“ちょい病み依存”の正体を解き明かすこの連載。今回も引き続き「流行依存」についてです。ファッションは心の状態を如実に表してしまうもの。ということは、もちろん“ショッピング”だって心の状態を表します。さて、今回は「あなたの洋服選びは心理的に大丈夫?」ということに迫っていきたいと思います。流行に乗りすぎるのは危険信号?ファッション雑誌が売れなくなって久しいですが、みなさんは、洋服を買うときに何を基準にしていますか?10代から20代前半の女性は今、雑誌でファッションアイテムや流行をチェックするのではなく、ブログやSNSの写真が情報源の中心になっているようです。さて、この間こんな方がいました。「洋服を買いにいくとき、デパートにいくじゃないですか。自分の年代にあうフロアにいくと、どの店にいっても“これがトレンドですよ”っていうのが分かりやすく置いてあるので、そこで買えば問題ないじゃないですか。だから、最近雑誌とかってわざわざみないんですよね」つまり、彼女は「ここで買えば流行に乗り遅れることがないから大丈夫」「周囲から浮かない」という認めてもらえる安心感をベースに買い物をしているということです。オシャレが好きで流行アイテムを取り入れている人もいれば、彼女のように流行アイテムを取り入れている人もいます。しかし、彼女のケースがいき過ぎると、「このフロアにないものは買っちゃいけない」というような状態になってしまうこともあります。みんな横並びが大好き!という日本人意識彼女のように「周りから浮かないこと」を注力する傾向は日本人に少なくありません。ちょっとオシャレなくらいがちょうどよく、オシャレすぎると「おされ野郎」などといってバカにするような空気もあります。テレビでもオシャレな芸人さんが、いじられるのもよくみますね。オシャレな人って素敵だなと心のどこかで認めていても、なぜかおちょくりたくなってしまうちょっぴり意地悪な気持ちは誰もが持っているものです。特に日本人には多いかもしれません。それは、「みんな一緒で良い」という文化に根付いているからです。例えば会議などで話し合いをしても、海外だと違う意見のまま終わることも多くあるのですが、日本では統一した答えを出したり、どっちが正しいかを決めたがる傾向があります。流行やファッションということでいえば、「オシャレに憧れはある」「でもみんなと一緒が良い」「浮きたくないけれど、人より少し優位に立ちたい」といういくつかの思いを心の中に抱えているわけです。すると、とてもオシャレな人をみたときに、妬みや嫉妬の感情が生まれ、オシャレという点で優位に立っている人を、仲間はずれにして見下すようなことが生まれます。これは、自分を自由に表現できない人が取りがちな行動です。個性を認める文化がある海外とは違い、“横並び”をヨシとするのが日本の文化です。そのため、流行は海外でもあるものですが、ここまでみんながこぞって同じものを買うのは日本独特のものです。例えば、テレビなどで「チアシードが良い」というとスーパーの食品売り場にチアシードが並ぶといった状態はもはや風物詩ともいえるでしょう。ファッションアイテムでも、同じことがいえます。「ローラがつけているからオシャレにみる丸いサングラス」や「水原希子が着ているから格好良くみえるキャラもののスウエット」などがありますね。一般人が身につけたら似合わなかったり、ちょっとダサくみてしまうようなものでも、オシャレなローラが身につけているから、これを買えばオシャレなはず……ということで、自分も買ってしまう。これは、正常な判断ではありません。流行依存に陥りやすい人とは?「流行っているこのブランドだから買う」「流行っているこのバッグだから買う」というように、自分に似合うかどうかや好みかどうかで判断するのではなく、流行っているかどうかで服選びをしている場合は、すでに流行依存といえるでしょう。どういう人が流行に頼ってしまうかというと、不安度が高く情緒の安定していない人や自信がない人です。自分のセンスや感覚に自信を持てず、多数派の意見をそのまま取り入れてしまうのです。同じように端からみたら「オシャレな人だな」という人でも、もしかしたら「オシャレが好きで楽しんでいる人」と「流行から取り残されるのがイヤでキメキメな人」に分けられるかもしれません。流行を上手に取り入れながら自分の個性を出しているオシャレな人は、健全に流行とおつきあいしているといえますが、ショップのショーウィンドウでマネキンが着ているものを「全部ください」とトータルコーディネートで購入して着ているオシャレな人は、流行やオシャレを楽しんでおらず「つらい!」とさえ思っているかもしれません。他人にどうみられているかを気にして、自分というキャラクターをつかめずにいる人は、自分がブレていたり、もしくは自分がない状態。とりあえず流行っているものを着て、「変だよ」といわれてないコミュニティで安心しているのです。流行っているものを身につけておけば「それ、なんか変じゃない?」といわれたとしても、「え?知らないの?これ、今流行っているんだよ」と人の優位に立つことができます。これは逆にいえば、もし自分の個性や好みで選んだものを「それ、なんか変じゃない?」といわれたら、心が折れてしまうということ。もし、自分の好みで選んで「変だよ」といわれても「そうかー。でも、私これ好きなんだよね」くらいで、傷つく必要はまったくないのですけどね。ショッピングにいったとき、「本当にこの服が着たくて買うのか」「この服を着たとき、ワクワクするかどうか」をよく考えて服を選んでみてくださいね!【山名裕子】メンタルオフィス「やまなmental care office」代表臨床心理士。大学にて心理療法の心得と技術を学び、2013年に臨床心理士の資格を取得する。主に認知行動療法によってカウンセリングをすすめ、心の専門家としてメディア出演をはじめ幅広く活動中。
