サッカークラブや各種スポーツ団体を対象に「スポーツマンのこころ」と銘打つ講義で、一流アスリートになるための心得を伝え続ける岐阜協立大学経営学部教授の高橋正紀先生。ドイツ・ケルン体育大学留学時代から十数年かけ、独自のメソッドを構築してきました。聴講者はすでに6万人超。その多くが、成長するために必要なメンタルの本質を理解したと実感しています。高橋先生はまた、「スポーツマンのこころ」の効果を数値化し証明したスポーツ精神医学の論文で医学博士号を取得しています。いわば、医学の世界で証明された、世界と戦える「こころの育成法」なのです。日本では今、「サッカーを楽しませてと言われるが、それだけで強くなるのか」と不安を覚えたり、「サッカーは教えられるが、精神的な部分を育てるのが難しい」と悩む指導者は少なくありません。根性論が通用しなくなった時代、子どもたちの「こころの成長ベクトル」をどこへ、どのように伸ばすか。「こころを育てる」たくさんのヒントがここにあります。(監修/高橋正紀構成・文/「スポーツマンのこころ推進委員会」)<<前回|連載一覧>>(写真は少年サッカーのイメージです)■トップ選手だった益子直美さんが「怒らない指導」をする意義バレーボール女子日本代表だった益子直美さんが、「監督は選手を怒ってはいけない」という小学生の大会を長年開催しています。昨年サカイクでも紹介されていたので、みなさんはよくご存知だと思います。彼女の取り組みは、最近テレビでも取り上げられていました。「そこ、もっと足動かして!」などと何度も強い口調で選手にげきを飛ばしていた監督さんは、益子さんから「いま、怒りましたね」と言われ、✕入りのマスクをつけさせられます。ご本人は「いや、アドバイスなんだけど」と頭をかいています。元代表選手がこのような活動をするのはとてもいいことです。多くの元オリンピアンは、自分たちが暴力や暴言で圧迫されたから成功したと感じているので、昨今の暴力根絶の動きには懐疑的です。「厳しくしないと勝てないだろう」と思っています。ですが、益子さんたちは「それはやめましょう」と呼びかけている。成功した彼女、彼らが発言してもらえると、非常に説得力があります。私が期待していた切り口です。それに、コーチたちは、指摘されるのが益子さんだから耳を傾けるのだろうなあと思います。これが、同じ地域の怒鳴らないコーチや、見ず知らずの私だったらリアクションは違うかもしれません。■暴言続きの明石市長に見る事例「大義」がないから変われないところで、益子さんのバレーボール大会が注目されるフックになったのは、兵庫県明石市の市長がパワハラを行ったことが明るみになったからです。この方は以前、道路の拡幅工事のために立ち退きを説得していた職員が怠慢だったと怒り「火をつけてこい」などと叱りつけ、問題になりました。それが今年になって、口論になった市議に「議員辞めてまえ」などとまたもや暴言を吐いたのです。市長は会見で「前回のこと(パワハラ騒動)があって、アンガーマネージメントの講習を受けるなど自分でも努力してきた」と自身もキレる自分と向き合ってきたのだと釈明していました。アンガーマネージメントの講習は、教育現場での暴力や暴言が問題視されるようになって以降中学や高校の教員はたびたび受ける研修であり、私もだいたいの内容はよくわかっています。それを聞いて、なるほど、だからまたキレてしまったのかと納得がいきました。なぜなら、市長は「アンガーマネージメント」という方法論に頼るだけで、自分の中に「大義」がないように見えます。簡単に言えば「暴言は我慢しよう」にとどまっている。根っこから自分を変えていないため、我慢できなくなったら、またキレてしまいます。対処療法では生まれ変われません。「私は行政のリーダーとして、こうあろう」「こんなリーダーが理想の姿だ」とか、もっといえば「自分は他者に対してこうあろう」といった、それまでの自分と真逆の自分を目指す。そうすると、根っこが変わるので、咲く花も変わりますね。そういった行動はベクトルがとてもポジティブです。逆に「切れてはダメだから我慢しよう」「抑えよう」といった思考はネガティブです。根っこが変わらない。私は、彼は自分に大義をもたなければ変わるのは非常に難しいと思います。方法論を学ぶのは一定の抑止力になるかもしれませんが、方法論だけでは表面的には分かりにくい別のやり方でやる方向にいく危険性があります。このことは、少年サッカーの指導者のみなさんも同様です。「もう手を挙げられなくなった。言葉で怒るのもダメなら、どう指導していいかわからない」「そういう時代だと言うことはわかるけど、100%納得できない」そんな声はいまだに聞こえてきます。自分たちは叩かれて立派に育った、という自負があります。逆にほめて伸ばすだけでこの子達はちゃんと育つのか?と不安に思っているようです。なぜなら、ほめて伸ばされて立派に育った大人をまだ大量に見ていないからです。■教え子は久保建英レベルじゃないから怒らないと伸びない?(写真は少年サッカーのイメージです)例えば、久保建英選手は怒られて育っていないというのはみなさん十分わかっている。でも、いま目の前にいる自分が教える選手は久保君のような才能はないから、怒ってやらせないと伸びないと思っていないでしょうか。ぜひ今までとは違う指導の仕方を探してほしいと思います。が、そのためには哲学を持たなくてはいけません。なぜ自分はサッカーコーチをしているのか。そこを自問自答してほしいと思います。加えて、これから、どんなサッカー選手を育てるべきかを考えます。そう考えると「自己決定できる選手」「自分磨きをできる選手」「主体的に取り組める選手」といった姿がイメージできます。であれば、暴言を吐くコーチのもとで、そんな選手が育つでしょうか。コーチが怖くて、みんな委縮している。怖いから走る。それは外発的な動機付けなので、確かな成長にはつながりません。子育ても同じですね。「○○ママの子育て」といった書籍は多いですが、それも方法論です。だれかが成功したやり方を真似しようとしても対象になる子どもは違う人物です。「自分はどう育てたいか」「どんな大人になってほしいか」といった大義が抜けていては、うまくいきません。ぜひ「大義は何か」を突き詰めてください。考え終わったときは、怒ることに意味がないことに気づくでしょう。<<前回|連載一覧>>高橋正紀(たかはし・まさのり)1963年、神奈川県出身。筑波大学体育専門学群ではサッカー部。同大学大学院でスポーツ哲学を専攻。ドイツ国立ケルンスポーツ大学大学院留学中に考察を開始した「スポーツマンのこころ」の有効性をスポーツ精神医学領域の研究で実証し、医学博士号を取得。岐阜協立大学経営学部教授及び副学長を務めながら、講演等を継続。聴講者はのべ5万人に及ぶ。同大サッカー部総監督でもあり、Jリーガーを輩出している。Jリーグマッチコミッショナー、岐阜県サッカー協会インストラクター、NPO法人バルシューレジャパン理事等を務める。主な資格は、日本サッカー協会公認A級コーチ、レクリエーションインストラクター、障害者スポーツ指導員中級など。
