2024年3月28日(木)から坂本龍一が生涯最後に手掛けたシアターピース「TIME」が上演されることが決定した。「TIME」は、2021年に坂本龍一がアソシエイト・アーティストに選出された世界最大級の舞台芸術の祭典「オランダ・フェスティバル」(オランダ・アムステルダム)にて、世界で初めて上演された作品。サウンド・インスタレーション・パフォーマンス・ヴィジュアルアートが劇場空間で融合する唯一無二の鑑賞体験は、満場のスタンディングオベーションをうけるほどの高い評価を獲得。今回遂に日本で初めての上演を迎えることになった。1999年に日本武道館・大阪城ホールで上演され、約4万枚が即完売した公演「LIFE a ryuichi sakamoto opera 1999」に続く本作。坂本龍一が全曲を書き下ろし、コンセプトを考案、生前最後に手掛けたこのシアターピースでは、そのヴィジュアルデザインとコンセプトを、坂本と数多くのプロジェクトで創作をともにした高谷史郎(ダムタイプ)が手掛ける。出演には、田中泯、宮田まゆみ、石原淋が名を連ねる。田中は、ダンサー、そして俳優としても国際的に活躍している実力者。宮田は、伝統楽器「笙」を国際的に広めた第一人者で、ジョン・ケージ、武満徹など、世界的アーティストの新作初演も手掛けている。石原は、今回の日本初公演で新たにキャスティングされた、国内外で多彩な活躍を続けるダンサー。オランダでの世界初演から、更なる進化を遂げた本作に期待が膨れ上がる。公演は、東京・新国立劇場(中劇場)で2024年3月28日(木)〜4月14日(日)、京都・ロームシアター京都(メインホール)で2024年4月27日(土)〜4月28日(日)に上演される。<公演情報>RYUICHI SAKAMOTO + SHIRO TAKATANI『TIME』音楽+コンセプト:坂本龍一ヴィジュアルデザイン+コンセプト:高谷史郎出演:田中泯(ダンサー)宮田まゆみ(笙奏者)石原淋(ダンサー)【東京公演】2024年3月28日(木)〜4月14日(日)会場:新国立劇場(中劇場)【京都公演】2024年4月27日(土)〜4月28日(日)会場:ロームシアター京都(メインホール)チケット情報公式サイト
2023年09月11日ミュージカル『キャメロット』の制作発表会見が29日に都内で行われ、主演を務める坂本昌行、桐山照史(ジャニーズWEST)、唯月ふうか、入野自由、今井清隆、演出の宮田慶子氏、松竹・山根成之取締役副社長 演劇本部長が登壇した。同作はアーサー王伝説を描いたT.H.ホワイト氏の『永遠の王』を原作とし、『マイ・フェア・レディ』の名コンビであるアメリカの脚本家アラン・ジェイ・ラーナー氏と作曲家フレデリック・ロウ氏によって書かれた名作ミュージカル。日本初上演となる今回、主演のアーサー王を演じるのは今年2度目の読売演劇大賞優秀男優賞(第24回・第30回)を受賞し、確かな演技力と歌唱力で活躍する坂本昌行。円卓の騎士ランスロットには、テレビドラマやバラエティ番組をはじめ、舞台の経験も著しい桐山照史(ジャニーズWEST)、アーサー王の妻グィネヴィアには、舞台を中心に話題作への出演が続き、女優として活躍の場を広げる唯月ふうか、アーサー王の隠し子で謀反を起こすモルドレッドには、声優はもとより、ミュージカル界でも存在感を示す入野自由、そして、キャメロットに流れ着いた辺境の騎士ペリノアには、劇団四季退団後もミュージカル俳優としてその風格ある演技と歌声で魅了し続ける今井清隆と多彩な実力派キャストが揃った。○■坂本昌行、唯月ふうかの独特な表現に「天に召されているんじゃ…」今作でアーサー王を演じる坂本は「いろいろと舞台・ミュージカルをやらせていただきましたが、王というのは初めて。実際のコスチュームを着てると、なかなか動けない状態で王って大変なんだなと」と苦労を明かす。日本初上演となる同作への出演についても「今回、この作品をやらせていただこうと思ったのは、(台本を)ぱっと開いたときに演出・宮田慶子と書かれてあって、それでもう決めました」と宮田氏との再タッグが決め手となったことを明かした。宮田氏も「前回はほとんどセリフがなく、ずっとただひたすら周りを見守っているお芝居でお願いしていたので、今回はもうジタバタしていただいて、悩み狂う姿をたっぷり見せていただこうと思います」と期待を寄せていた。また、入野と今井が坂本の印象について「王の風格やカリスマ性がある方」(入野)、「感じのいいやつ」(今井)とそれぞれ答える中、唯月は「周りから光が発光している、キラキラしている方」と独特な表現。これを聞いた坂本は「死んでるんじゃ……天に召されているんじゃないですよね?」と返し、笑いを誘っていた。最後に坂本は「1960年代で初演を迎えて作品で今回が日本初演。初演を任されたということは、自分たちに大きなものを課されたと思っております。このアーサー王伝説を大成功させて、我々も大きな伝説を作っていきたいと思います」と力強く意気込んだ。
2023年08月29日今年3月28日に71歳で亡くなった、坂本龍一の意思を継いだ「一般社団法人坂本図書」が立ちあがったことがわかった。「坂本図書」は、「いつか古書店の店主になるのが夢だった」と語るほど愛書家として知られる坂本さんが2017年から準備を進めていた、自身の本を多くの人と共有するための図書構想。今回の「一般社団法人坂本図書」の設立に伴い、坂本さん所蔵の本を実際に手に取り、読むことができる空間「坂本図書」が東京都内に9月末にオープンする。大きくはない空間のため、完全予約制で場所は非公開で運営。予約できた人だけがその場所にたどり着くことができる、特別な場所になりそうだ。予約の詳細などは、「坂本図書」のSNSやオフィシャルサイト、登録制のニュースレターから知ることができる。また、この設立にあわせて書籍「坂本図書」の刊行も9月24日に決定。本書は、2018年から2022年まで雑誌『婦人画報』で連載していた「坂本図書」全36回分の他、坂本さんが絶大な信頼を寄せた編集者・鈴木正文氏との対談(2023年3月8日実施)、「2023年の坂本図書」が新たに収録される。発売元となるバリューブックスの「坂本図書」ページで予約すると、本書内でも語られている夏目漱石の短編「夢十夜」の冊子(初版500部限定)と、坂本さんの残した言葉を記した坂本図書オリジナルしおりが付いてくる。書籍「坂本図書」は本日8月28日よりバリューブックスおよび、全国の書店で予約開始(なお、上記の予約購入特典の配布は予告なく終了する場合があり)。(シネマカフェ編集部)
2023年08月28日2023年8月16日、漫画家の佐野菜見さんが、ガンのため同月5日に亡くなったことが分かりました。36歳でした。佐野さんは、2010年に漫画『ノンシュガーコーヒー』でデビュー。以降、アニメ化となった『坂本ですが?』や『ミギとダリ』などの作品で人気を博しています。2023年7月には『ミギとダリ』のアニメ化も発表されていました。株式会社KADOKAWAが発行している漫画誌『ハルタ』のSNSアカウントでは、佐野さんのご家族と編集部からの言葉が公開されています。【読者の皆様へ】漫画家の佐野菜見さんが8月5日に逝去されました。『坂本ですが?』『ミギとダリ』など素晴らしい漫画を描いてくれたことに感謝すると共に、心よりご冥福をお祈り申し上げます。読者の皆様へ、佐野さんのご家族と編集部からの言葉をお伝えします。ご一読いただければ幸いです。 pic.twitter.com/5qqXUfqKp5 — ハルタ (@hartamanga) August 16, 2023 編集部からの文書によると、佐野さんは『ミギとダリ』の連載を終えてから、アニメの監修をこなしながら、新作の打ち合わせをしていたとのこと。佐野さんのことを「とにかく漫画に真っ直ぐ」で「面白い漫画を描くため、漫画家として成長するための努力をできる人」だとつづっています。佐野さんの作品『坂本ですが?』『ミギとダリ』は多くの人を笑顔にしてきました。この先も多くの人に笑っていただけると幸いです。10月からは『ミギとダリ』のアニメの放送も始まります。佐野さんはアニメの出来の良さにとても喜んでいました。こちらも楽しんで頂けると嬉しいです。@hartamangaーより引用また、ご家族からのメッセージには、佐野さんの遺書に書かれていた言葉も添えられていました。ファンの皆様へ娘の菜見は進行の早い癌により闘病1か月と言う早さで8月5日に旅立ちました。ご愛読いただきましてありがとうございました。「この人生は楽しい人生だったわさ私はこれから多分もっと自由な世界にいってきます…アバヨ」(遺書より抜粋)@hartamangaーより引用佐野さんの作品に親しんできたファンからは、訃報に際し、さまざまなメッセージが寄せられています。・佐野さんの漫画が最高に大好きです。ご冥福をお祈りします。・『坂本ですが?』に、たくさん笑わせていただきました。ありがとうございます。・佐野さんの漫画を友人に「読んでくれ!」と勧めてまわった覚えがあります。・面白くて素敵な漫画をありがとうございました。多くの人を楽しませてきた佐野さんの作品は、これからもたくさんの人を笑顔にし、愛され続けることでしょう。佐野さんのご冥福を心よりお祈りいたします。[文・構成/grape編集部]
