『紛争地域から生まれた演劇シリーズ』の15年を記念して、全国5都市で東京とそれぞれの地域の演劇人が協同して、シリアとウクライナの戯曲のリーディング公演が9月21日(木) より行われる。『紛争地域から生まれた演劇シリーズ』は、国連教育科学文化機関ユネスコ傘下のNGO・国際演劇協会(ITI)の日本センターが、演劇を通じて平和の構築を目指すプロジェクトの一環として2009年から取り組んでいるもので、これまでにアフガニスタン、アルジェリア、パレスチナなどの戯曲を上演してきた。今回は、シリア出身の作家アドナーン・アルアウダによる『母と娘の物語ハイル・ターイハ』と、ウクライナ出身の作家ナターリア・ヴォロズビートによる『Bad Roads―悪路―』が上演される。『母と娘の物語ハイル・ターイハ』は、シリアの厳しい自然や因習、近代化していく社会の中で強い意志で人生を切り拓こうとする母と娘の姿を、音楽や詩をふんだんに用いて描く語り物。そして『Bad Roads―悪路―』は、ウクライナ東部のドンバス地域を舞台に、2014年から続くロシアによる侵攻を背景に“女性が経験する戦争”を6つの短編作品で展開する。総合プロデューサーは林英樹、演出は『母と娘の物語~』の金沢公演が岡井直道(劇団アンゲルス)、福山公演が林、前橋公演が林と中村ひろみ(演劇プロデュースとろんぷ・るいゆ)、『Bad Roads~』は生田みゆき(文学座)が手掛ける。出演者やスタッフなども公演ごとに異なり、公演地の劇団や俳優と共同製作、現地滞在製作が実施される。■林英樹 コメントシリアに対する私たちのイメージは内戦で破壊されつくした廃墟の都市や、一時、メディアで大きく取り上げられた数百万人に及ぶ難民が国内外、ヨーロッパに押し寄せる姿だと思いますが、今回の作品は内戦に至る前の平和な時代のシリアの庶民の物語です。一方、ウクライナの作品は作家自らが戦争の最前線に足を運び、ジャーナリスト、医師、兵士、戦争の影響を受けた人々にインタビューを実施する中で、作家自らにとって戦争とは何かを深く問いかけることから生み出された作品です。「知ることで生まれる変化というものがある。」紛争や戦争を演劇で直接止めることは出来ないかもしれませんが、演劇には「何か」変化を生み出す可能性があると私は考えています。皆さんと一緒に、それを探したいと思っています。<公演情報>『紛争地域から生まれた演劇シリーズ』15年記念 地域連携プロジェクト■『母と娘の物語ハイル・ターイハ』金沢公演:2023年9月21日(木) 〜24日(日)福山公演:2023年11月11日(土) ・12日(日)前橋公演:2024年1月27日(土) ・28日(日)■『Bad Roads―悪路―』八尾公演:2023年12月7日(木) 〜9日(土)新潟公演:2024年1月20日(土) ・21日(日)特設サイト:
2023年09月20日【前編】アフリカに「医」を届ける医師内戦スーダンの村人たちとの交流秘話より続く「内戦が落ち着けば、スーダンに戻るつもりです。もっと医療を充実させたいし、今後は農業支援にも力を入れたい。日本との貿易がうまくいけば、地域の経済が回り、自立できます。その仕掛けのため、明日からは東京に行って、駐日スーダン大使に相談するんですよ」と語るのは認定NPO法人「ロシナンテス」理事長・川原尚行(57)だ。スーダン内戦からの必死の逃避行を明かしてくれた。「突然、ダンダンという低い銃声が絶え間なく続き、砲弾が撃ち込まれたような爆発音が重なりました。すぐに激しい戦闘が起きたことを悟り、日本大使館にメールで連絡を取ると、間もなく《残念ながら、内戦が始まったようです》と返信があったんです」アフリカ大陸の北東部、エジプトの南に位置するスーダン。首都・ハルツームを拠点に“アフリカに「医」を届ける”活動を続けている認定NPO法人「ロシナンテス」理事長の川原尚行(57)が、いつものようにナイル川で朝日を拝む散歩から帰った直後のことだ。4月15日、平穏な生活が、スーダン軍と準軍事組織(以下RSF)の激しい争いによって奪われてしまったのだ。「日本政府は国外退避を決め、私も関係機関と連絡を取り合い、男性1人、女性1人の日本人スタッフとともにスーダンから脱出することになりました。しかしハルツーム空港は戦闘が起きていたため使えません。23日早朝から車で30時間以上かけて、自衛隊機が待つ800Km離れたポートスーダンまで移動。かなり厳しいオペレーションだと見立てていたので、生きて日本には帰れないかもしれないという覚悟もありましたが……。周囲のサポートや励ましの声、そして家族の存在が支えになりました」4月29日に無事に帰国した川原は、現在「ロシナンテス」の事務所がある北九州市小倉を中心に活動している。オフィスを訪れると、いちばん奥のデスクに座るスーツ姿の川原が立ち上がり、迎えてくれた。大きな体で豪放磊落といった印象の川原は、九州大学医学部を卒業後、外科医として活躍。のちに外務省の医務官としてタンザニアやスーダンに赴任。外務省を辞職してからは「ロシナンテス」を設立し、スーダンの無医村に医療や水、そして教育を届ける活動を続けている。「小説『ドン・キホーテ』で、主人公がまたがる痩せ馬がロシナンテ。ときにはばかにされる存在でもあります。実際、私も外務省を辞めたとき“居続ければそれなりのポジションを得られただろうし、給料も上がっていったのに”と、笑う人もいたでしょう。でも、たとえ弱い痩せ馬であっても、仲間が集まれば強い存在になれる。そんな思いからロシナンテを複数形にした『ロシナンテス』という名称にしたんです」だが、こうした活動の前に立ちはだかったのが、突如、勃発した内戦だ。■30時間以上かけた脱出行。ともに汗をかいた村のリーダーが危険を冒して迎えてくれた「4月15日に男性スタッフと住む寮で銃声と砲撃の音を聞いて、ただごとではないと。窓からは爆撃機が見え、ビルが空爆を受ける様子も見えました。家族にはLINEで《どうやら内戦が始まったらしい》と伝えましたが、女房は現実的には捉えられず、最初は《何それ》という反応でした」しばらくは外出もままならないだろうから、籠城するためになじみの個人商店に買い物に出かけた。「動きが早かったのか、1カ月分の食料品を買い込むことができました。事務所に隣接する女子寮にいる日本人スタッフ1名とも連絡を取り合い、水をためたり、ガスのチェックをしたり、電気が通っているときは常に通信機材などを充電しておくようにしていました。水は貴重なので、ボトルは当然、お菓子の箱やおけなど、ためられるところにためました」そんな様子を撮影して、LINEに《籠城成功!》と送ると、佳代さんからは水が蒸発しないよう《ラップをした方がいい》というアドバイスが返ってきたという。長男や長女は、3歳と1歳になる孫の動画を送ってくれた。場所は離れていても、心のそばで家族が支えてくれていることを実感。事務所の整理をするために外出するときは、細心の注意を払った。銃を持つRSFの軍人が街中にいるため、自分は日本人だからと身分を明かして、敵意がないことを伝えなければならない。 「家が襲われることも考え、持っていた現金を分けて、渡す分の見せ金を用意。パソコンも仕事で使うものは確保して、使わないパソコンや携帯も準備しました」LINEを通して、夫婦や家族のやりとりが続いた。《今日まで停戦。静かです。明日からどうなるかは不明》《ずっと停戦だといいのですが》佳代さんが語る。「LINEに《大丈夫?》と送って、既読がつけば安心。すぐに既読にならなくても、これまでも通信環境が悪いということはありました。でも1日待っても返事が来ないと怖くなるんです」緊張状態が続くなか、日本政府は邦人を国外退避させる決定を下した。川原が語る。「無念よりも、生きていればこそ、活動は再開できると思っていました。まずは日本人スタッフとともに、無事に日本に帰ることが最も重要なことだったんです」4月23日の朝4時にハルツームの集合場所へ向かい、そこから30時間以上かけて港町、ポートスーダンまで移動することになった。「1千人を超える、大移動となります。ハルツーム内の移動でも襲われたケースが報告されていたから、家族に電話して『どうなるかわからん。もしかしたら死ぬかもしれん』と伝えていたんです」佳代さんも気が気ではない。「ポートスーダンまでの移動も、もしかしたら襲われるかもしれないし、なにより長時間の車の移動なので、事故が怖かったです」佳代さんが危惧するように、車の運転は過酷だった。食事や睡眠もほとんどとれない。食事休憩で体を伸ばすために車外に出たとき、兵士が走ってきて「ここは危険だから、車に乗ってくれ」と移動を促されたこともあったほど。何があってもおかしくない状況だった。「日本人スタッフが励ましてくれたり、コーヒーを入手してくれたり。車にはスーダン人の夫と日本人妻の家族も一緒だったんですが、ちっちゃい子どもたちの姿やはしゃぎ声が、励みになりました。子どもたちの未来が、俺のハンドルにかかっているんだと」ようやく目的地に到着したのが、24日午後1時。疲労困憊のまま、緊張状態が続いたが、検問所にあった見慣れた顔が、安心感を与えてくれた。診療所や井戸、教育施設をともに作った村のリーダー、ハサンさんだった。「日本の家族は元気か?診療所も学校も、井戸もまったく問題がないから安心しろ」川原さんは述懐する。「何時に到着するともわからない私を、ずっと待っていてくれたんです。自分の身も危ないのに、わざわざ来てくれるとは……。車は現地に乗り捨てるつもりでしたが、ハサンに預けることもできました」ポートスーダンから隣国のジブチへ向かう自衛隊機では、機内に掲げてある日の丸を見て涙が浮かんだ。ここではじめて無事に帰れると実感したという。羽田空港へ到着したのは、内戦開始から約2週間後の29日。福岡から迎えに来た佳代さん、東京や山口で暮らす子どもや孫たちが空港で待ちわびる。「無事に帰ったよ。心配かけたね」と語る川原に、佳代さんは「よかった、よかった」と抱き合った。体から家族の温もりが伝わってきた──。