2020年01月30日気になっている男性が自分のことを「気になる」状態から「好き」な状態にステップアップさせるにはどのような行動心理学を利用したらよいでしょうか。タッチングを行うこと男性の気持ちを変化させるための行動し魅力の1つは、タッチングを行うことです。男性は、女性からタッチングをされるとその人を強く意識してしまう可能性があるからです。特に、気になる女性からタッチングをされたら好きになってしまう可能性があるでしょう。そのため、2人でいるときや居酒屋などに複数で行く場合には隣に座り、タッチングをすると良いです。ただ、タッチングをする場合は腕などをさりげなく触るのが効果的です。あえて男性の右側に座る2人きりになった場合には、食事をするようなことがあるかもしれません。この場合多くのカップルは、対面して座ることになりますが実は横に座った方が相手の心理を動かすことが可能になります。行動心理学的に言えば、男性の右側に座ることで相手の気持ちを本気にさせることが可能になります。何故かと言えば、人間の顔の左側は感情を司るとされているからです。女性が男性の右側に座れば、女性の顔の左側の顔が見えるため、感情を伝えることが可能になります。時折顔を覗き込む男性の気持ちを気になるから好きに変えるための方法としては、相手の顔を覗き込むと良いでしょう。男性は、女性に顔を覗き込まれるとタッチングと同じように感情が高ぶり、好きになってしまう可能性があります。ただ、覗き込む時は笑顔で覗き込みましょう。後は、あまり頻繁に覗き込みすぎないことです。時折覗き込むように、相手の視界に顔を入れるのが成功する秘訣になります。相手の行動や言葉を真似する相手の行動や言葉を真似することで、相手の気持ちを気になるから好きに変えることが可能になります。人間は、自分と似たような行動をする人や似たような言葉を発する人に感情移入をします。これをミラーリングといいますが、時折相手の言葉を真似したり、仕草を真似すると自然と相手の気持ちも変わってくるでしょう。ただ、この方法を使う場合にはあまりやりすぎると逆効果になりますので注意が必要です。
2019年11月28日サッカークラブや各種スポーツ団体を対象に「スポーツマンのこころ」と銘打つ講義で、一流アスリートになるための心得を伝え続ける岐阜協立大学経営学部教授の高橋正紀先生。ドイツ・ケルン体育大学留学時代から十数年かけ、独自のメソッドを構築してきました。聴講者はすでに5万人超。その多くが、成長するために必要なメンタルの本質を理解したと実感しています。高橋先生はまた、「スポーツマンのこころ」の効果を数値化し証明したスポーツ精神医学の論文で医学博士号を取得しています。いわば、医学の世界で証明された、世界と戦える「こころの育成法」なのです。日本では今、「サッカーを楽しませてと言われるが、それだけで強くなるのか」と不安を覚えたり、「サッカーは教えられるが、精神的な部分を育てるのが難しい」と悩む指導者は少なくありません。根性論が通用しなくなった時代、子どもたちの「こころの成長ベクトル」をどこへ、どのように伸ばすか。「こころを育てる」たくさんのヒントがここにあります。(監修/高橋正紀構成・文/「スポーツマンのこころ推進委員会」)<<前回|連載一覧>>(写真は少年サッカーのイメージです)■大分のバレーボール暴力問題「そこまでして隠す」保護者達の意図全国大会に出場した大分県日出町の小学生女子バレーボールチームで発覚した男性監督の暴力問題。公立小学校の教頭でもある監督が女児を平手打ちした事実がありながら、県小学生バレーボール連盟(県小連)は、被害女児やその保護者に一切聴取せず「暴力はナシ」で済ませていました。そのうえ、同時進行で一部の保護者が、事実を外部に漏らさないよう保護者全員に誓約書への署名を迫るという驚きの行動に出ていました。過去にも、中高の部活動で顧問教師の暴力が明るみになると、保護者が「いい先生なので処分の軽減を」と署名に走ったり、告発した保護者を仲間外れにするケースは多いです。が、ここまで結託して積極的に暴力の隠ぺいを図るケースは初めて聞きました。少年スポーツ現場での暴力事件が報道されると、「まだやっている指導者がいるのか」という感想になるのですが、今回は「周りの大人たちもそこまでして隠すのか!?」と呆れるばかりです。ただし、隠そうとするということは、彼らに今の社会では許されないという自覚があるということ。わかったうえで見て見ぬふりをするのですからたちが悪い。非常に厄介です。親たちは、わが子が叩かれ、殴られ、蹴られて指導を受けていることを、本当に喜んでいるのでしょうか?少年サッカーでわが子が暴力を振るわれていた人は「嫌だけど仕方がない。全国大会に連れて行ってくれるのだから、他のコーチには代えられない」と話したと聞きました。■バレたら子どもが高校に行けなくなる個人の損得でしか考えられない親たち毎日新聞の報道によると、このバレーボールチームの親たちは記者の質問(恐らく「なぜ口止め誓約書を配布したのか?」)に以下のように答えています(一部標準語に変えています)。「県小連とかに密告したら、自分の子どもに返ってくるのが、(被害児の親は)わかっていないのか。バレたら子どもが高校に行けない可能性がある。チームの傘下に入った以上、そこは分かってほしい」「体罰を受けているのは子どもたちも分かっている。先生(監督)の言うことを一回で聞けば、そうはならない。体罰の何が悪いのか」「連盟に報告する意味があるのか。チームの存続が危うくなるし、監督が職を追われるということになりかねない」「全国大会に行くために練習してるのでしょう」「一致団結しなくては」「学校だったら横社会だけど、社会体育は縦社会。下が上に教わるとか、社会に出るための第一歩を教わるのが社会体育だ」(毎日新聞報道内容より)私に言わせれば、みなさん、めちゃくちゃです。社会の規範、常軌を逸しています。「子どもが高校に行けない」と言うのは、まだ小学生なのに、すでに強豪校への推薦入学を視野に入れているのでしょう。チームスポーツなのに、個人の損得でしか考えていません。しかも、このチームに入ったのだから、暴力があるのはわかっているでしょ?という考え方。他の方も含め、暴力は傷害事件に発展するもので、特に教育やスポーツの世界は何らかの処分を受けることをご存知ないのでしょうか。最後の社会体育の定義も含め、理不尽な意見ばかりですが、もっとも説得しづらいのは「体罰を受けているのは子どもたちも分かっている」。これはつまり、「監督は優秀な指導者だから、暴力的な指導であっても子どもたちは歓迎している」という考え方です。これは、もし、万が一、被害女子も含めたチームの選手全員がそうだったとしても、その考えを矯正するのが親の役割です。ミスや一瞬集中できないなど、悪いことをしたら監督に叩かれる。そのような委縮させられる環境で8~9歳から12歳の小学生がバレーボールをしていたわけです。■ドアとカーテンが閉められる......「今日は殴られるんだ」私の大学の卒業生でバレーボール部員だった学生は「高校時代、殴られる日は、体育館のドアが全て閉められ、カーテンも全て閉められるからすぐ、あ、今日は殴られるんだなとわかります」と話していました。「日本のバレーはダメだ」と言うので、私が10年前に読んだ本『ブラジルバレーを最強にした「人」と「システム」』(米虫紀子著)の話をしました。ブラジルは今や男女ともに世界トップレベルのバレー王国です。育成は以下のようなコンセプトでやっていました。14歳までの段階では、・バレーをとことん楽しませて大好きにさせる・ミニバレーでボールに関わる回数を増やし、ポジションはすべてローテーションでやらせる・アタック専門、セッター専門といったポジションの固定をやらないすると、その学生は目を輝かせて「だからですか!だからブラジルの選手はアタッカーでもレシーブが上手いんですね。セッターでもアタックができる。穴がないんです」と感心していました。ところが、そのブラジルは、それらのメソッドを日本から学んだと言うのです。なぜ他国がそれを盗んで発展し、日本は以前より低迷しているのか。「理由はわかります。日本は小学校のときからずっとアタッカーで、セッターはずっとセッターです。だから、アタッカーはレシーブが不得意なことが多いです。でも、エースアタッカーは自分以外の選手を下に見ていることがあったりします。決めるやつが偉い、ってなってる感じです」学生はそう話してくれました。スポーツ界、教育界が体罰根絶に舵を切ったのは、大阪の高校バスケットボール部員の自死した翌年の2013年から。当時は「選手に愛情があればいいのではないか」「熱血なだけだ。私たちも叩かれて強くなった」と、暴力を駆使して鍛えてきた指導者をかばう意見が多数を占めました。バレーボールでいえば、元全日本選手の女性タレントが「体罰がダメだとなれば、日本のバレーボールは弱くなる」と将来を憂いていました。