2023年08月16日坂本龍一の作品を、クラシック界で活躍する若き俊英たちが演奏するコンサートが8月29日(火)に東京オペラシティ コンサートホールにて開催される。ピアニストの中野翔太とヴァイオリニストの成田達輝。ふたりが坂本と初めて会ったのは、2022年9月のことだった。中野翔太(Pf)、成田達輝(Vn)成田「坂本さんが東京芸術大学の学生時代に書いたヴァイオリン・ソナタと弦楽四重奏曲を録音するとのことで、ヴィオラ奏者の安達真理さんから声がかかりました。僕の場合、坂本さんといえば、YMOのファンだった母がピアノで弾く『Energy Flow』を小さい頃からいつも聴いていた思い出があって。僕はバッハの音楽にはじめて触れたのとほぼ同時期に、坂本さんの音楽を聴いていたのだと思うと、まるで自分にとっての“音楽の父”のように感じる存在でした」中野「僕にとっても坂本さんは特別な存在です。僕は15歳からアメリカに留学したのですが、なぜ日本人である自分が西洋の音楽をやっているのか、意味を見出せなくなって、壁にぶち当たっていた時期がありました。そんなとき、ふと坂本さんの音楽が耳に入ってきて、“あ、こういうことなんだ”と思ったんです。言葉にするのが難しいですが、今までの自分の悩みが小さなものに感じられました。それから坂本さんの音楽にどんどん惹き込まれていきました」今回のコンサートでは、そのヴァイオリン・ソナタを聴くことができる。1970年に作曲され、ほとんど人前で演奏されることのなかった作品だ(1984年の演奏が録音として残っている)。中野「おそらく皆さんがイメージするような坂本さんの作風ではなく、現代音楽的な響きのなかに、ラヴェルやドビュッシーをはじめさまざまな音楽の要素が詰め込まれている感じ。若き日の坂本さんの“やってやる!”という音楽に対する情熱があふれ出ているような作品です」成田「無駄のない、高度な作曲テクニックで書き上げられた形式的な第1楽章、能のすり足を思わせるような第2楽章、そして血潮がほとばしるような鮮烈さをきわめた第3楽章。ギラギラしたものを感じます」LEO(箏) (C)NIPPON COLUMBIAさらに特別ゲストとして、同じく坂本をリスペクトする箏アーティスト、LEOを迎え、「戦場のメリークリスマス」「M.A.Y in the backyard」をトリオで披露。「ラストエンペラー」「The Sheltering Sky」といったおなじみのメロディから、ウクライナのヴァイオリニストとコラボした「Peace for Illia」など最新の楽曲まで、“作曲家・坂本龍一”の本質を伝えるコンサートとなるに違いない。アフタヌーン・コンサート・シリーズ 2023-2024若き俊英たちによる戦場のメリークリスマス8月29日(火) 13時30分東京オペラシティ コンサートホール■チケット情報出演中野翔太(Pf)、成田達輝(Vn)、LEO(箏)曲目坂本龍一:戦場のメリークリスマスラストエンペラーPeace for IlliaソナタA Flower is not a Flower文:原典子
2023年07月20日「坂本龍一さんの訃報は、ネットのニュースで知りました。ご体調がすぐれないのは聞いていましたが、こんな突然に別れが来るとは思っていませんでした。最初は気持ちが追いつかずに、頭が真っ白になるというのは、こういうことかと」語り始めたのは、昨年、メジャーデビュー20周年を迎えた歌手の元ちとせさん(44)。今年3月28日に71歳で逝去した坂本さんとは18年ほど前に出会い、以来、親しみを込めて愛称の“教授”と呼んでいたという。「残されていた新作の映画音楽などを聴くたびに、教授にとって、最後まで音楽がご自分のパートナーだったんだなということを改めて感じています。今もまだそばにいてくれるようで、いなくなった気がしないんです。そう思わせることもまた、坂本さんらしいやさしさなんだと」今年もまもなく終戦の8月を迎えるが、毎年、この時期に、元さんが大切に歌い続けてきた歌がある。タイトルを、『死んだ女の子』という。45年8月6日の原爆投下直後の広島を訪れていたトルコの社会派詩人ナジム・ヒクメットの詩に作曲家の外山雄三が作曲した作品。広島の原爆により、7歳で死んでしまった女の子の声を代弁したものだ。〈あたしは死んだのあのヒロシマで〉と訴える歌詞は、炎に焼かれて死んだ子は、二度と甘いあめ玉もしゃぶれないといった切ない内容に続いていく。元さんは、05年以来、毎年夏にこの曲を期間限定で配信を行い、その収益をチャリティとして寄付してきた。広島、長崎のあの悲劇を二度と繰り返さないという平和へのメッセージが込められた曲をプロデュース、アレンジしたのが坂本龍一さんだった。「この歌を私が再び歌いたいと思うようになったとき、プロデュースなどを“世界のサカモト”にお願いしたいと思ってお声かけしたんです。坂本さんは、すぐに快諾してくださいました」この「再び歌いたい」との発言でもわかるが、実は元さんは、この曲と10代のころに出合っていた。しかし「詞の内容を理解できなかった」と録音をためらい、いわば封印した過去があった。■広島平和記念資料館で衝撃を受けて『死んだ女の子』に向き合った79年1月5日、鹿児島県大島郡瀬戸内町で生まれた元さん。19歳の秋に上京し、数寄屋橋のCDショップでアルバイトをしながら、デビューに備えた。「ちょっとデモ盤を録るから」所属した音楽事務所の当時の社長でプロデューサーも務めていた森川欣信氏(70)からある1曲を渡されたのは、このころのことだ。「それが、『死んだ女の子』でした。単純に、なんで、こんな怖いタイトルの曲をと思いました。歌詞も原爆で幼い女の子の髪の毛が焼けたりするという内容で、正直、私の中ではどういう感情で歌に向き合っていいのかわからなくて。その録音のあとは私自身、歌いたい気持ちも起きないままでした」時間は、少しさかのぼる。デビューしてすぐのことだった。「夏に音楽イベントがあって、広島に行ったとき、初めて広島平和記念資料館を訪れました。正直に言うと、最初はどんなところかわかっていなくて、遠足のような気分で出かけてしまったのですが、一歩、資料館に足を踏み入れたときの温度感や、展示されていた被害の現実は衝撃的でした。原子爆弾の熱線で石段に焼きついて残っていた女の子の影も実際に見ました。当時、私は24歳で自分はもう大人だと思っていましたが、こんな大切な歴史の真実も知らないで大人だと思っていた自分を恥ずかしいと感じたんです」資料館を出て、原爆ドームを見上げながら、同行していた森川氏に言った。「『死んだ女の子』って、こういうことだったんですね」続いて、こう口にしていた。「もう一度、歌ってみたいです」こんな心境の変化があった。「イベントなどでシマ唄を歌いはじめたとき、誰かが拍手をしてくれて、そのときの喜びがそれまで私を歌わせてくれていました。でも、今度は、私の歌を聴いた人が、何かを感じてくれたり、考えたりするきっかけになるような歌手になりたい。そう思ったんです」そこから、『死んだ女の子』のレコーディングの準備が始まる。「この曲をどんなふうに伝えたらいいか、すごく悩みました。そのうち、世界中の人や偉い指導者たちがこれを聴いて、平和について考えてほしいなと思うようになって。そんな葛藤のなかで、“世界のサカモト”にお願いしてみたいと思ったんです」こうして、前出のとおり、ニューヨーク在住の坂本さんとコンタクトを取って快諾をもらった元さんは、日本を旅立つのだった。■坂本さん自ら英語で『死んだ女の子』の歌詞の意味と、広島の歴史について解説した坂本さんは素顔は、とてもおちゃめな方でした」元さんはそう語ったが、その数日後、スタジオの指揮台に立つと一転、音楽家として繊細かつ妥協のない姿があったという。「20人ほどの国籍も肌の色もさまざまな演奏家を前に、坂本さん自ら英語で『死んだ女の子』の歌詞の意味と、原爆が落とされた広島の歴史について解説をしてくれました。それから、『この音楽を、あなたたちがアメリカで演奏するということに大きな意味があるんだ』と、力を込めておっしゃいました。演奏前にしっかり意思統一をして録音を一発で終わらせようとしたのは、弦楽器の奏者にすごくハードな演奏が必要だったので、何回もやらせたくないという坂本さんの心遣いもあって。そういうやさしさは、本当にかっこよかったですね」やがてスタジオの演奏家らの気持ちも高まっていき、そこに元ちとせさんの、平和な世界を心から願うという渾身の歌声が重ねられていく。「二度と同じ過ちを繰り返してほしくないという思いで、みんなが一つになりました」こうして、元さんの新たな代表曲の一つとなった『死んだ女の子』は、’05年8月5日より配信が始まる。翌日の広島への原爆投下から60年という節目の8月6日、元さんは報道番組『筑紫哲也のNEWS23』(TBS系)において、原爆ドームの前で、坂本さんのピアノの生演奏により『死んだ女の子』を披露。裸足で歌い上げるパフォーマンスは大きな感動を巻き起こした。このあと、09年に長男が生まれた元さんは、生まれ故郷の奄美大島に帰る。その後も、子育てをしながらの歌手業が続く。’11年3月の東日本大震災と福島第一原発の事故を経て、翌年夏の「NO NUKES 2012」には、女性のソロアーティストとしてはただ一人参加して、『死んだ女の子』を歌った。「これも、坂本さんからお声をかけていただきました。『死んだ女の子』をレコーディングしたときも思いましたが、あからさまに戦争反対とかではなく音楽でしか生まれないもの、熱いものを、お互いに同じ温度感で作品に詰め込むことができた。つくづく坂本さんの音楽というのは、人そのものなんですね。彼のやさしさ、愛情、思いやりが、その根底にある」そのやさしさに直接ふれた出来事があったと、元さんは語る。あの、原爆ドーム前での共演が『NEWS23』で放送された8月の夜のことだった。「私も慣れていない生放送で緊張していたんだと思います。歌の前のインタビューのときにガチガチに固まっていたら、横に並んでいた坂本さんが、いきなりギュッと手を握ったんです。びっくりしたんですが、その瞬間、もういいやと、履いていたヒールを脱いで裸足になりました。坂本さんのあのギュッで、吹っ切れたんですね。そういうやさしさも、きっと感性の鋭さからくるもので、周囲の人の感情にも気づいてしまうんでしょうね。本当に貴重な経験でした」アルバム『平和元年』は、元さんが、戦後70年を迎えた’15年夏に発表した。『死んだ男の残したものは』『さとうきび畑』など平和への祈りが込められた12曲で構成され、『死んだ女の子』もこのアルバムで聴くことができる。坂本さんはじめ、幾多の出会いを経て、「唄者」としての自分に新たな使命と覚悟ができた。「坂本さんの人としてのやさしさと反戦のメッセージを、私も一緒の曲作りを通じていっぱいいただきましたから、今度は私が引き継いで、世界中の人たち、そして子供たち世代に、歌を通じて、手渡していきたいと思うんです」昨年のデビュー20周年のアルバム『虹の麓』や記念ライブなどを機に、再び旺盛な音楽活動が始まっている。「原点に戻ってシマ唄ともう一度向き合いたいし、『平和元年』の第2弾もいずれ作りたい。そんな話も、スタッフと始めたところです」【後編】私は唄い続ける坂本龍一さんの魂を…元ちとせが反戦歌『死んだ女の子』に込めた祈りと覚悟へ続く
