こんにちは。教育コンサルタントの佐藤理香です。4月になり、気持ちも新たに新生活をスタートされたところではないでしょうか。中には4月からシングルになり子育ては自分一人でする!というママ、パパもいるかもしれません。 実は、3月は離婚がもっとも多い月 なのです。さて、一般的にはシングルマザー、シングルファザーは“ひとり親”と呼ばれています。ひとり親の多くは、生活のために働いて子どもの世話もして、とにかく自分のことは後まわしで頑張っています。今、このひとり親に対する支援が拡充してきています。今回は、その背景と支援の概要をお伝えしたいと思います。●ひとり親への支援〜拡充の背景〜ひとり親への支援が拡充してきているのには主に2つの理由があります。●(1)母子世帯の増加厚生労働省の「全国母子世帯等調査」によると、母子世帯は約123万世帯、父子世帯は約22万世帯となっています。これが増加傾向なのか否かを見たいので、1983年と1998年、2011年で比較してみます。まずは、父子家庭の結果です。予想に反し、父子家庭はすべての年でほぼ一貫して約20万世帯前後を推移しています 。一方、母子家庭の結果は1983年で約70万世帯でした。それが1998年には90万世帯を超え、2011年には120万世帯を突破しています。1983年と2011年をくらべると、たった30年ほどで2倍近く増加している ことがわかりました。ちなみに、ひとり親になった要因として8割は離婚でした。●(2)ひとり親の就労が難しい母子世帯の平均総所得は、年間約235万円であることが同省の2014年調べでわかりました。父子世帯は400万円弱でした。これは、遺族年金や児童扶養手当などを含んだ総所得でもこの状態です。子どもを持つ世帯の平均が696万円であることと比べると、ひとり親の収入は少ないことが明らかだと思います。ひとり親の場合、育児の負担がすべて一人にかかるため、どうしても仕事をセーブする必要がでてくる ことが大きな要因です。育児のために、パートやアルバイト、非正規雇用が多くなりますし、そもそも就業自体が難しい場合もでてくるのです。●支援は大きく4つある!2012年に「母子家庭の母及び父子家庭の父の就業の支援に関する特別措置法」が成立した後、2014年には改正され、より充実した支援を求められるようになりました。国の動きの活発化にともない、各自治体では具体的な施策の実行が進んでいるところです 。支援の内容は、大きく4つに分けられます。●(1)子育て・生活支援これは、専門家である母子・父子自立支援員による相談支援、ヘルパーの派遣、保育所などへの優先入所、子どもの学習支援ボランティア派遣、母子生活支援施設の機能拡充などがあげられます。●(2)就業支援母子・父子自立支援プログラムの策定やハローワークとの連携による就業支援、能力開発等のための給付金の支給などがあります。特に最後の能力開発は、介護・福祉系の就労を後押しするために専門の資格をとろうとする場合に取得費を貸与できる仕組み など、2016年4月からスタートする支援が充実しています。●(3)養育費確保支援ひとり親にとって、安定して養育費を確保できることは子育てに大きな支援になります。そのため、養育費に関する啓蒙活動や説明、相談支援体制が整っています。●(4)経済的支援児童扶養手当などの給付金や、母子父子寡婦福祉資金、就職のための技能習得や児童の修学など12種類の福祉資金を貸付するような支援があります。基本的には、国の方針を受けて各自治体が具体策を実行しています。「こんなことでもいいのかな……」と思わずに、近くの役所に問い合わせてみてください。それぞれの自治体独自の支援もあります。ぜひ活用して、よりよい生活にしてくださいね!【参考リンク】・「離婚に関する統計」の概況 | 厚生労働省()・母子家庭等関係 | 厚生労働省()●ライター/佐藤理香(教育コンサルタント)●モデル/大上留依(莉瑚ちゃん)