2016年09月02日現代人が抱える“ちょい病み依存”についての臨床心理士・山名裕子先生が教える連載、第2回も流行依存について取り上げたいと思っています。皆さん、毎日の洋服選び、楽しんでいますか?「ウキウキする」「何を着ようかなと考えている時間が好き」と言える方は、自分の気持ちに対してファッションを上手に使っている状態。ですが、「服選びが憂鬱。いっそのこと制服があればいいのに」「服を決めるのに迷ってしまってストレスになっている」というのであれば、それはちょっと危険信号かもしれません。ファッションの役割とは?毎日のように身につける服。どんな方も何かしらの理由があってその服を選び、その服を身につけていると思います。単純に「安かったから」という方もいるかもしれませんが、例えば同じ価格の服であっても、赤い服と黒い服だと「こっちがいい」というように選んで購入したはずです。学生時代にギャル系の派手だった子が、社会人になるにあたってギャルを卒業し、黒髪のOLファッションに鞍替えすることもあります。これは、学校という組織から会社という組織に変わったときに、そこのコミュニティで嫌われずになじもうという心理が働いています。つまりファッションは一つのコミュニケーションでもあり、「こういう風に自分を見せたい」「キャラ立てしたい」という心を反映しています。このいわばセルフブランディングのようなことを、心理学では「自己呈示」と言います。洋服を購入する際、毎日の服選びの際に、こだわりが出てくるのはこの自己呈示によるものです。『人は見た目が9割』という本が大ヒットしたように、第一印象は非常に大きいものです。第一印象はわずか数秒で決まると言われており、一度決定された判断は、よほど深くつき合わない限り覆すことはできません。ほんの一瞬の見た目の印象から、その人がどんな人であるかが判断され、決定づけられてしまいます。そのため、ビジネスシーンであればデキる女性に見せたい、合コンでは女性らしさを出したいというように、ファッションや髪型など、話し方や仕草といった動作以外のところでも変化をつけていくのです。このようにファッションは、上手に取り入れればコミュニケーションにおける一つの武器になりますが、「自分がどう見られたいか?」という心理を反映するもののため、一歩間違うと自分を苦しめる原因にもなり得ます。武装としてのファッション作家の志茂田景樹先生は、とてもカラフルなファッションでも有名です。パフォーマンスで行っている部分も大きいのでしょうが、「派手な色の服を着ると元気が出る」「アースカラーなど落ち着いた色の服を着るとリラックスする」など、服によって気持ちが変化する経験は誰もが持っていると思います。例えば、大阪のおばちゃんはド派手ファッションが定番。髪の毛を紫色にしてカチコチのパーマをあて、ヒョウ柄のTシャツにペイズリー柄のパンツを穿くなどと独特のセンスをお持ちです。あれは一種の武装。ヒョウ柄を着ることでちょっと強い気持ちになるためのものだと思います。バブル時代のボディコンファッションや、ヤマンバギャルのメイクなども同じジャンルに入るでしょう。これには「ジェームズ・ランゲ説」が関わっています。「人は悲しいから泣くのではなく、泣くから悲しいのだ」という有名な言葉がありますが、身体変化が情動に変化を与えるということを表しています。泣いていたら余計悲しくなるし、ちょっとつらいときでも笑顔をつくることで少し気持ちが高まるということがあるかと思いますが、ファッションも同じ。ちょっと落ち込んでいる日に、敢えて「テンションをあげるぞ!」と派手な色の服を着ることがあるでしょう。また、流行のものを着るとちょっと自信がつくという人もいるでしょうし、芸能人がよく着ている人気のブランドを取り入れることでセレブっぽい気持ちになれる人もいると思います。おしゃれだから流行の服を着るのではなく、流行の服を着るからおしゃれな人になれるというロジックです。このように自分の気持ちを奮い立たせるためにファッションを取り入れるのであればよいのですが、行き過ぎるのは考えものです。「人からどう見られたいか」を気にするあまり・・・Aさんは現在、専業主婦で2人の子どものお母さん。PLSTやGAPなどの服を着て、ラルフローレンのトートバッグを持つようなキレイめのカジュアルファッションです。けれどもほんの10年前まではこういうタイプではなかったのです。学生時代は裏原系の個性的な格好をしていました。ちょうどゴスロリも流行っていたため、ロリっぽい服のときもありました。ところがOLになった途端、フェミニンでコンサバ系のOLファッションに。それこそワードローブを一気に一新というほどの変化でした。ほんの10年の間に、これだけコロコロと変わってしまうということは、「OLとはこうあるべきだ」「ママとはこうあるべきだ」という強迫観念が働いていると言えるでしょう。これは、「すべき思考」「絶対的思考」とも言い、認知の歪みの一種。本来、”絶対”というのは規則や法律くらいしかないのですが、「ダイエット中は絶対に甘いものを食べてはいけない」というように、自らに対して厳しいルールを強いてしまうのが特徴です。また、現実とはグレーの部分が大半なのですが、曖昧さを許せずに白黒思考になってしまう人も最近は増えています。例えばファッションを変えるなら、気に入っている洋服は残しつつ新しいものをいくつか入れて、自分らしさを表現しながらコミュニティに入っていけばいいのに、絶対的思考や白黒思考によってガラッと一気に変えてしまう人がいます。こういう人は、カテゴライズされていないと不安になってしまうのです。裏原系というカテゴリ、OLというカテゴリ、主婦というカテゴリ……。そのカテゴリから自分が外れることが許せないんですね。そのカテゴリに所属したいから、その服を着る……。ですが、このように服選びをしているときこそがより不安な気持ちを引き起こしてしまうのですね。しっかり、今の自分が着ている服が何を意味するものなのか、どういう観点から服を選んでいるのか一度立ち止まって考えてみてください。 次回は、「着たい服と似合う服と落ち着く服」について解説していきたいと思います。【山名裕子】メンタルオフィス「やまなmental care office」代表臨床心理士。大学にて心理療法の心得と技術を学び、2013年に臨床心理士の資格を取得する。主に認知行動療法によってカウンセリングをすすめ、心の専門家としてメディア出演をはじめ幅広く活動中。
2016年08月19日ANGIE読者のみなさん、こんにちは。臨床心理士の山名裕子です。私は表参道でカンセリングオフィスを開いていて、そこには日々「心の悩み」や「メンタルに関する疑問」を持つ方が、クライアントとしていらっしゃいます。クライアントは、必ずしもうつ病や摂食障害のように毎日の生活も送るのが大変な方ばかり……というわけではありません。仕事に役立てるため人の心理を学びたいという意欲的な方もいれば、職場環境が変わったためストレスチェックをしにきたという気軽な方もいらっしゃいます。他にも、今後離婚をするため子どもの心の健康に気を配りたいからと予約をされる親御さんもいます。このように、幅広い方が「心のことについてプロのアドバイスを受けたい」と気軽にやってこられることが、「心の病になってしまった」と駆け込んでくるメンタルクリニックと大きく異なるところでしょう。今回から、そんな心の悩みの中でも現代病とも言われる「依存」についていろいろな角度から取り上げていきたいと思います。現代病とも言われている「依存症」アナタも何かに依存している・・・かも!?アルコール(お酒)や薬物(覚せい剤などの違法薬物のほか病院で処方される向精神薬の乱用)、ギャンブル(パチンコや競馬など)の依存症は、昔からよくあるものです。