2023年06月11日意外と知らない社会的な問題について、ジャーナリストの堀潤さんが解説する「堀潤の社会のじかん」。今回のテーマは「トルコ・シリア地震」です。今後も支援が必要。独裁政治による問題も明らかに。2月6日に発生したトルコ・シリア地震から2か月が経ちました。発生1か月後の数字でトルコで4万5968人、シリアで5914人、合わせて約5万2000人が犠牲になったと発表されました。トルコに比べてシリアの犠牲者が極端に少ないのは、シリアの情報がほとんど入ってこないからです。シリアで大きな被害に遭ったのは、イドリブ県やアレッポ県。シリア北部にあたり、反体制派の拠点となっているエリアで、アサド政権の激しい攻撃に抵抗を続けてきました。アサド政権は地震発生2時間後にもこの地域を空爆し、地域の立ち入りを制限しており、国際人道支援や救助、正しい情報発信が大変遅れています。イドリブ出身のフォトジャーナリストにシリアから映像を送ってもらったところ、一部では川が決壊、洪水が発生して街が水に浸かっている場所もありました。衛生状態が非常に悪く、生き残った人たちも困難にさらされています。重機の数が足りず、行方不明になった人たちの捜索もままなりません。一方トルコは、倒壊被害が20万棟にのぼり、人口の16%にあたる1400万人が住まいを失いました。移り住む先がなく、テントで避難生活を送る人も150万人近くいます。支援の必要な先が広範囲にわたっており、食料や水も足りず、電気や水道がない状況、氷点下の日々も続きました。トルコの建物の倒壊がひどいのは、違法建築が横行していたせいです。エルドアン政権は、地震直後に違法建築に関わった疑いのある人を200人以上逮捕しました。国連開発計画の発表では、トルコの震災瓦礫が1億~2億t発生していて、これをどう処理するかが問題になっています。発生から2か月経ち、報道も少なくなりましたが、これからも息の長い支援が必要です。しかし、その国のトップの采配如何により、国際支援や物資が届いても、被害に遭った地域に届かない、助けを求めている人たちを助けられないという問題が起こります。強権的な独裁を許すと、天災も人災になる。被害が広がるということを改めて思い知らされます。世界で監視の目を強めていかなければなりません。ほり・じゅんジャーナリスト。元NHKアナウンサー。市民ニュースサイト「8bitNews」代表。「GARDEN」CEO。Z世代と語る、報道・情報番組『堀潤モーニングFLAG』(TOKYO MX月~金曜7:00~)が放送中。※『anan』2023年4月19日号より。写真・小笠原真紀イラスト・五月女ケイ子文・黒瀬朋子(by anan編集部)
2023年04月15日2023年4月22日(土)13:00~16:15立命館朱雀キャンパス学校法人立命館の立命館災害復興支援室は、トルコ・シリア震災復興支援企画としてドキュメンタリー映画「故郷とせっけん」鑑賞会およびトークイベントを、4月22日(土)13:00より、立命館朱雀キャンパスにて開催いたします。2023年2月、トルコ南東部およびトルコ南部において大地震が発生し、5万人を超える人々が亡くなり、多くの住宅やインフラ施設が失われました。未だ行方不明者の捜索活動が続けられているなか、被災者支援が急務とされており、仮設住居や食料、生活物資の提供などが求められています。「故郷とせっけん」は、震災前に被災地の様子やトルコ人・シリア人の暮らしを取材したドキュメンタリー映画で、立命館大学映像学部卒業生でドキュメンタリー映画監督・映像作家の八島輝京(やしまあきひろ)監督の作品です。本企画は、「故郷とせっけん」の上映を通じて、報道で伝えられている惨状を重層的に理解し、今後の復興支援へつなげる機会として開催いたします。トークセッションでは、八島監督と国連UNHCR(国連難民高等弁務官事務所)駐日代表の伊藤礼樹(いとうあやき)氏をお招きし、映画制作を通じて感じた現地の土地柄や地震による被災状況などについて語っていただきます。当日は会場で支援金を募り、国連UNHCRに寄付します。「故郷とせっけん」は、震災前に被災地の様子やトルコ人・シリア人の暮らしを取材したドキュメンタリー映画で、立命館大学映像学部卒業生でドキュメンタリー映画監督・映像作家の八島輝京(やしまあきひろ)監督の作品です。本企画は、「故郷とせっけん」の上映を通じて、報道で伝えられている惨状を重層的に理解し、今後の復興支援へつなげる機会として開催いたします。トークセッションでは、八島監督と国連UNHCR(国連難民高等弁務官事務所)駐日代表の伊藤礼樹(いとうあやき)氏をお招きし、映画制作を通じて感じた現地の土地柄や地震による被災状況などについて語っていただきます。当日は会場で支援金を募り、国連UNHCRに寄付します。■概要日時:2023年4月22日(土)13:00~16:15(開場12:30~)場所:立命館朱雀キャンパス6階大講義室(京都市中京区西ノ京朱雀町1)対象:どなたでもご参加いただけます。申込:事前申込制(定員400名、先着順)。下記よりお申込みください。 参加費:無料主催:立命館災害復興支援室後援:京都市協力:立命館大学映像学部、立命館大学大学院映像研究科■プログラムについて13:00主催者挨拶13:10映画『故郷とせっけん』上映15:30八島輝京監督×国連UNHCR駐日代表 伊藤礼樹氏トークセッション◇上映作品『故郷とせっけん』について伝統産業のせっけん製造が有名な、シリア・アレッポでせっけん工場を経営していたカダハ家。しかし、アラブの春を端緒とする戦闘の拡大で、一家は国境を越えての移動を余儀なくされる。国境を越えてなおトルコで続けられる一家のせっけん作りの営みに、彼らの日々の想いが切実に、丁寧に織り交ぜられる渾身のドキュメンタリー。・東京ドキュメンタリー映画祭2021(新宿K’ s cinema)長編部門コンペティション上映・東京ドキュメンタリー映画祭 in OSAKA2022(大阪シアターセブン)長編部門観客賞受賞◇八島 輝京(やしま あきひろ)監督プロフィールドキュメンタリー映画監督・映像作家。1993年生まれ。2015年度立命館大学映像学部卒業。在学中に1年間休学して撮影を続けた『辺野古抄』第1回東京ドキュメンタリー映画祭観客賞受賞。 詳細はこちら プレスリリース提供元:NEWSCAST
2023年04月07日芝浦工業大学は、2023年4月1日より本学の特別招聘教授に就任する建築家 坂 茂氏と、本学学生によるトルコ・シリア大地震人道支援プロジェクトを発足いたしました。トルコ・シリア大地震に人道的な立場から支援で未曽有の大災害が襲ったトルコ・シリアの状況は厳しさを増しており、緊急支援活動の一環として、被災した人々へ全世界から衣食の物資供給等が行われています。トルコ・シリア大地震で被災した住民への仮設住宅を建設するため、坂 茂氏とともに本学学生100名以上のボランティアによって、豊洲キャンパスにて現地で使用する紙管仮設住宅の試作棟の建設が行われました。今後の活動についてはウェブ等で追って報告いたします。芝浦工業大学も人道的な立場から支援を行うべく、皆様にも寄付のご案内をさせていただきます。ご賛同いただける方は、各キャンパスに設置した募金箱、または専用の寄付口座へお振込みください。募金詳細【募金設置場所】豊洲キャンパス:教室棟2階エスカレーター付近、本部棟4階、セガフレード前、銀座シシリア前大宮キャンパス:2号館学生課窓口【寄付講座】三菱UFJ銀行(0005) 東松原支店(319)口座番号:(普) 0036997口座名義人:トクヒ) ボランタリーアーキテクツネツトワーク※募金箱へご協力いただいた寄付金につきましては、上記NPO法人が管理する寄付口座へ責任をもって送金いたします。【受付期間】2023年3月6日~(画像はプレスリリースより)【参考】※公式サイト
2023年03月28日2023年2月6日にトルコ南東部及びシリア国境付近で発生した地震により被災された皆さまへ、心よりお見舞い申しあげます。被災された方々の一刻も早い復興をお祈りいたします。株式会社ドゥ・ハウスは、当社が運営するWEBサンプリングサイト「モラタメ」にて、トルコ・シリアでの人道危機対応及び救援活動を支援するための「2023年トルコ・シリア大地震緊急支援募金」を2023年2月14日(火)~2023年3月14日(火) の期間で行い、募金の最終寄付金額が確定しましたので、ご報告申し上げます。2023年トルコ・シリア大地震緊急支援募金ご報告「2023年トルコ・シリア大地震緊急支援募金」寄付総額合計1,644,220円内訳:クレジットカードまたはポイントでの寄付金額 4,940件988,000円タメせる商品(1件あたり10円)からの義援金 65,622件656,220円「2023年トルコ・シリア大地震緊急支援募金」納付先日本赤十字社お預かりした募金は日本赤十字社を通じて2023年トルコ・シリア大地震による被災地の避難所サポートや、復旧・復興への支援に充てられます。「2023年トルコ・シリア大地震緊急支援募金」詳細●モラタメページ内「2023年トルコ・シリア大地震緊急支援募金」募金ページにて、募集を行い全額寄付。●期間内に決済された「タメせる商品」の送料関係費より1件あたり10円を義援金として寄付。「2023年トルコ・シリア大地震緊急支援募金」の詳細はこちらのページをご覧ください。 タメせる!モラタメ編集部「2023年トルコ・シリア大地震緊急支援募金」|モラタメ.net : モラタメについて「モラタメ」は、日本最大級のお試しサイトです。2022年7月に登録会員が200万人(提携先会員含む)を突破。話題の商品が無料でモラえたり、商品価格の半額程度でタメせたり、さらに、クチコミ投稿でポイントをもらえたりと、お得がいっぱい!食品、飲料、日用品などを中心に、テレビやお店でみかける大手メーカーの商品を中心に掲載しています。商品を試した後に投稿されるクチコミは、「お役立ち情報」として、生活者に届けています。また、メーカーの商品担当者は、モラタメを通じて投稿された自社商品のクチコミを、商品開発や商品プロモーションなどに役立てています。モラタメとは? - モラタメ|モラタメ.net : 会社概要企業の商品開発や商品育成支援を目的に、マーケティングサービスを提供しています。生活と流通の2つのマーケティングフィールドに対して様々なサービスを提供しています。会社名:株式会社ドゥ・ハウス 設立:1980年7月7日代表者:代表取締役社長小笠原亨 詳細はこちら プレスリリース提供元:NEWSCAST