■大分県日出町の現実が日本のバレー界の縮図(写真は少年サッカーのイメージです)しかし、体罰指導がなくなったから、日本のバレーが弱くなったのではありません。大分県日出町の現実が、日本のバレー界の縮図だろうと思います。隠れて暴力を繰り返した指導者、もみ消そうとした連盟、保護者。本来なら、子どもたちが安心してスポーツを楽しめる環境をつくる役目を負うべき大人たちが、そろって隠蔽に奔走していました。これは、子どもたちに対する完全な裏切り。罪です。スポーツマンのこころの考え方の心髄は「自分を大切にする=自分を磨く」です。だから、少し怠けている選手には「自分を大切にしてるか?」と話したりします。逆にいいことがあったときは「自分を大切にできたな!」と言って喜び合います。子どもを裏切る大人は、子どもの「自分」を大切にしていないばかりか、大人自身の「自分」も疎かにしていることに気づくべきでしょう。<<前回|連載一覧>>高橋正紀(たかはし・まさのり)1963年、神奈川県出身。筑波大学体育専門学群ではサッカー部。同大学大学院でスポーツ哲学を専攻。ドイツ国立ケルンスポーツ大学大学院留学中に考察を開始した「スポーツマンのこころ」の有効性をスポーツ精神医学領域の研究で実証し、医学博士号を取得。岐阜協立大学経営学部教授及び副学長を務めながら、講演等を継続。聴講者はのべ5万人に及ぶ。同大サッカー部総監督でもあり、Jリーガーを輩出している。Jリーグマッチコミッショナー、岐阜県サッカー協会インストラクター、NPO法人バルシューレジャパン理事等を務める。主な資格は、日本サッカー協会公認A級コーチ、レクリエーションインストラクター、障害者スポーツ指導員中級など。大分県日出町の現実が日本のバレー界の縮図
2019年11月27日サッカークラブや各種スポーツ団体を対象に「スポーツマンのこころ」と銘打つ講義で、一流アスリートになるための心得を伝え続ける岐阜協立大学経営学部教授の高橋正紀先生。ドイツ・ケルン体育大学留学時代から十数年かけ、独自のメソッドを構築してきました。聴講者はすでに5万人超。その多くが、成長するために必要なメンタルの本質を理解したと実感しています。高橋先生はまた、「スポーツマンのこころ」の効果を数値化し証明したスポーツ精神医学の論文で医学博士号を取得しています。いわば、医学の世界で証明された、世界と戦える「こころの育成法」なのです。日本では今、「サッカーを楽しませてと言われるが、それだけで強くなるのか」と不安を覚えたり、「サッカーは教えられるが、精神的な部分を育てるのが難しい」と悩む指導者は少なくありません。根性論が通用しなくなった時代、子どもたちの「こころの成長ベクトル」をどこへ、どのように伸ばすか。「こころを育てる」たくさんのヒントがここにあります。(監修/高橋正紀構成・文/「スポーツマンのこころ推進委員会」)<<前回|連載一覧>>(写真は少年サッカーのイメージです)■ただ号泣するのでなく、敗戦を未来に活かせる「泣き方」少年サッカーなどジュニアスポーツ関係者に向けた講演で、よく受ける質問があります。「最近の子どもは負けても悔しがらない。大敗しても泣きもしない。どうしたらいいか?」「子どもに楽しくサッカーをさせようという流れがあるが、子どもが負けて悔しがらないのはそのせいではないか」その人たちの半分以上は、過去に「負けたのに涙のひとつも出ないのか!」と子どもに言ったことがあるそうです。そんなコーチや保護者は、子どもたちが負けて号泣すると安心すると言います。サッカーに真剣に向き合っていると感じるからでしょうか?そこで私が「負けた時に泣くと失われてしまうものがあります」と伝えると、「ああ、男だから泣くなってことですか」と言われます。「いや、そういうことじゃなくて」と言って以下のことを説明します。負けて泣くことは、見る人にも、本人にもカタルシス(浄化)を与えます。負けたことを悲劇とし、「ああ、かわいそうに」や「なんて俺は、かわいそうなんだ」という憐れみの感情を呼び起こします。そうなると、その感情は泣いた時点で浄化されてしまうのです。簡単に言えば、泣いて(泣くことを見て)気分がスッキリします。泣いてしまうと、「負けた自分たち」を忘れ去る方向に向かうのです。それでは、その敗戦を未来に活かせません。無論、悔しくて熱いものが込み上げてくるのが人として自然な感情です。私は負けて泣くことを否定するわけではありません。ただ「泣き方」によると思っています。小学生でも高学年であれば、人前で号泣したり泣くじゃくるのではなく、そこでは悔しさをグッとこらえ、一人きりで自分と向き合った時に一筋の涙を流す、という感じであれば、意味がないともいえません。■負けたのが悔しくて閉会式に出ずに帰ってしまうコーチ欧州の選手たちも、悔し涙が目にたまることはあります。でも、彼らはおいおいと泣いたりしません。欧州のプレーヤーで私が最も印象に残っているのは、2002年日韓ワールドカップ決勝ドイツ対ブラジル戦終了後のシーンです。ドイツ代表のGKオリバー・カーンは終了のホイッスルが鳴ってしばらくしたら、ゴールポストにもたれて座りこみました。目にはうっすら涙がにじんでいたかもしれません。が、自分のミスを責めるような、試合なのか、その日までの道のりかを振り返るように、ポストにもたれたままひとり静かに歓喜に沸くブラジル代表の選手たちを見つめていました。彼のように、悔しさと共に勝者の姿をしっかり目に焼き付けることは、子どもにとっても必要です。そうやって負けたことを受け入れることは、弱い自分を受容し明日からの自分を叱咤するための糧になります。つまり、どこが弱いのか、相手に及ばなかったのかを考える機会です。その大きなチャンスが悔しい敗戦にはあるのだと子どもに伝えてほしい。それなのに、大人のほうが悔しがってしまい、それを隠そうともせず閉会式にも出ずに帰ってしまう。そんな稚拙な行動を「うちのコーチは悔しがりだから」と保護者が同情していた、という話もあります。サッカーは子どもを大人にするスポーツですが、子どものような大人がいては教育効果を阻害します。まずは、大人が「いまどんな態度をとるべきか」をきちんと理解してほしいのです。したがって、子どもが悔しがらないと残念がる人たちには「みなさんが勝て、勝て、と、言いすぎるからじゃないですか?」と答えます。大人が言いすぎるから、勝つことが「命令」になります。試合で負けようと思う子なんていないのに、言われすぎると「勝つぞ」という気持ちが薄れてしまのではないでしょうか?例えば、自分からやろうと思った時に、それを親から先に言われてしまったような感じです。私は、自己決定できなくなった選手ほど脆い(もろい)ものはないと思っています。パスも、ドリブルも、シュートも、教えられた通りにしかできません。もしくはベンチから「シュート!」というコーチの声を待ってからしか、打てません。だから「勝つぞ」という気持ちはあくまでも選手の中から生まれなければなりません。少年サッカークラブや少年団のチームサイトをみると大抵「自主自立」とか「全員一丸」「チームワーク」と書かれているのに、自主的に、みんなでボールをつないで全員でゴールを奪うのがサッカーだときちんと伝えていないようです。ラグビーの日本代表のような「ワンチーム」のマインドを育てていません。子どもが自分の意志で「このチームで絶対勝ちたい!」と思って臨むことが重要なのに、指導者がそうさせていないのです。■子どもだって、誰かのために戦うほうが力を出せる(写真は少年サッカーのイメージです)自分のためだけではなく、誰かのために体を張って戦うほうが、アスリートは力を出せます。少年サッカーでも、チームに特段目立つ子がおらず全員でカバーし合って頑張るチームにワンチームのマインドは育ちやすい。逆に、ドリブルの上手い子がひとりで突破してゴールするチームではそれを育てるのは難しいようです。したがって、飛び抜けたエース級の子がいたとしても、あくまでもチームの一員として扱うことが重要なのです。