2016年04月07日こんにちは。教育コンサルタントの佐藤理香です。いろいろなことを「自分でやりたい!」、でも気分を損ねるとすぐに「イヤイヤ!」となるのが2~3歳の子どもたち。私自身、2歳の子どもがいるのでよくわかります。一方で、育児雑誌や書籍、 インターネットでは、「トイレトレーニングやってますか?」「生活習慣を身につけましょう」「社会性を育てよう」などと言われ、ママにとってはプレッシャーもかかってくる時期 です。そこで今回は、2~3歳の子育てでみなさんが何に力を入れているのかを参考にして、なかなかうまくいかない現状をもとに、チャイルドコーチングアドバイザーの視点から“子どもができない理由”をお伝えしたいと思います。●2~3歳の子育てで力を入れていることは何?ベネッセが行った調査によると、子育てで力を入れていることの上位5つは以下のようになりました。・1位:他者への思いやりをもつこと……50.3%・2位:親子でたくさんふれあうこと……49.4%・3位:社会のマナーやルールを身につけること……43.5%・4位:基本的生活習慣を身につけること……42.1%・5位:自分でできることは自分ですること……35.7%確かに、親としては「できてほしいな」「力を入れたいな」と思う内容ばかりです。しかし、実際はいかがでしょうか?トイレに誘ってもそっぽを向いている、お友達のおもちゃを取ってしまう、一人で着替えができないなどなど、「できてほしいな」と「実際にできること」はだいぶ違うのではないでしょうか。「うちの子は何度注意してもわからない!」「繰り返し言ってもできるようにならない!」なんて頭をかかえていませんか?でも、大丈夫。これは普通です。 なぜなら理由があるからなんです。●子どもができない理由とは?大人には大人の事情があるように、子どもには子どもの事情があります。子どもができない理由は大きく2つあります。●(1)興味がない!「自分で!」ということが増えてきたので、一見、何事にもチャレンジしているように見えてしまう子どもたち。実際は、「自分が興味や関心があるもの」「単純に面白そうと思ったこと」のみを、“自分で”やりたいだけなのです。逆に、「楽しそう」「やってみたい」と思えないことは、自分からやるとは言わないはずです。つまり、親が力を入れたいと思っていることがあれば、それに遊びの要素を取り入れたり、子どもを面白おかしく誘ったりして「やってみたい!」とその気にさせることが必要 なんですね。●(2)何を言われているのかわからないこの時期は、お話しすることが上達してきます。「普通に話しても通じるわ」と思っている方もいるのではないでしょうか。しかし、子どもは話の大筋をわかっているかもしれませんが、言葉の意味を十分に理解できるほど発達してはいない のです。親は言葉で伝えたと思っても、子どもは「?」「何を言われているんだろう」ということも。言葉だけでなく、お片づけを一緒にする、公園では「おもちゃを貸して」の行動を一緒にとるなど、行動のイメージを具体的に持たせることも必要です。----------いかがでしたか?「うちの子はまだ○○できない」と他人と比較して気をもむのではなく、「去年に比べると○○も、△△もできるようになった!」と、子ども自身の成長を経年で見たいものですね。【参考リンク】・幼児の生活アンケート | ベネッセ教育総合研究所()●ライター/佐藤理香(教育コンサルタント)●モデル/大上留依(莉瑚ちゃん)
2016年03月31日文化放送は、「動画」と「音声」でストリーミング配信を行っている日本最大級のアニメ&ゲーム系専門チャンネル「超!A&G+」にて、声優の井澤詩織と立花理香がパーソナリティーを務める新番組「井澤・立花 ノルカソルカ」を2016年4月4日よりスタートすると発表した。毎週月~木の24時30分ごろから10分間放送される。本番組は、同日の4月4日からスタートする新ワイド番組「鷲崎健のヨルナイト×ヨルナイト」内で放送される動画番組。パーソナリティーが対決するゲームやオタクトーク、男性の好みを話し合う女子トーク、フリートークなど、日毎にテーマを設けてさまざまなトークや企画を展開していくという。
