好き!撮影は日本で!>映像の詩人と呼ばれていたタルコフスキーは、若いころから俳句に親しみ、自身の映画論でも「短詩の表現こそ映画の目指すべきもの」と語っている。また、黒澤明と溝口健二を敬愛しており、新作の撮影前には必ず『七人の侍』『雨月物語』を観ていたという逸話も残る。代表作『惑星ソラリス』では東京の首都高速道路の光景を撮影、遺作となった『サクリファイス』でも尺八の音色が使用されていたり、主人公が着物をガウンのように羽織ったりと日本から受けた影響が色濃く出ている。●セルゲイ・エイゼンシュテイン<歌舞伎・漢字・日本カルチャー大好き!>『戦艦ポチョムキン』をはじめ、数々の名作を生み出してきたロシアを代表する映画監督エイゼンシュテイン。若いころに日本語を学習しており、日本文化にも興味があったエイゼンシュテインは、モスクワ公演があった際に歌舞伎を鑑賞。そこで観た、歌舞伎独特の役者の仕草やスローモーション的な演技に衝撃を受け、『イワン雷帝』では、登場人物たちが“見得”を切り、表情が際立つ照明が工夫され、歌舞伎の影響が色濃く出ている。また、漢字が抽象的な概念を組み合わせて文字としてデザインされていることに興味を示し、それを基にモンタージュ理論を開発。『戦艦ポチョムキン』でも、一見関係のないものを交互に映して意味を持たせるなど、自身の映画に反映させた。●アレクサンドル・ソクーロフ<日本でドキュメンタリー3本撮影、旭日双光章を受賞>ヴェネチア「金獅子賞」受賞作『ファウスト』など、ロシアを代表する映画監督のひとりアレクサンドル・ソクーロフ。歴史上の重要人物を扱った「権力者4部作」の第3部作『太陽』では、主演にイッセー尾形を起用して大日本帝国時代の昭和天皇を描いた。さらに、もともと日本に関心のあったソクーロフは、『オリエンタル・エレジー』『穏やかな生活』と日本についてのドキュメンタリーを相次いで製作。作家・島尾敏雄の妻、島尾ミホの生き様を描いた『ドルチェ 優しく』など、現代の日本に寄り添った作品も数多く、こうした日露両国間の相互理解を深めることに貢献したとして、2011年には旭日双光章を受賞している。辿れば辿るほど、日本とゆかりの深いロシア映画。『裁かれるは善人のみ』にも、その影響は色濃く映し出されているはずだ。『裁かれるは善人のみ』は10月31日(土)より新宿武蔵野館ほか全国にて順次公開。(text:cinemacafe.net)
2015年09月17日イッセー尾形が9年ぶりに映画主演する『先生と迷い猫』で、同じく主演を務める三毛猫のドロップが出演する劇場マナー予告映像が公開になった。その他の画像/劇場マナー予告映像このほど公開になった“猫が教える劇場マニャー講座”では、三毛猫ドロップが映画館で、上映中の携帯電話の使用や、前の座席を蹴るなどのマナー違反を指摘していく内容。映画館の椅子、観客の膝の上を悠々とパトロールするドロップがとにかく可愛らしい映像だ。映画『先生と迷い猫』は、定年退職した偏屈な元校長先生の森衣と、亡き妻が愛した三毛猫のミイの生活を描いた感動作。イッセー尾形をはじめ、染谷将太、北乃きい、ピエール瀧、嶋田久作らが出演している。『先生と迷い猫』10月10日(土) 全国ロードショー
2015年08月26日映画『HERO』でも独特の空気感を発しているイッセー尾形が、実に9年ぶりの主演を務める『先生と迷い猫』。このほど、本作の“主演猫”としてイッセーさんと共演し、NHK朝ドラ「あまちゃん」でも注目を集めた三毛猫のドロップが登場する劇場マナー予告が到着した。定年退職した校長先生、森衣恭一(イッセー尾形)は、妻に先立たれて1人暮らし。カタブツでヘンクツなおじいさんとして、近所でも有名だ。訪ねてくるのは、亡き妻が餌付けをし、可愛がっていた三毛猫ミイくらい。猫が好きではない森衣は、なんとか追い払おうとするが、ミイはどんなに追っ払っても毎日やってきて、妻の仏壇の前に座っている。そんなある日突然、ミイが来なくなり、気になって探し始めると、自分のほかにもミイを探している人たちがいることが分かる。皆、ミイに餌をやり、語りかけることで、どこか救われていた人たちだった。彼らとの交流の中で、森衣はなぜ自分がかたくなにミイを避けていたかに気づく――。本作で、もう一人(1匹)の主役、猫のミイを演じるのは、「あまちゃん」で夏さん(宮本信子)の飼い猫カツエ役でデビューし、「ヨルタモリ」など人気番組にも出演している三毛猫・ドロップ。本作では、代役なしで全編1匹で演じ切るという、猫映画としてはおそらく史上初の試みに挑戦しており、見事な“天才女優ぶり”を発揮。そんなドロップが、単独主演を務めた本作の劇場マナー予告映像「とあるミイちゃんの1日」が完成。ある日、ミイが映画を見ようと思い立ち劇場を訪れるが、猫は入れません…と注意されてしまう、というストーリー。撮りおろしされたシーンでは、愛らしい見返り美人ならぬ見返り美“猫”姿を披露している。ミイことドロップの“ごろごろ”音に思わずほっこりする映像を、こちらからご覧あれ。『先生と迷い猫』は10月10日(土)より全国にて公開。(text:cinemacafe.net)