でも今では、スイーツやSNSのようにとても身近でそれほど害があるようには思えないものにも“依存”するようになっています。ほんの十数年ほど前までは、これほど“依存”が日常的に入り込んでくるとは、誰も思っていなかったのではないでしょうか。一体いつから私たちは「〇〇がないといられない!」と、何か特定のものにすがらないと心を保てなくなってしまったのでしょうか。ネット依存、スマホ依存、ショッピング依存など様々なものに“依存”しないといられない現代人たち。その原因の多くには、ストレスフルな世の中があるとされています。ANGIE読者のみなさんも、仕事や恋愛、結婚などによって、プレッシャーもあればストレスもあることでしょう。ちょっとしたイライラや落ち込みをパーッと晴らすために「私は〇〇が必要なの」と、スイーツのヤケ食いや雑貨の大人買いなどを心のお守り程度に留めておくなら、それは上手なストレス解消法。上手なストレス解消法から依存症までは、実はゆるやかに繋がっています。一体どこからどこまでが、「健康な範囲」「病的な範囲」なのでしょうか。「依存」と「依存症」実は違う!現代女性に多い“ちょい病み依存”危険ゾーンになってくるのは、「〇〇がないと不安でたまらない」「〇〇をしないと落ち着かない」と強迫観念や不安にかられるなど、〇〇をすることが単なるハッピーではなくなるところから。一般的にはこの段階でも、“依存症”と呼ぶこともありますよね。「私、チョコレート依存症なの!毎日食べないといられないの!」という方や、「毎朝、××のカフェでコーヒーを飲むことに決めているの。カフェイン依存症だからね。今日は飲めなかったから落ち着かない〜!」なんてときに、“チョコレート依存症”“カフェイン依存症”という言葉を使ったりします。でも、これは心理学的には“依存症”ではありません。いうなれば、“ちょい病み依存”の状態。心理学的な“依存症”は、「配偶者に噓をついてまでアルコールを飲む」「借金を重ね、家計に影響を及ぼすほど買い物をしてしまう」「パチンコをやりたいがために会社を休んでしまう」というように、日常に支障をきたしたり、自分の意思ではコントロールができなくなってしまうまでになったものをさします。このような深刻な依存症になってしまった場合は、専門機関を受診し、投薬やカウンセリングのほか長期的なトレーニングといった治療を行わないと、健康的な生活に戻るのが非常に難しいと言えます。ですが、「“ちょい病み依存”じゃなければ大丈夫!」と安心してはいけません。不安が続くのは良くないこと。しっかり心と向き合うことが大事です。今回の連載では、「病院にいくまでもないのかもしれないけれど、心が苦しい」「このつらさを誰かに知ってもらいたいんだけど、多分、うつみたいな深刻な病気じゃないから我慢するしかないんだよね?」という程度の、現代女性の心に潜む「ちょい病み依存」をテーマに書いていきたいと思います。【山名裕子】メンタルオフィス「やまなmental care office」代表臨床心理士。大学院にて心理療法の心得と技術を学び、2013年に臨床心理士の資格を取得する。主に認知行動療法によってカウンセリングをすすめ、心の専門家としてメディア出演をはじめ幅広く活動中。
2016年08月12日新生活のスタートに新たな出会い。“始まりの予感”がする春の到来に、「美容に力を入れたい」「メイクを変えて、これまでと違う自分を演出したい」なんて、気持ちを新たにしている方もいるのでは。でも仕事や家事に追われていると、ついつい肌ケアをテキトウにしてしまいがちです。時間がなくても、お金をかけなくても、続けられる方法があれば教えてほしい!そんな思いで、臨床心理士・山名裕子先生のもとを訪れると、「心のあり方で、キレイは作れます」と頼もしいお言葉。今日から実践できる、生活習慣アドバイスをいただきました。「この化粧水は世界で一番キレイにしてくれる」と唱えよう「思い込み力」でキレイは作れちゃいます!ニセモノの薬でも、良薬だと思い込むことで何らかの改善がみられることをプラシーボ(プラセボ)効果といいます。このプラシーボ効果の働きを、美容にも活用できるというのが、山名先生からのアドバイス。「スキンケア商品を選ぶ際は、試用して肌ざわりを確認したり美容成分を読み込んだり、それぞれこだわりながら選びますよね。納得して商品を選ぶことが大切ですが、その上で、使用する際に『この化粧品は自分にぴったり合った商品』『肌をみるみるキレイにしてくれる』などと思い込んで使いましょう。『肌がしっとりする』『化粧ノリがいい』などと、少しでも効果を感じたら口にするのも効果的。脳が『最高級品を使っているので、肌もキレイになるはずだ』と錯覚することで信号を出し、実際に肌つやがよくなっていきます」期待をすれば、美容力を引き出せる!人は期待されればされるほど、その期待にそった成果を出そうと向上する傾向があります。これを、教育心理学上の行動の一つで、ピグマリオン効果といいます。同じレベルの学習能力を持った子どもでも、先生が期待する度合いに応じて、成績が上がっていくという実験結果があるのです。「ピグマリオン効果を活用し、日々、自分に期待することもキレイを作る一つの方法です。化粧水や乳液でスキンケアをする時間は、自分への期待を込める時間。『まだまだキレイになるぞ~』『透明感のある肌になぁれ』と肌に触れながら口にしたり、心の中で唱えたり、自分で自分の成果に期待するのです。ポジティブな気持ちになるので、肌美人度アップはもちろん、表情が明るくなることで、キレイになっていきますよ」鏡の中の自分にしょっちゅう会って、好きになろう「最初は違和感があったテレビCMの曲も、繰り返し聞いていると好きになった」「気にも留めなかった商品も、広告を何度も見るうちに欲しくなった」普段私たちが経験するこれらの心の変化は、繰り返し接すると好意度が高まるという単純接触効果によるものです。山名先生は、自分の顔を毎日何度も目にすることで次第に愛着がわき、好きになっていくといいます。「自分の外見が好きじゃないという方の中には『鏡を見るのも嫌』という方もいらっしゃいます。でも、鏡で自分の姿を目にすればするほど、単純接触効果により『少しはかわいいところもあるか』と少しずつ愛せるようになっていきます。自分の外見を好きになれたり、一部でも認めてかわいいと思えると、自信が生まれ、姿勢がちょっとずつよくなり、笑顔も少しずつ大きくなり、どんどんキレイになっていきます。特別美人じゃないのにモテる方はみんな、自分で自分自身を認めてあげていて、自信に満ちた明るい表情をしているから。鏡を避ければ避けるほど、表情は暗くなりキレイから遠ざかってしまいますよ」山名先生流「キレイは自分のココロが作る」3つの方法を、ぜひ習慣化したいですね!