2023年07月09日4月14日(金) から5月31日(水) まで開催されていた坂本龍一の関連作品を上映するイベント『Ryuichi Sakamoto Premium Collection』が、7月14日(金) から12月28日(木) にかけて109シネマズプレミアム新宿で再び開催されることが決定した。再開催ではこれまでのラインナップに加え、同館のシアター音響監修を務めた坂本が音楽を担当した新旧の映画作品や自身のドキュメンタリー映画、さらに彼が同館の館内楽曲を制作中に「#観たいもの」とメモしていた作品を追加。また、「フィルム上映できる劇場をぜひつくって欲しい」という坂本の意志のもと作られた同館だからこそできる、35mmフィルムでの上映作品も用意されている。<イベント情報>『Ryuichi Sakamoto Premium Collection』7月14日(金) ~12月28日(木) 109シネマズプレミアム新宿『Ryuichi Sakamoto Premium Collection』告知画像【上映作品】7月14日(金)~27日(木):『アフター・ヤン』7月28日(金)~8月10日(木):『怒り』8月11日(金・祝)~24日(木):『Ryuichi Sakamoto: CODA』8月25日(金)~9月7日(木):『シェルタリング・スカイ』9月8日(金)~21日(木):『坂本龍一 PERFORMANCE IN NEW YORK: async』9月22日(金)~10月5日(木):『ラストエンペラー 劇場公開版 4K レストア』※4K10月6日(金)~19日(木):『ヤンヤン 夏の想い出 』※35mmフィルム10月20日(金)~11月2日(木):『御法度』※35mmフィルム11月3日(金)~16日(木):『東京物語』 ※35mmフィルム11月17日(金)~30日(木):『秋刀魚の味』※35mmフィルム12月1日(金)~14日(木):『愛の悪魔 フランシス・ベイコンの歪んだ肖像』※35mmフィルム12月15日(金)~28日(木):『戦場のメリークリスマス』※35mmフィルム・4K109シネマズプレミアム新宿 公式サイト:
2023年07月06日女優の岡本玲と、7ORDERの長妻怜央がW主演を務める、東京メトロポリタンテレビジョン株式会社(TOKYO MX)の新ドラマ『その結婚、正気ですか?』(8月7日スタート 毎週月曜22:00〜)の出演者が5日、明らかになった。同作は電子書籍配信サイト「コミックシーモア」で累計500万DLを突破した、アキラ氏による大人気オリジナルコミックの実写化作。過去の出来事がきっかけで恋愛に憶病になっている“ワケあり物件”の主人公・篠原奏音(岡本)に突然プロポーズした年下イケメン・城咲真(長妻)。実は城崎は超有名企業の社長だった。性格や趣味、生まれ育った環境、少しズレた2人の新婚生活が幕を開ける。番組は「Hulu」「TVer」などでの見逃し配信も行われる。この度、奏音が恋愛に憶病になる原因となった元カレ・小美濃匡史役に和田雅成が決定。 ひょんなことから再会した2人と、城咲との三角関係の行方にも注目となっている。また、城咲の良き理解者である敏腕秘書・高瀬春人役には押田岳。奏音と城咲の不器用な恋を陰ながらサポートし、城咲とは掛け合いも。奏音のシェアハウス友達・のんちゃんには、お笑いコンビ・納言の薄幸が決定し、宅飲みトークを繰り広げる。○和田雅成 コメント小美濃匡史役の和田雅成です。今回、年齢設定が自分より上の役なので"大人"についてすごく考えています。検索 「大人とは?」 「大人 基準」普段の生活から大人を意識しています。それが少しでも活きている事を願って。今後も研究していきます。○押田岳 コメント城咲真の秘書、高瀬春人を演じます、押田岳です。恋愛ドラマに久しぶりに参加できて、とても嬉しいです。真サイドから、2人の恋を見守れることがが楽しみです!真と奏音の甘酸っぱい恋愛を、ぜひ一緒に応援してください!○薄幸(納言) コメントのんちゃんを演じます。納言・薄幸です。私自身のんちゃんと年齢が近いこともあり、親近感を感じ、大変演じやすい役柄です。今まで出たことのあるドラマでは、10文字以上のセリフがほとんどなかったので、セリフの多さに驚愕しております。足を引っ張らないように頑張ります。主演の岡本玲さんが飲みに行こうと声をかけてくれましたが、女優さんのいうことは信じられません。本当に行ってくれるのか見ものですね。
2023年07月05日現地時間2023年7月3日、フランスのパリで開催されたオートクチュールコレクションに、モデルで俳優の冨永愛さんが参加しました。冨永さんにとって、12年ぶりとなったオートクチュールコレクションへの参加。ランウェイでの冨永さんは、12年という月日の流れを感じさせない、圧巻のウォーキングを披露しました。※画像は複数あります。左右にスライドしてご確認ください。 この投稿をInstagramで見る 冨永愛(@ai_tominaga_official)がシェアした投稿 後日、冨永さんが自身のTwitterを更新し、この時の衣装の総重量が30kgほどあったことを明かしました。また、ピンヒールでのウォーキングだったものの、余裕すら感じさせる雰囲気は、「普段からデッドリフトを35kgやっているからかも」とも。なお、デッドリフトとは、体幹や下半身を鍛えるための、ウエイトトレーニングの一種。今も、身体を鍛える冨永さんにファンからは絶賛と驚く声が寄せられています。・日本人で、この服を着こなせるのは愛さんだけだ。・いくつになっても現役で、その時その時を輝けるのは、常日頃の努力と向上心のたま物ですね、尊敬します。・継続は力なりですね!自分も筋トレ頑張ります。冨永さんはさまざまな場で「チャンスが来た時につかめる自分であれ」と語ってきました。常に自分自身と向き合い続け、未来の可能性を引き寄せようとするパワフルさこそ、冨永さんが幅広い世代から支持される理由の1つなのでしょう。[文・構成/grape編集部]
2023年07月05日2023年7月3日、モデルで俳優の冨永愛さんがInstagramを更新。俳優の杏さんとのツーショットを公開し、反響を呼んでいます。スーパーモデル2人の再会ショットに「姉妹みたい」の声も冨永さんが日本を代表するスーパーモデルであることは、誰もが知っていることでしょう。杏さんもまた、俳優活動を本格化する前は、モデルとしてさまざまな世界的ブランドのランウェイを飾ってきました。そんな2人が、杏さんが暮らすフランスで再会。冨永さんは「パリで杏ちゃんと再会」というコメントとともに、久々の再会を懐かしんだ様子です。※画像は複数あります。左右にスライドしてご確認ください。 この投稿をInstagramで見る 冨永愛(@ai_tominaga_official)がシェアした投稿 ともにスーパーモデルの肩書を持つ2人の再会ショットに、ファンからは歓喜の声が。「姉妹みたい」「美しすぎるショット」と多くのコメントが寄せられています。・お2人が、日本を代表するトップモデルだと思うと誇らしい。・冨永さんと並んでも、まったく遜色ない杏ちゃん、やっぱり素敵。・2人が並ぶと、圧倒的オーラがすごい!自然な笑顔で、多くのファンを魅了した、冨永さんと杏さん。スーパーモデルとしてのオーラは今も健在です。現在の2人がランウェイを歩いたら…と想像し、胸を熱くしたファンも多いかもしれません。[文・構成/grape編集部]
2023年07月03日NMB48・上西怜さんが、大胆な胸元にドキッとしてしまう寝起きショットを自身のTwitterに投稿しました。彼女感のある寝起きショット「おはよう」というメッセージを添えて、2枚の写真を投稿した上西さん。白いシーツに包まれた上西さんが、1枚目はアンニュイな表情で、2枚目はどこかを見つめる様子の色っぽい写真となっています。「朝起きたらあなたに1番に会いたいなっ」のメッセージに、「こんな朝幸せやん」「自分も会いたいな」「美肌で綺麗やし、めちゃくちゃ魅力的」と幸せを噛みしめるファンの声が届いています。現在、スタイルブックを発売中の上西さん。このスタイルブックには、上西さんのやりたいこと、こだわりがギュッと詰まっているそうです。ぜひチェックしてみてくださいね!