2015年08月18日10月10日公開の映画『先生と迷い猫』の完成披露試写会が10日、東京・新宿バルト9で行われ、イッセー尾形、染谷将太、北乃きい、ピエール瀧、もたいまさこ、岸本加世子、深川栄洋監督が出席した。イッセー尾形が、2005年公開の映画『太陽』以来、9年ぶりに主演を果たした本作は、堅物で偏屈な校長先生(イッセー尾形)と亡き妻が可愛がっていた三毛猫の心温まる物語。イッセーと並び、物語の主役とも言える三毛猫のミイ役には、NHK朝ドラ『あまちゃん』にも出演した三毛猫ドロップが務めている。この日はイッセー尾形らキャスト陣と深川監督、そして三毛猫のドロップが登壇。主演のイッセーは「1年前に下田で撮影しましたが、撮影が終わらなければいいなと思ったのがこの前のような気がします。それからメンバーが揃うのは今日が初めてで、個性豊かな方たちと共演したんだと改めて感じ、幸せに思っています」と感慨深げ。初めての共演となった染谷については「染谷くんが染谷くんのペースで入ってきて校長先生のペースが崩されちゃって…。君には乱されたね(笑)」と苦笑いを浮かべると、名指しされた染谷は「違うリズムでやってくれというオーダーだったので」と明かした。また、「基本的にその場その場に出来たものでお芝居をさせてもらいました。イッセーさんに乗せられて本当に素敵な時間でしたよ」とイッセーを絶賛した。染谷と同じくイッセーと初共演を果たした北乃きいは、イッセー扮する校長先生の教え子・真由美役。「監督からイッセーさんとのリズム感を合わせずにズラして欲しいと言われたのでズラしてやろうと思いましたが、最初からズレていてイッセーさんが引っ張ってくれましたよ」とイッセーを賞賛しながら「イッセーさんは猫でしたね。歩き方から雰囲気まで猫みたいでした」と笑わせるなど、本作同様に穏やかな雰囲気の中で舞台あいさつが行われた。映画『先生と迷い猫』は、10月10日より全国公開。
2015年08月11日『先生と迷い猫』の完成披露試写会が8月10日(月)、都内で行われ、『太陽』以来9年ぶりに映画主演を務めるイッセー尾形をはじめ、共演する染谷将太、北乃きい、ピエール瀧、もたいまさこ、岸本加世子、深川栄洋監督が出席した。校長を定年退職した森衣恭一は、毎日妻の仏壇の前にやって来る野良猫ミイをうとましく思うが、いざミイが姿を見せなくなると、行方が気になってしまう。早速ミイ探しを始めると、自分と同じようにミイを探す人々に出会い「いなくなってからでは伝えられない気持ち」に気付く。埼玉県の岩槻で実際にあった地域猫捜索の様子を記したノンフィクションを原案に、オリジナルストーリーで映画化した。イッセーさんは「いつまでも終わらなければいいと思うほど、楽しい現場だった。改めて個性豊かな皆さんとご一緒できたと思うし、上質で穏やかな作品が仕上がった」と手応え。染谷さんとの共演シーンについて、「早いリズムで生きる人物を演じたので、監督のオーダー通りに演じたが、イッセーさんのペースを乱してしまって…」(染谷さん)、「本当、ペースを乱されて(笑)、『お芝居なんだからさあ…』とアタフタしてしまった。でも、ペース乱されるのも、心地いいですね」(イッセーさん)。大先輩からの“お説教”に、染谷さんはタジタジだった。本作の“主演猫”であり、NHK朝ドラ「あまちゃん」、「ヨルタモリ」など人気番組にも出演している三毛猫ドロップが登場すると、登壇者も客席も思わずホッコリ。「ドロップちゃんはすべてのシーンで一発OK。ドロップちゃん待ちもNGもなかった。本当に天才!」(岸本さん)、「さすが朝ドラ女優!」(ピエールさん)、「ぜひ人肌ならぬ、猫肌を感じて」(もたいさん)とメロメロだった。『先生と迷い猫』は、10月10日(土)より全国にて公開。(text:cinemacafe.net)■関連作品:先生と迷い猫 2015年10月10日より全国にて公開(C) 2015「先生と迷い猫」製作委員会
2015年08月10日映画『日本のいちばん長い日』が8月3日(月)、外国人特派員協会にて上映され、原田眞人監督と主演の役所広司が集まった記者たちの質問に答えた。半藤一利のノンフィクション小説を原作に、昭和天皇のご聖断から鈴木貫太郎首相、阿南惟幾陸相らの終戦に向けた奔走、徹底抗戦を主張する一部の将校たちのクーデターなど、終戦間際の様々なドラマをサスペンスタッチで描き出す。映画では、敗色濃厚の中で内閣が降伏すべきか否かを会議で話し合い、さらに昭和天皇のご聖断を受けて降伏と決まった後も、降伏の文書の文面について長々と会議が続くさまが描かれる。原田監督はこの点について「いまの安倍政権を見ていても、新国立競技場の問題でも、同じことが起きてていて、会議をやってもなかなか決まらない。ただ、この(映画の)時代は戦争に関して日本人はそれまでに『負けた』という記憶がない。だから決して降伏が目に見えていたわけではなく、本土決戦をやるまでわからないという気持ちがあったのも確かだと思います。多数決で決めていたら、間違いなくクーデターが起こることもわかっていた。開戦時にはできなかったご聖断でしたが、鈴木首相、阿南陸相、昭和天皇の3人が揃ったから終戦時に初めてできた。時間がかかったのはしょうがなかったのではないかとも思います」と語った。役所さんは阿南陸相を演じるにあたっての役作りについて「原田監督と仕事をするときは毎回、膨大な資料が送られてくるので(苦笑)、そこに目を通すことから始める」と説明。阿南の人物像については「いろんな説がありますが、この映画ではご聖断以降、本土決戦ではなく、(抗戦を主張する)中堅の陸軍将校たちを抑えつつ終戦に向かいます。