2016年03月25日こんにちは。教育コンサルタントの佐藤理香です。卒業式や入学式のシーズンを迎えました。このタイミングをきっかけに子どもにスマートフォンや携帯電話を買い与える機会も多くなります。入学祝いにゲーム機器をプレゼント!ということもよく聞く話です。スマートフォンなどは、大変便利な通信機器です。仕事でもプライベートでも、今や欠かせないものとなっています。このような通信機器の普及によって、子どもたちは日々インターネットにアクセスすることが可能になってきています。実際、「ゲーム機器として子どもに与えたはずなのに、子どもが自分の写真付きでネットに投稿していた」ということもあります。遊びのつもりで……、操作を間違って……。文字だけでなく画像としての個人情報も知らず知らずのうちに他人にさらされ、子どもに危険がおよぶ可能性 があります。そこで今回は、子どもを守るためのネットのルールについてお伝えしたいと思います。●子どもは何を使ってネットにアクセスしてるの?内閣府が行った最新の「青少年のインターネット利用環境実態調査」によると、青少年の79.7%が何らかの機器でインターネットを利用していることがわかりました。上位4つは以下の通りです。・スマートフォン……46.2%・携帯ゲーム機……22.6%・ノートパソコン……20.3%・タブレット……17.5%番外編として、インターネット接続テレビなどもランクイン。子どもは、ボタンを押してインターネットにつながるなら何でも使うというような印象を受けました。「中学生、高校生の話でしょ?」と思われた方、実は小学生もかなり多い ことが分かっているんですよ。小学生だけで見ても、このようなインターネットにつながる機器の普及率は86.2%!前年から+2%です。さらに、インターネットの利用率は61.3%。前年は53%だったのに急上昇ともいえます。●どんなトラブルが発生してるの?トラブルは子どもの生命に関わるものから、子ども自身が自己解決できるレベルまで大小たくさんのトラブルが発生しています。その中でも比較的多いのが以下の6つのトラブルになります。●(1)ネットへの書き込みトラブルSNSや掲示板などが身近になりました。軽い気持ちで書いた内容がきっかけとなるトラブルが増えています。文字上では感情を読み取ることがなかなか難しいものです。文字だけだとキツイ印象を与えるだけでなく、一度発信した内容はなかなか取り消すことができません 。「炎上」とはよく聞くことですが、文字通り、ネット上である投稿が火種となり瞬く間にコピーされて広がっていきます。このため、「自分の投稿を削除すればいいじゃん」と思っても完全には削除できなくなり、場合によっては一生おびえることにもなりかねないのです。●(2)チェーンメールをしてしまう不特定多数の人に同じ内容のメールを送るように求めるものがチェーンメールです。たとえば「受験合格のお守りメールだよ。20人に同じ内容のメールを送れば幸せがくるよ!」という感じです。このようなメールを受け取ったら、内容に惑わされることなく削除して自分のところで情報が広がるのをとめる 必要があります。またチェーンメールに添付されたファイルを開いた場合、ウィルス感染することがあります。●(3)迷惑メール・スパムメールにひっかかる「期間限定で占い無料」などの文句に誘われメールアドレスを記入した結果、迷惑メールが突然増える場合があります。その登録を解除しても、今度は別のところからメールが届くことも。受信拒否設定をしたり、こまめに削除を繰り返したりして対応しましょう。「このメールが不要な方は、件名に受信拒否と書いて返信してください」などと書いてあっても返信してはいけません。さらに迷惑メールが増えてしまう からです。メールアドレス等の個人情報を登録する前に、本当に必要があるかを確認する癖をつけさせましょう。●(4)架空請求がくる架空請求、ワンクリック詐欺と呼ばれるトラブルです。クリックしただけで料金が請求される手口が増えています。こんな連絡がきたら、自分だけで解決しようとせずに、必ず周りの人や相談窓口に対応をあおぐようにさせましょう。●(5)著作権・肖像権のトラブル人には自分の容姿などを勝手に利用されない権利である肖像権があります。また、絵や文章には、それを作った人に著作権があります。このように権利があるものを、許可をもらわずに勝手にインターネットに掲載した場合、法律違反に問われる可能性 があります。カメラ付き携帯でお友達と撮影したものをみだりにネットにアップしない、本屋さんの本をカメラで撮らないなど、権利にまつわる指導は親が行う必要があります。●(6)スマホ依存・携帯依存・ゲーム依存スマホや携帯、ゲーム機器などへの子どもの依存者は増えていると言われています。友達と多数の投稿やメールをやり取りするため、寝不足になったり、朝起きられなかったりするという状況です。オンラインゲームに1日20時間以上も没頭 したり、肌身離さずスマホを持ちチェックしたりしていないと落ち着かない子どももいます。一度このような状態になってしまうと、改善するのは大変な労力が必要です。----------いかがでしたか?通信機器を持たせる前に、家庭でのルール作りをすることで依存を回避できることがあります。『家族で話し合いを! 子どもに守らせたい“スマホの使用ルール”7か条』でもお伝えしていますので、ぜひ参考になさってくださいね!【参考リンク】・青少年のインターネット利用環境実態調査 | 内閣府()・こどものネット・ケータイトラブルのトラブル相談 | 東京都()●ライター/佐藤理香(教育コンサルタント)