2023年06月30日雑誌『SWITCH』の坂本龍一特集号が、2023年6月20日(火)に発売される。『SWITCH』の坂本龍一特集、膨大なアーカイブを分解・再編集音楽家として比類なき作品の数々を残し、2023年3月28日に逝去した坂本龍一。「特集 坂本龍一 Ars longa, vita brevis. 芸術は長く、人生は短し」と名付けられた本号は、これまでに幾度となく坂本にまつわる特集を組んだ『SWITCH』が、膨大なアーカイブを4つのテーマに分解・再編集した特別な一冊だ。音楽・美術・映画・環境の4つテーマ「音楽」設けられたテーマは、「音楽」「美術」「映画」「環境」の4つ。例えば「音楽」では、坂本龍一の自作解説はもちろん、盟友の細野晴臣と高橋幸宏が語る「坂本龍一の10曲」、ニューヨークのプライベートスタジオ取材、アルヴァ・ノトや大貫妙子といったコラボレーターとの対話などを紹介しながら、その音楽的な魅力に迫る。「映画」また、坂本のキャリアを語る上で欠かせない「映画」も見逃せないテーマの一つだ。映画『戦場のメリークリスマス』の思い出を開陳しつつ独自の大島渚論を展開した2010年2月号の特集「闘う、大島渚」、ジャン=リュック・ゴダールの10作品を選び語った2011年1月号、劇伴を努めた『レヴェナント:蘇えりし者』をめぐる真鍋大度との対談などを収録している。現代美術との関係性、環境保全問題もこのほか、早い時期から声を上げ続けてきた環境保全問題、現代美術との関わりの原点ともいえるナム・ジュン・パイク、ジョン・ケージとの邂逅の記録など、様々な角度から特集を組んできた『SWITCH』ならではの視点で、その好奇心・想像力・そして反骨精神のあり方に迫る内容となっている。書籍情報SWITCH Vol.41 No.7(2023年7月号)特集 坂本龍一Ars longa, vita brevis. 芸術は長く、人生は短し発売日:2023年6月20日(火)価格:1,540円
2023年06月19日夫がうたた寝に使うリビングのクッションから加齢臭がすると訴える子どもたちのために、「マイクッション制」を導入した私。夫を傷付けることなく、加齢臭問題を解決するはずだったわが家の新制度は、ある日夫の逆鱗(げきりん)に触れ大事件へと発展! 夫への気づかいが裏目に出た失敗談をご紹介します。★関連記事:「まさか加齢臭?」ピローケースの衝撃の臭いを撃退できたのは…【体験談】マイクッション制を導入したら…夫の枕が臭い!私と2歳年上の夫が40代に突入し、周りで加齢臭の話が聞こえるようになったころの話です。布団を干していたときに、私は夫の枕から加齢臭の独特なにおいがするのに気付きました。しかし、普段から人一倍においに気をつかっている夫。若いころに香水ショップで相性のいい香りを選んでもらって以来、愛用の香水を出掛ける前には必ず付けています。会社で若い女性社員に「いいにおいですね」と褒められたと、ほくほく顔で帰宅したこともありました。そんな夫に、加齢臭がするとあからさまに伝えるのをちゅうちょした私は、加齢臭がテーマのテレビ番組に便乗して「体臭って自分では気付かないし、他人の加齢臭を本人に伝える人もいないから、気を付けなくちゃね」とさりげなく言ってみました。ところが本人は、自分は例外と言わんばかり。「でも、この間あなたの布団を干していて、においが変わったと思ったよ」と踏み込んでみたものの、「でも俺、いいにおいだって言われたから」と現実を受け入れようとしませんでした。クッションが臭いと訴える子どもたちそんなある日、小学生だった息子がリビングのクッションをくんくんと嗅いだ後に眉間にシワを寄せているので訳を聞くと、「お父さんがうたた寝するときに枕にするクッションが臭いんだよ」とのこと。でも、父親に遠慮して面と向かっては言えないのだそうです。横で聞いていた幼稚園の娘まで、「私もお父さんが使ったクッションは嫌い」と息子に同意するのでした。私も子どもたちも、リラックスタイムにはクッションを抱えてテレビを見たり、枕にして寝転んだりする習慣があります。クッションから漂う夫の加齢臭問題をこのまま放ってはおけないと考えた私は、ちょうど家族の人数分あるクッションのカバーをデザイン違いで新調し、1人1個、自分専用のクッションを使うようにする「マイクッション制」を導入することにしました。子どもたちは大喜びでしたが、帰宅した夫に話しても興味がないのか生返事。そして事件は起こったのです!俺が使えないクッションは必要ない!その日も夕飯を食べ終えた夫が、リビングでうたた寝を始めました。片付けをしていると、娘が半泣きでやって来て「どうしよう! お父さんが私のクッションで寝てる……」と訴えてきたのです。可哀想だと思った私は、寝ている夫の頭を静かに持ち上げ、夫用と娘用のクッションをそっと交換しました。そのとき、夫が運悪く起きてしまい「何してるの?」と顔をしかめるので、「娘のクッションを枕にしていたから、取り替えただけだよ」と言うと、「何だそれ?」とみるみる不機嫌に。「みんな使い慣れた自分のクッションを使いたいんだよ」と説明しても、機嫌は直りません。そして翌朝、私がリビングのシャッターを開けたときです。ウッドデッキに見覚えのあるクッションが4つ、放り出されているではありませんか!起きてきた夫に「これ何?」と聞くと、「俺が使えないクッションなんて、この家に必要ないから捨ててやった!」と悪びれもせず言い放ったのでした。小学生のような自己中心的な発言に加え、日ごろから私や子どもたちに対する高圧的な言動が目に余ると感じていた私は、とうとう堪忍袋の緒が切れました。「クッションはあなた1人のものじゃない! 私も子どもたちも使ってるの! 大人が偉いとか男が偉いとかはナンセンス! それでも自分だけが特別だというなら、馬車馬のように働いてもっと稼いできなさいよっ!!」と逆切れしてしまったのです。その剣幕に夫は絶句。起きてきた子どもたちも、ウッドデッキに転がるクッションを見て、あっけにとられていました。それからしばらくの間、誰も加齢臭とクッションの話題には触れないまま、ぎこちない家族関係が続いたのは言うまでもありません。まとめその後、夫は加齢臭を予防する柿渋エキス配合のボディソープや、足専用の殺菌消臭ソープを次々と買ってきました。現実を受け入れ、老いにあらがおうとする夫のそんな姿はどこか痛々しくて、私もちょっと言い過ぎたかなと反省したのでした。※記事の内容は公開当時の情報であり、現在と異なる場合があります。記事の内容は個人の感想です。マンガ/へそ著者/あらた 繭子(54歳)大学生と高校生の子をもつアラフィフのフリーライター。長年の無茶な仕事がたたり、満身創痍の身体にムチを打つ毎日。休日のガーデニングと深夜のK-POP動画視聴が趣味。
2023年06月17日現在公開中の映画『怪物』より、是枝裕和監督から本作の劇伴を担当した坂本龍一への感謝のコメントと制作エピソードが公開された。本作は『万引き家族』の是枝監督、『花束みたいな恋をした』の脚本家・坂元裕二、そして『ラストエンペラー』で日本人初となるアカデミー賞作曲賞を受賞した坂本という3人のコラボレーションで紡がれるヒューマンドラマ。出演者には安藤サクラ、永山瑛太、田中裕子、黒川想矢、柊木陽太、高畑充希、角田晃広、中村獅童、と豪華キャストが集結。先日開催された第76回カンヌ国際映画祭では坂元が脚本賞を受賞し、独立部門「クィア・パルム賞」と合わせて2冠を獲得した。これまでは脚本を執筆する際に聴いていた音楽をもとに、まず楽器のイメージを固め、それから音楽家に曲を依頼するケースが多かったという是枝監督。以前から坂本に音楽を依頼する機会を伺いながらも具体化することがなかったが、「今回は自分で脚本を書いていないので、その段階では音楽のイメージがなかったんです。ただ撮影中や編集中に、ホテルの部屋で坂本さんのピアノ曲をかけながら作業していたら、これしかないなと思って」と確信し、今作でオファーすることを決意。そして坂本へ音楽を依頼したい旨をしたためた手紙と、坂本の楽曲を仮に当てて編集した映像を送ったところ、「お引き受けしますが、スコア全体を引き受ける体力はない」という回答とともに、「思い浮かんだ曲が1、2曲ある」という返事があったという。最終的に書き下ろしの2曲と、坂本の最新アルバム『12』からの曲、そして過去の曲により、本作の音楽は構成されることになった。是枝監督は「坂本さんに断られていたら、根本から発想を変えるしかなかった。音楽も、それ以外の活動も尊敬している坂本さんに音楽をお願いすることができて、本当に嬉しかったです」と喜びをあらわにした。坂本龍一また、先日開催されたカンヌ国際映画祭の日本用囲み会見で、坂本とのエピソードを聞かれた是枝監督は、「観た直後に音楽室のシーンがすごく好きだと言ってもらい、あのホルンとトロンボーンの音を邪魔しない音楽を作ろうと思った、という意見をもらいました。映画の中から聞こえてくるような曲になったんじゃないかなとおこがましいけれど思いました」と坂本とのやりとりや本作のために書き下ろされた楽曲について振り返った。なお、坂本が音楽を担当した本作のサウンドトラックは現在発売中だ。<リリース情報>サウンドトラック『怪物』■アナログ盤&CD発売中ブックレット:是枝裕和監督コメント掲載■配信リンク:【販売形態】アナログ盤/CDDL ※バンドル配信のみサブスク ※Aquaは除く6曲で配信【収録曲】1. 202202072. Monster 13. hwit4. Monster 25. 202203026. hibari7. Aqua<作品情報>映画『怪物』公開中公式サイト:
2023年06月05日「六本木アートナイト2023」() (5月27〜28日)でメインアーティストを務める鴻池朋子が、森美術館近くのGALLERY MoMo Projects(六本木)でも5月23日(火)〜6月24日(土)、個展を開催する。『鴻池朋子のストラクチャー』と題して、新国立美術館、ミッドタウン両会場に展示されている作品とギャラリーとを往復しながら、これまでつくってきた展覧会の構造が垣間見えるような資料や作品を展示する。鴻池は、旅を通じて季節や地形、人々の語りなどを体で感じ取り、絵画、彫刻、パフォーマンス、アニメーション、絵本、おとぎ話、刺繍、歌など多彩な表現方法を用いて、芸術を根源的に問い直してきた。2022年には『みる誕生』と題した個展を高松市美術館、静岡県立美術館で開き、2024年には青森県立美術館で開催する予定だ。「みる誕生」とは、生まれたての体になって世界と出会う驚きを表す鴻池の言葉。「みる」には「見る」だけでなく「視る、診る、看る」などさまざまな意味があり、「聞く」「触る」「嗅ぐ」など五感で感じる行為も含まれる。美術館の裏山にも「逃走ルート」を設けて彫刻などを展示したり、目の見えない・見えにくい人と見える人がペアになり、手で作品を語り合う鑑賞会を行ったり、観客にも身体を使って作品をみることを促した。高松では、地質調査のボーリング資料や美術館の古い設計図を展示し、来館者が立っている場所をさらに異なる層から想像させた。GALLERY MoMo Projects(六本木)では、ろう者でもある歴史学者の木下知威との往復書簡、大型作品の設置作業の映像、各美術館の展示に向けた構想スケッチを展示し、さらにこれまでの資料や書籍がじっくり読める読書スペース「深度図書館」を設置する。会期中、5月28日(日)には鴻池と木下のトーク、6月24日(土)には朗読会とトークが行われる。「小径が開くと、そこを介して素材自体が、かくありたいと思っていた形を伝えてくる。構造とは、その形に少し骨を添えてやるようなこと」と鴻池は語る。美術に限らず、「構造をつくる」とはどういうことかをあらためて考えることができるだろう。<開催情報>『鴻池朋子のストラクチャー』会期:5月23日(火)〜6月24日(土)会場:GALLERY MoMo Projects(六本木)時間:12:00~19:00、5月27日(土)は22:00、5月28日(日)は18:00まで休廊日:日月祝日(5月28日は開廊)公式サイト:
2023年05月22日本日5月19日よりYouTubeで12日間連続で行われる、坂本真綾のスペシャルコンテンツの公開がスタートした。本コンテンツは、5月31日(水) にリリースされる11枚目のフルアルバム『記憶の図書館』の発売を記念して公開されるもので、坂本真綾とインタビュアーとしてミュージック・マガジン高橋修が出演。『記憶の図書館』全収録曲についての各インタビュー映像と、Music Videoおよびリリックビデオで構成されている。第1回目は本アルバムリード曲で作詞・坂本真綾、作編曲・荒内佑(cero)による「ないものねだり」が公開される。スペシャルコンテンツ「ないものねだり」<リリース情報>『記憶の図書館』5月31日(水) リリース●初回限定盤【CD+Blu-ray】4,620円(税込)特典BD:初商品化となる「菫」「まだ遠くにいる」「un_mute」のMV3曲を収録初回限定盤ジャケット●通常盤【CD Only】3,300円(税込)通常盤ジャケット【収録曲】01. ないものねだり作詞:坂本真綾作曲・編曲:荒内佑(cero)02. discord作詞:坂本真綾作曲:竹内アンナ編曲:川口大輔03. タイムトラベラー作詞:坂本真綾作曲・編曲:北川勝利(ROUND TABLE)04. un_mute作詞:岩里祐穂作曲:SIRA編曲:河野伸05. 体温作詞:岩里祐穂作曲・編曲:古閑翔平(ユアネス)ストリングス編曲:河野伸演奏:ユアネス06. 一度きりでいい作詞:坂本真綾作曲・編曲・演奏:tricot07. まだ遠くにいる作詞:坂本真綾作曲:姉田ウ夢ヤ・堀下さゆり編曲:姉田ウ夢ヤ08. 言葉にできない作詞・作曲:坂本真綾編曲:h-wonder09. Anything you wanna be作詞:坂本真綾作曲:比喩根(chilldspot)編曲:堂島孝平10. 空中庭園作詞・作曲・編曲:堂島孝平11. 鏡の中で作詞:坂本慎太郎作曲・編曲:冨田恵一12. 菫作詞:坂本真綾作曲:岸田繁(くるり)編曲:岸田繁・扇谷研人【購入者特典】※全形態共通■特製ブックマーク(全国共通特典)※一部、取り扱いの無い店舗もありますので、ご予約、ご購入の際は各店舗にご確認ください。■記憶の図書館カード(オフィシャルFC「IDS!アイドリングストップ!」&モバイルFC「坂本真綾IDS!」会員限定オリジナル特典)詳細:■メガジャケ【形態ごと】(Amazon)・初回限定盤:・通常盤:※Amazon.co.jp では、上記オリジナル特典つき商品のカートがアップされます。配信リンク:『記憶の図書館』Special Site:<ツアー情報>『坂本真綾LIVE TOUR 2023「記憶の図書館」』6月4日(日) 愛知・日本特殊陶業市民会館フォレストホールOPEN 17:00 / START 18:006月17日(土) 大阪・フェニーチェ堺OPEN 17:00 / START 18:006月18日(日) 大阪・フェニーチェ堺OPEN 15:00 / START 16:006月24日(土) 東京・東京ガーデンシアターOPEN 17:00 / START 18:006月25日(日) 東京・東京ガーデンシアターOPEN 15:00 / START 16:00【出演】坂本真綾北川勝利(Band master&Guitar)奥田健介(Guitar)千ヶ崎学(Bass)髭白健(Drums)扇谷研人(Keyboards)毛利泰士(Percussion&Manipulation)高橋あず美(Chorus)Kayo(Chorus)【チケット料金】全席指定(前売):7,700円(税込)※未就学児童のご入場は出来ません。チケットはこちら:オフィシャルHP「I.D.」: Official Channel:
2023年05月19日映画『戦場のメリークリスマス』の『メリー・クリスマス ミスターローレンス』をはじめ、多くの名曲を生み出してきた、音楽家の坂本龍一さん。2023年4月2日、坂本さんが同年3月28日に息を引き取ったことが所属事務所によって明かされました。坂本さんは2020年6月にがんが発覚して以来、闘病生活を送りながらも、体調がいい時は自宅のスタジオで創作活動に励んでいたといいます。日本を代表する音楽家の1人として、楽曲を通してたくさんの人に感動を与えてきた坂本さん。その旅立ちに、国内外から感謝する声が相次ぎました。坂本龍一が生前に作った『葬儀用のプレイリスト』が公開へ2023年5月15日、坂本さんのウェブサイトやSNSアカウントがスタッフにより更新。坂本さんが生前に作っていたという、自身の葬儀で流すために作った楽曲のプレイリストを一般公開したことを発表しました。最期の時は、誰にでもいつか訪れます。だからこそ、坂本さんは自分が旅立った後のことを考え、あらかじめ葬儀で流す楽曲を選んだのでしょう。坂本さんが作ったプレイリストのタイトルは、『funeral(葬儀)』。33曲が登録されており、全部でおよそ2時間半です。公開されたプレイリストは、音楽ストリーミングサービス『Spotify』で聴くことができます。funeral - playlist by Ryuichi Sakamoto坂本さんは有名なヨハン・ゼバスティアン・バッハの『シンフォニア第9番』をはじめ、クロード・ドビュッシーなどのクラシック楽曲をセレクト。また、自身が過去にコラボレーションをした、ミュージシャンのアルヴァ・ノトの楽曲も収録されています。プレイリストの公開を告知したスタッフは、坂本さんについて「最期まで音楽とともにあった」とコメント。音楽を心から愛しているからこそ、葬儀の楽曲にもこだわったのでしょう。坂本さんのプレイリストに対し、ネットからは「公開してくれてありがとう!」「素晴らしい選曲に泣いてしまった」といった声が上がりました。また、坂本さんの『終活』に感銘を受け、「自分もマネをしたい」と思った人も少なくないようです。日本を代表する音楽家が「この曲で見送ってほしい」と思った珠玉の楽曲を、あなたも聴いてみてはいかがでしょうか。[文・構成/grape編集部]
2023年05月15日ミスマガジン2021グランプリの和泉 芳怜さんが、チューブトップのはちきれそうな水着姿を公開! この投稿をInstagramで見る 和泉 芳怜(いずみかれん)(@izumi_karen_)がシェアした投稿 ミスマガジン2021の和泉 芳怜さんが、「グラビアしたい」とのコメントとともに自身のInstagramに面積少なめの水着姿を公開。それに対して「グラビア見たい!」「グラビア正座待機しております!」「可愛すぎ!」との声がファンから殺到しています。黒髪シースルーバングに緑チェックのチューブトップ水着でピースをする和泉さん。清楚感あふれるルックスかつナイスバディな和泉さんに、ファンもメロメロの様子。グラビア以外にも、アイドルグループPiXMiXのメンバーとしても活動中の和泉さんの今後に注目です!あわせて読みたい🌈「最高だあああああ」「美しいビーナス」美くびれの谷まりあさんに反響
2023年05月09日株式会社Big Island(所在地:東京都北区、代表取締役:大島理紗子)は先日逝去された坂本龍一氏を偲び、追悼コンサートを2023年5月6日(土)に北とぴあ つつじホールで無料開催いたします。2023年3月28日に私たちは偉大な音楽家を失いました。美しい音楽を遺し、旅立たれた坂本龍一氏を偲び、追悼コンサートを開催いたします。坂本龍一氏の美しい音楽を大島理紗子をはじめとする3人の音楽家による演奏でお楽しみください。入場無料。■コンサート概要タイトル: ―記憶に残り続ける、坂本龍一の美しきメロディーたち―坂本龍一追悼コンサート日時 : 2023年5月6日(土) 開場 19:00/開演 19:30会場 : 北とぴあ つつじホール〒114-8503 東京都北区王子1丁目11-1入場料 : 無料主催 : 株式会社Big IslandURL : <演奏者>・大島理紗子(ヴァイオリニスト)愛知県出身のヴァイオリニスト。5歳よりアメリカにてヴァイオリンを始める。第13回大阪国際音楽コンクール弦楽器部門Age-J全国大会第一位。第68回全日本学生音楽コンクール全国大会第一位、併せて日本放送協会賞、音楽奨励賞を受賞。その年に名古屋市教育委員会から表彰される。第2回宗次ホールツィゴイネルワイゼンコンクール最高位、併せて聴衆賞とオーナー賞を受賞。2018年ウィーン・ベートーヴェン国際ヴァイオリンコンクール最高位受賞。第21回演奏家コンクール弦楽器部門大学生の部第一位。2019年ポーランドナウンチェフ国際ヴァイオリンコンクール第一位。東京藝術大学在学時に安宅賞受賞。またモーニングコンサート演奏者に抜擢され藝フィルと共演。2019年東京フィルハーモニー交響楽団と共演。2018年さいたまスーパーアリーナにてKYGO、JustinJessoらと共演。