昭和天皇の聖断と若い将校たちとの板挟みになって苦悩するのが僕の役目でした」と語る。原田監督も「阿南が抱えていたアンビバレントを描きたかった」と強調。もし、阿南が降伏に同意せず、大臣を辞任していたら内閣は崩壊し、本土決戦に向かっていたとし「彼自身は武人として沖縄戦で死にたいという思いがあった。でも大臣になってからは『大本営直属の軍人ではなく、天皇直属の軍人だ』と言っているように天皇陛下の意思を第一に進むようになっていた。そこのジレンマにドラマがあると思った」と語った。また、昭和天皇を本木雅弘が演じ、これまでの日本映画にはない昭和天皇の苦悩やその内面を正面から描いている点も大きな話題となっているが、原田監督はアレクサンドル・ソクーロフ監督の『太陽』で昭和天皇が描かれたことが大きな転機になったと述懐。この映画に対して右翼の抗議などがなかったことから「いまこそ『日本のいちばん長い日』を描ける」と感じたという。一方で同作でイッセー尾形が演じた昭和天皇像について「カリカチュアライズされていて、年を取ってからの口をモゴモゴする癖や『あ、そう』という言葉を連発していて僕にとっては不愉快な昭和天皇像でした」とも。本作を海外映画祭に出品することも考えているという原田監督だが、まさにこの海外での昭和天皇についてのイメージというのも、海外出品を考える大きなの理由であるよう。米の歴史学者ハーバート・ビックスによる「昭和天皇」などの著書を挙げ「海外での昭和天皇のイメージは事実をゆがめられている部分がある」と批判。「私はウルトラ右翼ではありませんが、真実よりもイデオロギーを優先するという姿勢には右であれ、左であれ怒りを覚えます。事実と違う部分を是正したいと感じています」と外国人記者を前に語った。役所さんは海外での本作の受け止められ方に関して「日本の戦争の話ですが、戦争は始めるのは簡単だけど終わらせるのは本当に難しい。シンプルなメッセージとして海外の方も受け止めてくださるのでは」と期待を寄せた。政治的な部分を描いた作品とあって、海外の記者からも歴史問題や政治的な質問も飛んだが、原田監督はひとつひとつ丁寧に答えていく。日本が戦争の被害者と加害者という両面を持っているという指摘には「日本を被害者の立場として描くことに徹するのは間違っていると思います。この映画でも天皇陛下が草むしりをしながら『もう15年も続いている。応仁の乱だね』という場面がありますが、15年というのは満州事変からのこと。満州事変から侵略が続いて、それを終わらせなければという意識があったのではないかと思っています」と語った。この日は、10か国以上・150名ほどの記者が上映会・会見に足を運んだ。『日本のいちばん長い日』は8月8日(土)より公開)。(text:cinemacafe.net)■関連作品:日本のいちばん長い夏 2010年8月7日より新宿バルト9、丸の内TOEI2ほかにて公開(C) 2010 NHK アマゾンラテルナ日本のいちばん長い日 2015年8月8日より全国にて公開(C) 2015「日本のいちばん長い日」製作委員会
2015年08月04日イッセー尾形が9年ぶりに主演を果たし、「あまちゃん」や「ヨルタモリ」で知られる三毛猫ドロップが登場する『先生と迷い猫』。10月に公開を迎える本作の予告編がこのほど解禁となった。定年退職した校長先生、森衣恭一は、妻に先立たれて1人暮らし。そのカタブツさと偏屈さから近所では浮いた存在だ。訪ねてくるのは、亡き妻が餌付けをし、可愛がっていた三毛猫ミイくらい。猫が好きではない森衣は、なんとか追い払おうとするが、ミイはどんなに追っ払っても毎日やってきて、妻の仏壇の前に座っている。まるで死んだ妻が見えるかのように。そんなある日突然、ミイが来なくなる。そうなるとなぜか気になり探し始めると、自分の他にも、ミイを探している人たちがいることが分かる。皆、ミイに餌をやり、語りかけることで、どこか救われていた人たちだった。彼らとの交流の中で、森衣はなぜ自分がかたくなにミイを避けていたかに気づく。”居なくなってからでは伝えられない気持ち”を届けるため、森衣は必死でミイを探し始める――。『太陽』以来9年ぶりの映画主演となるイッセー尾形が、カタブツでヘンクツなおじいさんを存在感たっぷりに描く本作。同じく主役の一人(一匹)である猫のミイを、NHK朝ドラ「あまちゃん」で夏さんの飼い猫カツエ役でデビューし、「ヨルタモリ」など人気番組にも出演している三毛猫ドロップが代役なしで、全編1匹で演じ切るという、猫映画としてはおそらく史上初の試みに挑戦している。このほど、解禁となった予告編映像では、ロケ地となった伊豆・下田の野良猫が“カメオ出演”を果たすなど、本作ののんびりとした空気を感じることができる映像に仕上がっている。映像冒頭では、妻を亡くしてから一人暮らしをしている主人公・森衣のもとに訪れるミイの姿が。しかし、森衣はそんなミイを疎ましがり、叱責し追い払ってしまう。ある日ミイがいなくなってしまうと、素足で川を渡り、警官に注意されながらも電柱によじ登ってまでも必死に探す森衣。一緒にミイを探す面々には、染谷将太、北乃きい、ピエール瀧、もたいまさこ、岸本加世子、カンニング竹山など、実力ある個性豊かな俳優たちが登場。さらに本作の見所の一つである伊豆・下田の風景が、情緒豊かに映し出されている。豪華俳優陣の演技もさることながら、ミイを演じる三毛猫ドロップの演技にも注目の本作。まずはこの映像から、本作の穏やかな雰囲気をのぞいてみて。『先生と迷い猫』は、10月10日(土)より全国にて公開。(text:cinemacafe.net)■関連作品:先生と迷い猫 2015年10月10日より全国にて公開(C) 2015「先生と迷い猫」製作委員会