2016年03月24日こんにちは。教育コンサルタントの佐藤理香です。毎年2月~3月は、保育園の入園が決定する時期です。入園予定の子どもがいるワーママにとっては、この先のキャリアや生活が大きく変わる転換期。保育園に入れなかった方も、入れた方も、入園の結果を受けて、4月以降の生活を考えることになります。“保育園に入園できる!”という方も、実はやっと一山越えただけで、入園前後にはたくさんの試練!?が待っています。多くの場合は、子どもの入園と同時にお仕事もスタートするものです。私自身も、仕事復帰当日に子どもが発熱してしまい、復帰日を変更してもらったという苦い経験があります。ママ自身もいっぱいいっぱいな上に、子どもも新しい入園生活が始まるのは想像以上にストレスになります。そこで今回は、保育園に子どもを入園させた経験があるママの声をもとに、4つの入園あるあるをお伝えします。事前に、保育園の入園事情を少しでも頭に入れておけば、ママのストレスも緩和されるかもしれませんね!●(1)大量の書類準備!『入園が決まったという連絡がきたのが2月末、その後3月12日に保育園で説明会がありました。説明会では大量の書類が渡され、4月1日の入園日に持ってきてくださいと言われました』(30代ママ)そうなんです。入園に関してはたくさんの書類の準備が必要になります。中には、銀行の窓口に行って手続きをしなければならない書類や、実家等に確認が必要なもの、緊急時のシッターを確保しなければならないものなど、書類を書くだけでは済まされないものもあります。入園ギリギリになって焦らないように、もらった書類は初めに全部目を通しておきましょう 。●(2)入園グッズはびっくりするほど多い!?『入園グッズといえば、入園バッグや上履きなどありきたりなものをいくつかイメージしていました。ところが、1歳の子どものリストを見たところ、なんと計21項目もの準備物 が!しかもその全部にフルネームで記名が必要だと知り仰天しました』(20代ママ)特に0歳、1歳と低年齢のほうが準備物は多くなります。スーパーのビニール袋、大サイズと小サイズ(それぞれ縦横何センチくらい)、布バッグ、大・中・小サイズ(それぞれ縦横何センチくらい)など、かなり指定の細かい園もあります。「市販のものを買おうと思っていたのに指定のサイズがなかった!」ということもありがちです。また持ち物はビニール袋1枚、おむつ1枚に至るまで、すべてに記名することが一般的です。特に、消耗品類は毎日持っていくことが多いので、初めに多めに準備しておくと安心です。●(3)慣らし保育で親子ともに病む『一番キツかったのが慣らし保育。ママと離れるときはギャン泣きで、お迎えに行くと先生から“〇〇ちゃん、ずっと泣いてました”と言われるし……子どもにこんな思いさせてまで働く必要ある!?と真剣に悩みました。泣き声だけでやられました……』(30代ママ)“慣らし保育” は、入園当初に子どもが園生活に慣れるように、通常の保育時間よりも短い時間で預かってもらうことです。慣らし保育がない園もあれば、1か月以上あるところもありさまざまです。多くの子どもがママと離れる際に泣くことから、“後ろ髪引かれる”思いで仕事に出掛ける方が多いと思います。個人差はあると思いますが、お迎えに行くころには子どもはニコニコと遊んでいたりするものです。初めはつらい思いをしますが、これも親子ともに成長できる次のステージに入ったと心して、明るく乗り切ることがポイントです。●(4)仕事スタート! 直後に「休みます」宣言『仕事に復帰したら新しい部署に配属されました。知らない人ばかりだったので、早く信頼してもらわなきゃ!と気が張っていました。復帰から2日後、保育園から“〇〇君、お熱です。