XFLAGPARK MONSTER STRIKE ORCHESTRA2021,2022ソロヴァイオリニストとして出演。フジテレビ『さんまの東大方程式』、NHK『らららクラシック』、BS日テレ『恋するクラシック』、BSテレ東『バカリズムの30分ワンカット紀行』、SEGAのYouTube番組『セガにゅー』の「セガスタ」などのメディアの方でも活動中。V6アルバム『STEP』の「雨」「家族」ストリングスアレンジ、大島理紗子ストリングスを手掛ける。その他多くのアニメや映画のレコーディングなどでも活躍中。東京藝術大学音楽学部卒業。ヴァイオリニスト 大島理紗子・高倉圭吾(ピアニスト)第64回全日本学生音楽コンクール高校の部北海道大会一位、全国大会三位。第5回野島稔よこすかピアノコンクール二位。東京藝大モーニングコンサート出演。第15回G.Pecar国際ピアノコンクール一位。Les Musicales du Centre即興部門一位。第90回日本音楽コンクール三位。札幌南高校、パリ国立高等音楽院ピアノ科、パリ地方音楽院室内楽科を経て、東京藝術大学音楽研究科卒業、藝大クラヴィーア賞受賞。これまでに室内楽をTrio Wanderer、F.Salque、迫昭嘉、河野文昭の各氏に、ピアノを佐藤睦美、橘高昌男、植田克己、上田晴子、F.Braley、有森博の各氏に師事。現在東京藝術大学にて非常勤講師を務める。ピアニスト 高倉圭吾・三谷野絵(チェリスト)愛知県春日井市出身。第19回KOBE国際音楽コンクール優秀賞及び神戸市教育委員会賞、第68回全日本学生音楽コンクールチェロ部門入選、第7回岐阜国際音楽祭コンクール弦楽器部門第一位、など。2014年小澤征爾音楽塾に参加。名古屋市立菊里高等学校音楽科を経て、東京藝術大学音楽部器楽科チェロ専攻卒業。東京を拠点に、室内楽やプロオーケストラの客演を中心に活動中。クラシックのみならず、ポップスのレコーディングやゲーム音楽など幅広い演奏活動を行なっている。チェリスト 三谷野絵<お申込み方法>公式サイト: <プログラム>・戦場のメリークリスマス・ラストエンペラー テーマ曲・八重の桜 メインテーマ・energy flow・ゴリラがバナナをくれる日■会社概要商号 : 株式会社Big Island代表者 : 代表取締役 大島理紗子所在地 : 〒114-0021 東京都北区岸町1-3-5 キョウワフラッツ王子203事業内容: 出張コンサート/イベント出演/楽曲制作・編曲/レコーディング・自宅録音/Big island音楽教室/メディア出演資本金 : 990万円URL : 【本件に関するお客様からのお問い合わせ先】株式会社Big IslandTEL : 050-3159-9510お問い合せフォーム: 詳細はこちら プレスリリース提供元:@Press
2023年05月01日BS10スターチャンネルでは、世界的音楽家・坂本龍一の関連作品を、6月より特集放送することを決定した。先月、新宿歌舞伎町に開業した「109シネマズプレミアム新宿」。この注目の劇場の音響監修を務めたのは、世界的音楽家の坂本さん。現在、期間限定で特別上映「Ryuichi Sakamoto Premium Collection」が実施されており、今回明らかになった特集放送「坂本龍一コレクション」は、これの連動企画となっている。放送されるのは、坂本さんが手掛けた映画音楽の代表作のひとつでもある、ベルナルド・ベルトルッチ監督作品『シェルタリング・スカイ』。若きキアヌ・リーヴスが出演する、壮大な歴史絵物語『リトル・ブッダ』。大島渚監督の遺作となった異色時代劇『御法度』。『シェルタリング・スカイ』なお、Amazon Prime Videoチャンネル「スターチャンネルEX」では、特集放送に先駆けて『ラストエンペラー[劇場公開版][4Kレストア版]』ほか4バージョンを配信中だ。「109シネマズプレミアム新宿『Ryuichi Sakamoto Premium Collection』連動企画坂本龍一コレクション」【STAR2 字幕版】は6月3日(土)12時~一挙放送、6月15日(木)~17日(土)21時~連続放送(全3作品)。109シネマズプレミアム新宿」開業記念オープニングイベント「Ryuichi Sakamoto Premium Collection」は5月18日(木)まで期間限定特別上映中。(cinemacafe.net)■関連作品:ラストエンペラー 劇場公開版 4K レストア 2023年1月6日よりヒューマントラストシネマ渋谷、新宿武蔵野館、シネ・リーブル池袋ほか全国にて公開© Recorded Picture Company
2023年04月21日2023年3月28日に逝去した、世界的に著名な音楽家の坂本龍一さん。坂本さんは2020年6月にがんが発覚して以来、闘病生活を送っていました。細野晴臣、坂本龍一を追悼2023年4月17日、音楽グループ『イエロー・マジック・オーケストラ(通称:YMO)』で坂本さんとともに活動していた、ミュージシャンの細野晴臣さんは、坂本さんへの追悼を自身のTwitterに投稿しています。坂本くんは数年かけて準備をし永眠しました。御本人も御家族も後悔なく、静かに旅立ったと聞きました。それを知ってから、僕も安らげています。@hosonoharuomi_ーより引用 pic.twitter.com/kpBGP5wu69 — 細野晴臣_info (@hosonoharuomi_) April 16, 2023 短いコメントで、現在の心境を率直につづった、細野さん。同じくYMOのメンバーである高橋幸宏さんが同年1月11日に逝去した後、立て続けに坂本さんが亡くなったことで、細野さんは、いいようのない悲しみの中にいるのかもしれません。それでも、故人が充実した人生を生きたという事実が、細野さんの気持ちを救っているのでしょう。投稿には、細野さんを気遣うコメントなどが多数寄せられていました。・つらいのに心境を語ってくれたことに感謝。さびしいけど、YMOの音楽を楽しみ、今こうして悲しめることを幸せに思います。・細野さんが何も気負わずに、自分を大切に生活してほしいと祈っています。・YMOは永遠です。細野さんが少しでも和らぐことができているなら、それが一番。身体を大切に長生きしてほしいです。・愛に満ちた優しいコメントで、私たちファンの心も癒されました。3人で素晴らしい音楽を生み出し、たくさんの感動を届けてきた、YMO。細野さんが今後も活躍し続ける姿を、天国から高橋さん、坂本さんも見守っているでしょう。[文・構成/grape編集部]
2023年04月17日東京・新国立劇場と京都・ロームシアター京都にて来春、「TIME」の日本初上演が決定した。本作は2021年、坂本龍一がアソシエイト・アーティストを務めた世界最大級の舞台芸術の祭典「ホランド・フェスティバル」(オランダ・アムステルダム)で世界初演。坂本さんが生前、本作のために全曲を書き下ろし、演者の動き、光と映像、水を駆使した表現は、満場のスタンディングオベーションを呼び起こした。そんな劇場空間でインスタレーション、パフォーマンス、ヴィジュアル・アートが融合し、ふたつの夢幻が交錯するシアターピースの最新作が、待望の日本初上演を迎える。本作では、長年にわたる深い信頼関係のもと、コラボレーションを続けてきた坂本さんと高谷史郎のこれまでの共同作品の要素を踏まえつつ、2人が新たなコンセプトを追求。坂本さんの音楽、高谷さんのヴィジュアル・デザインにより創り上げられる。出演には、ダンサーとしても国際的に活躍する田中泯、伝統楽器「笙」を国際的に広めた第一人者、宮田まゆみらを迎える。なお、チケット情報ほか詳細は後日発表となる。また、関連イベントとして、「109シネマズプレミアム新宿」開業を記念し、全シアターの音響監修を務める坂本さんの関連作品を期間限定特別上映。「第59回ヴェネチア・ビエンナーレ国際美術展日本館展示帰国展ダムタイプ|2022: remap」は、アーティゾン美術館(東京・京橋)にて開催中だ。「RYUICHI SAKAMOTO + SHIRO TAKATANITIME」は2024年3月28日(木)~4月14日(日)東京・新国立劇場(中劇場)、4月27日(土)~28日(日)京都・ロームシアター京都(メインホール)にて上演。109シネマズプレミアム新宿 開業記念オープニングイベント「Ryuichi Sakamoto Premium Collection」は4月14日(金)~5月18日(木)開催。「第59回ヴェネチア・ビエンナーレ国際美術展日本館展示帰国展ダムタイプ|2022: remap」はアーティゾン美術館 6階展示室にて5月14日(日)まで開催中。(cinemacafe.net)
2023年04月12日3月28日に亡くなった音楽家の坂本龍一さん(享年71)。生前、熱心に非核や反原発を訴えてきた坂本さんの発言が、訃報に際して再びネットで注目を集めている。‘11年3月、東日本大震災によって引き起こされた福島第一原子力発電所の事故。原子力発電の安全性が改めて問われる形となり、震災後には全国で脱原発運動が巻き起こった。坂本さんは脱原発をテーマにしたロックフェスティバル「NO NUKES」の呼びかけ人となり、自らもYMOとして出演するなど、精力的に運動を行ってきた。’12年7月に行われた原発反対派の集会に参加した際、政府が原発を再稼働したことについて触れ、「長期的にはなりますが、すぐ止めろと言っても(政府が)止めないのでですね。我々にできることは何かといえば、電力会社への依存を少しでも減らしていくということですね」といい、こう話した。「こういう声がもちろん、彼らにも少しプレッシャーとなって届きますし、本当に電力会社の料金体系の決め方の問題とかですね、発送電の分離とかですね。地域独占とか、そういうのが、どんどん自由化していけば、原発に頼らない電気を我々市民が選ぶことができるわけです。また、いち家庭や事業所などがですね、どんどん自家発電していくと。そうやって時間はかかりますが、少しでも電力会社への依存を減らせばですね、私たちのお金が電力会社に行ってしまって、それが原発がいるものに、そういう施設になるわけですから。そういうところに払うお金を少しでも減らしていくと」そして「言ってみれば、たかが電気です。たかが電気のために何で命を危険に晒さなきゃいけないんでしょうか」といい、「2050年ぐらいには電気などというものは各家庭や事業所や工場などで自家発電するのがもう当たり前と、常識という社会になっているという風に僕は希望を持っています。