2015年07月27日女優の永作博美が、台湾で開催されていた第17回台北映画祭で、外国人初となる最優秀主演女優賞に輝いた。台北映画祭は、中華圏映画に受賞が限られた金馬映画祭と並ぶ、台湾における最大級の映画祭の1つ。今回、受賞したのは今年2月28日から公開された永作主演の映画『さいはてにて~やさしい香りと待ちながら~』で、台湾出身の女性監督チアン・ショウチョン氏がメガホンを取った。永作は、りりしいたたずまいの中に哀しみをにじませた、珈琲焙煎を営む女性主人公の吉田岬を演じ、共演には、佐々木希をはじめ、臼田あさ美、イッセー尾形、村上淳、永瀬正敏、浅田美代子らが参加した。当日の授賞式には、チアン監督が出席。「一人の監督にとって一人の優秀な俳優と言語の壁を越えて互いに信頼し合い、心で通じ合いながら仕事をするという経験は、何事にも代え難い貴重な体験でした」と永作との撮影を振り返り、「私の感じている感動は言葉で表現することはできません。彼女のために舞台に上がり、賞を受けることができたのは、私にとって何より光栄な事でした」と受賞の喜びを語った。一方の永作は「今とても驚いています」と率直な感想と共に、「そして私の代わりに舞台に立って下さった監督の言葉に感激しました。間違いなく言語を越えようと、お互いの気持ちを繋げようと、心を預けたように思います」とチアン監督にメッセージ。「この映画に携わったすべての皆さんのお陰は間違いありません。ありがとうございます。そしてこの映画に寄り添って下さった台湾の皆様に心より感謝致します」とコメントを寄せた。なお、受賞理由については、「明確なバックグラウンド説明がない中、それでもなお彼女自身の独特の魅力で、幾層にも重ね合わされた豊富できめ細やかでそして的確な演技にてこのキャラクターにみずみずしい命を吹き込み、輝かしく光を放つ印象的でかつ忘れられない女性のイメージを作りあげた」と発表されている。(C)2015「さいはてにて」製作委員会
2015年07月20日映画『ビリギャル』での塾講師役も記憶に新しい俳優の伊藤淳史が、現役住職の実話をもとにした映画『ボクは坊さん。』(10月公開予定)に主演することが26日、明らかになった。原作は、コピーライターの糸井重里氏が編集長を務める『ほぼ日刊イトイ新聞』に掲載され一日140万を超えるPVを記録した連載「ボクは坊さん。」。24歳の若さで愛媛県今治市にある四国八十八カ所霊場五十七番札所の栄福寺住職になった白川密成氏が、身近なのにあまり知ることのない僧侶生活のエピソードをつづって人気を博した。主演の伊藤は作品について、「当たり前のように繰り返される毎日を描いた作品で、その中で起こる、喜びや悲しみに、生を感じさせてくれる、心温まるストーリーだと思います」とコメント。演じる中で、「お寺の世界の厳しさや、美しさ」を身をもって感じることができたという。本作は、スクリーンに映し出される四国や高野山の風景も見どころの一つで、伊藤も「ロケーションもとても美しいので、ぜひ劇場でご覧ください」とアピールする。原作者の白川さんは、「ただの青年がある日、"坊さん"になって見たシーンは、『ねぇ、こんなことが、あったんだよ』と誰かに話したくなる日々でした。その一人が、あなただったら、なんだかうれしいです。もし、この映画を見た人が、誰かの声を久しぶりに聞きたくなったとしたら、それだけで、ありがたいです」とコメントを寄せている。主題歌は吉田山田が手がけた「Today,Tonight」。共演には、女優の山本美月、溝端淳平、濱田岳ら若手に加え、イッセー尾形、松田美由紀らベテランが脇を固める。『ALWAYS三丁目の夕日’64』で監督助手を務めるなど、第一線の現場でキャリアを積んできた真壁幸紀監督がメガホンを取り、スタッフ陣には日本アカデミー賞最優秀撮影賞を3度受賞している撮影の柴崎幸三氏をはじめとしたベテランが名を連ねた。主人公・白方光円は、祖父の死をきっかけに書店員の仕事を辞め、栄福寺の住職になったばかりの24歳。初めのうちこそ、坊さん専用グッズや、個性豊かな僧侶との出会いにワクワクしていた白方だったが、今では檀家との関係の難しさを感じたり、人の生死に直面して悩んだりする日々を過ごしていた。地域の人々との出会いや僧侶の世界の奥深さに触れることで、試行錯誤を繰り返しながらも成長していく一人の青年の姿を描く。(C)2015映画「ボクは坊さん。」製作委員会