ところが、そんな工夫をしている指導者はあまりいません。「A君(エースの選手)のおかげだな!」と子どもたちと喜んで終わらせています。そうではなく、A君に「一流選手はドリブルとパスを、いつでも使いわけることができる。だから、自分も生きるし、周りの選手も生かせるんだよね」と伝える。練習の段階で、「全員でゴールする」というルール設定のトレーニングなどをするのもいいかもしれません。そういった工夫をしているか、していないかで、チームの空気感や、子どもたちのサッカー観はまったく違うものになり、一生サッカーを続けていく原因にもなるのです。敗戦の後に、そのチームのありようがわかります。上手い下手に関わらず、とことん真剣に勝利を目指すことを習慣化させてください。そうすれば、負けたときには悔しさが湧き上がるでしょう。そして、子どもたちには、勝って喜ぶ相手の姿をしっかり見させてください。自分より強い相手がいなければ、自分の成長は終わってしまうのです。<<前回|連載一覧>>高橋正紀(たかはし・まさのり)1963年、神奈川県出身。筑波大学体育専門学群ではサッカー部。同大学大学院でスポーツ哲学を専攻。ドイツ国立ケルンスポーツ大学大学院留学中に考察を開始した「スポーツマンのこころ」の有効性をスポーツ精神医学領域の研究で実証し、医学博士号を取得。岐阜協立大学経営学部教授及び副学長を務めながら、講演等を継続。聴講者はのべ5万人に及ぶ。同大サッカー部総監督でもあり、Jリーガーを輩出している。Jリーグマッチコミッショナー、岐阜県サッカー協会インストラクター、NPO法人バルシューレジャパン理事等を務める。主な資格は、日本サッカー協会公認A級コーチ、レクリエーションインストラクター、障害者スポーツ指導員中級など。
2019年11月02日サッカークラブや各種スポーツ団体を対象に「スポーツマンのこころ」と銘打つ講義で、一流アスリートになるための心得を伝え続ける岐阜協立大学経営学部教授の高橋正紀先生。ドイツ・ケルン体育大学留学時代から十数年かけ、独自のメソッドを構築してきました。聴講者はすでに5万人超。その多くが、成長するために必要なメンタルの本質を理解したと実感しています。高橋先生はまた、「スポーツマンのこころ」の効果を数値化し証明したスポーツ精神医学の論文で医学博士号を取得しています。いわば、医学の世界で証明された、世界と戦える「こころの育成法」なのです。日本では今、「サッカーを楽しませてと言われるが、それだけで強くなるのか」と不安を覚えたり、「サッカーは教えられるが、精神的な部分を育てるのが難しい」と悩む指導者は少なくありません。根性論が通用しなくなった時代、子どもたちの「こころの成長ベクトル」をどこへ、どのように伸ばすか。「こころを育てる」たくさんのヒントがここにあります。(監修/高橋正紀構成・文/「スポーツマンのこころ推進委員会」)<<前回|連載一覧>>(写真は少年サッカーのイメージです)■抑圧、支配された環境下でクリエイティブなプレーができるのか先ごろ、鹿児島県出水市の私立高校サッカー部で、監督が部員に殴る蹴るの暴行を加えている動画がインターネット上で公開され問題になりました。動画は練習風景を映したもので、監督が生徒を呼びつけるといきなり足を蹴り、さらに顔を殴ると生徒がその場に崩れ落ちていました。監督は学校側に対し「素直に話を聞かないので、いけないのはわかっていたが手を出してしまった」と暴力に至った経緯を説明しました。ただし、暴行後も生徒への謝罪の言葉はなく「厳しい練習も今後に生きる」という趣旨の発言をしたと報道されています。読者のみなさんも感じていると思いますが、サッカーに限らず日本のスポーツ界では小中高の育成期の選手に対する暴力や暴言を用いたパワハラ指導は一向になくなりません。少年サッカーにおいても、現場のコーチたちに尋ねると「どのチームも怒鳴りがすごい」「指導を変えようというような態度は見受けられない」と言います。なぜこのような指導をしてしまうのか。それは、コーチ自身が「勝ちたい」「勝たせたい」ということを何よりも優先させているからです。そして、そういった勝利至上主義の指導者たちは、「選手たちの正しい日常生活」を競技力向上と絡めることを好みます。例えば、彼らは選手に口酸っぱく言います。「挨拶をちゃんとしなさい」「服装をきちんとしなさい」「時間を守りなさい」礼儀や作法みたいなものです。それをやらせていれば、良い人間をつくると考えています。冒頭の鹿児島県の高校で生徒を殴ったり蹴ったりした監督が「厳しさが必要」と言ったのは、恐らくそういうことでしょう。高校の顧問の先生に聞くと「怒鳴ったり怒るのは、プレーの良しあしではなく日常生活や練習態度なんです」と言いますから。でも、本当にそうでしょうか?暴力や暴言を指導に用いる人は、それらを抑圧的な態度をとり続ける言い訳にしてないでしょうか?自分が選手を支配するための道具にしていないでしょうか?怒鳴る監督は怖い。怖いから言うことを聞く。そんなふうに抑圧され、委縮し、支配されている人間に、果たしてクリエイティブなプレーができるのでしょうか?良い人間をつくるためと言うのは、支配するための理由なのではないかと思えるのです。■一流選手が持つ「自己決定」能力もちろん、日常生活の質を高めることはアスリートにとって重要です。一理あります。気持ちよく挨拶する。人の話を聞く。服装も時間管理も人として正しく過ごす。そうすることで、その選手の日常は「気力が充実する」という大きなメリットがあります。日常で気力が充実していれば、非日常のスポーツも心置きなく熱中できます。とはいえ、順番が違うような気がします。いい選手になるために挨拶するのではなく、意識の高いいい選手が気持ちよく挨拶をする。そういったことをやれる子が一流のアスリートになります。「自分から主体的に」やるべきです。指導者が人としてあるべき姿を言葉で伝えるだけでなく、自らの態度で示し続ける中で、スポーツの楽しさやチームで戦うことの素晴らしさを経験させていけば、選手たちの「日常」は間違いなく質の高いものになるはずです。なぜなら、自分たちがそういったことが必要だと気づき、自己決定するからです。「勝つチームはかばんを揃えているよな」「勝つチームは挨拶もして雰囲気がいいよな」自らそう気づいて、ひとつひとつ自分たちのものにしていくのです。過去の指導を振り返ると、それとはまったく違うものでした。例えば、軍隊で上の者が下の者を意のままに動かすために暴力をふるうような文化。日本のスポーツ界は、それをそのままひきずってきました。支配するための暴力がいつの間にか「人間教育」という耳障りの良いものに変容してしまいました。それが令和になった今でも踏襲されています。鹿児島県の高校の監督が「いけないとはわかってたが......」と前置きしたのは、もしかしたら「いけないけれど、やらなければならないときもある」と解釈しているのもかもしれません。「精神的に追い詰められる場面がないと強くなれない」という指導者もいっぱいいます。が、そういう選手は他人に追い詰められなければ立ち上がれない人間になります。もっともつくるべきは、自分で高い目標を掲げ、そこに自分を追い詰めて努力していける人間です。■方法論や順番を間違えると、ブラックな指導になる(写真は少年サッカーのイメージです)これを知る者はこれを好むに如(し)かず。これを好むものはこれを楽しむものに如かず。「論語」に出てくる有名な言葉です。知ることよりも、好きなことが、好きなことよりも、楽しむことが上達につながるという意味です。育成期の子どもたちには、ここを懸命に伝えなくてはいけない。それなのに、目の前できれいに整列する「出来栄え」を追求してばかりいる。それが今最も多い指導者の姿ではないでしょうか。思えば、私がおよそ20年前にドイツから帰国し「スポーツマンシップ教育を取り入れましょう。このままでは日本のスポーツは廃れてしまいますよ」と訴えたとき、学校関係者の方々の多くから「人間教育なら、もうやっているよ」と言われました。その当時はわかりませんでしたが、その方々が考えていた人間教育は、実は方法論や順番を間違えると、ブラックな指導になる危ういものだったのです。私たちは、もうそろそろ過去の常識を疑わなくてはいけません。<<前回|連載一覧>>高橋正紀(たかはし・まさのり)1963年、神奈川県出身。筑波大学体育専門学群ではサッカー部。同大学大学院でスポーツ哲学を専攻。ドイツ国立ケルンスポーツ大学大学院留学中に考察を開始した「スポーツマンのこころ」の有効性をスポーツ精神医学領域の研究で実証し、医学博士号を取得。岐阜協立大学経営学部教授及び副学長を務めながら、講演等を継続。聴講者はのべ5万人に及ぶ。同大サッカー部総監督でもあり、Jリーガーを輩出している。Jリーグマッチコミッショナー、岐阜県サッカー協会インストラクター、NPO法人バルシューレジャパン理事等を務める。主な資格は、日本サッカー協会公認A級コーチ、レクリエーションインストラクター、障害者スポーツ指導員中級など。