お迎えに来てください”と電話が!早々に早退したうえ、まさかのインフルエンザで連休をもらう羽目になりました』(40代ママ)復帰したと思ったらすぐ休まなければならないこともまれではありません。なぜなら、子どもは新しい園生活で疲れて抵抗力が低下し、病気にかかりやすくなっているのです。また、集団生活なので、他の子が病気になるとうつりやすい環境にあります。子どもは突然病気になるものだ ということを前提に、日ごろから仕事環境を整えておくことも大切です。仕事のタスクを整理したり、進捗(しんちょく)をこまめに報告することは基本です。そのほかにも、上司や同僚とランチをともにし、現在の家庭の状況を伝えておくなど、周囲の人とコミュニケーションをとるように心がけましょう。「子どもが病気だから休む」ということが当然のように振る舞うと、サポートしている周囲の人は不快な思いをするものです。周りの人の支えのおかげで、かわいい子どもを育てながら仕事ができるんだと、日ごろから感謝の思いを伝えることはとても重要ですよ。●ライター/佐藤理香(教育コンサルタント)
2016年03月17日こんにちは。教育コンサルタントの佐藤理香です。もうすぐ新学期スタートの時期ですね。このタイミングをきっかけに新しい習い事を始めるお子様も多いと思います。習い事のなかでも、特に人気があるのは“英語”です。親世代の英語といえば、一部を除いて小学校での授業はありませんでした。多くの方が中学生から英語の学習をスタートしたのではないでしょうか。ところが、現在の英語事情は親世代とは違うのです。「何となく聞いたことある」という方も多いと思いますが、今回は改めて今の学校の英語教育についてお伝えしたいと思います。●小学校では英語が必修!ご存じですか?実は小学校5、6年生は、英語の授業が必修なのです 。2011年度から、英語の授業は“外国語活動”として小学校でも取り入れられています。週1回、年間35時間もの時間が英語の活動にあてられています。現在は“教科”として位置づけられているわけではないので、指定の教科書はありません。多くの学校では、担任の先生が中心となって、ALTという外国語の指導助手や日本人講師と一緒に教える形態が多いようです。英語でのコミュニケーションに重点をおいた活動になっています。さらに、必修ではない小学校低学年でも英語教育活動が行われているケースが多いことがわかっています。親世代のように「英語は中学から」の時代ではないのですね。●進む英語教育の改革東京オリンピックが開催される2020年に向けて、英語教育の改革がさらに進む見込みです。現在は、小学校5、6年生において英語が必修ですが、早ければ2018年からは小学校3、4年生へと前倒しで行うことが検討されています 。さらに、現在は教科としての位置づけではないとお伝えしましたが、近い将来、教科になる可能性が高まっています。教科になると、指定の教科書が使用され、テストが実施されることになります。テストに伴い、成績がつけられることになるでしょう。中学受験の試験科目に英語が入ってくることも考えられます。●中学以降の英語教育も変わる!これまでの中学英語では、“読む”“書く”が中心の教育でした。今後は、新たに“話す”“聞く”を増やすことが検討されています。さらに、中学以降、高校では、英語の授業は基本的に英語で行われるようになります。高校においては、英語での話し合いや発表など、授業で求められるレベルが高度になります。英検でいうと準2級~2級程度以上が目標とされているようです 。大学以降は、現実の社会で使える英語力が重視されるでしょう。大学入試で試される英語力も変化する可能性が高いです。就職においても、すでに“英語=外資系企業”というイメージはなくなっています。今後はどの企業でも英語力はスタンダードな知識として求められていくのです。----------いかがでしたか?今の子どもたちに求められている英語力は親世代のものとは比べものにならないくらいハイレベルになってきています。固定観念にとらわれずに、教育も変化し続けているということを理解するのも大事ですね!【参考リンク】・今後の英語教育の改善・充実方策について報告~グローバル化に対応した英語教育改革の五つの提言~ | 文部科学省()●ライター/佐藤理香(教育コンサルタント)