2015年06月26日映画『ビリギャル』で主人公を慶應合格に導く塾講師を好演中の伊藤淳史が、今度は一転、“お坊さん”となって奮闘する『ボクは坊さん。』。このたび、主役の白川光円を演じる伊藤さん始め、山本美月、溝端淳平、濱田岳ら個性派キャストの出演が発表。併せて、ポスタービジュアル&予告映像が到着した。白方光円、24歳。突然の祖父の死をきっかけに書店員の仕事を辞め、四国八十八ヶ所霊場、第57番札所・栄福寺の住職になったばかり。この寺で生まれ育ったけれど、住職として足を踏み入れた“坊さんワールド”は想像以上に奥深いものだった!人の生死に立ち合うことで、“生きるとは何か?死ぬとは何か?”と考えたりもする光円。坊さんとしての道を歩み始めたばかりの光円に、何ができるのか…。原作は、糸井重里が編集長を務める「ほぼ日刊イトイ新聞」、通称“ほぼ日”に掲載されていた、白川密成さんによる連載「ボクは坊さん。」。1日140万PVを超える人気を誇った、このコンテンツは、24歳の若さで突然、愛媛県今治市にある栄福寺住職になった白川さんの日々を綴ったもの。白川さん本人が「僕が原作の中で伝えたかったことは、もしかしたら、ただひとつ。“そこに坊さんがいること”。ただの青年がある日、“坊さん”になって見たシーンは、『ねぇ、こんなことが、あったんだよ』と誰かに話したくなる日々でした」と語るとおり、日本人の生活に密着していながら、あまり知ることのないお坊さん生活に視点を当てたその内容が話題を呼び、書籍化もされている。お坊さんやお寺というと、なんとなく特別な存在というイメージを持ってしまいがちだが、本作に登場する、伊藤さん演じる光円たちはいたって“普通の人間”。今回解禁となった予告編でも、軽やかな音楽に乗って展開されていくコミカルなシーンは微笑ましいものばかり。主演の伊藤さんも「この映画は、当たり前のように繰り返される毎日を描いた作品で、その中で起こる、喜びや悲しみに、生を感じさせてくれる、心温まるストーリーだと思います」と、その“和み度”に太鼓判を押し、「お坊さんの役を演じさせていただき、お寺の世界の厳しさや、美しさを、身をもって感じる事ができました。共演者やスタッフの皆様と、今治の空気を感じながら、楽しく撮影に臨むことができました」と充実感あふれる撮影となったことを語っている。光円を取り巻く人々を演じるのは、山本美月、溝端淳平、濱田岳、松田美由紀、そしてイッセー尾形など、個性的なキャストたち。実力派の顔ぶれが盛り立てる予告編後半では、前半とは打って変わって、生と死、人として果たす役目など、シリアスなメッセージが込められ、試行錯誤を繰り返しながら成長していく光円の姿を垣間見ることができる。また、場面を盛り上げる主題歌「Today,Tonight」を手掛けた男性デュオ「吉田山田」も、「率直にこの書き下ろしの話をいただいたとき、とても嬉しかったです。通り過ぎてしまえば懐かしく、どこか愛しい“思春期”も、当時は欲求不満と不安と迷いにまみれていました。そんな気持ちを久しぶりに感じさせてもらえて、この曲を作らせてもらえて、とても光栄です」と、コメントを寄せている。『ALWAYS三丁目の夕日’64』で監督助手を務めるなど、第一線の現場でキャリアを積んだ真壁幸紀が監督を務め、日本アカデミー賞「最優秀撮影賞」を3度受賞している柴崎幸三が撮影を担うなど、『ALWAYS』シリーズのベテランがずらりと顔を揃えた本作。そんな腕利きのスタッフがとらえた四国や高野山の美しい風景と、愛すべき人間の営みのどちらも存分に味わうことができる、“坊さんエンタテインメント”の公開を楽しみにしていて。『ボクは坊さん。』は10月、全国にて公開。(text:cinemacafe.net)
2015年06月26日俳優・イッセー尾形が主演を務める映画『先生と迷い猫』(10月10日公開)のLINEクリエイターズスタンプが、3日から販売をスタートした。今回発売されるスタンプは、イッセーが三毛猫のミイ役・ドロップを描いたもの。イッセーが台本に描いていたイラストを見たスタッフたちから、「かわいい! スタンプで使いたい! もっとたくさん描いてほしい」という声が上がり、発売が実現した。「やってにゃれん」「にゃんですと!」など、"ねこ言葉"を交えた全42種類のスタンプがそろう。スタンプに込めた思いについてイッセーは、「共演者のみなさんとは納得いくまで演技できたなという実感がありますが、果たして猫のドロップちゃんとはどうだったんだろう? 先生の屈折した愛は伝わったのでしょうか? そんな思いをこめて描いた、彼女へのイラスト・ラブレターです」とコメントを寄せた。本作は、近所でも有名な堅物で偏屈な元中学の校長・森衣恭一(イッセー)と、彼の家に毎日やってくる野良猫のミイとのほっこりと温かい交流を描く。共演には、染谷将太、北乃きい、ピエール瀧、嶋田久作、佐々木すみ江、カンニング竹山、久保田紗友、もたいまさこ、岸本加世子ら。ミイを演じるドロップは、NHK連続テレビ小説『あまちゃん』で、夏(宮本信子)の飼い猫カツエ役でデビュー。現在は、フジテレビ系『ヨルタモリ』に出演している。(C)2015「先生と迷い猫」製作委員会