2023年03月22日株式会社山人は、売上の一部をトルコ・シリア地震の災害支援活動の寄付金に充てるチャリティープランを、期間限定(販売2023年2月16日(木)~4月14日(金)/宿泊2023年3月1日(水)~4月14日(金))、公式サイト限定で販売いたします。チャリティーについて2011年3月に発生した東日本大震災にちなみ、毎年3月を当社のチャリティー月間として定め、期間限定のキャンペーンを行ってまいりました。ことしは、期間中に専用プランとなる「チャリティー・フルコース」にてご予約いただいた方の、ご利用総額(税別)の5%を、トルコ・シリアで発生した地震の災害支援の寄付金に充当いたします。販売期間終了後は、ご予約時にご登録いただいたメールアドレス宛に、寄付活動の報告をお送りいたします。■プラン概要販売期間: 2023年2月16日(木)~2023年4月14日(金)宿泊期間: 2023年3月1日(水)~2023年4月14日(金)プラン内容: ・1泊2食付・お肉とお魚のフルコース付(夕食)・ご利用総額の5%を、ウクライナにおける人道支援の活動に寄付(結果報告付)・その他の内容は、当社のスタンダード1泊2食付きプランに準じます■株式会社山人について2009年5月に、岩手県西和賀町の宿泊施設「山人-yamado-」をオープン。「山の美しさ、恵み、温かさを訪れたゲストにお伝えする」ことを使命として、従来の宿泊業の枠をこえた多彩なサービスを提供してまいりました。2017年、旬刊旅行新聞「日本の小宿10選」に選出。2019年、じゃらん.net「泊まってよかった宿大賞(東北、50室以下部門)2019」大賞受賞。所在地: 岩手和賀郡西和賀町湯川52-71-10代表: 代表取締役高鷹 政明設立日: 2008年8月1日(画像はプレスリリースより)【参考】※公式サイト
2023年02月24日株式会社山人(本社:岩手県西和賀町、代表取締役:高鷹 政明)は、売上の一部をトルコ・シリア地震の災害支援活動の寄付金に充てるチャリティープランを、期間限定(販売2023年2月16日(木)~4月14日(金)/宿泊2023年3月1日(水)~4月14日(金))、公式サイト限定で販売いたします。■チャリティーについて2011年3月に発生した東日本大震災にちなみ、毎年3月を当社のチャリティー月間として定め、期間限定のキャンペーンを行ってまいりました。ことしは、期間中に専用プランとなる「チャリティー・フルコース」にてご予約いただいた方の、ご利用総額(税別)の5%を、トルコ・シリアで発生した地震の災害支援の寄付金に充当いたします。販売期間終了後は、ご予約時にご登録いただいたメールアドレス宛に、寄付活動の報告をお送りいたします。当館一番人気の「フルコース」を提供■プラン概要販売期間 : 2023年2月16日(木)~2023年4月14日(金)宿泊期間 : 2023年3月1日(水)~2023年4月14日(金)プラン内容: ・1泊2食付・お肉とお魚のフルコース付(夕食)・ご利用総額の5%を、トルコ・シリア地震の災害支援活動に寄付(結果報告付)・その他の内容は、当社のスタンダード1泊2食付きプランに準じます予約URL : ■株式会社山人について2009年5月に、岩手県西和賀町の宿泊施設「山人-yamado-」をオープン。「山の美しさ、恵み、温かさを訪れたゲストにお伝えする」ことを使命として、従来の宿泊業の枠をこえた多彩なサービスを提供してまいりました。2017年、旬刊旅行新聞「日本の小宿10選」に選出。2019年、じゃらん.net「泊まってよかった宿大賞(東北、50室以下部門)2019」大賞受賞。所在地: 岩手和賀郡西和賀町湯川52-71-10アクセス 代表 : 代表取締役 高鷹 政明設立日: 2008年8月1日URL : 公式Facebook : 公式Instagram: 詳細はこちら プレスリリース提供元:@Press
2023年02月21日2月6日にトルコとシリアを襲った大地震はこれまでに2万1千人以上の犠牲者を出し、生存率が急激に下がると言われている72時間が過ぎた。そんな絶望的な状況の中で、新しい命が誕生した。地震発生から約10時間が経ったころ、崩壊した集合住宅跡地を捜索していた救助隊員が、生まれたばかりの赤ちゃんを発見した。へその緒は母親のアフラア・アブ・ハディヤさんと繋がっていたが、ハディヤさんはすでに息を引き取っていた。搬送された赤ちゃんの救命にあたった医師は、ハディヤさんはがれきの下で女の子を出産し、発見される数時間前に死亡したと見られるとThe Guardianにコメント。治療チームは赤ちゃんにアラビア語で「神のしるし」を意味する「Aya(アヤ)」と名付けたという。発見当初に危惧されていた背骨の損傷は見られず、状態は日に日に改善しているようだ。アヤちゃんの両親やきょうだいは全員亡くなってしまったため、大叔父のサラ・アル=バドランさんが彼女を引き取ることにしたそうだ。しかし、AP通信によると彼は倒壊した自宅からなんとか脱出したものの、現在は家族11人でテント暮らしを余儀なくされている。ソーシャルメディアでは、世界中から彼女の養親になりたいと申し出る人が続出。クウェートのニュースキャスターも「この子の世話をして引き取る用意ができています。法的手続きが済めば、ですが」と発言したとBBCは伝えている。アヤちゃんは今も入院中で、病院長の妻が実の娘と同様に母乳を与えているという。
2023年02月10日2023年2月6日、トルコ南東部を震源としたマグニチュード7.8の大地震が発生。地震によってトルコやシリア国境付近で多数の建物が倒壊し、同月9日時点で、1万5千人以上が死亡したと明かされています。大きな被害を受けた現地の気温は連日氷点下と冷え込んでおり、雪が降る中での救出活動が続いているそうです。野口健が『寝袋』の寄付を呼びかけ登山家の野口健さんは、同月8日にTwitterを更新。極寒の中避難をしている被災者のため、寝袋の寄付を呼びかけました。トルコ大地震にて、甚大な被害が出ています。極寒のなか、大変多くの方が避難を余儀なくされています。私達は、これまでの支援活動の経験から、暖かく持ち運びもしやすい寝袋をトルコに送る支援活動を行います。詳細に関しては、こちらをご覧下さい。 NPO法人ピーク・エイド— 野口健 (@kennoguchi0821) February 8, 2023 2011年に発生した東日本大震災や2015年のネパール地震、2016年の熊本地震などにおいて、被災地で支援活動を行ってきた、野口さん。これまでの経験から極限状態で寒さにさらされることが、心身に与える影響の大きさを危惧し、一刻も早く寝袋をはじめ必要な物資を現地に届けたいとつづっていました。今回の呼びかけで募集しているものは、氷点下対応の冬用、もしくは3シーズン用の寝袋。使用に問題がなければ、新品でなくても構わないそうです。窓口になっている、野口さんが代表を務めるNPO法人『ピーク・エイド』のウェブサイトから、送り先など詳細を確認できます。投稿を見た人たちからは「微力ながら、1つ送りました」「いい取り組みをありがとう」などの声が上がっていました。また、野口さんは今後、寝袋の購入や配送費などにあてるため、トルコ地震支援の募金募集も開始するとのこと。東日本大震災の際は、トルコから救助隊が駆け付け、行方不明者の捜索や物資の支援を受けました。被災したトルコの人たちの無事を祈りつつ、それぞれができる支援をしていきたいですね。[文・構成/grape編集部]
2023年02月09日世田谷パブリックシアター制作の二人芝居『建築家とアッシリア皇帝』が、11月21日(月) に東京・シアタートラムで初日を迎えた。『建築家とアッシリア皇帝』は、スペインの劇作家フェルナンド・アラバールの代表作で、1967年にパリで初演。自らの作品を「テアトル・パニック(恐慌の演劇)」と称し、1960年代の演劇に大きな影響を与え、55年を経た今でも色褪せない衝撃作として世界各地で上演されている。今回の演出はシアタートラム初登場となる生田みゆきが担当。生田みゆきは不条理劇と評される本作を、残酷で倒錯的な世界を夢想とユーモアを織り交ぜて描き出した作品であると語っている。また絶海の孤島に現れる皇帝役は岡本健一、孤島に先住していた唯一の人物・建築家役は成河が演じる。併せて、初日を終えた生田みゆき、岡本健一、成河のコメントが到着した。■生田みゆき(上演台本・演出) コメントアラバールが自分の身体の中に渦巻く言葉を殴り書きしたような、エネルギーに満ちたこの戯曲を何とか立ち上げるために、座組一丸となって実験を繰り返した毎日。自分の限界に貪欲に挑み続ける二人の俳優にあらゆる演劇的な仕掛けで応戦してきましたが、劇場に満ちるお客様の「目」こそがこの芝居を成立させる最終兵器だったのだと、初日を迎えて確信しました。これからも実験が続くこの公演ですが、孤島から世界に挑む二人の男の共犯者として、マグマのような時間を多くの方に一緒に過ごしていただきたいと思います。■岡本健一(皇帝役) コメント今までに感じたことのない、本当のライブ感というものを感じました。広大だったり、果てしなさを感じさせたり、かと思えばミニマムな部分もあったり。そんなアラバールが生み出した世界観と生田さんの演出、そして相手が成河だからこそ感じたライブ感なのだと思います。戯曲、演出、美術、音楽、そして役者のエネルギーと、演劇のおもしろさをわかりやすくお届けできる作品。何も考えず、気楽に劇場に来ていただけたら嬉しいです。気軽に楽しめながらも、深いメッセージも込められているので、思考が解放されるんじゃないかなと。こんな作品に関わることができて、誇らしく感じています。■成河(建築家役)コメントとても楽しかったです。生田さん演出のもと、健一さんとのグルーヴ感が日に日に高まって新たな発見があり、息が合っていく瞬間がお客様の力を借りて感じられて、終わりのない旅がはじまったな、という感じです。これから楽しい毎日を過ごしたいと思います。思っていた以上にお客様はよく理解してくださるし、僕らのもっともっと先にいらっしゃるなという感じもしたので、僕らもさらに追い越していけるようにやっていきたいと思います。もうなにも考えないで来てください。難しく考えるだけもったいないので、難しく考えずにいらしていただけると嬉しいです。撮影:細野晋司<公演情報>『建築家とアッシリア皇帝』11月21日(月)~12月11日(日) 東京・シアタートラム※11月24日(木)・28日(月)・12月5日(月) 休演作:フェルナンド・アラバール翻訳:田ノ口誠悟上演台本・演出:生田みゆき出演:岡本健一、成河■終演後ポストトーク11月25日(金) 19:00:生田みゆき、白井晃(世田谷パブリックシアター芸術監督)11月30日(水) 14:00:生田みゆき、岡本健一、成河12月8日(木) 14:00:岡本健一、成河、白井晃ほか※開催回のチケットをお持ちの方がご参加いただけます【チケット料金】全席指定:7,000円※ほか高校生以下、U24など各種割引あり※託児サービスあり※車椅子スペース取扱ありチケット購入リンク:【お問い合わせ】世田谷パブリックシアターチケットセンター:03-5432-1515関連リンク公演ぺージ::