2016年03月10日こんにちは。教育コンサルタントの佐藤理香です。入園・入学の時期、新学期のスタートが間近になりました。そわそわしている親御さんも多いと思います。同じようにお子様もドキドキしたり、ワクワクしていることでしょう。そんな中、この時期を楽しく過ごせない子どもがたくさんいます。いじめられている、不登校である、引きこもりだ、クラスを荒らしているなど、よく見聞きするのではないでしょうか。実は、このような行動をとる子どもたちの背景には共通点があったのです。そこで今回は、子どもたちの悩みを長年聞いてきたスクールカウンセラーの意見を参考に、問題行動の共通点についてお伝えしたいと思います。●問題行動の共通点は『自己肯定感の低下』子どもの『問題行動のすべての根っこに共通してあるのは、一つ。自己肯定感の低下』だと、明治大学教授でスクールカウンセラーの諸富氏はいいます。自己肯定感とは、自分をありのままに受け入れることができることです。自分のひどいところも、他人に嫉妬したりする気持ちも、もちろんうれしい気持ちも含めて、それが自分なんだと自身を認められることです。問題行動をとるような子どもは、「どうせ私なんか……」「どうせ僕はダメなんだ……」といったように、言葉にならない心のつぶやきが発せられているのです。自尊心が傷ついている状態 なのです。●自己肯定感を育てるには何が必要?問題行動の背景には自己肯定感の低下があるということをお伝えしました。では、どうやったら自己肯定感を育てることができるのでしょうか?同氏によると、『「自分は役に立てている」「自分は必要とされている」と子どもに感じさせることで自己肯定感を育てられる』といいます。次に、子どもに必要性や役立ち感をもたせることができる方法をご紹介します。●自己肯定感を育てる2つのアプローチ自己肯定感を育てるには2つの効果的なアプローチがあります。1つ目は、粘り強い肯定的な言葉かけです。自宅であれば、「ママはこれからクッキーを作るんだけど、○○ちゃんのお手伝いが必要なの 」というような語りかけです。このようなメッセージを送り続けることが大事です。「やーだよー」などと言われても、裏切られても見捨てずに、粘り強くかかわり続けることで、子どもの心にじわーっと自己肯定感を育むことができます。「○○ちゃんのことが必要なんだよ」というメッセージを伝えていくのです。2つ目は、自分は役にたてていると感じられる役割 を与えることです。私も2人の子どもがいるのですが、上の子は配膳係、下の子はテーブル拭き係、お箸を並べる係などと、係を決めて家事をやってもらっています。子どもは、「私にもできることがある」という感覚を抱けるようになり、自信をもつことにつながります。----------いかがでしたか?「忙しいと自己肯定感どころじゃないわよ!」という声も聞こえてきそうですが、思い出したときだけでもいいのでぜひやってみてくださいね!【参考文献】・『教師が使えるカウンセリングテクニック80』諸富祥彦・著●ライター/佐藤理香(教育コンサルタント)
2016年03月03日こんにちは。教育コンサルタントの佐藤理香です。“子どもの貧困 ”と聞くと、みなさんはどこの国をイメージするでしょうか?きっと日本をイメージする人は少ないと思います。私が書いたこのコラムを読んでいるような人は、自宅にパソコンがあったり自分専用のスマートフォンを持っていたりとさまざまな環境が整っているのではないでしょうか。しかし、わが国の経済格差は大きくなっていると言われています。それは子育て世代にも例外なく影響し、親の経済格差がそのまま子どもの経済格差につながっているという現実があるのです。今、日本では“子どもの貧困”が問題となり明るみになってきています。“貧困”は遠い海外の国の話ではない のです。そこで今回は、日本における“子どもの貧困”についてお伝えしたいと思います。●世界から見た日本の“子どもの貧困”「世界から見たら日本は裕福な国だから、子どもの貧困も少ないわ」と思っている人が多いのではないでしょうか。2012年にユニセフが発表した報告によると、日本の子どもの貧困率は約15%でした。これは先進国の35か国中で比較すると9番目に高い貧困率なのです。なんと、この数字は日本の子どもの7人に1人が貧困状態 であることを意味しています。このため日本政府も対策に乗り出しており、『子どもの貧困対策会議』が設置されたり、『子どもの貧困対策の推進に関する法律』が整備されたりと徐々に大きな動きになりつつあります。