2015年06月03日日本の原風景を色濃く残す美しい村を舞台にしたドラマ「ナポレオンの村」がTBSにて放送されることが決定。この度、本作の主演・唐沢寿明を含めたキャストが一挙に発表された。限界集落を蘇らせたスーパー公務員・高野誠鮮氏の著書「ローマ法王に米を食べさせた男過疎の村を救ったスーパー公務員は何をしたか?」(講談社刊)を原案に、消滅寸前の限界集落を立て直そうと地元自治体に赴任してきたスーパー公務員の男が巻き起こす改革と彼を取り巻く役所の面々や村人たちとの交流、そして村が変わっていく姿を描く本作。主演を務めるのは、「ルーズヴェルト・ゲーム」(TBS)や、映画『杉原千畝 スギハラチウネ』などに出演する俳優・唐沢寿明。共演者には、唐沢さん扮する浅井の同僚となる星河市役所農林商工課職員で、浅井の相棒となる岬由香里役に、TBSの連続ドラマ出演が19年ぶりとなる麻生久美子が好演する。そのほか浅井の歳の離れた幼馴染みで一番の理解者・戸川真人役に山本耕史、浅井が推進しようとするプロジェクトの邪魔をしようと画策する市長の腰巾着・山田大地役にムロツヨシ、村民に対して絶大な影響力を持つ長老的な存在の菰田孝三郎役にイッセー尾形、“イケメン市長”と称され浅井が市役所に出向してきたことを快く思っていない福本純也役・沢村一樹ら個性派俳優陣が集結した。以下、出演者コメント■唐沢寿明「過疎化」という、いま現実に起きている問題をテレビドラマで扱うというのが、とても面白いと思いました。僕個人も興味がありますし、ドラマとしてどう表現していくのか楽しみながら演じたいと思います。共演者もみんな個性豊かで何かが起こるか分からない感じで、どうなるか楽しみ。撮影以外のところでも楽しいんじゃないかと思います。■麻生久美子すごく爽快なドラマにあるのではないかと期待しています。唐沢さんとは10年以上前に映画で共演して以来なので、今回共演させていただくことをとても楽しみにしております。■山本耕史大人の方々はもちろん、若い人たちにも興味を持ってもらえると思いますし、ヒーローものを見るように子どもたちにも楽しんでもらえたら嬉しいです。唐沢さんとの共演は実は「愛という名のもとに」以来23年ぶりで、当時から憧れていました。■ムロツヨシ今回、舞台になる村が抱えている問題は大きくて、僕が演じる山田は関わっているのに諦めています。そんな村にひとりの救世主が現れて、元気のない村が元気を取り戻すまでのサクセスストーリーを、ぜひ楽しんで見て頂きたいです。■沢村一樹今回僕が演じる福本は、浅井をあの手この手で妨害する役。浅井がどんな邪魔をされてもピンチをチャンスに変えていく姿は、「自分にも出来るんじゃないか」という勇気をくれると思います。「ナポレオンの村」は7月より毎週日曜21時よりTBSにて放送。(text:cinemacafe.net)
2015年05月25日映画『日本のいちばん長い日』の完成報告会見が5月20日(水)に開催され、主演の役所広司に本木雅弘、松坂桃李、堤真一、原田眞人監督が出席。戦後70年を記念して製作された本作への思いを口にした。昭和史研究の第一人者・半藤一利の同名ノンフィクションを映画化。1945年、敗戦が濃厚となりつつも陸軍が本土決戦による徹底抗戦を唱える中で、昭和天皇、総理大臣に就任した鈴木貫太郎、陸相をつとめる阿南惟幾の3名を中心に、国の行く末を案じ、戦争を終わらせるべく戦った者たちのドラマを描き出す。「日本のいちばん長い日」はすでに岡本喜八監督の手で1967年に映画化されており、その時は阿南陸相を三船敏郎が演じている。役所さんは以前、半藤さんが原作と監修を務めた『聯合艦隊司令長官 山本五十六 -太平洋戦争70年目の真実-』で山本五十六を演じているが、1968年の『連合艦隊司令長官 山本五十六』でも三船さんが同じく山本五十六を演じているという“奇縁”も!役所さんはこの巡り合わせについて「嫌だなと思いました(苦笑)。『またか…』と思いましたしプレッシャーもあったけど、原田さんに言われると断れない(笑)」とオファーを引き受けた経緯を明かす。同じくプレッシャーを背負いつつ、本作に挑んだのが昭和天皇を演じた本木さん。原田監督は昭和天皇を映画で描くということについて「これまで阿南陸相を主人公にした映画は『日本敗れず』(1954年)と岡本喜八監督の『日本のいちばん長い日』の2本だけ」と語り、さらにそこでの天皇陛下の描写が、前者ではカメラ目線のみで、後者では先代の松本幸四郎が演じたが、引きの構図ばかりだったと説明。昭和天皇をきちんと描きたいという思いをずっと抱いていたと明かし、さらに2006年のアレクサンドル・ソクーロフ監督の『太陽』でイッセー尾形が昭和天皇を演じ、何事もなく公開を迎えたことで「これで全てが変わった」と本作の製作したいという思いを強くしたと語る。本木さんはオファーを受けた時の心境と決断について「逃げ出したい気持ちと逃したくない気持ちで揺れました。躊躇している時に義母の樹木希林さんが『私なりにあなたにこの役が来たことの意味が分かる気がする。原田監督は力のある監督だし天皇陛下を演じる機会はめったにないから受けるべき』と背中を押してくださいました」と明かす。撮影中も「畏れ多くもこんな未熟な自分が背負えるのかと不安だった」と漏らすも「監督に全てを任せる気持ちでカメラの前に立っていました」と振り返った。松坂さんは、徹底抗戦を訴える若き陸軍将校を演じたが役柄に関して「純粋で勝つことを信じて疑わずに生き抜いた男」と語る。原田監督は「坊主になるかがポイントだった」と語ったが、本人は全く抵抗がなかったようで「問題ないです。なんて楽なんだろうという感じ。坊主、いいですね」とあっけらかんと笑みを浮かべて語っていた。堤さんは山崎勉演じる鈴木総理を支える内閣書記官長を演じたが「51になりますが、僕が常に一番年下の状態はなかなかない(笑)」と重厚なベテラン俳優陣との緊迫したシーンを楽しんだよう…と思いきや「こんな緊迫感ある現場、もう嫌です!