そうなってほしいと思います。たかが電気のために、この美しい日本、そして国の未来である子供の命を危険にさらすようなことはするべきではありません。お金より命です。経済より生命。子供を守りましょう。日本の国土を守りましょう」と語った。一連の発言は、「たかが電気」というフレーズが切り取られて取り沙汰されることも多く、“電気を軽視している”と厳しい声が一部で上がることに。そして坂本さんが亡くなったことを受けて、YouTubeなどを通して“たかが電気発言”の全文が再び注目を集めることとなったのだ。しかし発言の評価はわかれている。まず坂本さんの発言に賛同する声は、こう上がっている。《発言の全文読むと電気がいらないって意味じゃなく、原子力発電の代替電源目指そうという趣旨》《一応自分でも全文読んでみたけど、確かにそうね。電気なんか要らないとは言ってない。発電方法を多様化していずれ原発が無くても済むようにしましょうよってこと》《たかが電気発言って切り取りの典型だよな》いっぽう、「全部読んだけど印象は変わらない」という声もこう上がっている。《全文読んでもあの発言は批判されるべきとしか思えないけどな 電気のために命かけてる人世の中に沢山いるし、それをちゃんと認識してたら「たかが電気」なんて発言出てこねえよ》《まあ切り取りは誤解を与えかねないからどうあれ良くないとは思うが、全文読んでも「電気不足が命に直結する人の存在を考えてない」印象を個人的には抱いてしまう》《スピーチ全文読んでも「たかが電気」としか読めない文脈だけどな》10年以上経った今、このように論戦状態となっている。それほどインパクトのある発言だったといえるのかもしれない。
2023年04月08日3月28日に亡くなった世界的音楽家の坂本龍一さん(享年71)。坂本さんのマネジメント事務所が明らかにした翌4月3日は、各局のニュース番組やワイドショーで相次いで訃報が伝えられた。そんななか、視聴者の注目を集めたのは番組で流れた音楽。坂本さんが1978年に高橋幸宏さん(享年70)と細野晴臣(75)と結成した「YMO」の代表曲「ライディーン」を流す番組が目立ったのだ。そのためネットでは、《坂本龍一の代表曲はライディーンではないです》《坂本龍一さんのニュースで代表曲に「ライディーン」を挙げるワイドショーが多過ぎてほんとうにがっかり》などと批判の声が上がる事態に。「坂本さんの代表曲といえば、『千のナイフ』や坂本さんが初めて音楽映画を手掛けた83年公開の映画『戦場のメリークリスマス』での『Merry Christmas, Mr.Lawrence』、『energy flow』などが挙げられます。一方、YMOの『ライディーン』は今年1月に亡くなった高橋幸宏さんが作曲者であるため、BGMに使用されることに違和感を抱いたファンも少なくなかったようです。ただ、NHKでは『ライディーン』を流さなかった番組も確認されています」(WEBメディア記者)このことが一部ネットニュースで伝えられると、たちまち“ライディーン論争”が勃発することに。上記のようにテレビ局の選曲を批判する声もあれば、その批判に対して異論を唱える声も上がっている。《たしかに「ライディーン」は高橋さんが作った曲ではあるけど、YMOの曲でもある。 そして坂本龍一さんはYMOのメンバーである。 なので、別に流しても良いと思う》《確かに、追悼として流すのであれば、坂本さん本人が作った曲を流すのが当然なのでしょうが、「YMO」としてはライディーンは代表的な曲なのだから、そこまで目くじら立てて文句を言うのも何だかと思います》《坂本龍一がYMOにいた事は事実だし、RYDEENという楽曲に参加してたのも事実。そこを突くのはあまり詳しくない人に対してマウントを取りたいだけに見える》一方で『ライディーン』をめぐっては、楽曲誕生の経緯に“ある通説”が広まったこともあった。「『ライディーン』には高橋さんが鼻歌で歌ったメロディを、坂本さんが譜面にしたという説が囁かれていたため、“坂本さんも作曲に携わった”と捉えるファンもいたようです。しかし、高橋さんは2012年に出版した著書『心に訊く音楽、心に効く音楽』(PHP研究所)で『教授の記憶違いだと思います』と否定しており、『(自分で)譜面に書いたような気がするんですね』『譜面に書くという慣れないことをやったので、逆に覚えているんです』と綴っています。確かに作曲したのは高橋さんですし、坂本さんの訃報を取り上げるならば坂本さんが作曲した楽曲を流す方が相応しいでしょう。ですが、YMOは坂本さんの軌跡の一つなので、グループの代表曲を番組で流すことはあり得ることです。また今回の論争で、『ライディーンは高橋さんが作曲したんだ』という気付きの声も上がっています。この世を去った坂本さんと高橋さんがいかに素晴らしい音楽家だったかということが、ある意味示された事象だったのではないでしょうか」(音楽関係者)
2023年04月06日2023年4月2日に逝去が明かされた、音楽家の坂本龍一さん。所属事務所によると、坂本さんが息を引き取ったのは同年3月28日とのこと。2020年6月にがんが発覚して以来、闘病生活を送っていたといいます。映画『戦場のメリークリスマス』の『メリー・クリスマス ミスターローレンス』をはじめ、多くの名曲を生み出してきた坂本さんは、日本を代表する音楽家の1人。坂本さんの演奏や作る楽曲に影響を受けた音楽家は、少なくありません。葉加瀬太郎、亡くなった坂本龍一さんを追悼日本の音楽界をけん引してきた、葉加瀬太郎さんも、坂本さんの影響を受けた音楽家の1人。坂本さんの逝去が明かされた翌3日に、自身のInstagramを更新すると、1枚の写真とともに坂本さんへの想いをつづりました。収録スタジオに、坂本さんのサインが入った写真を飾っているという、葉加瀬さん。尊敬している坂本さんの旅立ちに、強いショックを受けたといいます。僕のスタジオには、いただいたサイン入りの写真がずっと飾ってあります。昨夜は一晩中、貴方の音楽を聴きました。未だぽっかりと穴が空いてしまったような大きな悲しみは癒えませんが、いつか天国でお会いするその時に、少しでもお褒めの言葉を頂けるよう、これからもしっかりと自分の音楽に向かい合おうと思います。たくさんの素晴らしい音楽を本当に有り難うございました。お疲れ様でした。安らかにお休みください。tarohakase_hatsーより引用 この投稿をInstagramで見る 葉加瀬太郎 TARO HAKASE(@tarohakase_hats)がシェアした投稿 大切な人がこの世から旅立った時、現実を受け入れるのは難しいもの。もうこの世に存在しないことを信じられず、気持ちの整理がつくまでは、心に穴が空いたような感覚を覚えます。葉加瀬さんも同様に、ずっと尊敬の念を抱いてきた坂本さんが亡くなったことに対し、まだ実感が持てない模様。逝去を知った日は、坂本さんがこれまで生み出してきた楽曲をずっと聴いていたといいます。きっと、楽曲から坂本さんの心に触れ、これまでの思い出に浸っていたのでしょう。音楽家としての、坂本さんへの想いが伝わってくるメッセージは、多くの人の胸を打ちました。・本当に偉大な音楽家でしたね。葉加瀬さんの想いが伝わってきて、泣けます。・坂本さんが亡くなったのはとても悲しいけれど、音楽は永遠だと思います。・葉加瀬さんのショック、お察しします。早く元気を出してくださいね。音楽家が亡くなった後も、生前に生み出された作品はずっと残ります。そして、聴いた人に感動を与え、後世のアーティストたちには影響を与え続けてくれるのでしょう。[文・構成/grape編集部]
2023年04月04日2023年4月2日、音楽家の坂本龍一さんが同年3月28日に逝去していたことが、所属事務所により伝えられました。日本国内のみならず、海外でもその名が知られていた坂本さんの訃報はまたたくまに世界中を駆け巡り、衝撃を与えています。坂本さんの訃報を受け、元妻でミュージシャンの矢野顕子さんもTwitterで追悼のコメントを発表しました。親愛なる龍一4手連弾で、また一緒にピアノを弾きませんか?あなたがいなくなり、とてもさびしい。Yano_Akikoーより引用(和訳)Dearest Ryuichi,Would you like to play piano four hands together again?I miss you very much.— 矢野顕子 Akiko Yano (@Yano_Akiko) April 4, 2023 1982年に、矢野さんと再婚した坂本さん。2人の間には、現在ミュージシャンとして活躍している坂本美雨さんが誕生しています。2006年に離婚を発表した矢野さんと坂本さんではあるものの、いつの日かの再会を願うコメントからは、2人の関係性がうかがえ、多くの人の心を打ちました。・とても残念でなりません。坂本さんの作品、そしてあなたとともに作り出された作品は、多くの人に感動を与えてくれました。・坂本さんとの4手連弾、お聴きしたかったです。もっとたくさんの音楽を紡いでいただきたかった…。・天国に向けたラブレターみたい。矢野さんのほか、坂本さんとともに『イエロー・マジック・オーケストラ(通称:YMO)』で活躍したミュージシャンの細野晴臣さんや、映画『戦場のメリークリスマス』で共演したお笑いタレントのビートたけしさんら、多くの著名人が、追悼の意をあらわしています。改めて、坂本さんが遺した功績の大きさを実感せずにはいられません。[文・構成/grape編集部]