2019年10月17日9月20日にラグビーのW杯が開幕しますね。みなさんも観戦を楽しみにしているのではないでしょうか。サッカークラブや各種スポーツ団体を対象に「スポーツマンのこころ」と銘打つ講義で、一流アスリートになるための心得を伝え続ける岐阜協立大学経営学部教授の高橋正紀先生。ドイツ・ケルン体育大学留学時代から十数年かけ、独自のメソッドを構築してきました。聴講者はすでに5万人超。その多くが、成長するために必要なメンタルの本質を理解したと実感しています。高橋先生はまた、「スポーツマンのこころ」の効果を数値化し証明したスポーツ精神医学の論文で医学博士号を取得しています。いわば、医学の世界で証明された、世界と戦える「こころの育成法」なのです。日本では今、「サッカーを楽しませてと言われるが、それだけで強くなるのか」と不安を覚えたり、「サッカーは教えられるが、精神的な部分を育てるのが難しい」と悩む指導者は少なくありません。根性論が通用しなくなった時代、子どもたちの「こころの成長ベクトル」をどこへ、どのように伸ばすか。「こころを育てる」たくさんのヒントがここにあります。(監修/高橋正紀構成・文/「スポーツマンのこころ推進委員会」)<<前回|連載一覧|次回>>負けを認め相手を称えることは、自分の成長にもつながる(写真は少年サッカーのイメージです)■前回大会の南アフリカが見せた「一流のスポーツマンのこころ」ラグビーW杯、自国開催のこの大イベントに私も大いに注目しています。振り返ると、ラグビー日本代表が日本で耳目を集めたのは前回2015年のイングランド大会でした。予選プールの初戦で優勝候補の南アフリカを下す金星を挙げ、世界のスポーツ史上「もっとも人々を驚かせた試合」と言われました。無理もありません。イングランドの地元紙の勝敗予想で「日本が勝つ可能性は1%」とまで言われていたのですから。今回のW杯前、南ア戦で日本が逆転トライを決めた映像はテレビで何度も流れているので、目にした方は多いでしょう。勝利の瞬間、ベンチにいた日本選手もプレーしていた仲間に駆け寄り大喜びでした。そのなかで、チームメイトとは別の視点を持っていた選手がいました。前キャプテンで控えだった廣瀬俊朗選手です。彼は感動的な幕切れの中で印象的だったことを、メディアのインタビューでこう話しました。「南アフリカの選手の態度が素晴らしかった。僕らに負けて悔しいはずなのに、自分たちから日本の選手に駆け寄って健闘を讃えていた。すごいと思いました」彼は続けて「このようなノーサイドの精神がラグビーというスポーツにはある。あらためてラグビーは素晴らしいスポーツだと実感した」と述べています。これこそが「グッドルーザー」の姿です。この連載で何度もお伝えした「スポーツマンのこころ」の大きな柱のひとつです。「負け」という望まない出来事から生じる悔しさや、自分のふがいなさといったマイナスの想いにとらわれることなく、まず先にともに戦った相手をリスペクトする。敬意を示す態度こそが、一流のスポーツマン。そして、それは、プロだけではなく、高校生、中学生、さらには少年スポーツでもあるべき姿です。■負けを糧にできる選手たちの特徴なぜそうあるべきか。自分を負かした相手を潔く称えることができる選手は、負けたことを貴重な体験として自分のなかで認められるので、そのあと強くなることができます。つまり、敗戦から学ぶことができるのです。片や、悲嘆にくれるだけで相手を認める気持ちを持てない選手や集団は、「お前のミスが」とか「相手が卑怯」とか「審判が・・」などと負けた言い訳を探す傾向が強いようです。そうなると、負けたことを糧にできません。日本のスポーツシーンでは、まだまだ後者の傾向が強いようです。そのため、廣瀬選手も「ノーサイドがあるラグビーは素晴らしいスポーツだ」と言ったのでしょう。しかしながら、実際はすべてのスポーツにノーサイドの精神は存在します。私が留学したドイツや欧州ではサッカーやほかのスポーツすべてに「グッドルーザー」の考え方が根付いていたように思います。日本では、ほとんどの選手が「グッドルーザー」という考え方自体を理解していませんから、当然実行できるわけがありません。そして、当然ですが指導者も「グッドルーザー」を理解していないので指導できません。■目の前の子どもたちよりも「自分」が軸になってしまう大人たち少年サッカーでも、負けたあとに審判にクレームをつけたりするコーチがいませんか。高校野球では、試合後に握手をしなかったチームが話題になったことがありました。なぜ日本のスポーツ選手やそれにかかわる大人は、グッドルーザーになれないのでしょうか。講演やセミナーで大人の方に質問すると、「みんな勝ちたいから。勝利至上主義だから」という意見が多いです。その通りだと思います。では、なぜ、何よりも勝つことを優先させる勝利至上になるのか。その理由の一つは、その人たちにとって、スポーツがあまりにも日常に入り込んでいるからです。少年サッカーのボランティアコーチをしている方で、よくあるのがこんな話です。「週末の試合に負けると、翌週はずっと悔しくて仕事が手につかない」「負けると気分が悪くて(お酒を)飲みすぎる」ある大学の先生が、少年スポーツの指導者講習で講義をした際「みなさんは、なぜ子どものスポーツ指導をしておられるのですか?」と尋ねたら、ひとりの男性が「自分の生きがい。自分が元気であり続けるためにやっている」と笑顔で意見を述べたそうです。つまりは「勝っておいしいお酒を飲むためにやっている」ということ。目の前の子どもたちよりも「自分」が軸です。だから、負けることは認められないのでしょう。■スポーツを正しくとらえれば「サッカーだけで勉強しない子」は出てこない大人たちがスポーツを正しくとらえなければならないのです(写真はイメージです)以前にもお伝えしましたが、スポーツは非日常のもの(ゲーム=遊びの一種)だととらえなくてはいけません。非日常だと大人たちが受け止めていれば、「サッカーばかりして勉強しない子ども」は出てきません。児童、生徒にとって、勉強は日常ですから、非日常のサッカーと同一線上に置いて議論すること自体ナンセンスだからです。無論、勉強は苦手だけどサッカーは得意という子はいるでしょう。サッカーシーンで存在感を示すことはその子の自尊感情を高めます。だからこそ、そこで「サッカーをやり抜くことができるのだから、苦手な勉強でやり抜ければ、もっとサッカーがうまくなると思わないかい?」と大人が問いかけてあげてください。『(非日常で)一流のアスリートである以前に、(日常で)一流の人間であれ!』言葉の上では、ずっとずっと昔から言い続けられています。しかし、そんなことを言葉だけでなく、子どもが自分で実感したり、他の人のありようを可視化して学ぶことが必要です。そのためには、世界の一流アスリートが一堂に会するラグビーW杯を見ることは、子どもたちにとってよい勉強になるでしょう。一緒にテレビ観戦する機会があれば、グッドルーザーやスポーツマンシップの視点からぜひ伝えてあげてください。<<前回|連載一覧|次回>>高橋正紀(たかはし・まさのり)1963年、神奈川県出身。筑波大学体育専門学群ではサッカー部。同大学大学院でスポーツ哲学を専攻。ドイツ国立ケルンスポーツ大学大学院留学中に考察を開始した「スポーツマンのこころ」の有効性をスポーツ精神医学領域の研究で実証し、医学博士号を取得。岐阜協立大学経営学部教授及び副学長を務めながら、講演等を継続。聴講者はのべ5万人に及ぶ。同大サッカー部総監督でもあり、Jリーガーを輩出している。Jリーグマッチコミッショナー、岐阜県サッカー協会インストラクター、NPO法人バルシューレジャパン理事等を務める。主な資格は、日本サッカー協会公認A級コーチ、レクリエーションインストラクター、障害者スポーツ指導員中級など。