戻しそうになるくらい緊張した」と苦笑交じりに振り返った。改めて原田監督は戦後70年となるいま、本作を送り出すことの意味について「時代がどんどん、キナ臭くなっている。特定秘密保護法など、表現者を圧迫する、当時と似ている姿勢が政治家によって生み出されている。いまこういう作品を送り出す意義を感じています。キーワードは阿南が言う『軍をなくして国を残す』。この精神を継承していかなくてはいけないと思っています」と力強く語った。なお、この日の会見の場で、本作に戸田恵梨香、松山ケンイチが特別出演という形で参加していることが発表された。『日本のいちばん長い日』は8月8日(土)より公開。(text:cinemacafe.net)■関連作品:日本のいちばん長い夏 2010年8月7日より新宿バルト9、丸の内TOEI2ほかにて公開(C) 2010 NHK アマゾンラテルナ
2015年05月20日俳優・イッセー尾形の9年ぶりとなる主演映画『先生と迷い猫』(10月10日公開)の特報映像が12日、公開された。イッセー演じる、近所でも有名な堅物で偏屈な元中学の校長・森衣恭一と、彼の家に毎日やってくる野良猫のミイとのほっこりと温かい交流を描く本作。ミイを演じるのは、NHK連続テレビ小説『あまちゃん』で、夏(宮本信子)の飼い猫カツエ役でデビューした三毛猫のドロップ。現在は、人気バラエティー番組『ヨルタモリ』(フジテレビ系)に出演中。共演には、染谷将太、北乃きい、ピエール瀧、嶋田久作、佐々木すみ江、カンニング竹山、久保田紗友、もたいまさこ、岸本加世子ら実力派が顔をそろえる。公開された動画は、ミイのゴロゴロ声と寝顔から始まる。森衣の堅物ぶりと対比するように、自由きままなミイの姿が描かれている。劇中でミイは、代役なしで、全編1匹で演じ切るという、猫映画としてはおそらく史上初の試みに挑戦。見事な天才女優ぶりを発揮し、その名演技にも注目が集まる。妻に先立たれて1人暮らしをする森衣は、その堅物さと偏屈さから近所では浮いた存在。訪ねてくるのは、妻がかわいがっていた野良猫ミイくらい。うっとうしく思っていた森井だが、ある日突然ミイが来なくなる。気になって行方を捜し始めると、自分の他にも、ミイを探している人たちがいることを知る。彼らとの交流の中で、森衣のかたくなな心が変化していく。(C)2015「先生と迷い猫」製作委員会
2015年05月12日イッセー尾形が9年ぶりに主演、染谷将太や北乃きいらと共演する『先生と迷い猫』より、特別映像が到着した。定年退職した校長先生、森衣恭一は、妻に先立たれてひとり暮らし。そのカタブツさと偏屈さから近所では浮いた存在だ。訪ねてくるのは、亡き妻が餌付けをし、可愛がっていた野良猫ミイくらい。猫が好きではない森衣は、なんとか追い払おうとするが、ミイはどんなに追っ払っても毎日やってきて、妻の仏壇の前に座っている。まるで死んだ妻が見えるかのように。そんなある日突然、ミイが来なくなる。そうなるとなぜか気になり探し始めると、自分のほかにも、ミイを探している人たちがいることが分かる。皆、ミイに餌をやり、語りかけることで、どこか救われていた人たちだった。彼らとの交流の中で、森衣はなぜ自分がかたくなにミイを避けていたかに気づく。“居なくなってからでは伝えられない気持ち”を届けるため、森衣は必死でミイを探し始める――。イッセー尾形が『太陽』以来9年ぶりの主演を務める『先生と迷い猫』が、10月10日(土)より全国にて公開する。イッセー尾形演じる主人公の森衣は、元中学の校長で近所でも有名なカタブツでヘンクツなおじいさん。その個性的かつ圧倒的な存在感を見事に演じ、唯一無二のキャラクターに作り上げている。共演には、染谷将太、北乃きい、ピエール瀧、もたいまさこ、岸本加世子ら個性豊かな実力派俳優たちが顔を揃え、ほっこりと温かく、猫と町と夫婦の愛を描いた作品に仕上がっている。今回公開となったのは、もう一人(一匹)の主役とも言える猫のミイが、のどをごろごろと鳴らすのんびりとした雰囲気が漂う特報映像だ。NHK朝ドラ「あまちゃん」で夏さんの飼い猫カツエ役でデビューした三毛猫ドロップ。人気バラエティー番組「ヨルタモリ」に出演中の彼女は、代役なしで全編演じ切るという、猫映画としてはおそらく史上初の試みに挑戦し見事な天才女優ぶりを発揮している。猫が安心しているときに鳴らすのどの音は、思わずこっちまで安心してしまうような癒しを感じることがきる音だ。劇中に「ゴロゴロ声」が鳴り響くハートウォーミングな本作の雰囲気を、まずはこの映像からのぞいてみて。『先生と迷い猫』は、10月10日(土)より全国にて公開。(text:cinemacafe.net)