2023年04月04日日本を代表する音楽家の1人であり、これまで数々の名曲を世に生み出してきた、坂本龍一さん。2023年4月2日、坂本さんが同年3月28日に逝去したことが、所属事務所によって明かされました。所属事務所によると、2020年6月にがんが発覚して以来、坂本さんは治療を受けながら、創作活動に勤しんでいたといいます。作曲家やピアニスト、そして音楽プロデューサーとして、幅広く日本の音楽界に貢献してきた坂本さん。旅立ちに対し、多くの人から悲しむ声や感謝の声が上がっています。ビートたけし、『戦場のピアニスト』坂本龍一を追悼坂本さんの逝去が明かされた翌3日、お笑いタレントのビートたけしさんが自身のウェブサイトを更新。たけしさんが1か月に一度ほどの更新頻度で近況を報告する『VOICE』項目にて、坂本さんの逝去について想いを明かしました。ただただショックで残念で仕方がなく言葉もありません。「戦場のメリークリスマス」の大島渚監督が亡くなってデビッド・ボウイが亡くなって、坂本龍一さんが亡くなって仲間がみんないなくなってしまい、「戦場のメリークリスマス」は俺だけになってしまいました。北野武 公式サイトーより引用1983年に公開された、映画『戦場のメリークリスマス』。坂本さんが手掛けた楽曲『メリー・クリスマス ミスターローレンス』は、美しくもどこか儚いピアノの旋律が、世界各国で高い評価を受けました。楽曲を手掛けるほか、ヨノイ大尉役で俳優としても携わっていた坂本さん。そして、たけしさんはハラ・ゲンゴ軍曹役で出演していました。同作の監督である大島渚さんは、2013年に逝去。そして、ジャック・セリアズ陸軍少佐役を務めた、俳優のデビッド・ボウイさんは2016年にこの世を去っています。「『戦場のメリークリスマス』は俺だけになってしまった」という一文からは、作品をともに制作した仲間への想いや、たけしさんのさびしい気持ちが伝わってきます。たけしさんの追悼文は、多くの人の胸を打ちました。・とても重い言葉だ。また『戦場のメリークリスマス』を見たくなった。・大丈夫、まだロレンス中佐役のトム・コンティがいるよ…!・短いにもかかわらず、あふれんばかりの想いが伝わるメッセージに涙が出た。坂本さんの所属事務所は、逝去を明かす際、生前の坂本さんが好きだった『Ars longa, vita brevis.(芸術は長く、人生は短し)』という一文を添えました。クリエイターが人生を終えても、坂本さんらが魂を込めて生み出した作品は、長きにわたって多くの人の心を揺さぶってくれるのでしょう。[文・構成/grape編集部]
2023年04月04日《わたくしども所属の音楽家/アーティスト坂本龍一が去る2023年3月28日71歳にて永眠いたしました》4月2日、坂本龍一さんの訃報が伝えられた。冒頭のコメントは、所属レーベルのcommonsがTwitterで発表したものだ。坂本さんは幼少の頃からピアノと作曲を学び、東京芸術大学に入学。大学院を修了した後、’78年に高橋幸宏さん(享年70)や細野晴臣(75)とともにイエロー・マジック・オーケストラ(YMO)を結成し、一世を風靡した。「ソロの音楽家としても活躍し、’83年の映画『戦場のメリークリスマス』で英国アカデミー賞作曲賞を獲得。’87年の映画『ラストエンペラー』では米国アカデミー賞作曲賞やグラミー賞を受賞し、“世界のサカモト”として知られることに。また’99年のシングル『ウラBTTB』はインストゥルメンタルとして初のオリコンチャート1位となっただけでなく、150万枚以上の売上を記録。異例の大ヒット作となりました」(音楽関係者)日本を代表する音楽家である坂本さんは社会問題にも関心が高く、環境保護や核廃絶に熱心に取り組んでいた。また’17年に本誌で行った吉永小百合(78)との初対談では《たとえば、環境にいい取り組みをしている企業の商品を買うことは、その企業を応援することになります》といい、《とくに女性の消費者はすごいパワーを持っていますから。このことを自覚してものを買っていただく。そうすれば、日本のみならず世界は確実に変わると思います》と語っていた。そのいっぽう、近年は病との闘いでもあった。’14年には中咽頭がんと診断され、克服後に音楽活動を再開。’17年には、本誌のインタビューで闘病についてこう語っていた。「僕は、40代ごろから食や健康には十分、気を使ってきたつもりだったんです。整体や足湯なども、みんなが言いだすはるか前からやっていたので、『そんなことは、もう昔からやっている』という自負もあった。それでも、がんになってしまうんだ、と。だから、ちょっとした自信や知識なんて、なんの役にも立たない」「僕は、ここ20年くらい西洋医学は拒否して、風邪をひいても薬は飲まないで足湯で治していました。その延長でいけば、がんになっても代替医療や民間療法だけで治そうとしていたかもしれない。でも、そうしていたら、僕は今ごろ生きていないかもしれない。これはわかりませんよ。治る人もいるけど、治らない例もたくさんありますから」■坂本さんの飽くなき挑戦…“死後のコンサート”を計画そこで坂本さんは西洋医学と民間療法の、それぞれのいいところを取り入れていくことにしたといい、“闘病生活での変化”をこう明かしている。「自分の信念とか、そういうものをちょっと低くしようと思ってね。だって、3.11のとき自分の信念だ、知識だ、自負だ、というのがことごとく役に立たないとわかって、ガツンとやられましたから。だから僕は、自分を生かしてくれた現代医療に、とても感謝しているんです」坂本さんは’20年にも直腸がんであることが判明したが、それでも飽くなき挑戦を続け、史上初の試みとなるMRやモーション・キャプチャーを利用した“死後のライブ計画”を明かすなど精力的だった。《MRのコンテンツというのはまだほとんどないに等しいんだけど、(略)この技術のいいところは、いまモーション・キャプチャーでぼくの演奏を収録しておけば、ぼくが死んだ後でも現実のMIDIピアノを演奏させる、仮想的なコンサートが開けること。実際のコンサート会場のステージにMIDIピアノを置いて、ヴァーチャルなぼくがそれを弾くということができる。100年後でもみんながゴーグルの中で演奏するぼくが立体的に見える》(「GQ Japan」内コーナー『教授動静第28回』’20年12月2日付)commonsによると《2020年6月に見つかった癌の治療を受けながらも、体調の良い日は自宅内のスタジオで創作活動をつづけ、最期まで音楽と共にある日々》だったという坂本さん。天国でも新たな音楽を作り続けることだろう。
2023年04月03日2023年4月2日、音楽家の坂本龍一さんの訃報は世界中をかけめぐり、大きな衝撃を与えました。坂本龍一さん71歳が逝去「最期まで音楽と共にある日々でした」音楽グループ『イエロー・マジック・オーケストラ(通称:YMO)』のメンバーとして活躍し、ソロとしても映画『ラストエンペラー』の音楽でアカデミー賞を受賞するなど、輝かしい功績を残した坂本さん。訃報から一夜明けた同月3日、『YMO』で坂本さんともに活動していた細野晴臣さんは、自身のInstagramを更新し、1枚の画像を投稿しました。 この投稿をInstagramで見る Hosono Haruomi(@hosonoharuomi_info)がシェアした投稿 同年1月に『YMO』のメンバーである高橋幸宏さんの訃報が伝えられた際、坂本さんが見せた反応と同様の形で、灰色の画像をInstagramに投稿した細野さん。当時、坂本さんなりの追悼ととらえられた灰色の画像の投稿を、細野さんもまた模倣するところに、『YMO』のメンバー間の絆や関係性がうかがえます。坂本さんが亡くなり、『YMO』の最後の1人となった細野さんに、多くのコメントが寄せられました。・悲しいです。細野さん、長生きしてください。・細野さん、おいしいものを食べて、心と身体を労ってほしいです。・2人の分までこれからの音楽活動を輝かせてください。高橋さんの死から約3か月という短い間に届いた、坂本さんの訃報。細野さんが感じているであろうショックは、はかり知れません。改めて、坂本さんのご冥福をお祈りいたします。[文・構成/grape編集部]
2023年04月03日2023年4月2日、音楽家の坂本龍一さんが、同年3月28日に逝去したことが分かりました。71歳でした。所属する事務所によると、葬儀は坂本さんの強い意向で近親者のみで執り行われたといいます。わたくしども所属の音楽家/アーティスト 坂本龍一が去る2023年3月28日71歳にて永眠いたしました。謹んでご報告申し上げます。2020年6月に見つかった癌の治療を受けながらも、体調の良い日は自宅内のスタジオで創作活動をつづけ、最期まで音楽と共にある日々でした。これまで坂本の活動を応援してくださったファンのみなさま、関係者のみなさま、そして病気治癒を目指し最善を尽くしてくださった日米の医療従事者のみなさまに、あらためて深く御礼申し上げます。坂本自身の強い遺志により、葬儀は近親者のみで済ませておりますことをご報告いたします。また、弔問、ご香典、ご供花につきましても謹んで辞退申し上げます。最後に、坂本が好んだ一節をご紹介します。Ars longa, vita brevis.芸術は長く、人生は短し報道関係のみなさま、取材等はお控えくださいますよう心よりお願い申し上げます。2023年4月2日株式会社キャブエイベックス・エンタテインメント株式会社commmonsavex portalーより引用また、坂本さんのInstagramも更新され、グレーの背景に生年月日と没年月日の文字が記され、朽ち果てたピアノの画像が浮かび上がる、音のない動画が投稿されていました。 この投稿をInstagramで見る Ryuichi Sakamoto(@skmtgram)がシェアした投稿 音楽グループ『イエロー・マジック・オーケストラ(通称:YMO)』のメンバーとして活動し、電子音楽のジャンルに影響をもたらしたといわれる、坂本さん。さまざまな映画音楽も手掛け、『世界のサカモト』として海外からも高く評価をされてきました。自身も出演した、1983年に公開された映画『戦場のメリークリスマス』のテーマ曲は、イギリスのアカデミー賞の作曲賞を受賞。さらに、1987年公開の映画『ラストエンペラー』でも音楽を手掛け、日本人として初めてアメリカのアカデミー賞の作曲賞を受賞しました。また、音楽の分野だけでなく、環境や平和問題について活動団体を立ち上げるなど、社会活動家としても知られています。ネット上では、世界中の人々から逝去を悼むコメントが寄せられています。・コンサートが素晴らしく、観られてよかったです。音楽はもちろん思想も尊敬できる人。ただただ、悲しいです。・がんとの長い戦い、つらかったでしょう。本当にお疲れさまでした。ゆっくり休んでください。・初めてピアノで弾けるようになった曲が『戦場のメリークリスマス』でした。もういないなんてさびしいです。・坂本龍一さんは、ひたむきに反戦を訴える音楽家でした。その平和への想いは、世界のどこかで今もつながっています。「芸術は長く、人生は短し」という言葉を好んだという、坂本さん。その素晴らしい音楽と坂本さんの想いは、永遠に人々の心の中に生き続けていくことでしょう。ご冥福をお祈りいたします。[文・構成/grape編集部]
2023年04月03日