2016年04月09日またシミが増えた、シワが気になる……尽きない肌の悩みを覆い隠すように、年々、化粧が濃くなってはいませんか?厚すぎる化粧は、周りにバリアを張っている印象を与え、気軽に話しかけにくい雰囲気を作ってしまうことも。自然な美しさを引き出す“ナチュラルメイク回帰”のため、臨床心理士・山名裕子先生に、厚化粧とサヨナラして自分らしい姿であるための心の持ち方を教えてもらいました。メイクに頼らないようにするには?「自分の長所を5つ書き出そう」化粧に強く執着し、小さなシミやシワ、肌荒れに過剰に反応する方は、完璧主義的な考え方のクセを持っている方が少なくないといいます。「キレイになりたいという気持ちを越えた“厚化粧”は、一種の自己防衛です。悪いところばかり気になり『まぁいっか』と受け入れることができないため、『隠さなければ』と自分をどんどん追い詰めています。自己防衛は、まわりに壁を作り、だんだんと本音で話すことも難しくしていくので、素直な自分を出せないストレスが気づかないうちに溜まっていきます。『こんな自分でもいいか!』とありのままを受け入れることが、脱・厚化粧の第一歩です」山名先生がオススメするのは「自分の長所を5つ書き出す」こと。「自己評価の低い方の中には、『長所なんて一つもありません』と即答する方もいらっしゃいます。でも、長い人生、誰かに一度も褒められたことがない人なんていないはず。小さなことでも5つ書こうと考えてみると、自分は嫌いだったくせっ毛をかわいいと言われたり、小麦色の肌が好きだと言われたり、自己評価と周りの意見が異なる経験も一度や二度してきたはず。自分が思っているほど、周りは気にしていないと気づくことも、完璧主義的な考え方を脱するひとつの方法です」自分らしさを認めるために。「小さな成功体験を重ねよう」欠点だけに執着せず、自分らしさを認められるようになると、“厚化粧”という自己防衛行動から解放されます。そのためには、成功体験を積み、自己肯定感を高めるのも一つの方法です。「できなかったことができるようになるというシンプルな成長実感を得ることが、自分を好きになる近道です。手軽な方法は、料理やヨガ、ゴルフなど、成長が分かりやすい趣味を始めること。『ケーキを美味しく作れるようになった』『このポーズがとれるようになった』『スコアが上がった』などの小さな成功体験が、自信を与えてくれ、心もポジティブになっていきます」偏った思考を防いで、視野を広げる「サード・プレイスをつくろう!」サード・プレイスとは、自宅(ファースト・プレイス)でも職場や学校(セカンド・プレイス)でもない、心を落ち着かせられる第三の居場所のこと。アメリカの社会学者レイ・オルデンバーグ氏が著書『ザ・グレート・グッド・プレイス』の中で提唱し、有名になった概念です。たとえばスターバックス・コーヒーは、店内をサード・プレイスとして「お客様に自由な空間を提供する」ことをミッションとしています。自分の考えを広げて心を落ち着かせるという点で、サード・プレイスを持つことは大切なのだそうです。自分の考えを広げるという点で、山名先生もオススメされています。「生活の大半を自宅や職場で過ごしていると、どうしても価値観が偏り、『こうあるべき』という考え方に縛られがちになります。サード・プレイスは、社会的・経済的な優劣から独立したコミュニティなので、良し悪しの基準もさまざま。そこで時間を過ごすことで、凝り固まった思考がほぐされ『私は私でいい』と自由な考え方になっていきます。居心地のいいコミュニティ探しをはじめてみるのも、自分を好きになる第一歩ですよ」化粧をばっちり完璧にしたい人も、簡単メイクで満足な人も、自分の心にウソがなければ問題ありません。ただ、「自分の嫌なところを隠したい!」という思いで厚化粧になっているのだとしたら、毎日気が張って心も体もガチガチになっているかも。少しだけ心のバリアを緩めて、ありのままの自分を好きになってあげる時間を持ってはいかがでしょう。
2016年04月07日春の訪れとともに心機一転、メイクで気分を上げたい――。常日頃からメイクが薄めなので、今春こそ、と意気込む私に依頼されたメイク術の記事。ANGIEで取材するたびに、その美しさに目がくらむ臨床心理士・山名裕子先生に「カンタンで、かつ気持ちが明るくなるメイクの方法」を教えてもらいました。心を元気にするメイク「スキンケアに力を入れよう」「たかが肌荒れ、されど肌荒れ。肌の調子が悪いと、外出しておしゃれな場所にいくのも、人に会うのもおっくうになりますよね。でも、肌がキレイになったとたん自分に自信が持てるようになり、心も元気になるんです。スキンケアをして、心の元気を養いましょう。『こんなに肌を愛しているんだから、もっとキレイになるはず』『肌荒れはすぐ治る、すぐ治る!』などとポジティブな言葉を自分にかけて、肌に意識を集中させながらケアをすると効果的。メイクの時間がとれないときも、肌をキレイに見せるベースメイクだけしっかりできれば大丈夫です」自己肯定感が高まるカラーを。「ピンクを使おう」「色彩心理学において、ピンクはネガティブな要素のない唯一の色といわれています。青は冷静さを演出できますが、冷たい印象になり、赤は情熱的な印象を与える一方、攻撃性も含んでいます。ピンクは魅力を高め、女性ホルモンを活性させる色でもあります。ピンクのリップやチークを加えるだけで、気持ちがふっと華やぎ、女性としての自己肯定感が高まるんです。『私はピンクの“女の子っぽい”感じが好きじゃない』『モノトーンが好き』という方ももちろんいらっしゃると思いますが、挿し色としてメイクや小物に取り入れてみてはどうでしょう」心の余裕をつくり柔らかい印象に。「引き算メイクに頼ろう」「いつも完璧なフルメイクをしないと気が済まないという方は、ときどき気持ちを和らげるために『今日はアイメイクだけ力を入れよう』『今日はリップだけこだわろう』など、ベースメイク+部分メイクの簡易バージョンを取り入れてみるのもオススメです。近くのコンビニに行くのにも、きっちりフルメイクをしている方は『メイクとはこうあるべき』『ここまで仕上げなくてはならない』と思考しがち。自分に厳しくルールを課して、苦しくなってしまいます。『今日はアイメイクだけでいいか』と心に余裕が出ると、表情も柔らかくなり、人からも話しかけられやすい愛されキャラになりますよ」メイクは「今日はデート用の私」「今日はしゃきっとプレゼンをするビジネスパーソン」「今日はのんびり散歩するマイペースな自分」と、いろんな表情を演出できる魔法のツール。毎朝の15分で女性ならではの変身願望を満たしつつ、無理なく続けられるメイク術を試したいですね。