2019年09月18日遠距離恋愛をしている方は、不安が大きくなってしまう時があるのではないでしょうか。心を安定させるためのルールをご紹介していきます。相手を心配させないように心がける遠距離だと、相手が何をしているのかが分からなくて不安になってしまうことが多いでしょう。また、相手もあなたのことを考えて心配しているかもしれません。そのため、お互いに相手を心配させないような心がけが大切になってきます。毎日の予定を細かく伝え合う必要はありませんが、いつもより帰りが遅くなる時は連絡したり、予定が合えば寝る前に電話で話すなどして不安を解消してくださいね。どちらかに負担をかけ過ぎない遠距離の二人がデートをする時は、どちらかの住んでいる場所まで行ったりすることが多いですよね。行ったり来たりする頻度は、仕事の事情などによって変わってくるかもしれません。しかし、どちらかが毎回時間をかけて相手に会いに行くのは本当に大変です。お金や時間、体力など、全く同じくらいの負担になるようにするのは難しいかもしれませんが、フォローし合いながら遠距離が出来るといいですね。お互いのことを信じるケンカをしたり、不安になったりしてもすぐに会いに行くことは出来ませんよね。そんな遠距離では、お互いのことを心から信じるということが重要になってきます。相手の言った言葉の裏を考えたりしてストレスを溜めるのはやめましょう。また、浮気を疑えば疑うほど心の距離が離れて行ってしまう可能性があるので気を付けてくださいね。会った時は思い切り楽しむ会えない時に電話やメールなどでケンカをしてしまうこともあるかもしれません。しかし、久しぶりに会えた時はケンカをせずに思い切り楽しみたいですよね。もし会う前にケンカをしてしまったのなら、意地を張らずに謝ったり、話し合ったりして解決しましょう。気持ちを素直に伝える遠距離でなかなか会えない分、相手への気持ちがどんどん大きくなってしまうことはありませんか。そんな時は、恥ずかしがらずに素直な気持ちを相手に伝えましょう。寂しい時は我慢ばかりしていたら辛くなってしまいますよ。伝える時は、可愛く言うなど話し方に気を付けてくださいね。
2019年08月16日0歳から活躍自宅でスタジオみたいな記念日写真をグラこころの「おうち写真館」子どもの行事や記念日。せっかくだから節目ごとに形に残したいですよね。スケジュール調整をして、ようやく写真スタジオを予約。当日は、運悪く赤ちゃんがご機嫌斜め。ギャン泣きの中の写真撮影で、一気に押し寄せる疲労感……。なんとか撮れた奇跡の一枚に、「ま、これでいいか……」と妥協。こんな経験、できることならしたくないですよね。そこで紹介したいのが、グラこころの「おうち写真館」。写真スタジオに行かずして、本格的な記念写真が自宅で簡単に撮れちゃうんです!赤ちゃんもママ&パパもストレスフリーな写真撮影で、心からのハッピースマイルを写真に収められます!《 紹介者 》フードスタイリストつがね ゆきこさん書籍・広告・雑誌のフードスタイリストとして幅広く活躍中。また、自身のフォトグッズブランド「&MERCI」をプロデュース。スタイリング代表作に、バーミキュラ「ライスポット/ライスポットミニ」商品付属レシピブックや、『はじめての台湾料理』(PARCO出版)、『ストウブで無水調理』(誠文堂新光社)など多数。えっ!? まるでトリックアート!長男の誕生日前に、たまたまインスタで知ったグラこころの「おうち写真館」。おうちが写真スタジオになるだなんて、目からウロコでした!パッと見は3Dで、壁にいろいろとデコレーションしているように感じるのですが、実は一枚のポスターなんです!このポスターを子どもの身長に合わせて壁に貼れば、準備完了。一瞬でハウススタジオならぬ自宅スタジオの完成です。写真を撮ると立体的に見えるように計算されていて、トリックアートのような感じです。ベストタイミングでハイチーズ写真スタジオで撮影をするとなると、事前に予約を取ったり、日程に合わせて体調管理をしたり、当日のお昼寝のタイミングを計ったり……。いろいろと大変ですよね。考えただけで疲れちゃいます(笑)。でも、グラこころの「おうち写真館」なら、子どもの機嫌や体調を見計らってベストタイミングで撮影できます。家族が写真を撮ることで子どももリラックスできるみたいで、自然な表情が撮れるのもいいですね。何度も使えてみんなで楽しめる▼購入はこちらグラこころ『おうち写真館』購入して以降、定期的に集まる同い年のお友だちや従兄弟とも撮影したりと大活躍しています。撮影の際のコツは、自然光で撮影できる時間帯を狙うこと。セッティングをすべて済ませておいて、あとは子どもの機嫌がベストなときにGO!という感じです(笑)。じっと座っている1歳の頃は、撮影しやすかったのですが、2〜3歳になると男の子はとくに動きがちで(笑)。そこで、「ここにいるとこう写るんだよ」と、見せて興味を持たせて、その隙にパシャパシャと連写!自然な瞬間が撮れますよ。写真スタジオと違って「おうち写真館」なら、データはすべて手元に残るので、アルバムやカレンダーなど好きに作れるのもいいですよ。Text:Kyoko Isobe
2019年04月04日カラダをゆるめてこころを整える はじめての月経血コントロールヨガ 2018年1月14日、女性のためのヨガ協会代表 仁平美香の新刊「カラダをゆるめてこころを整える はじめての月経血コントロールヨガ」が、アンダーザライトから発売される。同書は、繊細な女性のカラダとこころを整える「月経血コントロールヨガ」にクローズアップ。日々、練習していくことによって、内臓や骨盤の位置が整い、生理痛やPMS(整理前症候群)の緩和が目指せるだけでなく、こころのあり方やカラダが変化する。アマゾンにて、予約がスタート。アンダーザライト及びホリスティックヘルスケア研究所においても、送料無料で販売予定。発売日の1月14日(日)には、「カラダをゆるめてこころを整える はじめての月経血コントロールヨガ」出版記念書籍付きワークショップを開催。開催時間は、11:00から12:30まで。詳細は、仁平美香オフィシャルブログ「月経血コントロールヨガ・体軸ヨガ」を確認。ヨガインストラクター 仁平美香仁平美香は、メディアへの出演が多い、ヨガインストラクターの1人。月経血コントロールヨガ、体軸ヨガなどのインストラクターを務める他、セラピスト、栄養士、ヨガウェアブランドsuriaのブランドアンバサダーやモデルとしても活躍する。「子宮美人のつくりかた」「子宮美人ヨガ」「YOGAスムージー」など著書多数。(画像は仁平美香オフィシャルブログ「月経血コントロールヨガ・体軸ヨガ」より)【参考】※仁平美香オフィシャルブログ「月経血コントロールヨガ・体軸ヨガ」※アマゾン