2022年11月24日シリア北東部にあるアルホール難民キャンプには、過激派組織「イスラム国(IS)」から逃れた人々が多く暮らしている。もともと内戦などで家を失った人々が避難するために機能してきたキャンプだが、ISの支配地から移されてきた人々が増えるにつれて犯罪件数が増加。国境なき医師団の報告によると、女性や子どもは無期限に拘束され、医療へのアクセスも制限されるばかりか、暴力や搾取から逃れられない「屋外刑務所」と成り果てているという。そんな悪名高いアルホール・キャンプで、エジプト人の11歳と13歳の少女がISの構成員によって斬首されるというショッキングな事件が起こった。Daily Mailが伝えている。NGOのシリア人権監視団によると、2人は行方不明になった数日後にキャンプの下水道で遺体となって発見されたという。このような凄惨な犯罪行為は通常、ISのスリーパーセル(潜伏テロリスト)により、同団体の極端なイデオロギーに従わない女性に対して行われるものだとDaily Mailは指摘している。今年9月、このキャンプでは米国の支援を受けたシリア人兵士によって、24日間に及ぶ掃討作戦が行われ、数十人の過激派を拘束し、武器を押収していたという。今回の殺害事件は、その作戦以来初めてのことだった。国境なき医師団は、キャンプ人口の約64%が子どもであり、さらに50%が12歳未満で、母親や養育者から無理矢理引き離されて連れて来られたケースが多いとしている。
2022年11月16日11月から12月にかけて東京・シアタートラムで行われる世田谷パブリックシアター制作の二人芝居『建築家とアッシリア皇帝』の追加公演が、12月3日19時に上演されることが決定した。『建築家とアッシリア皇帝』は、スペインの劇作家フェルナンド・アラバールの代表作で、1967年にパリで初演。自らの作品を「テアトル・パニック(恐慌の演劇)」と称し、1960年代の演劇に大きな影響を与え、55年を経た今でも色褪せない衝撃作として世界各地で上演されている。今回は8月20日から9月4日まで上演された『毛皮のヴィーナス』に続き「トラム、二人芝居」と称し、新進の演出家と魅力あふれる実力派のキャスト陣とのタッグで届けられる、二人芝居企画の第2弾となる。演出はシアタートラム初登場となる生田みゆきが担当。生田は不条理劇と評される本作を、残酷で倒錯的な世界を夢想とユーモアを織り交ぜて描き出した作品であると語っている。また絶海の孤島に現れる皇帝役は岡本健一、孤島に先住していた唯一の人物・建築家役は成河が演じる。追加公演のチケットは、10月29日10時より一般発売がスタートする。<公演情報>『建築家とアッシリア皇帝』11月21日(月)~12月11日(日) 東京・シアタートラム※11月24日(木)・28日(月)・12月5日(月) 休演作:フェルナンド・アラバール翻訳:田ノ口誠悟上演台本・演出:生田みゆき出演:岡本健一、成河■終演後ポストトーク11月25日(金) 19:00:生田みゆき、白井晃(世田谷パブリックシアター芸術監督)11月30日(水) 14:00:生田みゆき、岡本健一、成河12月8日(木) 14:00:岡本健一、成河、白井晃ほか※開催回のチケットをお持ちの方がご参加いただけます【チケット料金】全席指定:7,000円※ほか高校生以下、U24など各種割引あり※託児サービスあり※車椅子スペース取扱ありチケット購入リンク:【お問い合わせ】世田谷パブリックシアターチケットセンター:03-5432-1515関連リンク公演ぺージ::
2022年10月26日11月21日から12月11日に東京・シアタートラムで上演される世田谷パブリックシアター主催の二人芝居『建築家とアッシリア皇帝』のビジュアルが公開された。『建築家とアッシリア皇帝』は、スペインの劇作家フェルナンド・アラバールの代表作で、1967年にパリで初演。自らの作品を「テアトル・パニック(恐慌の演劇)」と称し、1960年代の演劇に大きな影響を与え、55年を経た今でも色褪せない衝撃作として世界各地で上演されている。今回は8月20日から9月4日まで上演予定の『毛皮のヴィーナス』に続き「トラム、二人芝居」と称し、新進の演出家と魅力あふれる実力派のキャスト陣とのタッグで届けられる、二人芝居企画の第2弾となる。演出はシアタートラム初登場となる生田みゆきが担当。生田は不条理劇と評される本作を、残酷で倒錯的な世界を夢想とユーモアを織り交ぜて描き出した作品であると語っている。また絶海の孤島に現れる皇帝役は岡本健一、孤島に先住していた唯一の人物・建築家役は成河が演じる。■生田みゆき コメント『建築家とアッシリア皇帝』を初めて読んだのは数年前のことですが、たくさんの要素が詰め込まれた膨大な台詞に面喰らったり、母親に対する異常なまでの愛憎に一女性として戸惑ったりしつつも、演劇という表現に託して何かをしつこく描き出そうとする作家の途轍もないエネルギーにとにかく圧倒されたことを覚えています。このエネルギーが、作家が幼少期に経験したスペイン内戦に深く根差していることは多くの方が指摘されていますが、その悲しみや憤りが少し実感をもって私に迫ってきたのは、今年2月のロシアによるウクライナへの軍事侵攻以降でした。連日様々なメディアを通して伝わってくる戦地の惨状と各国の対応。ある日を境に突然日常が崩壊し死が迫る不条理に怒りを覚えつつも、正義と悪という風に極めて単純化された構図の報道や、西側諸国のウクライナに対する手厚い支援から垣間見える無意識の人種差別に対する疑問なども浮かんできました。そんな中で戯曲を改めて読みなおしたときに、演出の道筋がおぼろげながらも見えてきたように思えました。これまで実験精神や開拓心のある作品を数々送り出してきたシアタートラムで、客席と一体感のある空間や、この戯曲の中に散りばめられた遊びの要素を最大限に生かしながら、より良き未来を目指す人類の矛盾と葛藤を、赤裸々に描き出せたらと目論んでいます。そして岡本健一さんと成河さんは、そんなハードな挑戦にユーモアを忘れずに果敢に飛び込んでくださる素晴らしい舞台人だと感じています。「皇帝」を名乗る男は、尊大であると同時に卑屈でもあるという振幅の大きなキャラクターです。岡本さんの少年のような自由さと好奇心そして正直さが、どのような表現となって立ち上がるのかとても楽しみです。そしてその皇帝を受け止める「建築家」は、いつも作品の細部まできちんと把握したうえで相手役のすべてを受け入れて、自分もどんどん飛躍される成河さん。「二人芝居」という、人間同士の関係が最もシンプルな形で構成されている戯曲ですが、「ごっこ遊び」を利用してその関係はどんどん変化します。演出者としては、岡本さんと成河さんが持っていらっしゃる強靭な声と身体を駆使して遊び倒せる空間を準備し、今こそ上演する意義のある作品を創りたいと思います。劇場でしか体感できない生の身体を、是非お楽しみください。■岡本健一 コメント撮影:山崎伸康この作品を2022年11月・12月に上演するということに、私は心を躍らせています。躍らせているとともに、感傷的に陥ったり、攻撃的な感情が高鳴ってきたり、支離滅裂な思いをひとつひとつに細かく細分化したり、そして何よりも成河との二人芝居であることに、全く予想のつかない事件性のある過激で愛に溢れた物語になるのだと思います。登場人物が、どんな喋り方をするのか、どんな気持ちで時間が進んで行くのか、私自身がどのような姿になっていくのか、何も決められない、決めてはいけないような作品な気がします。演出の生田さんが、ごく普通のマトモな人間とは言えない私達二人を何処に導いてくれるのかも予想がつきません。演劇はLIVEなのだと思います。今までに自分が関わってきた演劇の中で、こんなにも凄まじい戯曲は初めてです。あらゆる枠を超えてしまっている、今の私達でしか成り得ない自由で演劇ならではの二人芝居。是非、シアタートラムという冒険心が豊かで濃密な劇場で体感して下さい。要必見です。■成河 コメント撮影:山崎伸康ありそうでなさそうな奇妙な設定、色鮮やかな演劇ごっこみたいな楽しさが散りばめられていたかと思ったら、明確な近代文明批判を繰り広げたり、突如としてドロドロの人間心理の闇に落ちていったり。とにかく読み解くのに相当なエネルギーのいる作品です。これを「不条理演劇」とひとことで言い表すのは現代としてはやはりそぐわない、今からおよそ60年前の先鋭の娯楽、思想というのはともすれば古びたものに感じてしまう、その難しさも感じています。この戯曲を現代に開いていくのはとても大きな挑戦であり、大冒険です。僕が強く惹かれるのは、アラバールが筆を打ち付けるようにして書いた、言外の雑多なエネルギーです。言葉で説明出来るものを優に超えたところにある、強い執念のようなもの。それを現代の感覚でどこまで具体的に掴めるか、そういう挑戦になると思います。掴んで、開く。その作業を岡本健一さん、生田みゆきさんと、こだわりにこだわりにこだわり抜いて、やってみようと思います。大冒険です。<公演情報>『建築家とアッシリア皇帝』11月21日(月)~12月11日(日) 東京・シアタートラム※11月24日(木)・28日(月)・12月5日(月) 休演作:フェルナンド・アラバール翻訳:田ノ口誠悟上演台本・演出:生田みゆき出演:岡本健一、成河■終演後ポストトーク11月25日(金) 19:00:生田みゆき、白井晃(世田谷パブリックシアター芸術監督)11月30日(水) 14:00:生田みゆき、岡本健一、成河12月8日(木) 14:00:岡本健一、成河、白井晃ほか※開催回のチケットをお持ちの方がご参加いただけます【チケット料金】全席指定:7,000円※ほか高校生以下、U24など各種割引あり※託児サービスあり※車椅子スペース取扱あり【お問い合わせ】世田谷パブリックシアターチケットセンター:03-5432-1515関連リンク公演ぺージ::