2016年04月05日恋愛や人間関係について多くの取材を重ねてきたananが、「今、愛される女性像」をこう結論づけました。専門家らの意見とともにご紹介。■モテ女の条件1何があっても結果オーライにしてくれる笑顔「今は、なかなか成功体験を持ちにくい時代。だからこそ、穏やかで安心感を与えてくれる人に、より人望が集まるのでしょう」(心理カウンセラー・小高千枝さん)何があっても、いったん笑顔で受け止めてくれる女性像。度量の大きさが求められているわけだ。「完璧でない自分と完璧でない相手、どちらも認めて、怒るのではなく“あはは”と笑顔でいられる。そんな力を持つ人は、全方位的にモテるはず」(小高さん)2016年は、人を包み込む優しい笑顔と、その源となる懐の深さを身につけたいもの。■モテ女の条件2地に足のついた落ち着きや知性人としての成熟度や社会的な感じの良さも、問われる要素。「感じの良さとは、つまり正しい気遣いができるかどうか、です。無駄な不安感を与えない女性は信頼され、愛され、また会いたいと思っていただける。そうなるためには、相手の気持ちや状況を察知する力が必要ですね」(人材教育講師・三上ナナエさん)「相手の話を論理的に、そして多少の批判精神を持って受け止め、自分の意見をしっかり言える。そんな“考える力”を持った女性には、人が集まります」(小高さん)軽いノリの良さがあり、“おバカ”であること――これらがメジャーなモテ要素だった時代は、遠い昔。「なにそれ~、わかんな~い」はもはや通用しないと心得て。■モテ女の条件3自分で幸せをつかんでいける強さ昨秋から日本の朝を明るくしている朝ドラ『あさが来た』。その主人公あさも、まさにこの強さを持った女性だ。激動の時代に、七転び八起き精神で自らと周囲の幸せをつかんでいく姿が清々しく、劇中でもいい男たちにモテモテ!「今、元気のない社会だからこそ、“一緒にいると自分も元気になれる、ハッピーオーラのある人”が求められているのだと思います」(臨床心理士・山名裕子さん)ハッピーオーラとは、不幸を誰かのせいにして腐ったりせず、幸せな方向に転換する前向きさ、積極的に人と交わる社交性、自分に要らないものは腹をくくって切り捨てる潔さなどから生まれるもの。今年のモテ道は、少々たくましいくらいでちょうどいいのだ。※『anan』2016年1月20日号より。(C) lolostock
2016年01月13日安藤裕子が6月16日(火)に東京・LIQUIDROOMでライブツアー「安藤裕子 LIVE 2015 『あなたが寝てる間に』」の追加公演を開催する事が決定した。【チケット情報はこちら】3月から4月にかけて4公演行われたツアー「安藤裕子 LIVE 2015 『あなたが寝てる間に』」。同ツアーでは今年の1月にリリースされた最新アルバム『あなたが寝てる間に』の楽曲を中心に披露。今回の追加公演では、同アルバムの楽曲に加え、7月29日(水)リリースのシングルが披露される予定。同曲はスキマスイッチが書き下ろし曲を提供することで話題となっている。チケット一般発売は5月31日(日)午前10時より。なお、一般発売に先がけて、オフィシャル先行を実施。受付は5月15日(金)午後6時から24日(日)午後11時59分まで。■安藤裕子 LIVE 2015 「あなたが寝てる間に」追加公演6月16日(火)LIQUIDROOM(東京都)開場 18:45 / 開演 19:30料金: スタンディング 5800円 ※ドリンク代別途必要
2015年05月14日お笑いコンビ・ナインティナインの矢部浩之の妻で元TBSアナウンサーの青木裕子が12月21日(日)、東京都内書店で著書「母、妻、ときどき青木裕子」の出版記念イベントを行った。今年3月に産まれた長男・稜君の育児に奮闘中の青木さんは「産まれてすぐは矢部さんに似ていると言われたけれど、段々と私に似てきた」と最近の愛息子の様子を紹介しながら、「女の人が凄く好き。そんなところがパパ似かな?男の人が遊びに来ると泣いちゃうけれど、女の人が遊びに来るとニコニコしちゃっている」と性格面は矢部さんの血を引いていることを明かしていた。その矢部さんとは、妊娠中にとある事でかなりの夫婦喧嘩が勃発したそう。「主人も息子が産まれる前はチャラチャラしていて、その一環です」とふり返った青木さんは、「女性問題が発覚して、私は家出をしました」と衝撃告白。矢部さんからは謝罪があったそうで「今も喧嘩はあるけれど、家出はないですね」と夫婦円満をアピールしていた。反省した矢部さんは女好きから一転、子煩悩に。「私が仕事の時は息子と2人で過ごしてくれるようになった。前は気が気じゃなかったけれど、今は安心感がある。ボールで遊んでくれたりしている」とニッコリ。この日も青木さんの替わりに子守を担当しているそうで「『いってらっしゃい、頑張ってきてね』と言ってくれて、息子も泣いてなくて不思議そうな顔をしていました」とそのパパぶりを紹介。2人目の予定について聞かれると「子どもが1歳になった時に、2人目がほしいと思っています。矢部さんも今度は女の子がほしいみたい」と具体的で、終始幸せオーラを漂わせていた。同書は、青木さんが妊娠に気付いてから書き綴っていた日記と共に、ロングインタビューやプライベート写真、撮りおろし写真などをまとめたもので、夫・矢部さんへの想いや母になった喜びや子育ての戸惑いなどが収められている。(text:cinemacafe.net)
2014年12月22日無料イベントですっぴん美人へ近道美容ライター・岡本静香さんが代表を務める「日本すっぴん協会」は、2015年1月18日(日)に『大人の「スハダ力」向上!NEW YEAR BEAUTY SESSION』を開催する。「わたしのすっぴんを、好きになる」をテーマとして掲げ、女性たちが自分自身をもっと好きになれるように、美肌づくりの秘訣をWeb上で発信している同協会と、来年3月に発売予定のスキンケアブランド『スハダカ【suhadaka】』が行う無料イベントに、抽選で50名の女性が参加できる。MCは同協会会長が務める。ゲストには女優・モデルの高山都さん、臨床心理士の山名裕子さんが登場し、新しい1年をすっぴん美人として過ごすためのヒントを伝授してくれるという。うれしいお土産も充実また、参加者にはお土産として発売前の「スハダカ潤い肌のジュレ水洗顔180g」(税抜1,400円相当)と「スハダカ潤い肌のミルク美容液150ml」(税抜1,800円相当)がプレゼントされる。イベントの受付開始は11:30から。会場は渋谷エリアのレストランで、募集人数は抽選で50名(抽選)のイベントとなっている。参加者は「日本すっぴん協会」のWebサイトにて受付中だ。(画像は「日本すっぴん協会」Webサイトより)【参考】・大人の「スハダ力」向上!NEW YEAR BEAUTY SESSION開催のお知らせ