2017年12月29日ナチスとスターリンに引き裂かれた国エストニアを舞台に、秘密警察に追われる元フェンシングのスター選手と子どもたちが希望を取り戻すまでを描く『こころに剣士を』。実話から生まれた本作から、主演を務めたマルト・アバンディのコメントとともに、子どもたちとフェンシングとの“出会い”のシーンをとらえた本編映像がシネマカフェに到着した。舞台となったエストニアは、第二次世界大戦中はドイツに、その末期からはソ連に占領され、2つの国に翻弄された人々は鬱屈した生活を強いられていた。父親がいなくなり、母親は働きに出て子どもたちは放っておかれ、誰もが下を向いてひっそりと暮らしている。そんな日常に、まっすぐに相手と向き合い、必要とあれば立ち向かっていくフェンシングというスポーツが、元フェンシング選手のエンデル・ネリスによってもたらされる。息の詰まる生活をしていた子どもたちはたちまちフェンシングに夢中になり、そこに希望が芽生え始める。さらに、秘密警察に追われるエンデル自身も、いつしか剣士のこころを取り戻していくが…。あるフェンシングの指導者の実話をもとにした本作。監督は、『ヤコブへの手紙』などで知られるフィンランドの名匠クラウス・ハロ。長編監督作全5本のうち、本作を含む4本がアカデミー賞外国語映画賞のフィンランド代表作品に選ばれている。2004年にはスウェーデンのアカデミー賞「イングマール・ベルイマン賞」を受賞。また、2016年の第73回ゴールデン・グローブ賞外国語映画賞にもノミネートされた。そんな本作から届いた映像は、1人で壁に向かい、フェンシングの練習をするエンデル(マルト・アバンディ)に、地元の少女マルタが声をかける本編シーン。エンデルの人生も、子どもたちの人生も変わり始める“出会い”のシーン。「なにをやってるの?教えてください。バレエを習いたいけど教室がないの」とお願いするマルタの健気な様子が印象的だ。エンデルを演じたマルト・アバンディは、「この映画が大好きです。出演作だからではなく、客観的にみてもいい映画だと思います。誠実さがこの映画のいいところです。正直でまっすぐなのです。本作の強みである誠実さが、皆さんにも伝わるはずだと思います」と力強いコメントを寄せている。『こころに剣士を』は12月24日(土)よりヒューマントラストシネマ有楽町ほか全国にて公開。(text:cinemacafe.net)
2016年12月18日かつてのフェンシングの名選手と子どもたちとの交流と絆を描き、第73回ゴールデン・グローブ賞外国語映画賞にノミネートされたフィンランド映画『こころに剣士を』(原題:THE FENCER)が12月24日(土)より公開される。このほど、その待望の予告編が解禁となった。舞台となるのは、1950年初め、バルト3国の1国、エストニア。第2次世界大戦中はドイツに、大戦末期はソ連に占領され、2つの国に翻弄された人々は鬱屈した生活を強いられていた。父親は兵士に取られ、母親は働きに出て、子どもたちは放っておかれ、誰もが下を向いてひっそりと暮らしていた。そんな日常に、まっすぐに相手と向き合い、必要とあれば立ち向かっていくフェンシングというスポーツが、元フェンシング選手のエンデル・ネリスによってもたらされる。ソ連の秘密警察に追われるエンデルは、小学校の教師として田舎町ハープサルにやってきた。やがてエンデルは課外授業としてフェンシングを教えることになるが、実は子どもが苦手。そんなエンデルを変えたのは、学ぶことの喜びにキラキラと輝く子どもたちの瞳だった。息の詰まる生活をしていた子どもたちはたちまちフェンシングに夢中になり、そこに希望が芽生え始める。なかでも、幼い妹たちの面倒を見るマルタと、祖父と2人暮らしのヤーンは、エンデルを父のように慕うようになる。あるとき、レニングラードで開かれる全国大会に出たいと、子どもたちにせがまれたエンデル。戻れば捕まることになるが、子どもたちの夢を叶えようと、彼は決意する――。エストニアを舞台に、戦争の犠牲になった元フェンシング戦士と子どもたちが希望を取り戻すまでを描く“実話から生まれた”本作。第73回ゴールデン・グローブ賞外国語映画賞にノミネートされた珠玉作は、昨年の京都ヒストリカ映画祭でも上映され話題を呼んでいた。監督を務めたのは、『ヤコブへの手紙』のクラウス・ハロ。フィンランドを代表する映画監督として高く評価されており、長編監督作全5本のうち、本作を含む4本がアカデミー賞外国語映画賞のフィンランド代表作品に選ばれている。2004年にはスウェーデンのアカデミー賞といわれる“イングマール・ベルイマン賞”を受賞。本国以外の監督としては初受賞の快挙を成し遂げ、巨匠ベルイマン監督本人からも称えられた。今回解禁となった予告編では、雪が降るエストニアを訪れた伝説のフェンシング選手エンデル・ネリスが、子どもたちの純粋なひたむきさによって心を開いていく様子が、繊細で透明感のある音楽と映像とともに映し出されていく。誰もが自由に生きられなかった時代に、次第に輝きを取り戻していく子どもたちの瞳にはハッとさせられ、秘密警察に追われるエンデル自身も、いつしか“剣士のこころ”を取り戻していく様が見て取れる。エンデルと子どもたちがフェンシングに託した思いとは…?感動の実話に期待が高まる予告映像となっている。『こころに剣士を』は12月24日(土)よりヒューマントラストシネマ有楽町ほか全国にて公開。(text:cinemacafe.net)
2016年10月11日こんにちは。ライターのReiko0124です。こころ美容連載第2回目は、ダイエット前の!心の準備運動についてです。 ダイエットをしてる女子は、星の数ほどいると思いますが、一体どれだけの人が有言実行できているでしょうか?もう何十回挫折したかわからないよ~という方は、まずは自分の心と向き合ってみることからはじめてみては?そもそも何故ダイエットをするのか? 出典:Pinterestよりダイエットしたいと思うきっかけは人それぞれ。彼氏を見返したいとか、健康のためとか、憧れの女優さんに近付きたいとか色々あると思います。理由がどんなものであれ、その根っこにあるものは「自分にとって心地よい自分でいる」という、”幸せのため”ですよね。幸せという動機付けをしようなんの為のダイエットなのか、ダイエット成功の先にいる自分は幸せであるかを明確にすることが、ダイエット成功の近道。目標設定が明確になればなるほど、人は行動力に繋がっていくのです。やる理由がふわふわしていると、「ま、いっか」と手を抜きがちに…。◯◯のためにダイエットする!という動機付けをしっかりと自分の中で整理して。ダイエット成功への道は、心の持ち方でぐんと楽に開けてしまいますよ。楽しいと思い込む癖を付ける出典:Pinterestよりダイエット=忍耐!ダイエット=苦行!ダイエット=根性!こんな辛そうで、いかにも疲れてしまうイメージは一旦忘れてみましょう。辛いとわかってる行動に対して「やるぞ!」と挑み長い間継続させるのは誰だって難しいです。(お仕事ではないですしね)ダイエットして痩せた自分=【楽しみな予定】と考えて。ダイエットが成功すれば、自分をもっと好きになれるし、自信もつくし、ファッションも理想的な着こなしができるし、楽しみばかりじゃありませんか?ダイエット成功の向こう側にある楽しみを想像してノートに書き出してみるのもアリ。痩せたらあの服が着られるな♪痩せたら彼氏に誉められるかな♪痩せたら、こんなメイクしたいな♪そんなワクワクした気持ちで楽しいと思い込むのがダイエットの鉄則です。「思い込むことで、人は楽しい気分になれる」というのは心理学的にも有名なお話し。やる気は”考え方”でつくれますのでやってみてください。心が豊かになれば満腹。リバウンド無し!出典:Pinterestよりダイエットは楽しみ方を覚えることが、継続する鍵。ダイエットに毎回挫折してしまったり、飽きてしまうあなたは、考え方のコツが掴めていないだけ。こころの準備を整えてからダイエットに向き合いましょう。そうすれば、きっと自分の幸せに近付けますよ。 もちろん痩せすぎも太りすぎも当然体によくないので、ご自身の体調と相談しながらなさってくださいね。さあこころの準備が整ったら、あとはダイエットに励むだけ。今よりもっとハッピーな気持ちで、ダイエットに取り組みましょう。 理想的な自分になれたら、新しい楽しみが見付つかるはず!