2022年08月17日映画『MONOS 猿と呼ばれし者たち』が、2021年10月30日(土)より、シアター・イメージフォーラムほかで全国順次公開される。コロンビアの内戦をベースに少年少女兵の姿を描く映画『MONOS 猿と呼ばれし者たち』は、前作『Porfirio』がカンヌ国際映画祭監督週間に出品された新鋭監督アレハンドロ・ランデスの3作目にあたるサバイバル・オデッセイ。各国の映画祭で63部門にノミネートされ、サンダンス映画祭やBFIロンドン映画祭など計30部門で受賞を果たし、世界の映画祭を席巻した。物語のベースとなったのは、南米・コロンビアで50年以上続いた内戦。暴力の脅威にさらされ続けたコロンビアの歴史と、外界から遮断された世界で生きる少年少女兵の思春期のゆらめきを重ね合わせ、美しい映像と共に幻想的な世界観を描く。<映画『MONOS 猿と呼ばれし者たち』あらすじ>時も、場所も、定かではない世界のどこか。《猿》と呼ばれた8人の若き兵士がいた――。世間から隔絶された山岳地帯で暮らす8人の兵士たち。ゲリラ組織の一員である彼らのコードネームは“モノス”(猿)。「組織」の指示のもと、人質であるアメリカ人女性の監視と世話を担っている。ある日、「組織」から預かった大切な乳牛を仲間の一人が誤って撃ち殺してしまったことから不穏な空気が漂い始める。ほどなくして「敵」の襲撃を受けた彼らはジャングルの奥地へ身を隠すことに。仲間の死、裏切り、人質の逃走…。極限の状況下、“モノス”の狂気が暴走しはじめる。“実在のゲリラ組織”元戦闘員も出演キャストは、『キングス・オブ・サマー』を代表作に持ちながら、写真家としても活躍するモイセス・アリアスや、『アイ,トーニャ史上最大のスキャンダル』のジュリアンヌ・ニコルソン。また、アリアス以外のMONOSメンバーは、コロンビア全土から集まった800人以上の中から、演技未経験の精鋭たちが選ばれた。彼らは、アンデス山脈の高地で行われた過酷な訓練と演技オーディションを経て、出演を勝ち取っている。さらに、実際のゲリラ組織「FARC」を脱退したことで賞金首となった過去をもつ元戦闘員も、MONOSの司令官であるメッセンジャー役を演じた。劇中音楽にも注目音楽も映画『MONOS 猿と呼ばれし者たち』の魅力の1つ。音楽を担当したミカ・レヴィは、『MONOS 猿と呼ばれし者たち』で数々の賞にノミネートされ、ブエノスアイレス国際インディペンデント映画祭とベルギーのゲント国際映画祭で受賞を果たしている。【詳細】映画『MONOS 猿と呼ばれし者たち』公開日:2021年10月30日(土)監督・脚本・製作:アレハンドロ・ランデス音楽:ミカ・レヴィ出演:モイセス・アリアス、ジュリアンヌ・ニコルソン提供:ザジフィルムズ、インターフィルム配給:ザジフィルムズ協力:ラテンビート映画祭2019年/コロンビア=アルゼンチン=オランダ=ドイツ=スウェーデン=ウルグアイ=スイス=デンマーク/スペイン語・英語/シネスコ/5.1ch/102分/原題:MONOS/字幕翻訳:平井かおり
2021年08月21日398日間にわたってシリアで過激派組織IS(イスラム国)の人質となり、奇跡的に生還したデンマーク人写真家の実話を映画化した『ある人質 生還までの398日』。この度、主人公の写真家ダニエルがシリアで市井の人々を取材中に突然謎の男たちに拘束されてしまう緊迫の本編映像が解禁された。本作はジャーナリストのプク・ダムスゴーの「ISの人質13カ月の拘束、そして生還」を原作に、人質の視点でISの内側を本格的に描いた作品。『ミレニアムドラゴン・タトゥーの女』のデンマーク出身ニールス・アルデン・オプレヴ監督と、『幸せになるためのイタリア語講座』の俳優で本作にも人質救出の専門家役で出演しているアナス・W・ベアテルセンが共同で監督を務めて映画化した。今回解禁となる本編映像は、ダニエルが戦火の日常を撮りたい、とシリアに入国し取材に向かった街で、理髪店の人々など笑顔で撮影している最中に突然、理不尽に拘束されてしまう緊迫した場面。ダニエルのガイドが用意した取材許可証も役に立たず「誰が許可した?ここのボスは俺たちだ」とダニエルたちを拘束し、無理やり車へと押し込んでしまう男たち…。オプレヴ監督は「撮影方法は『ミレニアムドラゴン・タトゥーの女』に似ている」といい「映像デザインには最大限のリアリズムと信憑性が欠かせない」と語る。さらに撮影前ダニエル・リュー本人から何度も話を聞くなど徹底的な役作りで臨んだ主演のエスベン・スメドが、ダニエルの戸惑いを目線一つで感じさせ、ダニエルにとっての地獄の人質生活が始まる瞬間を観客は目撃することになる。さらに、本作の公開に先駆け、森達也監督、白石和彌監督らからコメントが到着。森監督は「観始めて20分くらいで思う。これはとても大切な映画だ。その直感は最後まで変わらなかった」と語り、白石監督は「この映画は極限を描きながら命の重さに限りはないことを教えてくれる。決して他人事ではなく地続きな今見るべき映画だ」と絶賛。自らもシリアで取材中に武装勢力に拘束され、3年4か月の後に解放されたジャーナリストの安田純平さんは「救出されるか、されないか。捕まっている本人が分かる。その仕組みを描く稀有な映画。己の運命を覚った者たちの狼狽と自暴自棄、達観、そして崇高さに胸が締め付けられた」と強くコメント。まさに混沌とした世界情勢の中で我々に問いかける真実の物語となっている。『ある人質 生還までの398日』は2月19日(金)よりヒューマントラストシネマ渋谷、角川シネマ有楽町ほかにて公開。(text:cinemacafe.net)■関連作品:ある人質 生還までの398日 2021年2月19日よりヒューマントラストシネマ渋谷、角川シネマ有楽町にて公開©TOOLBOX FILM / FILM I VÄST / CINENIC FILM / HUMMELFILM 2019
2021年01月22日内戦続くシリアの真実を世界に伝えるため、そして戦火で生まれた小さな命のために、母となった監督がカメラを回し続けた緊迫のドキュメンタリー『娘は戦場で生まれた』の予告編とメインビジュアルが完成、公開日が2020年2月29日(土)に決定した。死亡者が数十万人にものぼるとされ、第二次大戦後、史上最悪の人道危機ともいわれるシリア内戦。本作は、デモ運動への参加をきっかけにスマホでの撮影を始めたワアド・アルカティーブ監督が、結婚、妊娠、出産をへてなお、激化の一途を辿る内戦の模様をカメラに収め続けたドキュメンタリー。「ママは撮り続けた」と娘サマに呼びかける彼女のカメラの映像を通して、2012年から2016年までの間の時間軸を絶えず往還しながら、アサド政権によって美しい景観を誇っていたアレッポの街が無残にも破壊され、朽ち果てた廃墟に変わり果ててしまった過酷な現実を、仮借ないまなざしで、人々に寄り添いながら描き出す。全ては娘のために…。すでに2019年・第72回カンヌ国際映画祭最優秀ドキュメンタリー賞ほか55(12月19日現在)を超える映画賞を受賞。マイケル・ムーア監督が「史上もっともパワフルで重要なドキュメンタリーの一つ」と絶賛を贈り、世界の映画人を衝撃と感動の渦に巻き込んでいる本作。本年度アカデミー賞ドキュメンタリー賞の呼び声も高い衝撃を、まずはここから見つめてみてほしい。『娘は戦場で生まれた』は2020年2月29日(土)よりシアター・イメージフォーラムほか全国にて順次公開。(text:cinemacafe.net)
2019年12月24日ドキュメンタリー映画『娘は戦場で生まれた』が、2020年2月29日(土)より、シアター・イメージフォーラムほか全国で順次公開される。シリア内戦を追う、緊迫のドキュメンタリーいまだ解決を見ない、未曾有の戦地シリア。常に死と隣り合わせのなかで、1人の母はカメラを回し続ける。自らの愛する人びとの生きた証拠を残すため、すべては娘のため──『娘は戦場で生まれた』は、ワアド・アル カティーブ、エドワード・ワッツ両監督による、シリア内戦をテーマにしたドキュメンタリー映画。2019年カンヌ国際映画祭最優秀ドキュメンタリー賞に加え、55を超える映画賞を受賞したほか、第92回アカデミー賞においては、⻑編ドキュメンタリー部⾨にノミネートされている。(受賞発表日は、日本時間の2月10日(月)。娘のために回し続けるカメラ今なお内戦の続くシリア。ジャーナリストを夢見る学生ワアドは、デモ運動への参加をきっかけにスマホでの撮影を始める。しかし平和への願いも虚しく、内戦は激しさを増すばかり。うららかな都市は、独裁政権に破壊されていく。ある時、ワアドは医師を目指す若者ハムザと出会う。廃墟のただなか、仲間とともに病院を作った彼は、延々と続く空爆の犠牲者の治療にあたっていたが、多くは甲斐なくこの世を去っていく。血も涙もない生活のうちにあっても2人は夫婦となり、娘を授かる。その名前はサマ、“空”を意味する言葉だ。しかし、その幸せすらたちどころに過ぎ去る。シリア政府側の攻撃は度を強め、とうとうハムザの病院は街で最後の医療機関となる。死と隣り合わせのワアドは、娘ソマに希望を託し、家族や愛する人びとの生きた証を映像に残すことを決意する......。詳細『娘は戦場で生まれた』公開日:2020年2月29日(土) シアター・イメージフォーラムほか全国順次公開原題:FOR SAMA監督:ワアド・アル カティーブ、エドワード・ワッツ出演:ワアド・アル カティーブ、サマ・アル・カデブ、ハムザ・アル・カデブ配給:トランスフォーマー2019年 / イギリス・シリア映画 / アラビア語 / 100分