2014年12月18日アーティストの金谷裕子は初の作品集『**YXICOOO**(イキシクー)』(3,300円)を11月21日に発売。それを記念した展覧会を11月14日から30日まで開催する。金谷裕子はペインティングやコラージュ、アニメーション、インスタレーション、刺繍、コラージュなど、様々な手法で色彩豊かな作品を発表しているアーティスト。14年には「ナイキ(NIKE)」の新プロジェクト“タイツ・オブ・ザ・モーメント”を手掛けた他、「エトロ(ETRO)」など、様々なブランドとコラボレーション、木村カエラ、PUFFYなどのミュージシャンのジャケットも手がけている。個展「YXICOOO(イキシクー)」には、金谷が過去10年に渡って製作してきた作品が結集している。さらに、ラフなスタイルでスケッチされた原画や、作品の一部を具体化させた立体作品も展示される予定。まるで教会か古城に迷い込んだかのような、繊細な装飾美が織りなす非日常的な体験が楽しめそうだ。なお、16日には14時からワークショップ「色のパワーと繋がるワークショップ~塗り絵編」が開催される。これは、金谷デザインの模様がプリントされた画用紙を、参加者が持ち込んだ色鉛筆で彩色するというもの。自分の持つ色彩感覚を再認識するとともに、その色が持つパワーを取りこもうという試みだ。さらに、30日にはゲストに伊藤桂司と筒井奈々を招き、15時からトークイベントが開催される。参加費はワークショップが2,000円、トークイベントが1,000円。【イベント情報】金谷裕子「YXICOOO(イキシクー)」会場:AL住所:東京都渋谷区恵比寿南3-7-17会期:11月14日から11月30日時間:12:00から19:00(30日は17:00まで)料金:無料
2014年11月10日●余裕がなかった久しぶりの現場「湿疹が出たことも」歌手の安藤裕子が、映画『ぶどうのなみだ』(10月4日北海道先行公開/10月11日全国公開)で約14年ぶりに女優復帰する。2003年の歌手デビュー後としては初の本格的な演技。小規模公開ながら興行収入3.8億円のヒットを記録した『しあわせのパン』(2012年)のスタッフが再集結し、再び大泉洋を主演に据えて本作が完成した。舞台は北海道・空知地方のワイナリー。兄・アオ(大泉洋)はワイン造りに励み、弟・ロク(染谷将太)は父が遺した小麦畑を受け継いで静かな生活を送っていた。かつて家族の反対を押し切って東京に出たアオ。夢破れて5年前から故郷に戻り、亡き父が植えた1本の葡萄の木のそばに畑を作って、"黒いダイヤ"と呼ばれる葡萄「ピノ・ノワール」の醸造を繰り返していたが、理想の味に巡り合えないでいた。そんなある日、突然現れた女性・エリカ(安藤裕子)が新しい風を吹き込んでいく。ぶどうのなみだ――それは厳しい冬を乗り越えて春を迎えた葡萄の木が、雪解け水を吸い上げ、小さな枝から落とすひとしずく。この映画は、人生で時に出会う悲しい涙も「それはきっと、あなたがいつか幸せになるためのひとしずく」と優しく語りかけてくれる。今から14年前、『池袋ウエストゲートパーク』(TBS系)というドラマが放送された。TOKIOの長瀬智也が主演を務め、渡辺謙など豪華俳優陣がずらり。その中に、安藤裕子もいた。彼女が演じたのは、ボウリング場の店員・カオル役。出番は少なかったが、劇中で池袋西口公園を「IWGP」と名付け、後に山下智久演じるシュンと恋仲になるなど、重要な役を務めた。しかし、安藤はそこから14年もの間、演技の仕事から遠ざかってしまう。その間には何があったのか。なぜ今、そして、なぜこの作品で女優復帰を決心したのか。彼女の真意を探った。――今まで観た映画で最も「乾杯!」をする作品でした。食事のシーンは、すべて北海道産の材料が使われているそうですね。エリカは食事を作って振る舞う役柄だったので、お料理が目の前にたくさんありました。合間や撮影シーンも含めて、私がいちばん多くつまんでるんじゃないかと(笑)。基本的には何でもおいしい。余ったスープもランチとかで振る舞ってくださったりすると「うわぁ、体休まるわ~」って思いますし。私がいちばん「わー!」って驚いたのは、ベーコンの塊。それをざく切りにして、フォークで刺して食べたんですが。あの自然のもとで食べるからおいしいのか、ただそれ自体がおいしいからなのか。分からないまま食べていました(笑)。――リラックスして撮影に臨む雰囲気が伝わります。いえ! 余裕はなかったです(笑)。だけど、おいしい物はおいしいですから、瞬間的に。周囲のスタッフもどうにか撮り終えようとして、走り回っていますし。ただ、わりと私は食いしん坊なので、カットがかかっても食べちゃうようなところがあります。大泉(洋)さんはみんなで集まって食事をするシーンに入ってこないんですが、染谷(将太)くん、田口(トモロヲ)さん、前野(朋哉)くん、りりィさんとかは、わりと一緒にいて。一番最初の食事のシーンが田口さんと一緒だったので話す機会もけっこうありました。――エリカは本作のヒロイン。登場シーンも多かったですね。特に印象に残ったのは、染谷さんにパンケーキ作りをお願いするシーン。はにかみながらの言い回しは、演技とは思えないほどリアルで。とても魅力的でした。本当ですか(笑)!? あれは…撮影がはじまったばかりの頃で、あれが染谷くんとの最初のシーンだったと思います。だから、結構自分の中でまだ「恥ずかしい」と思いながらやっちゃったところはありました。私、素で笑っちゃってたんじゃないかな(笑)。ただ、エリカはけっこうな男前で「私が何でもやったるわい!」みたいな感じで生きている人だから、お願いごと自体がちょっと気恥ずかしいみたいな部分もやっぱりあるのかなと思います。ちょっと、かわいらしいセリフですしね。染谷くんが耳に差した麦の穂を指さす仕草も照れ隠し。私自身もちょっと恥ずかしい気持ちもあって、ちょっとオーバーリアクションになっています。――やはりそうでしたか(笑)。14年ぶりの本格演技と聞きました。映画の現場はエキストラ的な役で覗き見する程度のことで、こんな役をいただいてちゃんと演技をするのは初めてのことでした。――今回の作品では、とてもそういうふうには見えませんでした。