●貧困による子どもへの影響は?衣・食・住の環境に影響が出ることが多いでしょう。今の日本では毎食とることすら難しい子どもたちが出てきています。ガスや電気のない(止められた)生活を強いられている子どももいるのです。都道府県別では、特に沖縄県が絶対的な貧困率が高いという結果もあります。何よりも、教育環境は貧困の影響をもろに受ける ことになります。教育は生死に関わるものではないため優先順位が落とされてしまうのです。文部科学省が実施した全国学力テストの結果を見ても、世帯年収の多い家庭の子どもはテストの正答率が高く、世帯年収の少ない家庭の子どもは正答率が低いということがわかっています。学校教育は子どもたち全員に平等に機会が与えられています。しかしながら、世帯年収でこのような学力差が出てしまうのは、学校の外でも教育を受けられるかという点にあります。複雑な要因がからみあっているとは思いますが、つまるところ親の経済的ゆとりがあれば学校外で教育を受けられ、より学力が向上するということになります。●「うちには関係ない」では済まされませんでは、“うちにはあまり関係ない”ので“子どもの貧困”を放置しても大丈夫でしょうか?「お友達が給食費を払えなくて……」「バス代がなくて登校できない子がいる……」という近場での状況も出てきます。もっと大きな視点で見ると、子どもたちは私たち親世代や日本の将来を支える担い手 です。この子どもたちの貧困を放置した場合、本来は社会を支えていくはずの子どもたちが“支えられる側”になってしまう恐れがあります。親の貧困が子どもにも連鎖してしまう負のスパイラルです。これは社会保障費の増大につながりますし、人材の減少や経済市場の縮小など、負の影響が大きくなります。「うちにはあまり関係ない」と思っていた、まさにうちの子たちがこの負担を背負っていくことになるのです。いかがでしたか?“子どもの貧困”は他国のこと、人ごとではありません!ぜひアンテナを高くして情勢を見守ってくださいね。【参考リンク】・子どもの貧困対策の推進に関する法律 | 内閣府(PDF)()・先進国の子どもたちの貧困─ユニセフ報告書「Report Card 10」より─ | 日本ユニセフ協会(PDF)()●ライター/佐藤理香(教育コンサルタント)
2016年02月25日佐藤健主演の映画『るろうに剣心』の舞台あいさつが13日に名古屋で行なわれ、佐藤と大友啓史監督が登壇した。その他の写真『るろうに剣心』は、1994年から『週刊少年ジャンプ』に連載され、コミックの累計発行部数は5000万部を突破、テレビアニメ化もされた人気作。かつては“人斬り抜刀斎”として恐れられるも、維新後に殺さずの誓いを立てた伝説の剣客・緋村剣心(佐藤)が、様々な人との出会いを通じて、自らの生きる道を見出していく姿を描く。子どもの頃、リアルタイムでテレビアニメの放送を見ていたという佐藤は「ハードルは高かったです。僕自身がこのアニメを好きだったし、誰もが知っているマンガっていうのがわかっていたので、剣心を演じるっていうのがどれだけ高いハードルかっていうのは、最初から意識していました。でも、このハードルを超えられないならやらない方が良いと思った」と役への想いを告白。大友監督は「彼は自分から高いハードルを設定していた。そこに時間や場所を用意してあげれば、どんどん吸収していっていた」と称賛した。本作には本格的なアクションシーンが多く登場するが、大友監督は「今回は、時代劇の“殺陣”ではなく、“ソード(刀)アクション”と呼んでいます。“斬り合い”というのは人間とのぶつかり合いなので、そこにはドラマがある。今回はアクション俳優ではなく、健くんはじめ、素晴らしい役者たちが練習して演じた、CGに頼らない、汗を感じる生身のアクションになっています」と語った。また司会者から、この日を心待ちにしていたファンが開場の11時間前から列を作っていたことを聞くと佐藤は「マジっすか!? 暑いなか…。お水飲んでくださいね(笑)」と声をかけ、「この映画を楽しみにしていただいていたと思いますが、みなさんに見ていただけるのが本当にうれしいです」と笑顔を見せた。『るろうに剣心』8月25日(土)全国ロードショー※8月22日(水)、23日(木)、24日(金) 先行上映
2012年08月14日