2019年12月09日「先週、ヨルダンから帰国したばかりなんです。終わりの見えない内戦が続くシリアでは多くの難民が安全を求めて国境を越え、ヨルダンの難民キャンプで生活しています。その多くは子どもたちです。私が訪れた難民キャンプでは100%電気が供給されるなど、ライフラインは改善されていますが、恵まれない状況に変わりありません」真っすぐな瞳で語るのは、報道キャスター・長野智子さん(56)だ。世界の難題の最前線で飛び回っている。凛と立つ姿勢に、彼女の仕事の充実ぶりがうかがえた。現在、『サンデーステーション』(テレビ朝日系)の報道キャスターに加えネットニュースサイトの「ハフポスト日本版」編集主幹。並行して国連UNHCR協会(国連難民高等弁務官事務所の日本における公式支援窓口)の報道ディレクターとしての活動にも心血を注いでいる。「’00年に鳥越俊太郎さんの『ザ・スクープ』(テレビ朝日系)に参加した私は、9.11後のパレスチナに飛びました。その後も各地の難民キャンプを取材して、痛感したんです。難民、特に子どもたちを支援することは、彼らのコミュニティの未来を救うことであり、いま世界が直面している問題を根本から解決することにもつながるのではないかと。そうした思いから、国連UNHCR協会の活動に関わるようになりました。出会った難民一人ひとりが、私たちと何もかわらない、生きることを選んだ強い意志を持つ人たちだということ、もっともっと多くの人に、難民支援の意義を伝えたい。来年の『TOKYO2020』にはリオに続き、難民選手団が来日することが決まっています。自分の国の国旗を掲げることのできない彼らを、日本の皆さんに応援していただけるよう国連UNHCR協会のサポーターを増やすことが、私の役割だと思っています」長野さんは日本では数少ない、ニュースの現場を知り、現場を語ることができる硬派の報道キャスターだ。’80年代、『オレたちひょうきん族』(フジテレビ系)の“3代目ひょうきんアナ”だった彼女からは想像しがたい現在の立ち位置ではあるものの、硬派というには柔らかな人柄がにじみ出ている。スラリとした長身に、ごく薄いグレーの柔らかなツーピースが軽やかだ。肩肘張らない自然体で、さっそうとわが道を行く長野さん。だからこそ彼女が書いた直近のコラムは、あまりに衝撃的だった。《39歳で始めた不妊治療。結局、47歳まで続けました。(中略)それまで、いろいろなコンプレックスを克服して強くなってきたつもりだったけど、努力しても乗り越えられないものってあるんだな、と初めて思いました》(「ハフポスト日本版」7月18日付より)治療を断念して10年。いま、子どもができなかった悲しみと不妊治療の苦しみを告白するのは、何かを犠牲にする、男社会の働き方を変えたいからだ。『ザ・スクープ』時代、長野さんに現場主義を徹底的にたたき込んだ鳥越俊太郎さんは、こう話す。「不妊治療のことは、当時、本人から聞いていました。残念にも子どもができなかったとき、彼女が持て余したエネルギーは、報道アンカーという新しい出口を見つけて噴出した。いまも彼女はひたむきですね。必死です。個人的な経験に加え、多くの現場を踏んだ実績に裏打ちされた女性キャスターはほかにいない。長野さんには、報道番組で人の心に染み入る話のできる人になってほしい。若さばかり求められる日本女性の立ち位置を変える象徴になってほしいと思っています」実際、“女子アナ”から報道キャスターへと、階段を上り続けてきた長野さんに相談にくる後輩アナウンサーは多いという。「職場での性差別に関して、いちばん多く聞く声が『いまも本質は変わっていません』。私たち世代は男性並みに働くことが当たり前だし、『女は面倒くさい』と言われたくないと思ってきました。その意味で、男性の価値観を変えずにきたのであれば、申し訳ないなぁ、と。でも、私たちはあれをやるしかなかったなぁ」かつて長野さんが、ひょうきんアナとして、世間から認知されたきっかけは、番組中に胸を触った芸人を蹴飛ばしたからだった。長野さんが入社した’85年は、男女雇用機会均等法が制定された年。いま以上に、性差別が容認され、胸を触るような悪質なセクハラも、公共の電波に乗って堂々と全国に流れる時代だった。蹴飛ばして、セクハラに対抗した長野さんは、『面白い女子アナが出てきたゾ』と、斬新だったのだ。「変わっていないように見えても、少しずつ変わってきている。セクハラやパワハラに対して、これだけ声が上がるということは、やっぱり変わってきているんです。私は、女性の働く環境を変えるには、男性の働き方や生き方を変えないといけないと言っていますが、そういう議論ができることでも、30年前とは違います。前向きに変わっていると思いますよ」と、後輩たちにエールを送った。「テレビの仕事はずっと続けたい。共同作業であるテレビは、スタッフ全員の力が結集したとき、大きな力になって、ダイナミックな結果に直結することがあります。報道を重ねていくことで、『ストーカー規制法』の制定に結びついた『桶川ストーカー殺人事件』(’99年)がそうでした。テレビが大好きだからこそ、肩書はジャーナリストではなく、『報道キャスター』です。夢は、ホワイトハウスで大統領にインタビューすること(笑)。あとは、冤罪事件の取材・報道など聞こえない声を権力に届けたい。『ハフポスト日本版』も、多様性があり、誰もが生きやすい社会を推進するために、中央に声を届けるものでありたいです」
2019年09月30日「最近でこそだいぶ減ってきましたが、子どもたちが描く絵を見ると、以前はかなりの割合で戦争の絵がありました。戦闘機や戦車、人が撃たれて血を流している場面や、横たわる死体を描く子もたくさんいて。見ているこちらのほうが、本当につらくなりましたよ」 そう話すのは、国際協力NGO「国境なき子どもたち(以下・KnK)」のシリア難民支援・現地事業総括の松永晴子さん(38)。 ’11年から内戦状態に陥ったシリア。つい先日も、アサド政権が化学兵器を使用したとして、米英仏の3カ国が空爆を実施するなど、戦闘終結のめどは一向に立たない。 世界各国で、子どもたちの教育と自立を支援しているKnKのなかで、松永さんが活動しているのは、シリアの隣国・ヨルダン。内戦が勃発した7年前から、およそ66万人のシリア人が、難民としてヨルダンに流入している。 ヨルダンで松永さんたちKnKは、同国の教育省と手を組み、多いときには4,000人以上の難民の子どもたちを支援してきた。その活動内容は、アクティビティや歌、踊り、さらに演劇や作文などを取り入れた授業を行うことで、傷ついた彼らの心を癒し、学校に通う意欲を少しでも高めてもらおうとしてきた。また、欠席が続く生徒の家庭訪問をして、学校に足を運ぶよう働きかけたりもしてきた。 「ひとくちに難民と言っても、全員が難民キャンプで暮らしているわけではないんです。ヨルダンのシリア難民の場合、キャンプで生活している人は全体の2割ほど。多くは一般市民とともに町でアパートを借りて暮らしています」 町で暮らす難民の子どもたちは、ヨルダンの子と同じ学校に。だが、生徒数が急増し、教室が足りない学校では午前がヨルダン人、午後がシリア人と2部制をとった。 「すると、どうしてもいざこざが起きる。同じ学校に通っているのに、国籍が違うというだけで仲よくできないなんて、健全じゃありませんよね」 そこで松永さんたちは、双方の子どもが参加できる授業を開いた。 「シリア人、ヨルダン人混成でチーム競技をし、一緒に学校の美化運動も。さまざまなことに共同で取り組んでもらうことで、自然と彼らは打ち解けたんです。国籍を超え相互理解を深めることは、KnKの支援の、大きな目的の1つでもあるんです」 キャンプの外では、難民も自立が求められる。だが、そもそも失業率が高いヨルダンで、シリア人難民の彼らが就けるのは肉体労働など、限られた職種だけなのが現実だ。 「そのうえ、本来なら大黒柱の父親が、戦闘に巻き込まれ負傷して体に障害が残っていることも。そうなると、家計を支えるため子どもが働きに出ることになり、学校をドロップアウトしてしまうんです。以前、家庭訪問で出会ったあるお母さんは、つらそうにこぼしました。『仕事から帰るたび息子が、また学校に行きたいと泣くんです』って」 KnKは、学校に通えない期間が長かった子どもが復学するための補習授業も行ってきた。さらに、昨年からは難民キャンプ内の子どもたちのキャリア教育にも注力している。 「難民キャンプで暮らす子どもたちに『将来、就きたい職業は?』と尋ねると、多くの子が『学校の先生』とか『お医者さん』『看護師さん』と答えるんですよ」 ここまで話して、松永さんは顔を曇らせた。 「立派な答えと思いますよね。でも、難民キャンプで暮らす彼らの口からは、ほかの職業はまず出てこない。それは、子どもたちの身近に教師、医師、看護師以外の仕事をしている大人がいないからなんです」 そこで松永さんは、同じくキャンプで暮らす大人、子どもたちの親に頼んでまわったという。 「シリア時代の仕事について、子どもたちに説明してほしいとお願いしました。どういう勉強をすればその仕事に就けるのか、その職業にはどんな魅力があるのかを、具体的に子どもたちに話してもらうんです。でも……親御さんたちは『よかった時代を思い出すのはつらい』と協力を拒む方も少なくない。ある意味、子どもたち以上に、大人も傷ついているんです」 祖国での暮らしを懐かしむ人は多い。停戦協定の一報が流れるたび、淡い期待を抱き帰国を選択する難民もいる。 「仕事仲間の年配の女性教師に打ち明けられました。『私の息子はもう安全だと信じて帰ったそのすぐ後に、空爆で死んだんだ』と。また、KnKの仕事をしていた20代半ばの女性スタッフは『大学に進みたいけど、難民キャンプでは無理だから』と、3年ほど前にシリアの親戚を頼り帰国したんです。以来、彼女とは連絡が取れていません。無事でいてくれるといいんですが」 泥沼の内戦で、故郷から離れ、隣国ヨルダンで生きるシリア難民たちに平和はいつ訪れるのか――。