いろいろとご苦労はされていたわけですね。めちゃくちゃご苦労していましたよ(笑)。湿疹が出たこともありましたし。エリカの登場シーンが多かったので、ちゃんとできるか不安もあって。ただ、監督が撮影に入る前に演技指導を数日してくださって、そこでエリカという人間の基本的な部分や気持ちの動きを大まかに入れていただきました。撮影に入って現場の動きになじむまで怖かったですけど、想像したよりはつらくない作業だったと思います。――もっと他の作品でも安藤さんを見てみたいと思いました。撮影を終えて、演技に対して今はどのような印象を抱いていますか。もともと映画のお仕事をやりたいと思っていた時期だったので、お話を頂いた時はビンゴ。すぐに「やる! やる!」という感じでした。映画を作りたいという思いもあるんですけど、出てみたい作品は「戦争」や「時代劇」。そういう作品に登場する過去の人間にすごく憧れがあるんです。今回、演じるというのは「その人の人生を頂くこと」でもある気がしました。エリカは私にとって結構遠い部分もありましたけど、自分の奥に眠っていた感覚とか、していない体験をプレゼントしてもらったような。そんな感じがしました。――過去の人間…例えば、歴史上の人物だったら誰を演じてみたいですか。そうか! 歴史上の人物にもなれるってことか(笑)。でも、難しいですよね。歴史上の人物はみんなが持つ印象が強いじゃないですか。それは難しそうな気がしますね。漫画のキャラクターも原作を超えるのがすごく大変そうなんですが、超えられるものならやってみると面白いかもしれません。●「息苦しい世界としか思ってなかった」――先ほど「もともと映画の仕事をやりたい時期だった」と。何かきっかけがあったのでしょうか。私が小学校5年生の時から親らしく育ててくれたのは、おばあちゃんだったんですけど、東日本大震災の後から急に弱って血を吐いて入院して。地震が起こる度に血を吐いて、1カ月あまりで亡くなってしまいました。その時、私にはちょうど子どもができていたんですが…素直に喜べなかったんです。私が子どもを授かった代わりに、おばあちゃんが死んでしまったの? みたいな。そして、テレビの画面越しには多くの方が亡くなっている…。そこから"精神"について1年ぐらい…もっとかな、自分自身で考える時間だったんですよ。震災から1年後ぐらいに「グッド・バイ」という曲を書いたんですが…感覚的に「いずれみんな死ぬんだ」という結論に至りました。自分の中でややこしく考えていても、「人は生まれて死ぬ」ただそれだけなんだと、考えが1周してしまって。死ぬまでに何ができるんだろう。後悔はしたくないと。――もともと、この世界に入るのも映画業界に興味を持ったのがきっかけだそうですね。最初は映画の専門学校に入ろうと思っていたんですが、願書を出す時期に怖くなってしまったんです。1つの専門分野に足を踏み入れて、興味が湧かなかった時に「どうしよう! 帰れない!」ってなっちゃいそうで。それで普通の大学に入ってみたんですけど…入ってみたら想像と全然違っていて。女子大だったので何もかも世界が違いました。しゃべってる言葉もフランス語か! と思うくらい意味がわからないこともありましたし(笑)。私、小学校4年生くらいまでいじめられっ子みたいな感じだったんですけど、大学に入ったら私の魂がそのレベルくらいまで戻ってしまっていました。お昼もベーグルを買って、一人で本を読みながら黙々と食べて(笑)。ここにいても、文章を学べる授業以外に得られるものはないなと思って、大学入ってすぐに「映画の仕事に就かねば!」と思うようになりました。――それは撮る側として? それとも役者?撮る側になりたかったです。恥ずかしくて人には見せられなかったんですけど、高校の時に小説を書いていました。絵も昔から描いていたので、書く文章も先に映像が頭の中に浮かんで、それを形にしたいという思いがありました。高校生の夏休みにホームビデオ風の映像をみんなと撮ったことがあって、そこで初めて物づくりの楽しみを人と共有できたんです。それまでの物づくりは、私の個人的な作業。人とそうやって、ワクワク、キャーキャーしながら何かを作れる、そういう楽しさがありました。それを仕事にしたいとは思うようになったんですが、何をしたいのか分からなかったんですよね。脚本家? 演出? でも、専門学校の願書には「脚本家コース」「演出家コース」とか決まってしまっているので、どこに送っていいのか分かりませんでした。――そこから2000年に放送されたドラマ『池袋ウエストゲートパーク』にはどういうきっかけで出演することになるのでしょうか。大学在学中に父の知り合いで制作会社で働いている人がいたんですが、映画会社に入る方法を聞いたら「そんなに甘いものじゃない」と諭されて。まだ大学生だったこともあって、「まずは出演する方で現場をのぞいてみたら」と勧められて、いろいろなオーディションを受けるようになりました。あの現場は本当にラッキーで入れたんですよ。何本かオーディションを受けている中で、あるスタッフさんが落とされた私のことを気に入ってくださっていて。ドラマの立ち上げの時に「面白い子がいるから」と呼んでいただいたんです。――出演後の反響もすごかったのでは。そうですね。そんなに登場シーンが多いわけじゃなかったんですが、物語の世界観が特殊だったので反響もすごかったですね。池袋の本物のギャングたちが、私たちを仲間だと思うみたいで、撮影で池袋に行くとめっちゃ話しかけられるんですよ(笑)。すごい友達みたいな感覚で。普段怖くて近づけないお兄さんたちが、すごく優しく話しかけてくれるから、とても愛されている作品なんだなと思いました。――そこから14年の空白期間があります。もっと別の作品に出たいとは思わなかったのでしょうか。その理由をお聞かせください。しばらくは思わなかったですね。大学の時にそういう仕事をしたのは興味本位みたいなところもありましたし、制作の現場をのぞいてみたいという思いもありましたし。あとは自分には向いてないんだと確認するような時間だったと思います。当時の私はまだ二十歳ぐらいの女の子。宣材写真を撮る時に似合わない服を着せられて、「笑って」って言われて…私、めちゃくちゃ根暗だったので、笑えないなぁとか思っていると周囲から「なんだ、あの子」と思われているような気がして。息苦しい世界としか思っているにすぎなかったので…私にとっては「音楽が出口」になっていった時期。私は自分が作り出すものを形にして、ただ誰かに認めてほしかった。