2016年05月01日ファッション誌やビューティ誌で大活躍のモデル、三枝こころさん。体を動かすことが好きで、ゴルフの腕前はベストスコア81とかなりのもの。 「7年前に始めて以来、ゴルフに取り憑かれているんです。年間60ラウンドくらい回っていて、旅行もゴルフ場がある場所にしか行きたくない(笑)。生活の一部です」。 さらには、パーソナルトレーニングやバレエレッスンも受けているそう。 「メリハリのあるしなやかボディが理想。適度に鍛えて、大人な服をかっこよく着こなせるモデルになりたい!」 ◇さえぐさ・こころ石川県出身。雑誌、CM、テレビと幅広く活躍。運動神経抜群で、中学時代に卓球で全国大会ベスト16入りを果たしたことも。 ◇パーソナルトレーニングで筋トレも。「細いだけではきれいに服が着られないから。2年前に始めました」 ◇正真正銘のゴルフ好き。「ゴルフスタイルはかわいさも意識しつつ紫外線対策もばっちりします」 ◇「(漢方薬は)最近飲み始めたばかりですが、デトックス効果を実感しています」 写真・土佐麻理子 ※『anan』2015年5月20日号より
2015年05月19日こころが健康であるとは、いったいどんな状態なのでしょうか?人のこころは、外見ではわからないものだけに、とても複雑です。でも、あなたのこころにこんな考えがいつも浮かぶとしたら、健康だとはいえないかもしれません。ぜひ、チェックしてみましょう!「ぐっすり眠れない、だけど元気」はホント?「多少不眠が続いていたとしても、私はいたって健全!こころの健康まで害することはない!」と、あなたは思いますか?確かに、少しばかり睡眠不足が続いたからといって、あなたの考え方や性格が大きく変わることはないように思えるかもしれません。でも、自分で自分の状態を判断するのは、時として難しいですよね。家族や友人のなにげない言葉で、自分の傾向についてハッとさせられることもあるのではないでしょうか。では、あなたのこころが今の状態で果たして健康と言えるかどうか、チェックしてみるのはいかがでしょう。客観的に自分を判断するのに役立つかもしれません。こころが健康かどうかは、こうしてわかる!厚生労働省の「健康づくりのための睡眠指針2014」によると、こんなことが述べられています。「健常者を対象にした研究では、実験的に睡眠を剥奪すると、身体愁訴、不安、抑うつ、被害妄想が発生・増悪し、感情調節力や建設的思考力、記憶能力等のこころの健康を保つうえで重要な認知機能の低下が生じることが示されている。」いかがですか?なかなか鋭いワードが並んでいますよね。自分なりに表向きは元気を装っていても、こころのなかがこんなことで一杯なら、あなたはもはや、こころの健康を損なってしまっていると言えるかもしれません。また、すでに不眠症を自覚しておられるなら、うつ病や不安障害の発症リスクが高まっていると言えます。落ち込まないで!こころの健康は取り戻せます「えっ!ショック!正直、私もそうかも……」と思われた方。落ち込まないでください。「健康づくりのための睡眠指針2014」に示されているように、睡眠不足によって脳の機能が低下したために、ネガティブな思考パターンになってしまっていることも大いに考えられるのです。ですから、ぐっすり眠れるようにキチンと治療すれば、こころの健康を取り戻すことは可能です。こころは、なえたり元気になったりするもの。あきらめずに、しっかり睡眠をとる方法を探してみましょう!それが無理なときは、一人で抱え込まず、お医者さんに相談してみましょう。Photo by Celeste
2014年12月03日電通こころラボは10月8日、電通マクロミルインサイトと共同で、「心理カウンセラーによる、カウンセリング・グレイン」を開発したと発表した。定性調査の現場に、心理カウンセラーの参加・協力を容易に得ることが可能な体制を構築した同社は、ブランドインサイトの探索や広告表現のクリエーティブチェックなどのニーズに対応する定性調査手法として、コラージュ法やフォト分析といった心理学を応用したインサイト手法が一般化しつつあるとして、同社の持つ全国の心理カウンセラーとのネットワークのリソースを活用し、新たなアプローチによる調査手法の開発に至ったという。同サービスでは、既存のグループインタビューやディテールドインタビュー調査において、心理カウンセラーの専門技能を活かしたセットプランとなる「スペシャルプラン」「基本プラン」「オプション」の3種類を用意。スペシャルプランでは、アウトプットとして「調査企画サポート」や「調査実施サポート」「モデレーター」を提供し、導入価格は15万円(税別)だ。なお、調査実施費用は別途必要。同社は今後、心理カウンセラーの関連団体と同調査手法に関する知見やノウハウの共有化を進めつつ、企業や官公庁、自治体、諸団体向けに提供する予定だ。
2014年10月09日眠れない、眠っても疲れが取れない。そんな時は、あなたのこころが悲鳴をあげているのかもしれません。「健康づくりのための睡眠指針2014」の第4条は、睡眠と心の関係に着目しています。第4 条.睡眠による休養感は、こころの健康に重要です。眠れない、睡眠による休養感が得られない場合、こころのSOS の場合あり睡眠による休養感がなく、日中もつらい場合、うつ病の可能性も睡眠と心には、どんな関係があるのでしょう?眠っても疲れが取れない、気が重いという方は要注意!不眠症状が続くと、うつ病などの精神疾患を誘発する可能性があります。また、うつ病になると、9割近くの人は何らかの不眠症状を伴います。このように不眠と心の病気は、表裏一体の関係にあるのです。具体的には、寝つけない、熟眠感がない、早朝に目が覚めてしまう、疲れているのに眠れないなどの不眠症状には注意が必要です。特に眠っても心身の回復感がなく、気持ちが重たく、物事への関心が薄れ、好きだったことを楽しめないなどという症状が続く場合は、うつ病を発症している可能性があります。うつ病の特徴として、睡眠による休養感の欠如があります。不眠の症状がある人は、うつ病にかかりやすいことも知られてきました。不眠は、意欲の低下、体の不調につながる明確にうつ病を発症していなくても、睡眠時間が不足していたり、不眠症のため寝床に就いても眠れなかったりして、睡眠による休養感が得られなくなると、日中の注意力や集中力や、意欲の低下を招きます。肉体的にも不調を招きます。頭痛や、その他の体の痛みや、消化器系の不調などが現れるのです。うつ病は、気分が落ち込むだけの病気ではありません。肉体にも不都合な症状が現れることが多いのです。思い当たる症状があるときには、専門医に相談しましょう。参考文献『厚生労働省第3回健康づくりのための睡眠指針の改定に関する検討会』『厚生労働省健康づくりのための睡眠指針2014』Photo by RenaudPhoto【提供:武田薬品工業株式会社】
2014年09月15日