2015年05月12日俳優のイッセー尾形が主演する映画『先生と迷い猫』(10月10日公開)のポスタービジュアルと場面写真が、このほど公開された。『太陽』(2006年) 以来、8年ぶりにイッセーが主演を務める本作。ポスターの「君がいると、人生は面白い」のコピーが語るように、元中学の校長で、近所でも有名な堅物で偏屈な森衣恭一(イッセー)と、彼の家に毎日やってくる野良猫のミイとのほっこりと温かい交流を描く。ミイを演じるのは、NHK連続テレビ小説『あまちゃん』で、夏(宮本信子)の飼い猫カツエ役でデビューした三毛猫のドロップ。共演には、染谷将太、北乃きい、ピエール瀧、嶋田久作、佐々木すみ江、カンニング竹山、久保田紗友、もたいまさこ、岸本加世子ら実力派が顔をそろえる。メガホンをとるのは、『神様のカルテ』(2011年)の深川栄洋監督。妻に先立たれて1人暮らしをする森衣は、その堅物さと偏屈さから近所では浮いた存在。訪ねてくるのは、妻がかわいがっていた野良猫ミイくらい。うっとうしく思っていた森井だが、ある日突然ミイが来なくなる。気になって行方を捜し始めると、自分の他にも、ミイを探している人たちがいることを知る。彼らとの交流の中で、森衣のかたくなな心が変化していく。(C)2015「先生と迷い猫」製作委員会
2015年04月07日ミステリー&エンターテインメント小説の登竜門であり、最高峰とされる「このミステリーがすごい!」大賞(主催:宝島社)。このほど、その大賞受賞作家たちの中でも特に人気の高い4名による“書き下ろし短編小説”を、TBSが年末年始の目玉となるオムニバスドラマ「このミステリーがすごい!~ベストセラー作家からの挑戦状~」として12月29日(月)に放送することが決定。日本映画界で活躍する映画監督たちのもと、藤原紀香、川口春奈、「EXILE」AKIRAら錚々たるキャスト陣が、それぞれ主演を務めることが明らかとなった。2002年の創設以来、「四日間の奇蹟」から「果てしなき渇き」まで映像化された大賞作品は実に6作を数える「このミステリーがすごい!大賞」。数々の名作ミステリーを発掘し、エンタメ界からも、読者からも一目を置かれている“このミス”の大賞受賞作家4名が、今回のためにそれぞれに書き下ろした渾身の短編小説をオムニバスドラマ化。映画化、そしてTVドラマ化もされた「チーム・バチスタの栄光」を皮切りとするシリーズで知られる海堂尊、橋本愛主演で映画化された「さよならドビュッシー」の中山七里、綾瀬はるか×佐藤健がW主演し、黒沢清監督で映画化された「完全なる首長竜の日」(映画タイトルは『リアル~完全なる首長竜の日~』)の乾緑郎、デビュー作の「生存者ゼロ」がいきなり59万部の大ベストセラーを記録した安生正と、人気の大賞作4人が原作を担当。そんな豪華な作家陣が手掛けた短編の映像化に挑むのは、こちらも日本映画界の第一線で活躍する監督たちだ。海堂尊による「カシオペアのエンドロール」を手掛けるのは、映画『NANA』で知られ、今夏公開になった最新作『がじまる食堂の恋』などスタイリッシュな映像に定評のある大谷健太郎。中山七里による「残されたセンリツ」を手掛けるのは、『ガメラ大怪獣空中決戦』などの特撮作品から『DEATH NOTEデスノート』『少女は異世界で戦った』など幅広いジャンルで名作を手掛ける名匠・金子修介。また、『僕と妻の1778の物語』やTVドラマ「僕の生きる道」シリーズなど、その独特な世界観で知られる星護が、乾緑郎の「黒いパンテル」を、そして、現在『クローバー』が大ヒット公開中で、北川景子×深田恭子の怪演が話題になった『ルームメート』などの若手ナンバーワン注目株・古澤健が、安生正の「ダイヤモンドダスト」を担当する。さらに、この珠玉のミステリー4作の案内人となるのは、“読書芸人”として知られる「ピース」の又吉直樹と、名女優の樹木希林。自他ともに認める“活字マニア” コンビが、それぞれ“気弱なミステリー小説家”と“ベテラン女性編集者”に扮し、ふたり芝居で丁々発止のやり取りを繰り広げる。その寸劇の中には、これから始まるミステリードラマのテーマやそれに関するセリフも散りばめられるという心憎い演出も楽しみだ。海堂尊原作×大谷監督「カシオペアのエンドロール」で主演を務めるのは、数々のドラマで主演を務め、ドラマ以外でも幅広く活躍を続ける藤原紀香。そして、女優と歌手の両面で活躍中の川島海荷、90年代トレンディドラマでの活躍を経て現在は社会派ドラマなどでも名演を披露している吉田栄作が出演。中山七里原作×金子監督『残されたセンリツ』には、『好きっていいなよ。』の川口春奈と、演劇界では独り芝居の第一人者とも言われるイッセー尾形が出演。乾緑郎原作×星監督「黒いパンテル」には「HERO」シリーズや「ドクターX」の勝村政信を主演に、若手人気俳優の山本裕典、ドラマ及び映画『SPEC』シリーズでの怪演も記憶に新しい城田優が共演。さらに、安生正原作×古澤監督「ダイヤモンドダスト」には、「EXILE」パフォーマーとしてだけでなく俳優としても確固たる地位を築いたAKIRA、子役時代から活躍する山本耕史がW主演する。「カシオペアのエンドロール」で、主人公の“大女優”役を演じる藤原さんは、「溢れんばかりの絶対的なオーラが必要な役」と手応えも十分。「‘巧妙な会話劇’が見どころのドラマなので、台詞の中の何気ない一言にも、実は理由があり、その後の展開につながっていたりします。表情やリアクションなど、全てが重要となってくるので、難しい役どころですが、やりがいを感じています」とコメントを寄せている。ミステリーの“プロ”とされる、一流の作り手たちがそれぞれタッグを組んだ、2014年を締めくくるにふさわしい至極のエンターテインメント。超豪華なオムニバスを、楽しみにしていて。「このミステリーがすごい!~ベストセラー作家からの挑戦状~」は12月29日(月)21時よりTBSほかにて放送。(text:cinemacafe.net)
2014年12月01日