それを映画という世界に望んだけど……制作の現場を見たら自分の根性ではできなさそうだなと思いましたし、演技をすることもできないから怖くて仕方なかったし……でも歌を歌っている時だけがみんな笑顔で「いいね! いいね!」って言ってくれて。ライブをやらせてくれたり、スタジオを貸してくれたり、だんだん大人の仲間も増えて、いつしか仕事にもなって。そこからの歌手としての10年は「安藤裕子」という音楽を作るのに精いっぱいの時間でした。映画のお誘いも時々あって、うれしかったですけど自分の中で出る意味が見いだせなくて。だから、結局はタイミングなんだと思います。私は今、なんでも「やりたい♪ やりたい♪」というモード。今回こういうお話をいただいて本当にうれしかったです。(C)2014「ぶどうのなみだ」製作委員会■プロフィール安藤裕子1977年生まれ。神奈川県出身。2003年にシンガーソングライターとしてメジャーデビュー。2005年、月桂冠のCMソングに採用された「のうぜんかつら(リプライズ)」で多くの人に知られる存在となり、2010年リリースの5thアルバム『JAPANESE POP』が、ミュージックマガジン年間ベストアルバムJ-POP部門1位を受賞。CDジャケットやコンサートグッズのデザイン、Music Videoの監督も手がけ、自身の作品のアートワークをすべてこなしている。歌手としてデビュー後は、本作が本格的な演技初挑戦となる。
2014年09月29日東日本大震災後の福島に暮らす家族の喪失と再生を映し出した、松山ケンイチの主演最新作『家路』の予告編が解禁。松山さんと共に、内野聖陽、田中裕子、安藤サクラといった実力派が結集した90秒の映像が公開された。震災の影響によって、 “帰れない場所”になってしまった故郷・福島。先祖代々受け継いできた土地を失い、鬱々と過ごす兄(内野さん)、胸の奥に諦めと深い悲しみを抱えた母(田中さん)。生きてきた土地を離れ、先の見えない日々を過ごす彼らの元へ、20年近く前に故郷を出たまま、音信不通だった弟(松山さん)が突然帰郷した。そんな弟に戸惑う兄。弟は警戒区域に指定されている生家に住み、たった一人で苗を育て、無人となった田んぼに苗を植えていた…。過去の出来事に葛藤を抱えながらも、故郷で生きることを決めた弟が、バラバラになった家族の心を再び結びつけていく様を、豪華実力派キャストで描く本作。監督はドキュメンタリー監督として「ギャラクシー大賞」を始め、数々の受賞歴を持つ久保田直。脚本は、田中さん主演の『いつか読書する日』で脚本を務めた青木研次によるオリジナル。“故郷を失う”という不条理で絶望的な状況を体験し、喪失感と葛藤を乗り越えて希望に向かって歩き始める家族の物語。震災から3年目を迎える3月を前に、日本の原風景がいまだに残る福島で撮影された本作を、まずは予告編から確かめてみて。『家路』は2014年3月1日(土)より新宿ピカデリーほか全国にて公開。(上原礼子(cinema名義))■関連作品:家路 2014年春、全国にて公開
2013年12月24日6月挙式の姿をついにお披露目元モーニング娘。のメンバーで、歌手であり、タレントである中澤裕子が11日、自身のオフィシャルブログで、6月にとりおこなったハワイでの挙式の際のウェディングドレス姿を公開した。純白のティアードも美しいウェディングドレスに身を包み、ブーケを抱えた姿は、スイートでやはりいつもとは違う特別な美しさ。教会前で撮影した屋外写真でも、幸せいっぱいの雰囲気が伝わってくる。反響も続々自分だけのためにつくってもらったオリジナルのこのウェディングドレスは宝物、と本人も大満足の様子。先日出演したテレビのバラエティトーク番組「踊るさんま御殿」では、全身アニマル、ヒョウ柄の浴衣で出演したことにも触れ、ひさびさに「戦闘モード」をみせてみたと語っているが、プライベートでは、そんな「戦闘モード」はゼロで幸せいっぱいな日々だとか。世間的なイメージの、強い“姉御”キャラとは異なる、彼女の一面もうかがえる。ブログ記事には、「(公開を)心待ちにしていました。素敵です」「裕ちゃん綺麗です」「末永くお幸せに」「ウェディング姿載せてくれてありがとうございます」など、幸せオーラいっぱいの姿に祝福と絶賛のコメントが多数寄せられている。元の記事を読む
2012年07月14日ハワイで挙式・披露宴を元モーニング娘。のメンバーで、女優として、タレントとして活躍する中澤裕子。4月にIT関連企業の社長と結婚したことが報じられたが、正式な挙式や披露宴についてはこれまで未定だった。しかし、11日明らかになったところによると。6月にも米ハワイにて挙式と披露宴を行う予定だという。出席者は親族と親しい友人のみに限り、アットホームな雰囲気で催されるとみられる。舞台も絶好調中澤は現在、東京・天王洲の銀河劇場におけるミュージカル「ボクは、十二単に恋をする」に出演しており、10日はこの舞台の初日でもあった。現代版の源氏物語を舞台化した作品で、パートナーとなった夫にもぜひ見に来てほしいと思っているとか。さっそく幸せいっぱいの感をのぞかせ、のろける場面もあったようだ。“ねえさん”として慕われた中澤のウェディング姿にも注目が集まりそう。より美しくなって、今後も彼女らしく活躍してくれることを願いたい。元の記事を読む
2012年05月13日中澤裕子、IT関連企業社長とスピード婚!元モーニング娘の中澤裕子(38)が、今年8月から交際していた同年齢のIT関連企業社長と、交際4カ月の早さで来春の結婚を決めた事が明らかになった。中澤のお相手は、なかなかのイケメンで福岡県在住のIT関連企業社長。主にケーブルテレビ関連のコンピューターソフトを手がけ、月の半分は全国を駆けめぐるという。上京した際には中澤のマンションに泊まり愛を深めてきた。やっと、行き遅れキャラを返上同じ初代メンバーの石黒や飯田圭織(30)は早々と嫁ぎ、辻希美(24)は既に2人のママになり、藤本美貴(26)は現在妊娠6カ月、最もかわいがっていた矢口真里(28)も今年5月に結婚。そんな中、姉ご肌で最年長の中澤は、自虐的な行き遅れキャラが板についていたが、ついに返上するときが来た。2人は今夏、共通の友人の紹介で知り合い、10月に写真誌「FRIDAY」の報道で熱愛が発覚。そして交際4カ月のスピード婚約となった。待望の挙式は来春に中澤のドリームモーニング娘の活動が来年3月10日の東京・日本武道館公演で一段落するので、年明けにも互いの親に紹介し、早ければ来春に挙式し、披露宴は開かず、夫が住む福岡で新婚生活をスタートさせる予定だ。初代モーニング娘の代表として末永く幸せな家庭を築いて欲しい。元の記事を読む
2011年12月07日