2018年05月05日6月最初の日曜日、東京・上野の貸しオフィスの一角。「イブラ・ワ・ハイト」の主要メンバー8人が集まり、定例会議が行われた。イブラ・ワ・ハイトとは、アラビア語で「針と糸」のこと。紛争の続くシリアの女性たちが伝統技法で手縫いした刺繍を適正価格で買い取り、日本で販売することで自活支援を続けている。 ’11年3月の内戦勃発以来、人口およそ1,850万人の半数以上が国外へ避難し、50万人近くが命を落としたとされるシリア。今年4月も、北西部のイドリブ県への空爆でサリンが使用された可能性があるとされ、口から泡を吹いて痙攣する子どもたちの映像は世界中に衝撃を与えた。最近では、「イスラム国」との関連で語られることも多い。 「過激派が口実にしているだけで、宗教と残虐なテロはまったく結びつきません。私たち母娘も無理にイスラムの習慣を押し付けられていたら、異国での生活は続けられなかったでしょう」 そう話すのは、考古学者の山崎やよいさん(59)。イブラ・ワ・ハイトの始まりは、シリアで紛争が勃発した2年後の’13年5月。彼女が中心となり、仲間と立ち上げた。山崎さんは、20年間もの間、シリア第二の都市であるアレッポに暮らし、多くの遺跡を発掘するとともに、シリア人の学芸員・ハミードさんと再婚し、’90年に日本から連れてきた幼子の子育てもするなど、イスラムの生活を肌身で体験してきた。それだけに、現在のシリアが置かれている状況に加え、この国が日本ではテロと結び付けられて語られることが悔しくてならないと嘆く。 いま、’12年2月に心不全で急死したハミードさんが眠るアレッポ郊外のビレラムーン村は、激しく破壊されたため誰も住んでいない−−。紛争が続き、そこで生まれ育った人も故郷を捨てざるをえないという悲惨な状況のなか、かつて傷心の自分を温かく受け入れ、子どもをたくましく成長させてくれたシリアの人々のために、日本にいる私に何ができるだろう。熟考した末にたどり着いたのが、シリア刺繍を使った女性たちとの協働作業だった。 「実は、まだ国も比較的穏やかで、あちこちに発掘に行っていたころ、主人が、村々の家の土壁に飾られていた刺繍を気に入って、収集していたんです」(山崎さん・以下同) 作り手となったのは、子どもや夫を紛争で亡くしたり、家族と離ればなれになる過酷な体験をした女性たち。彼女らにとって刺繍は、すぐに生きがいとなった。 「刺繍をしている時間だけは、紛争の恐怖やつらさを忘れられる、と女性たちは言います。逃げるときは、針と糸を必ず持っていくとも」 彼女たちが、自らの稼ぎで我慢していた口紅を買ったり、家族と少しだけごちそうを食べたと聞くと、山崎さんはホッとする。 「糸などの材料と売り上げを日本から送り、それでシリア人女性たちが刺繍したワッペンや“くるみボタン”などの商品を送ってもらうシステムですが、いずれ国の状況が安定したときには、彼女たちのビジネスとして自立してほしい」 ちなみにシリアでは労働者の日当が1日100円単位という場合もあるなかで、“くるみボタン”の500円という収入は、大きな糧に違いない。 あるとき、「生命の樹」というタイトルの刺繍が送られてきた。50センチ四方の大判の布地に、刺繍で描かれた1本の木。周囲には赤、黄、オレンジ、紫など色鮮やかな花が咲き誇っていた。 「古来から、メソポタミアには、生命を1本の樹木にたとえる思想があるんです。でも、伝統の絵柄という以上に、もう一度、シリアの町に美しく平和な花を咲かせたいという女性たちの願いが伝わります」 山崎さんは命そのものにふれるように、刺繍の施された商品を両の手で包み込みながらこう語る。 「一針一針に込められた、彼女たちの思いを感じてもらえるとうれしいです」
2017年06月15日日本でも、テレビなどで、欧州の難民危機が報道されるようになった。内戦状態で、米国とロシアが空爆を続けてきたシリアから400万人もの難民がトルコなど隣国に流入。しかも、国内に残る国民の半分は戦闘で住む家を失っている。その難民が、トルコ→ギリシャ→東欧諸国を経て、ドイツを目指し、「民族の大移動」中だ。海を渡る途中で溺死した少年の写真は、世界中にショックを与えた。メディアでも、様々なエピソードが書かれているが、9月25日の毎日新聞の「金言」というコラムに、編集委員氏が書いた話には、心を打たれた。パリ駐在中にインタビューした、アルメニア人の著名映画監督が、難民出身だったという話だ。トルコ内のアルメニア人弾圧で多くの犠牲者が出るに及び、4歳のとき、父が亡命を決意したという。「困窮からではなく、生命が脅かされての亡命だった」と語る。いまのシリアと同様だ。以下、抜粋。出国時、トルコ政府は身の回り品の携帯しか認めず、母はお金を小さな金塊に換え、一つひとつ布に巻いて服に縫いつけ、ボタンに見せた。これがフランスのマルセイユ港についた時の一家の全財産だった。「入国事務所での光景は今も鮮明に覚えている」と言った。一家の書類を精査する係官の持ったゴム印が宙で止まっている。それを不安げに見守る両親。印が押されると入国可。そうでないとトルコに戻される。「ゴム印が押されたとき、両親の安堵のため息が聞こえたと思った」とも。後に字が読めるようになって分かったが、印は「無国籍」とあった。引用終わり○スイスにおける「金塊」とは布に巻かれてボタンに見せた金塊。金は「無国籍通貨」といわれる。おカネなのだが、紙幣と異なり発行国がない。だから、発行国がギリシャみたいに破綻しても、価値は保たれる。その価値は国境を越え、世界的に認知されている。中東のエピソードだが、砂漠で水がなくなり、通りかかったキャラバンの商人に水を求めたところ、代金を金で払ってくれれば、売ると言ったという話だ。私はスイス銀行で長く勤務したが、スイスという国は、まさに難民の国だ。宗教迫害などで隣国を追われた多くの人たちが、着のみ着のまま、金貨だけを持ってスイスに逃げてきたという。チューリッヒでスイス銀行の同僚の家庭に夕食に招待されると、食後、おじいちゃんやおばあちゃんが、「これが、ご先祖がスイスに来たとき持っていた金貨だよ」と見せてくれることが、しばしばあった。今では「家宝」として、代々受け継がれ、もし万が一、家が傾くような「家庭内有事」が起こったときには、この金貨を換金して、当座を凌ぎなさい。それ以外に、この金貨を売り払うことはあいならぬ、という先祖の言い伝えがしっかり守られてきたという。こういうエピソードが、日本の数十年後まで考えると、決して他人事とはいえない。アジアの中の日本という厳然たる事実を、私もヒシヒシと噛みしめている。まずは、日本が国際協力の一環として、難民受け入れをすることになろう。そうなると、来日した難民から、今回紹介したようなエピソードがいろいろ流れてくると思う。○読者アンケートにご協力ください「25歳のあなたへ。これからの貯"金"講座」では、より充実した記事作りのために、内容に関するご意見・ご要望をお聞きする読者アンケートを実施しています!→アンケートに答える←○著者プロフィール●豊島逸夫豊島逸夫事務所(2011年10月3日設立)代表。2011年9月末までワールド ゴールド カウンシル(WGC)日本代表を務めた。1948年東京生まれ。一橋大学経済学部卒(国際経済専攻)。三菱銀行(現・三菱東京UFJ銀行)入行後、スイス銀行にて国際金融業務に配属され外国為替貴金属ディーラーとなる。豊富な相場体験をもとに金の第一人者として素人にも分かりやすく独立系の立場からポジショントーク無しで金市場に限らず国際金融、マクロ経済動向についても説く。またツイッターでも情報発信している。○【連載】25歳のあなたへ。これからの貯”金”講座25歳。仕事や私生活それぞれに悩み不安を抱える年齢ではないだろうか。そんな25歳のあなたへ、日本を代表するアナリスト・豊島逸夫とウーマノミクスの旗手・治部れんげがタッグを組んだ。経済と金融の最新動向をはじめ、キャリア・育児といった幅広い情報をお届けする特別連載。こちらから。
2015年11月11日戦乱が長引いて、いまだに国外避難する人々が増え続けているシリア。この紛争の影響と、過去10年間で最も厳しい寒さにさらされている子どもたちの命を守る支援のため、日本ユニセフ協会は先月より「シリア緊急募金」の受付を開始した。大雨や雪、凍りつくような寒波にさらされている子どもたちに健康被害が広まっている。この危機の影響を受けている子どもたちは、確認されているだけでも210万人と推定され、何とか生活を維持するための人道支援が緊急に必要とされている。それと同時に、紛争被害にあっている子どもたちの心のケアや教育の支援活動も続いている。日本ユニセフ協会は、昨年よりシリアや周辺各国のユニセフ現地事務所からの情報をホームページに掲載し、人道支援緊急募金として支援を求めてきた。さらに、先月、ユニセフ本部においてシリアの緊急対応レベルが引き上げられたことを機に世界的に「シリア緊急募金」の呼びかけが開始されている。しかし、ユニセフが要請している約168億円に対し、現在、確保できている資金は、そのわずか12%という状況。約146億円の資金がまだ不足している。集められた募金は、例えば、次のようなものに使われる。3,000円の支援→「防寒用の手袋60人分」5,000円の支援→「冬用衣類や靴一式」10,000円の支援→「毛布16枚」30,000円の支援→「生後3ヵ月の赤ちゃん用防寒着14セット」ひとりでも多くの子どもたちの命を守るため、多くの支援が必要とされている。ユニセフ「シリア緊急募金」特設サイト 募金は上記Webサイトから可能で、クレジットカード、インターネットバンキング、コンビニエンスストアから支払方法が選択できるようになっている。
2013年02月13日「最近では内戦が……」とニュースになっているシリアですが、実はとても歴史のある国です。日本人はあまり知らないシリアについてご紹介します。■首都ダマスカスは3,000年もずっと都市をやっている!シリアの首都はダマスカス。このダマスカスは由緒正しい都市で、(現在でも人が住み続けている)「世界一の古代都市」と言われます。なにせ紀元前10世紀にアラム人の首都がこのダマスカスに置かれて依頼、紆余曲折を経ながらずっと人が住み続け、3,000年もの間ずっと都市なのです。こんな街は他にありません。さらに、ダマスカス周辺から出た遺構によれば、紀元前8,000年もの昔から人が定住していたらしく、こうなると1万年もずっと連続して人がこの都市に住んでいることになります。■地形は起伏に富んでいますシリアは南部が肥沃な農業地帯で、一方砂漠があり、山岳地帯もあり、また地中海に面した地域もあります。都市の後ろに山が迫った風景なども見られ、他の地域では見られない風光明媚な場所があるのも特徴です。このように地形は複雑なので気候もその場所によって異なっています。■一度は行きたいパルミラ遺跡シリアの名所としてはパルミラ遺跡(世界文化遺産)が世界的に有名です。シリアのほぼ中央にある、古代ローマ帝国時代の遺構です。砂漠の中に巨大な神殿跡、(ローマ文明につきものの)円形劇場、四面門などが現れる様はまさに圧巻です。パルミラは元々オアシスに作られた街で、当時は東西の交易路の重要な結節点でした。シルクロードの要衝として発展したのです。しかし、260年頃にパルミラ王国の首都として、ローマから独立を図ったものの273年にあえなく陥落。この後都市としのパルミラは衰え、その後完全に放棄されます。18世紀中ごろに遺跡が再発見され現在に至っています。古代の歴史に思いをはせたい人なら一度は行きたい遺跡です。■シリア料理は大変に美味しい!地理的な状況がそうさせるのでしょうが、西に位置するトルコと東のアラブ圏のいいとこどりをした感じの料理がシリア料理です。例えば、ぶどうの葉を煮込んだ料理は、ギリシアやトルコからの移入でしょうが、あくの強さが薄まっています。日本人好みのあっさり目で素材の味をうまく引き出すタイプ。