テレワークで増えた、メール・チャットでのやりとり。この文字だけで行うコミュニケーションというのは、やってみるとなかなか難しく、「この言い回し、冷たく受け取られないかな?」「そんなつもりで言ったんじゃないのにな」など、会話とはまた違った気の配り方が必要になります。そこで今回は、知っていると便利なテキストコミュニケーションのコツをご紹介。仕事だけでなく、SNSやLINEなどのプライベートでもぜひ活用してみてください。どうして文字だと上手く伝わらないの?普通に返事をしているだけなのに、メールやチャットだとちょっと冷たく感じることってありませんか?心理学的には、人が会話で読み取っているのは、言葉以上に相手の表情・声色だと言われています。でも文字でのやりとりの場合、その大事な「相手の様子」がまったく分かず、読み手の解釈にゆだねられてしまいます。だから行き違いが起こりやすいんですね。わたしは仕事柄、メールやチャットを以前からよく使っており、意図しない伝わり方をして焦ったことも数知れず。そんな時にお手本にしたのが、身近にいるメール・チャット上手さんです。やりとりが柔らかく、文字だけでも温かな気持ちになれる。自分もそんな風になりたくて、できるところから取り入れるようにしました。やりとりを柔らかくする5つのコツ1.ポジティブな表現を入れる「ありがとう」「嬉しい」「楽しみ」といったポジティブな言葉をかけられて、嫌な気持ちになる人はいませんよね。顔が見えないやりとりだからこそ、言葉で伝えることを惜しまない。積極的に取り入れるのが◎です。2.気遣いの言葉を足すたとえば感謝を伝える時、普通の会話では「ありがとう」だけで伝わりますが、文字だけの時は、さらにもうひと言。「ありがとうございます、助かります。」「ありがとうございます、お気をつけて。」気遣いの言葉を足すことで、自分の想いが届きやすくなります。3.短い返事を避ける「はい」「了解しました」といった端的な返事は余白が多い分、読み手は「怒ってるのかな?」「忙しいかったかな?」と深読みしてしまいがち。特に面識の少ない人が相手だと誤解を生みやすいので、もう少し丁寧な返しを心掛けたいところです。4.語尾を変える「了解ですー」「了解です!」「了解ですっ」という風に、語尾をちょっと変えるだけでも、言葉の印象がぐっと柔らかくなります。絵文字や顔文字を足すのもアリ。本当に忙しくてひと言しか返せない時でも、語尾の工夫でイメージアップできますよ。5.少しだけ自分を出すく文章があまりにもビジネスライクだと、よそよそしい印象に。そんな時は少しだけ雑談を交えたり、「わあ!いいですね」「は!そうでした」など感嘆詞を入れると親しみやすさが出ます。やりすぎは禁物ですが、相手との距離を縮めたい時におすすめです。仕事はもちろん、友人や家族とも、文字だけでコミュニケーションする機会は多いもの。伝わりにくいというデメリットはありますが、連絡を気軽にできたり自分のタイミングで送れるといったメリットもたくさんあります。上手く使いこなして、お互いに気持ちの良いやりとりができるといいですね。 ■暮らしのはなし 連載:ありきたりな日常を楽しむためのヒント 池田奈未好きなものは、まち歩き、カメラ、淹れたてコーヒー。収納の少ない家で3人暮らし。すっきり心地よい暮らしを目指しています。
2001年12月05日