食材がまた素朴でその分味が濃いのです。例えば地鳥です。そのまま炙っただけでも、ぷりぷりで肉汁があふれる旨さ。トマトやナスも舌が喜ぶ深みある濃い味です。ケバブといえばトルコ料理として有名ですがシリアでも食べられます。シリアではしつこさ脂っこさが一段落ちた感じで、肉の旨味をより感じられるケバブです。旨いナスを使ったペースト料理『ムタッバル』は特筆すべき味です。ナスを丹念にすり潰し、ニンニクを入れてさらにすり、タヒーネ(ゴマのペースト)とレモン(これが大事)に塩、ヨーグルトで味を調えます。これにパンでいくらでも食べられます。マグルーバは鶏肉、米、ナスなどを一緒に炊き込んだ料理ですが、これがまた絶品です。米、ナスに鳥の旨味がよく滲みてぱくぱくいけてしまいます。これでビールでもあればなあと思うのですが、残念なことにイスラム圏なのでアルコールはNGなのです。■地理的にはややこしいところですシリアは政治的に非常にややこしい場所にあります。最西部が一部地中海に面していますが、その下はレバノン、そこから反時計回りに、イスラエル、ヨルダン、イラク、北はトルコに接しています。政治的に曲がりなりにも安定していると言えるのはトルコだけで、まさに紛争地帯の渦中にいると言えます。特にイスラエルとの間では未だに国境線が確定していません。中東戦争の激戦地となったこの地は、ゴラン高原と呼ばれますが、ここはまさに今でも一触即発の場所です。筆者は30年ほど前に一度だけシリアに行ったことがありますが、人々はとても親切で、ご飯が大変美味しい国だったという印象があります。あちこちのビルの壁面にアサド大統領の顔がどアップで描かれていました。当時は「あれは誰なんだろう」と思っていましたが。今やその大統領が国を追いだされかかっているという現実。早く内戦が終結して平和になることを心から祈念します。(高橋モータース@dcp)シリア料理が食べられる『アラビアレストラン パルミラ』
2012年11月03日シリアで続く内戦の影響が隣国のトルコにも及び、10月3日にはシリアからの砲弾によってトルコ市民に死傷者がでたことから、トルコ側もシリアに砲撃を行なうに至りました。こうした事態を受け、3日にトルコ・リラが一時、対米ドルで1%程度下落したほか、地政学リスクの高まりなどを背景に、その後もリラが軟調となり、10日には一時、9月末比で約1.7%の下落となりました。ただし、それ以降は値を戻し、17日時点でリラはほぼ9月末の水準を回復しています(対円では9月末の水準を上回る)。今回の事態を受け、トルコは4日に、(必要が生じた際に)軍がシリアへの越境攻撃を行なうことを国会で承認しました。また、シリアの内戦の早期終結が見込みづらいことも考え合わせると、トルコ国民に再び脅威が及ぶこととなれば、トルコ軍がこれに応じて行動するとみられます。こうしたことから、不測の事態が両国による交戦に発展するリスクを完全に否定することはできません。しかし、シリアが3日の砲撃について謝罪し、再発防止を約束していることなどから、これまでのところ、トルコは理性的な対応を続けています。このため、金融市場での動揺も限定的となっています。今後についても、シリアから新たに大きな脅威が及ばない限り、トルコ側が本格的な武力行使にでる可能性は極めて低いと考えられます。また、トルコの軍事力を熟知しているシリアのアサド大統領が、トルコと衝突するようなリスクを自ら起こす可能性も、現時点では非常に低いとみられます。(※上記グラフ、データは過去のものであり、将来の運用成果等を約束するものではありません。)なお、ファンダメンタルズ面では、過熱気味だったトルコの景気が軟着陸への軌道を進んでいることなどに伴ない、経常赤字が減少(改善)傾向となっています。11日に発表された8月単月の経常赤字は、貿易赤字の減少と観光収入の増加などを背景に、前月比約▲71%の12億米ドルとなりました。これにより、12ヵ月累計ベースの経常赤字は10ヵ月連続の減少(改善)となり、対GDP比では7%台後半と、1月の約10%と比べてかなりの改善となっています。さらに、直接投資の純流入が続き、同国に惹き付けられる海外資金の拡大が示唆されていることもあり、格付会社がトルコの格付けの見直しを検討している模様です。なかでも、トルコに対する格付けをBB+としているフィッチは、年内に結論を出す意向を10日に明らかにしています。国境を接するシリアの内戦に終結の目途がついていないことなどから、今後も地政学リスクへの注意を怠れないものの、トルコの理性的な行動だけでなく、同国のファンダメンタルズの改善も、金融市場の動揺を比較的小さなものにとどめる要因であると考えられます。(※上記グラフ、データは過去のものであり、将来の運用成果等を約束するものではありません。)(2012年10月18日 日興アセットマネジメント作成)●日興アセットマネジメントが提供する、国内外での大きなイベント発生時の臨時レポート「フォローアップ・メモ」からの転載です。→「フォローアップ・メモ」【拡大画像を含む完全版はこちら】
2012年10月18日アンジェリーナ・ジョリーが今月16日(現地時間)、内戦状態が続くシリアから大量の難民が押し寄せているイラク北部のクルド自治区を、国連難民高等弁務官事務所(UNHCR)の特使として訪問した。アンジェリーナはトルコ、レバノン、ヨルダンの難民キャンプを歴訪中で、11日(現地時間)にはヨルダンのシリア難民キャンプを訪問、シリアとの国境に近いザータリのキャンプで「ヨルダン、国境周辺国に感謝します。シリアで死の危機に直面する人々の命を救ってくれたからです。本当に素晴らしいことです。ここで暮らす人々(シリア難民)がいつか故郷に帰る日まで、国際社会の支援をお願いします」と訴えた。その後、イラクに赴いたアンジェリーナは、首都・バグダッドではゼバリ外務大臣と面会、シリア難民の置かれている状況について話し合った。外相によると、シリアからイラクへの難民は2万1,000人にもおよび、その多くがイラク西部のアンバル州、北部のドホーク州で生活しているという。また、シリア在住だった自国民3万1,000人が帰国しているそうだ。悪天候のためにバグダッドからの出発は1日遅れたが、アンジェリーナは自治区の首都・エルビルの空港に降り立つと、ドホーク州の難民キャンプに向かい、そこに暮らす人々と面会した。(text:Yuki Tominaga)© ロイター/AFLO■関連作品:Maleficent (原題)In the Land of Blood and Honey (原題)
2012年09月18日シャーリーズ・セロンが、今年2月にシリアで政府軍の砲撃により死亡した英「Sunday Times」紙の米国人記者メリー・コルビンの映画を製作する可能性が出てきた。シャーリーズが現在、プロデュースを交渉中なのはシリア反体制派の拠点中部ホムス・ババアムル地区で今年の2月22日(現地時間)に政府軍の砲撃により死亡したベテラン戦争特派員・メリーの伝記映画。「Vanity Fair」誌でメリーの特集記事「Marie Colvin’s Private War」を読んで以来、メリーの伝記映画を製作することを熱望しているというシャーリーズは、今回の映画化でベイジル・イバニク、ピーター・ローソンの両プロデューサーとタッグを組むことを希望しているようで、本作でプロデューサーとして製作に携わるだけでなくメリー役を演じる可能性もあるという。メリーは1986年に米軍がリビアを爆撃した直後、カダフィ大佐にインタビューしたほか、東ティモール紛争の際には砲撃下にある民間人1,500人に付き添って避難の手助けをするなど自身のキャリアを通して世界各地の紛争地域から数多くのレポートを送り続けてきた。『モンスター』(’04)で、アカデミー主演女優賞を獲得しただけでなく、プロデューサーとしても高い評価を得ているシャーリーズだけに、本作の実現にも期待がかかる。■関連作品:プロメテウス 2012年8月24日より全国にて公開© 2012 TWENTIETH CENTURY FOX
2012年09月03日アンジェリーナ・ジョリーが国連難民高等弁務官事務所(UNHCR)の親善大使として2日、パートナーのブラッド・ピットと実子の双子を連れてシリアのイラク難民を訪問した。アンジーとブラピは先週金曜、シリアの首都・ダマスカスで生活しているイラク難民の2家族を訪問し、彼らの話に耳を傾けた。数万ものイラク難民はシリアや周辺諸国から帰国したが、それ以上の難民がまだ帰国が叶わずにいる状態だという。「多くのイラク難民が、イラクでの経験からひどいトラウマを抱えていて、祖国に戻れずにいます。選挙を控え、セキュリティの問題や基本的なサービスの欠如による不安定さも問題です」とUNHCRの発表した声明で語るアンジェリーナは「彼ら(イラク難民)はこれからも国際社会からの援助を必要としています」と訴えた。アンジーはシリアのバッシャール・アル=アサド大統領と夫人にも面会、イラク難民の現状や彼らの健康や教育の問題について話し合った。1歳2か月になった双子のヴィヴィアン・マーシュリーンちゃんとノックス・レオンくんと過ごす時間ももちろん大切にしていて、ヨルダンのアンマンでは子供たちを連れてアイスクリーム・ショップへも立ち寄った。「Just Jared.com」によると、アンジーが選んだフレーバーはマンゴー、ブラピはクロカン(ピーカンとキャラメルとバニラ)だったとか。最近は別行動も増えているブランジェリーナだが、国際貢献をしつつ家族の絆も深めるという離れワザを見せてくれた。(text:Yuki Tominaga)写真は、12日、ソマリアとケニアの国境沿いにある難民キャンプに訪れた際のアンジェリーナ。© Reuters/AFLO■関連作品:イングロリアス・バスターズ 2009年11月20日よりTOHOシネマズ日劇ほか全国にて公開© 2009 Universal Studios. ALL RIGHTS RESERVED■関連記事:恋したい“大人”な俳優は誰?MTVオリジナルiTunesダウンロードカードを10名様プレゼントブラピ、「トム・クルーズ主演作を批判していない」ブラピの新作プレミアで、ブランジェリーナが久々にツーショット披露!アンジーの誕生日プレゼントをお買い上げ?ブラピがスイスの現代アート展に出没【カンヌ現地レポ 13】52歳の新星!ブラピを喰った男演賞俳優クリストフ・ワルツ
2009年10月05日